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本編
-88- 祝賀会の服
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「アレックス様、レン様、クロッシェへようこそおいで下さいました。
店主のジェシカと申します」
出迎えてくれたのは、このお店の店主のジェシカさんだった。
アニーと同じくらいの年齢かな?
ふくよかで優しい雰囲気でお店の雰囲気と同じだった。
入ったお店は大きくはないんだけれど、お店に並んでいる服やハンカチには綺麗な刺繍が入っているし、
窓にかかっているカーテンやテーブルに飾っているマットも刺繍や鍵網の綺麗なレースが並んでいて、一つ一つ手が込んでいるように見えた。
ジェシカさんの着ている服も派手さはないのに、刺繍とレースがとても上品だ。
お店の従業員の若い女の子は、お揃いのエプロンドレスなのだけれど、どちらも細やかできれいな刺繍が入ってる。
レナードは、僕が刺繍が良い、って言ったからこの店を選んでくれたのかもしれない。
「急で申し訳ない。今日はよろしく頼む」
「よろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします。早速ですが、応接室へご案内いたしますね。少し狭いので足元にお気を付けください」
アレックスが僕をエスコートするように階段を上る。
応接室はとても上品で、同じくレースや刺繍が細やかに使われていた。
「凄く素敵なお店」
「ありがとうございます。今日はどういったものをお仕立てしましょうか?」
「少なくとも、これだけは、と言われてきた。
ナイトウェアと祝賀会の正装については、俺のも対でお願いしたい。
頼めるだろうか?」
祝賀会の服、とアレックスが口にすると、ジェシカさんは一瞬驚いた顔を向けてくる。
「承りました。…祝賀会のお召し物ですが、うちでは取り扱っている宝石が少ないのですがそれでもよろしいでしょうか」
ジェシカさんが少し申し訳なさそうな顔でアレックスを見てくる。
アレックスが僕を目にし、促してくれた。
「あの、宝石じゃなくて刺繍が良いなって思って」
「宝石ではなく?」
「うん」
ジェシカさんがアレックスを見る。
もしかしたら、あのテイラー商会の通りに、宝石をギラギラつけるのが主流だとかあるのかな?
絶対品がないと思うのだけど。
「レンがそうしたいなら、そうしよう。
宝石は、ブローチとピアスを用意しているからそれが目立つようなものでお願いしたい。出来上がるまでには少し時間がかかるが」
「アレックスの目の色?」
「ああ」
「ありがとう、アレックス」
まず、祝賀会の服から決めることになった。要望をきちんと聞いてオーダーメイドで作ってくれるみたい。
アレックスは僕の色を取って黒いジャケットスーツの正装で、裾や襟に僕と同じ刺繍を入れたり、ボタンを同じにすることで対を示すと言っていた。
男性用の正装は形は変わりなく、少し裾が長いスーツといった感じだ。
派手に煌びやかにする人もいるらしいんだけれど、アレックスは落ち着いているほうがいいみたいだ。
続いて僕だ。色にも悩む。
エメラルドのようなグリーンが良いなって思っていたけれど、そうすると折角のブローチは目立たなくなってしまう。
「お色、お悩みですか?」
「エメラルドにするか、ペールピンクにするかで」
「ペールピンク?」
「あ、アレックスの髪に似てる色がいいかなって」
「アレックス様の髪のお色は、オールドローズと言われることが多いですのよ」
「そっか…オールドローズ。教えてくれてありがとう」
「いいえ、とんでもございません」
「エメラルドグリーンもいいなって思うけれど、そうすると折角のブローチが目立たなくなっちゃうから」
「そうですわね。私からお勧めするのでしたら、祝賀会のお色は、オールドローズ一択ですわ」
「理由があるの?」
