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「ところで、王子はなんでここに?」
「あぁ、アリシアにはまだあの話が伝わってないと思ってね」
「あの話って?」
「近々、見合いをする事になった」
「誰が?」
「僕が」
日程は決まっていないが、北の国の王女との見合い話が来ていて、王子はそれを受けるらしい。
現在、その旨を伝えに使者を出しているのだが、到着は今日辺りだったはずだ。
サラさんの作った魔導具で離れた場所でも直接話が出来るものが運び込まれているらしい。
日程等はそれを介して国王同士で会談が行われるそうだ。
経緯を思い出しながら、俺が現状を説明した。
「お兄ちゃん、結婚するんだね」
「いやいや、まだ決まってないよ」
「相手次第?」
「うーん、僕次第かな」
「まああの人なら王子と気があうだろうけど」
話題の人の顔を思い出していて、思わず口に出た一言は見事に2人の耳に届いてしまった。
「知ってるの?」
「昔ちょっとな」
「おいおい、今度来る隣国の王子も知り合いじゃなかったか?どうなってるんだ。お前の交友関係は」
「王族の知り合いがいるのはその2国だけですよ」
「王族以外なら他の国にも知り合いが?」
「行ったことある国の冒険者ギルドがまだあるのなら多少は」
「十分すぎるな」
「そうでもないですよ」
居心地のいい国を探して冒険者をしながら旅をしていた頃に勝手に増えただけだ。
自慢するような事ではない。
北の国の王族に知り合いがいるのは、盗賊退治の依頼で襲われてた馬車に偶然乗っていただけだ。
その後王族を救った英雄として持ち上げられそうになったので中々大変だった。
説得の甲斐もあって馬車に乗っていた人達の中だけで留めて貰ってるが、国を出るとき恩義は忘れないと何度も言われた。
俺の感覚では盗賊程度でそんなに騒ぐような事じゃないと思うのだが、当時の北の国ではかなり力のある盗賊だったのが騒ぎに拍車をかけたようだ。
まあ何はともあれ話は通じるタイプの王族だし、この国の王族とも似てるところが多々ある。
特にお見合い話の上がっている王女はこの国の王族と考え方が本当によく似ている。
「北の国の王女はどんな方なんだい?」
「それはご自分の目で見て判断して下さい。変な先入観を持たれるのは嫌なので」
「なるほど、そりゃそうだ。なら何も聞かないことにするよ」
「はい。そうして下さい」
「ねぇユーゼン、北の国の王女様の名前って分かる?」
「・・・まあどうせそのうち分かるか。シルヴィア・ヒュザリア。通称シル王女。だったはず」
そうだったよな?うん、合ってる。4年も前の事だから記憶が曖昧だけど、さすがに大丈夫のはずだ。
「なんで微妙に自信無いのさ」
「すみません。昔一度だけ聞いた名前なので曖昧で」
「いつ聞いたんだい?」
「4年前です」
「「じゃあ仕方ない」」
普通の王族ならこんな曖昧な情報伝えたら怒るとこなんだけどなぁ。
全く、だから調子が狂うんだ。上役の方がよっぽど一般的な偉そうな貴族らしいぞ。
「そうだユーゼン。さっきはよく解雇されなかったね」
「なんで知ってるんですか?」
「実はあの場に居たんだよ」
「・・・まさか上役に?」
満足げに頷いてみせる王子を見て、思わずため息が漏れる。
この人は本当に・・・。
この王子はちょくちょく結構な頻度で騎士や上役に紛れて普段の俺たちの様子を見ているらしい。
王宮に入れる立場になってから幾度となく目にしてきたのだが、他の王宮内の人たちは気付きもしない。
各団の団長と国王には話を通してるらしいので公認なのだが、そんな事関係なく紛れるのが上手い。
3年前は簡単に気付いたのだが、ここ最近は気付かないことも増えてきた。
今回に関して言えば、自分のことで精一杯だったので当たり前だが何となく悔しい。
まあそのおかげもあって王子とはそれなりに話もできたしそれなりに仲良くなれたんだけど。
そういえば、堅苦しい言葉遣いを止めるように言われるのって俺だけなんだよな。
ちょうどいい機会だし聞いてみるか。
「ずっと気になってたこと聞いてもいいですか?」
「なんだい?」
「アリシアはともかく、なんで王子まで俺に堅苦しいのなしとか言うんですか?」
「なんでって、そりゃあ、ユーゼンだから」
「いや、意味わかんないです」
「そう言われてもな・・・うーん、なんて言ったらいいんだろう?えーっと、あー」
「ユーゼンは信頼できるからだよ」
「え、それだけ?」
「それもあるけど、僕も父上も母上も、もちろんアリシアもユーゼンの事を気に入ってるんだよ」
「気に入られるようなことした覚えなんて全く無いんですが?」
「「だからだよ」」
いやいや、何でだよ。やっぱり分かんねーよ。
気に入られるようなこと全くしてないのに気に入られるとか意味分からなすぎるだろ。
「普通は貴族や上役の奴らみたいに僕ら王族に媚を売って気に入られようとする。それは僕らよりユーゼンの方がよく知ってるだろ?」
「まあ、そうですね」
「でもユーゼンは媚びを売るどころか、常にフラット、自然体だ。もちろん表面的には雰囲気に合うように取り繕ってはいるけどね」
猫被りがダダ漏れだと?まああんまり猫かぶってるつもりも無いけどさ。
それよりも
「それがどう関係してるんですか?」
「・・・お前って鈍感だよな」
「?割と鋭いと思ってますけど?少なくとも他の王宮騎士よりは」
「あぁ、そう言う意味じゃ無い」
じゃあどう言う意味だ?
