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第4章 聖女。本の知識でダンジョン攻略するのです!
24. 私には分かるのです
24. 私には分かるのです
私たちはランバート王国とセントリン王国の戦争を止めるために魔法船でランバート王国へ向かっているのです。確かにランバート王国は武力国家なのです。今の国王になってから他国へ侵略行為も激しさを増しているのを聞いたことあるのです。
しかし……この世界は聖エルンストが平和の均衡を保っているのは事実なのです。絶対的力の「四聖女」そうリスティ=ローレン様もその1人。
私は胸を押さえる。リスティ様の名前を思い出すだけであの時の痛みがよみがえってくるのです。そしてあの時は意識が遠のいてよく覚えてなかったのですけど、確かにリスティ様はこう言ってたような気がするのです。
(やっぱりあなたには資格があるわ。もちろんこの事はまだ報告しませんよ。これからもこの世界を救う聖女として頑張ってくださいね。ふふっ)
資格って一体……それになぜ報告をしないのです……?私に何をさせようというのですか……
でも今考えることはそんなことではないです! 私は両手で自分の頬を叩く。パンッという音とともに私の思考がリセットされたのです。まずはこの戦争を止めないとなのです!!
それからしばらく進むと前方に大きな街が見えてきました。あそこが恐らくランバート王国の港町カイナスなのです。
「見えてきたぞ!あれがランバート王国の玄関口『海港都市カイナス』だ!」
船長さんの声を聞きながら窓の外を見ると、そこには綺麗な海が広がっていたのです。
波もなく穏やかに広がる青い水の世界。太陽の光を浴びてキラキラ輝く水面はとても幻想的でした。その先には大きな船がたくさん停泊しています。甲板に出ると潮風が強く吹いていました。こんなに穏やかなのに、戦争を起こそうとしているなんて……そして私たちはランバート王国へ上陸するのです。
「これからどうしますか?」
「まずは情報を集めるのが先じゃ。手分けして集めるのが早い」
「それなら私とミルディで行くのです」
「うむ。アリーゼ気を付けるのじゃぞ?とりあえず情報を集めてあの宿屋に集合するのじゃ」
ということで私たちは情報収集のため街中へと向かいました。この街は活気があってとても今から戦争をする雰囲気がないのです。
私たちは大通りから裏路地に入って聞き込みを始めました。街の人たちからは色々な情報が聞けたのです。しかしどれも噂レベルであり、あまり信憑性のある話はなかったのです。
しかしその中で気になった話が一つだけあったのです。それはライアン王子が国家反逆罪で今逃亡中というものなのです。
「ライアン王子ってアリーゼのお茶のみ友だちって言ってた第二王子様?」
「そうなのです。一体何が……」
ふと私が広場に目をやると見慣れた修道士の服。そしてあの童顔の少女と赤い髪のおさげの少女。あれは……カトリーナ教会の……まさか!? 私は急いで駆け寄るとその2人が振り向きました。間違いないのです。
「ラピス?エルミン?」
「えっ!?聖女アリーゼ!?」
「なんでここに……?」
「それは私のセリフでもあるのですよ」
カトリーナ教会のマルセナつきの修道士がなぜランバート王国に?それに2人だけなのですか?不思議に思った私は聞いてみるのです。
「マルセナはどうしたのです?あなたたち2人だけなのですか?」
「私たちはマルセナ様を助けにきたの!何も知らないくせに!」
「どうせ……マルセナ様を蔑みに来たんでしょ!」
「ちょっと待つのです!一体何の話なのです?」
訳が分からないのですよ!説明を求めると2人は渋々口を開いてくれました。それによるとセントリン王国とランバート王国で昨日突然停戦協定の提案があったとのこと。
しかしその停戦協定は一方的なものだったらしく、停戦条件はセントリン王国にある教会勢力の解体とマルセナを含む修道院関係者全員の捕虜。期間内に申し出を断れば武力で制圧すると。
セントリン王国は教会勢力の運営で成り立っているのです。つまりこれは事実上の侵略と同じ……
「そんな……それは酷いのです……」
「もちろんセントリン王国はそれを拒否してる。だけどそれも時間の問題なの。だから私とエルミンはマルセナ様を助けに来たの!」
「マルセナはこのランバート王国にいるのですか?」
「うん。あのあと住み込みでランバート王国の王宮で働いているの……凄く心配……」
そして停戦条件から考えれば当然国王は、マルセナを捕らえるつもりなのです。きっとライアン王子も。つまりもう時間はないということなのです。そこにロゼッタ様たちが戻ってくる。
「アリーゼ。ライアン王子のことは聞いたか?」
「はい。国家反逆罪だとかなんとか」
「そこにカトリーナ教会の聖女マルセナが関わっていると噂されてる。王子をたぶらかした悪女とな」
「マルセナ様はそんな人じゃない!」
ラピスは大きな声をあげる。確かにこの話を聞いた以上放置はできないのです。しかし私たちで解決できる問題でもないのです。人数は多いほうがいい。ならば…… 私は意を決して2人に話しかけるのです。
「分かっているのです。マルセナはそんな人間じゃないのです。私に意地悪をしてくるけど、決して人を騙したりはしないのです。私には分かるのです。彼女はどこまでも真っ直ぐな子なのです」
「聖女アリーゼ……」
「本当はあなた……いい人……」
「ラピス、エルミン。協力してほしいのです。一緒にマルセナを救い出すのです!」
そう言った私の瞳をじっと見た2人は静かにうなずいてくれました。これでいいのです。まずは仲間を集めることが大事ですからね。私は早速皆んなに集まってもらうのです。場所は海港都市の宿屋の一室。私たちはこの戦争を止めるため、聖女マルセナを救うために作戦会議を始めるのでした。
私たちはランバート王国とセントリン王国の戦争を止めるために魔法船でランバート王国へ向かっているのです。確かにランバート王国は武力国家なのです。今の国王になってから他国へ侵略行為も激しさを増しているのを聞いたことあるのです。
しかし……この世界は聖エルンストが平和の均衡を保っているのは事実なのです。絶対的力の「四聖女」そうリスティ=ローレン様もその1人。
私は胸を押さえる。リスティ様の名前を思い出すだけであの時の痛みがよみがえってくるのです。そしてあの時は意識が遠のいてよく覚えてなかったのですけど、確かにリスティ様はこう言ってたような気がするのです。
(やっぱりあなたには資格があるわ。もちろんこの事はまだ報告しませんよ。これからもこの世界を救う聖女として頑張ってくださいね。ふふっ)
資格って一体……それになぜ報告をしないのです……?私に何をさせようというのですか……
でも今考えることはそんなことではないです! 私は両手で自分の頬を叩く。パンッという音とともに私の思考がリセットされたのです。まずはこの戦争を止めないとなのです!!