「はい。理由は、祝賀会の参加者でオールドローズをお持ちなのがアレックス様お一人だからです。
伯爵以上で、エメラルドグリーンの御髪や瞳の方々は数名いらっしゃいますが、オールドローズはアレックス様お一人です。
少し落ちついたお色で、向きや光の当たり方で色味も変化しますし、こちらはいかがですか?」
ジェシカさんに勧められた布地は、温かみのある落ち着いた色で、言うように少しだけパールが入ったように角度によって色味がかわる生地だった。
あのテイラー商会の見本の分厚い遮光カーテンのような生地とは違い、ベルベット調で温かみがある生地だ。
材質はアレックスと同じで、対にするのもよさそう。
あとは、ジャケットの腰から下にかけて、だ。出来るだけ軽くしたい。
「腰から下にかけては、軽めの生地がいいなって思うのだけど」
「同じ生地ではなくて、ですか?」
「うん。ダンスもあるから、足さばきが良くて、動くたびに綺麗に広がるようなのがいいなって。
見本の…、えーとこれだと、腰の部分にギャザーが入ってるけれど、このボリュームは要らないかな。
腰の部分はすっきりさせて欲しい。
腰から下は、一枚じゃなくて、動くと裾だけ綺麗に広がる感じに、パーツ分けして欲しいかな」
横にいた店員さんがさらさらと僕の要望を聞きながらスケッチにする。
それを見せてもらうと、ジェシカさんはまあ!素晴らしいわ!と声を上げた。
うん、こんな感じ。思ってる感じをうまくとらえてる。
「それで、腰から下にかけては出来るだけ、こういった薄くて柔らかい透け感のある生地が良いのだけれど…ドレスコードに外れる?」
「いいえ、大丈夫ですわ。長さの規定はあっても、素材の規定はございませんわ。
そうですわね…、表面はこちらのような薄く軽やかで透ける生地を3枚ほど重ねて、内側には一枚透けのない軽い生地がいいかしら」
「あのう…内側に魔蚕の絹を使うのはどうでしょう?魔法の付与が出来ますし、風を付与すれば摩擦の軽減も出来ると思います」
静かだった眼鏡をかけた店員さんが、おすすめの生地を出してきた。
薄い少し艶のあるシルクの生地に見える。
「こういった薄い生地を重ねると、摩擦で裾が上がったり、足に張り付いてしまったり、隣の男性のズボンに纏わりつくなんてこともあるんです。
ですから、内側に魔蚕のこの生地を仕込み、パーツ分けし縫い合わせを魔蚕の糸で行い、それらに微量の風を付与すれば、摩擦をなくすことが可能です。
ダンスの時にも歩く時にも綺麗に裾が広がること間違いないですわ。
それに、魔蚕の生地でしたら、保温性もばっちりですよ!
刺繍そのものは普通の糸で行えば、それほどお値段も上がりませんし…そりゃあ、普通の絹より少し高くなっちゃいますけど、絶対おすすめです!………あ」
白熱するように魔蚕の絹をおすすめしてくれた店員さんが、弾丸トークの後に、真っ赤になっちゃった。
うん、でも、彼女の説明を聞いたら、それが一番な気がしてきた。
「もう、この子ったら、魔物の生地が大好きでこまってしまうわ。
でも、そうね…今回は彼女のおすすめに一票いれるわ。
ただ…風の付与、というのが心当たりが私には」
「帝都に付与魔法専門のお店がありますわ。そこにお願いしてみては?風のスキル持ちもいるはずです!」
「それだと、祝賀会には到底間に合わないわ」
風魔法って特殊な魔法なのかな?7大魔法にはないし。
「セオ」
「うえー……はい」
アレックスがセオを呼び、セオが変な返事を返した。
「出来るか?」
「アレックス様ー、出来るか出来ないかっていうよりやれって言ってますよね、それ」
「よくわかってるじゃないか」
「いきなりは勘弁してくださいよ?やったことないんで。…練習で、同じ布を少し分けてもらえるなら」
「セオ、風スキルあるの?」
「まあ、俺が馬より早くひとっとびで走り回れるのは、風スキルのおかげです」
「そっかあ……」
だからテラスから入ってくるのも簡単に出来ちゃうのか。
風スキルがあるなら、お風呂上りに楽そうだな。
あ、綿あめも作れそう!