「私たちにとっては自然体で接してくれる人が少ないから貴重なの。ほら、グレンさんやサラさんが良い例だよ」
あー、なるほど。分かりやすい例えだ。
とはいえ俺に当てはまるかといえばノーだと思うんだが。
「僕とアリシアからすれば年が近い分余計にね」
「年は関係なくないですか?」
「「ある」」
いやマジで分からん。
てかなんか騒がしくね?下で何かあったのか?
部屋の窓から外をみたら、町の外壁の見張り塔から煙が上がっていた。
あれは信号煙だな。赤か。何かあったな。
さて、どうする?動くか?いや、今日はアリシアの護衛だから動かない方が賢明か?
とはいえ何があったのか分からないままここに居続けるのも問題ありだろう。
「・・・アリシア、王子。王室に行きます。着いてきて下さい」
1番安全が確保され、情報が集まっているのは王室だ。この2人の護衛も情報収集も王室なら確実だ。
おそらくグレン団長もそこに居ると思うからどっちの動きをするかは指示があるだろう。
いや、後のことは後で考えよう。とにかく俺の1番優先すべきことは2人の安全だ。
もたもたしてられない。
部屋のドアを開けて、一応何か異常がないか確かめてから廊下へ出る。
アリシアが視察帰りで良かった。おかげで動きやすい服装のままだ。
最大限警戒をしながら階段を降り、王室の前までたどり着いた。
遠目から視認出来てはいたが、騎士たちの王室への出入りが激しい。
「これは・・・!」
「一体何があったの・・・?」
緊迫した空気に当てられて声が震えているアリシア。目を向けると、毅然としてるように見えるが手が震えている。
王子や慌ただしくしている周りからは見えないようにそっと震えている手を握って目を合わせる。
軽く笑いかけ王子にも目配せをして握っていた手を離し、王室の扉を開けた。
「あぁ、アリシアにはまだあの話が伝わってないと思ってね」
「あの話って?」
「近々、見合いをする事になった」
「誰が?」
「僕が」
日程は決まっていないが、北の国の王女との見合い話が来ていて、王子はそれを受けるらしい。
現在、その旨を伝えに使者を出しているのだが、到着は今日辺りだったはずだ。
サラさんの作った魔導具で離れた場所でも直接話が出来るものが運び込まれているらしい。
日程等はそれを介して国王同士で会談が行われるそうだ。
経緯を思い出しながら、俺が現状を説明した。
「お兄ちゃん、結婚するんだね」
「いやいや、まだ決まってないよ」
「相手次第?」
「うーん、僕次第かな」
「まああの人なら王子と気があうだろうけど」
話題の人の顔を思い出していて、思わず口に出た一言は見事に2人の耳に届いてしまった。
「知ってるの?」
「昔ちょっとな」
「おいおい、今度来る隣国の王子も知り合いじゃなかったか?どうなってるんだ。お前の交友関係は」
「王族の知り合いがいるのはその2国だけですよ」
「王族以外なら他の国にも知り合いが?」
「行ったことある国の冒険者ギルドがまだあるのなら多少は」
「十分すぎるな」
「そうでもないですよ」
居心地のいい国を探して冒険者をしながら旅をしていた頃に勝手に増えただけだ。
自慢するような事ではない。
北の国の王族に知り合いがいるのは、盗賊退治の依頼で襲われてた馬車に偶然乗っていただけだ。
その後王族を救った英雄として持ち上げられそうになったので中々大変だった。
説得の甲斐もあって馬車に乗っていた人達の中だけで留めて貰ってるが、国を出るとき恩義は忘れないと何度も言われた。
俺の感覚では盗賊程度でそんなに騒ぐような事じゃないと思うのだが、当時の北の国ではかなり力のある盗賊だったのが騒ぎに拍車をかけたようだ。
まあ何はともあれ話は通じるタイプの王族だし、この国の王族とも似てるところが多々ある。
特にお見合い話の上がっている王女はこの国の王族と考え方が本当によく似ている。
「北の国の王女はどんな方なんだい?」
「それはご自分の目で見て判断して下さい。変な先入観を持たれるのは嫌なので」
「なるほど、そりゃそうだ。なら何も聞かないことにするよ」
「はい。そうして下さい」
「ねぇユーゼン、北の国の王女様の名前って分かる?」
「・・・まあどうせそのうち分かるか。シルヴィア・ヒュザリア。通称シル王女。だったはず」
そうだったよな?うん、合ってる。4年も前の事だから記憶が曖昧だけど、さすがに大丈夫のはずだ。
「なんで微妙に自信無いのさ」
「すみません。昔一度だけ聞いた名前なので曖昧で」