それからしばらく進むと前方に大きな街が見えてきました。あそこが恐らくランバート王国の港町カイナスなのです。
「見えてきたぞ!あれがランバート王国の玄関口『海港都市カイナス』だ!」
船長さんの声を聞きながら窓の外を見ると、そこには綺麗な海が広がっていたのです。
波もなく穏やかに広がる青い水の世界。太陽の光を浴びてキラキラ輝く水面はとても幻想的でした。その先には大きな船がたくさん停泊しています。甲板に出ると潮風が強く吹いていました。こんなに穏やかなのに、戦争を起こそうとしているなんて……そして私たちはランバート王国へ上陸するのです。
「これからどうしますか?」
「まずは情報を集めるのが先じゃ。手分けして集めるのが早い」
「それなら私とミルディで行くのです」
「うむ。アリーゼ気を付けるのじゃぞ?とりあえず情報を集めてあの宿屋に集合するのじゃ」
ということで私たちは情報収集のため街中へと向かいました。この街は活気があってとても今から戦争をする雰囲気がないのです。
私たちは大通りから裏路地に入って聞き込みを始めました。街の人たちからは色々な情報が聞けたのです。しかしどれも噂レベルであり、あまり信憑性のある話はなかったのです。
しかしその中で気になった話が一つだけあったのです。それはライアン王子が国家反逆罪で今逃亡中というものなのです。
「ライアン王子ってアリーゼのお茶のみ友だちって言ってた第二王子様?」
「そうなのです。一体何が……」
ふと私が広場に目をやると見慣れた修道士の服。そしてあの童顔の少女と赤い髪のおさげの少女。あれは……カトリーナ教会の……まさか!? 私は急いで駆け寄るとその2人が振り向きました。間違いないのです。
「ラピス?エルミン?」
「えっ!?聖女アリーゼ!?」
「なんでここに……?」
「それは私のセリフでもあるのですよ」
カトリーナ教会のマルセナつきの修道士がなぜランバート王国に?それに2人だけなのですか?不思議に思った私は聞いてみるのです。
「マルセナはどうしたのです?あなたたち2人だけなのですか?」
「私たちはマルセナ様を助けにきたの!何も知らないくせに!」
「どうせ……マルセナ様を蔑みに来たんでしょ!」
「ちょっと待つのです!一体何の話なのです?」
訳が分からないのですよ!説明を求めると2人は渋々口を開いてくれました。それによるとセントリン王国とランバート王国で昨日突然停戦協定の提案があったとのこと。
しかしその停戦協定は一方的なものだったらしく、停戦条件はセントリン王国にある教会勢力の解体とマルセナを含む修道院関係者全員の捕虜。期間内に申し出を断れば武力で制圧すると。
セントリン王国は教会勢力の運営で成り立っているのです。つまりこれは事実上の侵略と同じ……
「そんな……それは酷いのです……」
「もちろんセントリン王国はそれを拒否してる。だけどそれも時間の問題なの。だから私とエルミンはマルセナ様を助けに来たの!」
「マルセナはこのランバート王国にいるのですか?」
「うん。あのあと住み込みでランバート王国の王宮で働いているの……凄く心配……」
そして停戦条件から考えれば当然国王は、マルセナを捕らえるつもりなのです。きっとライアン王子も。つまりもう時間はないということなのです。そこにロゼッタ様たちが戻ってくる。
「アリーゼ。ライアン王子のことは聞いたか?」
「はい。国家反逆罪だとかなんとか」
「そこにカトリーナ教会の聖女マルセナが関わっていると噂されてる。王子をたぶらかした悪女とな」
「マルセナ様はそんな人じゃない!」
ラピスは大きな声をあげる。確かにこの話を聞いた以上放置はできないのです。しかし私たちで解決できる問題でもないのです。人数は多いほうがいい。ならば…… 私は意を決して2人に話しかけるのです。
「分かっているのです。マルセナはそんな人間じゃないのです。私に意地悪をしてくるけど、決して人を騙したりはしないのです。私には分かるのです。彼女はどこまでも真っ直ぐな子なのです」
「聖女アリーゼ……」
「本当はあなた……いい人……」
「ラピス、エルミン。協力してほしいのです。一緒にマルセナを救い出すのです!」
そう言った私の瞳をじっと見た2人は静かにうなずいてくれました。これでいいのです。まずは仲間を集めることが大事ですからね。私は早速皆んなに集まってもらうのです。場所は海港都市の宿屋の一室。私たちはこの戦争を止めるため、聖女マルセナを救うために作戦会議を始めるのでした。
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