縁日でしか食べたことがないけれど、あの独特な甘さとふわふわ感が結構好きだったなあ。
こっちにはなさそうだって思うと、急に食べたくなってくる。
「レン様ー」
「あ、ごめん。お風呂上りに楽そうだなって思って」
「他にもなんか思ったでしょー?」
「…綿あめが出来るかなって」
「綿あめ?」
「溶かした飴がふわふわになるんだよ。雲みたいに。美味しいの」
「へえーじゃあ今度やってみましょうか。
でも今は、レン様の洋服作りに来てるんですからね、集中してください」
「はい。…ごめんね、アレックス。ジェシカさんも」
僕が謝ると、2人は微笑ましく頷いてくれた。
「刺繍はどうされますか?」
「裾と、後ろは少しだけ広めにできますか?色は同系色の方が良いかなあ、広がった時に綺麗に見えるし派手じゃなくて上品な感じが良い。
…うーん、来年売りだしたい蜂蜜の花とか、薔薇とかがいいと思うのだけれど」
アレックスはどうだろう?と隣を見上げるとびっくりしたような顔で僕を見ている。
侯爵夫人の祝賀会の服なんて、広告塔そのものだ。
だったら、それを利用する手はない。
「そうだな…薔薇に出来るか?小ぶりの薔薇で食用薔薇なんだが……まだ出回ってないから後で見本をよこす」
「畏まりました」
良かった、祝賀会の服が決まって。
いろいろ注文つけちゃったけれど、良いものになりそう。
出来上がりが楽しみだ。
「普段着もいくつか作るように聞いてるが、レンはどんなのがいいんだ?」
「うーん、普段着はアレックスが僕に着て欲しいなっていうのがあればそれにしたい」
「俺が?」
「うん」
だって、アニーとああでもない、こうでもないって凄く悩んで決めてくれたんだもん。
だから、着てほしいのがあればそれにしたい。
けして、面倒がってるわけじゃなくて。
「私たちもお手伝いいたしますわ」
「よろしく頼む」
店主のジェシカと申します」
出迎えてくれたのは、このお店の店主のジェシカさんだった。
アニーと同じくらいの年齢かな?
ふくよかで優しい雰囲気でお店の雰囲気と同じだった。
入ったお店は大きくはないんだけれど、お店に並んでいる服やハンカチには綺麗な刺繍が入っているし、
窓にかかっているカーテンやテーブルに飾っているマットも刺繍や鍵網の綺麗なレースが並んでいて、一つ一つ手が込んでいるように見えた。
ジェシカさんの着ている服も派手さはないのに、刺繍とレースがとても上品だ。
お店の従業員の若い女の子は、お揃いのエプロンドレスなのだけれど、どちらも細やかできれいな刺繍が入ってる。
レナードは、僕が刺繍が良い、って言ったからこの店を選んでくれたのかもしれない。
「急で申し訳ない。今日はよろしく頼む」
「よろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします。早速ですが、応接室へご案内いたしますね。少し狭いので足元にお気を付けください」
アレックスが僕をエスコートするように階段を上る。
応接室はとても上品で、同じくレースや刺繍が細やかに使われていた。
「凄く素敵なお店」
「ありがとうございます。今日はどういったものをお仕立てしましょうか?」
「少なくとも、これだけは、と言われてきた。
ナイトウェアと祝賀会の正装については、俺のも対でお願いしたい。
頼めるだろうか?」
祝賀会の服、とアレックスが口にすると、ジェシカさんは一瞬驚いた顔を向けてくる。
「承りました。…祝賀会のお召し物ですが、うちでは取り扱っている宝石が少ないのですがそれでもよろしいでしょうか」
ジェシカさんが少し申し訳なさそうな顔でアレックスを見てくる。
アレックスが僕を目にし、促してくれた。
「あの、宝石じゃなくて刺繍が良いなって思って」
「宝石ではなく?」
「うん」
ジェシカさんがアレックスを見る。
もしかしたら、あのテイラー商会の通りに、宝石をギラギラつけるのが主流だとかあるのかな?