「いつ聞いたんだい?」
「4年前です」
「「じゃあ仕方ない」」
普通の王族ならこんな曖昧な情報伝えたら怒るとこなんだけどなぁ。
全く、だから調子が狂うんだ。上役の方がよっぽど一般的な偉そうな貴族らしいぞ。
「そうだユーゼン。さっきはよく解雇されなかったね」
「なんで知ってるんですか?」
「実はあの場に居たんだよ」
「・・・まさか上役に?」
満足げに頷いてみせる王子を見て、思わずため息が漏れる。
この人は本当に・・・。
この王子はちょくちょく結構な頻度で騎士や上役に紛れて普段の俺たちの様子を見ているらしい。
王宮に入れる立場になってから幾度となく目にしてきたのだが、他の王宮内の人たちは気付きもしない。
各団の団長と国王には話を通してるらしいので公認なのだが、そんな事関係なく紛れるのが上手い。
3年前は簡単に気付いたのだが、ここ最近は気付かないことも増えてきた。
今回に関して言えば、自分のことで精一杯だったので当たり前だが何となく悔しい。
まあそのおかげもあって王子とはそれなりに話もできたしそれなりに仲良くなれたんだけど。
そういえば、堅苦しい言葉遣いを止めるように言われるのって俺だけなんだよな。
ちょうどいい機会だし聞いてみるか。
「ずっと気になってたこと聞いてもいいですか?」
「なんだい?」
「アリシアはともかく、なんで王子まで俺に堅苦しいのなしとか言うんですか?」
「なんでって、そりゃあ、ユーゼンだから」
「いや、意味わかんないです」
「そう言われてもな・・・うーん、なんて言ったらいいんだろう?えーっと、あー」
「ユーゼンは信頼できるからだよ」
「え、それだけ?」
「それもあるけど、僕も父上も母上も、もちろんアリシアもユーゼンの事を気に入ってるんだよ」
「気に入られるようなことした覚えなんて全く無いんですが?」
「「だからだよ」」
いやいや、何でだよ。やっぱり分かんねーよ。
気に入られるようなこと全くしてないのに気に入られるとか意味分からなすぎるだろ。
「普通は貴族や上役の奴らみたいに僕ら王族に媚を売って気に入られようとする。それは僕らよりユーゼンの方がよく知ってるだろ?」
「まあ、そうですね」
「でもユーゼンは媚びを売るどころか、常にフラット、自然体だ。もちろん表面的には雰囲気に合うように取り繕ってはいるけどね」
猫被りがダダ漏れだと?まああんまり猫かぶってるつもりも無いけどさ。
それよりも
「それがどう関係してるんですか?」
「・・・お前って鈍感だよな」
「?割と鋭いと思ってますけど?少なくとも他の王宮騎士よりは」
「あぁ、そう言う意味じゃ無い」
じゃあどう言う意味だ?
「私たちにとっては自然体で接してくれる人が少ないから貴重なの。ほら、グレンさんやサラさんが良い例だよ」
あー、なるほど。分かりやすい例えだ。
とはいえ俺に当てはまるかといえばノーだと思うんだが。
「僕とアリシアからすれば年が近い分余計にね」
「年は関係なくないですか?」
「「ある」」
いやマジで分からん。
てかなんか騒がしくね?下で何かあったのか?
部屋の窓から外をみたら、町の外壁の見張り塔から煙が上がっていた。
あれは信号煙だな。赤か。何かあったな。
さて、どうする?動くか?いや、今日はアリシアの護衛だから動かない方が賢明か?
とはいえ何があったのか分からないままここに居続けるのも問題ありだろう。
「・・・アリシア、王子。王室に行きます。着いてきて下さい」
1番安全が確保され、情報が集まっているのは王室だ。この2人の護衛も情報収集も王室なら確実だ。
おそらくグレン団長もそこに居ると思うからどっちの動きをするかは指示があるだろう。
いや、後のことは後で考えよう。とにかく俺の1番優先すべきことは2人の安全だ。
もたもたしてられない。
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アリシアが視察帰りで良かった。おかげで動きやすい服装のままだ。
最大限警戒をしながら階段を降り、王室の前までたどり着いた。
遠目から視認出来てはいたが、騎士たちの王室への出入りが激しい。
「これは・・・!」
「一体何があったの・・・?」
緊迫した空気に当てられて声が震えているアリシア。目を向けると、毅然としてるように見えるが手が震えている。
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