【ガチ恋プリンセス】これがVtuberのおしごと~後輩はガチで陰キャでコミュ障。。。『ましのん』コンビでトップVtuberを目指します!

夕姫

文字の大きさ
63 / 1,151

51. 姫は『同期』と初めて出会う

51. 姫は『同期』と初めて出会う



 1週間後。時間は21時。事務所が指定したお洒落な居酒屋にオレはいる。幸いにも誰も来ていないので少しだけホッとした。あのあと『Fmすたーらいぶ』内で会議を開き、オレのモチベーションやメンタルを考慮して、最優先で動いてくれ、1期生にだけなら明かしてもいいという結論に至ったのだ。

 そして今に至るわけだが……緊張してきた……。とりあえずドリンクメニューを見て時間潰しをしているとドアが開き誰かが入ってくる。

「お疲れ様です」

「あ。あのお疲れ様です」

 一番最初に来たのはこの前一緒だったひなたさんだった。

「あれ?かのんちゃんのマネージャーさん?」

「あっいやその……」

「……とりあえず座ってもいいですか?」

 そう言ってオレの目の前に座るひなたさん。もしかしてオレのこと事務所の飲み会とかで来てると思ってたりして……

「あの……ひなたさん……」

「神崎颯太君でしたよね?私は26なんですけど、颯太君っていくつですか?私より年下ですよねたぶん」

「え?ああ24です……」

「そっかそっか。なら敬語じゃなくて大丈夫だね。とりあえず他の子が来るまで先に飲み物頼んで始めない?収録終わりだから、私喉渇いちゃった」

 そう言いながらひなたさんは店員を呼び、注文を始める。

「ビールでいいよね?生2つ。あと唐揚げとポテトと……適当に頼んじゃうね」

「はい……」

「いやぁ今日は2本撮りだから疲れてさ」

「あのひなたさん!オレ!」

「……君がましろちゃんなんでしょ?」

 そう言われオレは目を大きく見開く。やっぱり……オレが『姫宮ましろ』だと思っていたんだな……

「やっぱりそうなんだね。この前の打ち合わせの時になんとなくそうかなって思ったけど。ほらあの時、私がましろちゃんの事を聞いてかのんちゃんは君のことをチラチラ見ていたし、途中でパソコンにディスコードに通知が来てたじゃない?あれ1期生に事務所からのやつだよね?同じタイミングだったからそうかなって思って」

「はい……そう……です。オレが『姫宮ましろ』です」

「そっかそっか。なるほどねぇ。あ。ビールきた。とりあえず乾杯しようか」

 そう言ってお互いのジョッキをカチンと合わせる。そして一口飲むと、一気に半分くらい飲んでしまうひなたさん。意外に豪快な人なんだな。

「あ。ポアロちゃん着いたって」

 次はポアロさんか……そして扉が開いて入ってきたのは、少し息を切らせたポアロさん。

「お疲れ様~!ごめ~ん。ちょっと遅れちゃっ……た……」

 そこにはセミロングの茶髪にチェック柄のワンピースを着て、肩からバックをかけた女性がいた。オレを視界に入れた途端、動きを止めてしまったポアロさん。

「初めまして、オレは……」

「おお!姫?姫だよね!初めまして、あたしポアロ!中身は男性の方だったんだ。びっくりだよぉ!」

「怒らないんですか?オレが『姫宮ましろ』だって知って」

「ん~?怒らないけど?Vtuberのモデル通りの中の人なんていないよ。声だって作ってる、喋り方、仕草、それこそ姫みたいに性別を偽ってる人もいるだろうしね。つまり演者なんだよ。その人がどういう気持ちで演じているのか、それが大事だと思うんだ。そして『隠し事』はいいけど、『嘘』は良くないと思うんだポアロは。姫は男ってことを隠してるけど、今までの『姫宮ましろ』としての活動に嘘はないじゃん?」

 そう言って笑顔を見せるポアロさん。目の前に座っているひなたさんが拍手をする。するとそこに少し遅れてもう1人やってくる。

 外見は20代後半。全体的に色っぽい服装で、上は胸元が大きく開いたピンクのシャツに、下はロングスカートを履いている。

「なにしてるの?早く中に入りなさいよポアロ」

「あ。リリィママ!姫がいるよ!」

「ん?え?……ましろ?」

「はい。オレが『姫宮ましろ』です」

 こうして、結成から3年目。初めて『Fmすたーらいぶ』の1期生はオフで会うことができた。
感想 2

あなたにおすすめの小説

ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばす 規格外ダンジョンに住んでいるので、無自覚に最強でした

むらくも航
ファンタジー
旧題:ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばして大バズりしてしまう~今まで住んでいた自宅は、最強種が住む規格外ダンジョンでした~ Fランク探索者の『彦根ホシ』は、幼馴染のダンジョン配信に助っ人として参加する。 配信は順調に進むが、二人はトラップによって誰も討伐したことのないSランク魔物がいる階層へ飛ばされてしまう。 誰もが生還を諦めたその時、Fランク探索者のはずのホシが立ち上がり、撮れ高を気にしながら余裕でSランク魔物をボコボコにしてしまう。 そんなホシは、ぼそっと一言。 「うちのペット達の方が手応えあるかな」 それからホシが配信を始めると、彼の自宅に映る最強の魔物たち・超希少アイテムに世間はひっくり返り、バズりにバズっていく──。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

この男子校の生徒が自分以外全員男装女子だということを俺だけが知っている

夏見ナイ
恋愛
平凡な俺、相葉祐樹が手にしたのは、ありえないはずの超名門男子校『獅子王院学園』からの合格通知。期待を胸に入学した先は、王子様みたいなイケメンだらけの夢の空間だった! ……はずが、ある夜、同室のクールな完璧王子・橘玲が女の子であるという、学園最大の秘密を知ってしまう。 なんとこの学園、俺以外、全員が“訳アリ”の男装女子だったのだ! 秘密の「共犯者」となった俺は、慣れない男装に悩む彼女たちの唯一の相談相手に。 「祐樹の前でだけは、女の子でいられる……」 クールなイケメンたちの、俺だけに見せる甘々な素顔と猛アプローチにドキドキが止まらない! 秘密だらけで糖度120%の学園ラブコメ、開幕!

鑑定持ちの荷物番。英雄たちの「弱点」をこっそり塞いでいたら、彼女たちが俺から離れなくなった

仙道
ファンタジー
異世界の冒険者パーティで荷物番を務める俺は、名前もないようなMOBとして生きている。だが、俺には他者には扱えない「鑑定」スキルがあった。俺は自分の平穏な雇用を守るため、雇い主である女性冒険者たちの装備の致命的な欠陥や、本人すら気づかない体調の異変を「鑑定」で見抜き、誰にもバレずに密かに対処し続けていた。英雄になるつもりも、感謝されるつもりもない。あくまで業務の一環だ。しかし、致命的な危機を未然に回避され続けた彼女たちは、俺の完璧な管理なしでは生きていけないほどに依存し始めていた。剣聖、魔術師、聖女、ギルド職員。気付けば俺は、最強の美女たちに囲まれて逃げ場を失っていた。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】