絶対品がないと思うのだけど。
「レンがそうしたいなら、そうしよう。
宝石は、ブローチとピアスを用意しているからそれが目立つようなものでお願いしたい。出来上がるまでには少し時間がかかるが」
「アレックスの目の色?」
「ああ」
「ありがとう、アレックス」
まず、祝賀会の服から決めることになった。要望をきちんと聞いてオーダーメイドで作ってくれるみたい。
アレックスは僕の色を取って黒いジャケットスーツの正装で、裾や襟に僕と同じ刺繍を入れたり、ボタンを同じにすることで対を示すと言っていた。
男性用の正装は形は変わりなく、少し裾が長いスーツといった感じだ。
派手に煌びやかにする人もいるらしいんだけれど、アレックスは落ち着いているほうがいいみたいだ。
続いて僕だ。色にも悩む。
エメラルドのようなグリーンが良いなって思っていたけれど、そうすると折角のブローチは目立たなくなってしまう。
「お色、お悩みですか?」
「エメラルドにするか、ペールピンクにするかで」
「ペールピンク?」
「あ、アレックスの髪に似てる色がいいかなって」
「アレックス様の髪のお色は、オールドローズと言われることが多いですのよ」
「そっか…オールドローズ。教えてくれてありがとう」
「いいえ、とんでもございません」
「エメラルドグリーンもいいなって思うけれど、そうすると折角のブローチが目立たなくなっちゃうから」
「そうですわね。私からお勧めするのでしたら、祝賀会のお色は、オールドローズ一択ですわ」
「理由があるの?」
「はい。理由は、祝賀会の参加者でオールドローズをお持ちなのがアレックス様お一人だからです。
伯爵以上で、エメラルドグリーンの御髪や瞳の方々は数名いらっしゃいますが、オールドローズはアレックス様お一人です。
少し落ちついたお色で、向きや光の当たり方で色味も変化しますし、こちらはいかがですか?」
ジェシカさんに勧められた布地は、温かみのある落ち着いた色で、言うように少しだけパールが入ったように角度によって色味がかわる生地だった。
あのテイラー商会の見本の分厚い遮光カーテンのような生地とは違い、ベルベット調で温かみがある生地だ。
材質はアレックスと同じで、対にするのもよさそう。
あとは、ジャケットの腰から下にかけて、だ。出来るだけ軽くしたい。
「腰から下にかけては、軽めの生地がいいなって思うのだけど」
「同じ生地ではなくて、ですか?」
「うん。ダンスもあるから、足さばきが良くて、動くたびに綺麗に広がるようなのがいいなって。
見本の…、えーとこれだと、腰の部分にギャザーが入ってるけれど、このボリュームは要らないかな。
腰の部分はすっきりさせて欲しい。
腰から下は、一枚じゃなくて、動くと裾だけ綺麗に広がる感じに、パーツ分けして欲しいかな」
横にいた店員さんがさらさらと僕の要望を聞きながらスケッチにする。
それを見せてもらうと、ジェシカさんはまあ!素晴らしいわ!と声を上げた。
うん、こんな感じ。思ってる感じをうまくとらえてる。
「それで、腰から下にかけては出来るだけ、こういった薄くて柔らかい透け感のある生地が良いのだけれど…ドレスコードに外れる?」
「いいえ、大丈夫ですわ。長さの規定はあっても、素材の規定はございませんわ。
そうですわね…、表面はこちらのような薄く軽やかで透ける生地を3枚ほど重ねて、内側には一枚透けのない軽い生地がいいかしら」
「あのう…内側に魔蚕の絹を使うのはどうでしょう?魔法の付与が出来ますし、風を付与すれば摩擦の軽減も出来ると思います」
静かだった眼鏡をかけた店員さんが、おすすめの生地を出してきた。
薄い少し艶のあるシルクの生地に見える。
「こういった薄い生地を重ねると、摩擦で裾が上がったり、足に張り付いてしまったり、隣の男性のズボンに纏わりつくなんてこともあるんです。
ですから、内側に魔蚕のこの生地を仕込み、パーツ分けし縫い合わせを魔蚕の糸で行い、それらに微量の風を付与すれば、摩擦をなくすことが可能です。
ダンスの時にも歩く時にも綺麗に裾が広がること間違いないですわ。
それに、魔蚕の生地でしたら、保温性もばっちりですよ!
刺繍そのものは普通の糸で行えば、それほどお値段も上がりませんし…そりゃあ、普通の絹より少し高くなっちゃいますけど、絶対おすすめです!………あ」
白熱するように魔蚕の絹をおすすめしてくれた店員さんが、弾丸トークの後に、真っ赤になっちゃった。
うん、でも、彼女の説明を聞いたら、それが一番な気がしてきた。
「もう、この子ったら、魔物の生地が大好きでこまってしまうわ。
でも、そうね…今回は彼女のおすすめに一票いれるわ。
ただ…風の付与、というのが心当たりが私には」
「帝都に付与魔法専門のお店がありますわ。そこにお願いしてみては?風のスキル持ちもいるはずです!」
「それだと、祝賀会には到底間に合わないわ」
風魔法って特殊な魔法なのかな?7大魔法にはないし。
「セオ」
「うえー……はい」
アレックスがセオを呼び、セオが変な返事を返した。
「出来るか?」
「アレックス様ー、出来るか出来ないかっていうよりやれって言ってますよね、それ」
「よくわかってるじゃないか」
「いきなりは勘弁してくださいよ?やったことないんで。…練習で、同じ布を少し分けてもらえるなら」
「セオ、風スキルあるの?」
「まあ、俺が馬より早くひとっとびで走り回れるのは、風スキルのおかげです」
「そっかあ……」
だからテラスから入ってくるのも簡単に出来ちゃうのか。
風スキルがあるなら、お風呂上りに楽そうだな。
あ、綿あめも作れそう!
縁日でしか食べたことがないけれど、あの独特な甘さとふわふわ感が結構好きだったなあ。
こっちにはなさそうだって思うと、急に食べたくなってくる。
「レン様ー」
「あ、ごめん。お風呂上りに楽そうだなって思って」
「他にもなんか思ったでしょー?」
「…綿あめが出来るかなって」
「綿あめ?」
「溶かした飴がふわふわになるんだよ。雲みたいに。美味しいの」
「へえーじゃあ今度やってみましょうか。
でも今は、レン様の洋服作りに来てるんですからね、集中してください」
「はい。…ごめんね、アレックス。ジェシカさんも」
僕が謝ると、2人は微笑ましく頷いてくれた。
「刺繍はどうされますか?」
「裾と、後ろは少しだけ広めにできますか?色は同系色の方が良いかなあ、広がった時に綺麗に見えるし派手じゃなくて上品な感じが良い。
…うーん、来年売りだしたい蜂蜜の花とか、薔薇とかがいいと思うのだけれど」
アレックスはどうだろう?と隣を見上げるとびっくりしたような顔で僕を見ている。
侯爵夫人の祝賀会の服なんて、広告塔そのものだ。
だったら、それを利用する手はない。
「そうだな…薔薇に出来るか?小ぶりの薔薇で食用薔薇なんだが……まだ出回ってないから後で見本をよこす」
「畏まりました」
良かった、祝賀会の服が決まって。
いろいろ注文つけちゃったけれど、良いものになりそう。
出来上がりが楽しみだ。
「普段着もいくつか作るように聞いてるが、レンはどんなのがいいんだ?」
「うーん、普段着はアレックスが僕に着て欲しいなっていうのがあればそれにしたい」
「俺が?」
「うん」
だって、アニーとああでもない、こうでもないって凄く悩んで決めてくれたんだもん。
だから、着てほしいのがあればそれにしたい。
けして、面倒がってるわけじゃなくて。
「私たちもお手伝いいたしますわ」
「よろしく頼む」
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