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ex.甘い夜
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「夏樹~……」
「柊吾さん、おかえりなさい!」
柊吾が夏樹を呼ぶのが早いか、それに応えるのが早いか。リビングを飛び出した夏樹は、玄関までの短い距離を猛ダッシュする。
柊吾の帰りを今か今かと待っていた。ソファに座っては立ってを何度もくり返し、鍵が開く音を聞き逃さないようにと耳をそばだてて。今夜は仲間とパーティーらしい晴人には、出掛ける際にお利口さんのワンちゃんみたいだね撫でられた。
「夏樹……ただいま」
「お疲れ様っす」
「ん。さすがに疲れたわ」
くったりと寄りかかってくる柊吾に抱きしめられる。よく頑張りました、と大きな体を撫で、くっついたまま後ずさりながらリビングへと誘導する。よたよたと歩いていると、柊吾がくすりと笑ったのが振動で分かった。
「夏樹ー、夕飯はなに食べた?」
「カップラーメンっす。柊吾さんは?」
「俺も店でカップラーメン。ごめんな、せっかくクリスマスなのに」
「いいんすよ。オレ、今日は絶対にクリスマスっぽいの食べないって前から決めてて。だって、オレたちのクリスマスは明日、でしょ?」
「だな。いっぱい美味いの作るから、楽しみにしてて」
「へへ、やった」
扉を柊吾が開いて、最後まで後ずさりのままリビングへ辿り着いた。ソファへとそのまま倒れこみ、支えてくれた手の中で見上げれば柊吾の前髪が垂れてくる。頬に触れると冷えていて、もう片手も添えて包みこむ。
今日は25日、クリスマスだ。夏樹は昨日も今日も撮影が詰まっていたし、柊吾は今月中ほぼずっと忙しくしていた。クリスマスのプレゼントにアクセサリーをチョイスする人は想像以上に多いのだと、夏樹は改めて感じたものだ。
「夏樹」
「ん、柊吾さん」
頬にまぶた、鼻先にくちびる。キスをされる度に、柊吾のくちびるがあたたまっていく。自分の体温がそうしているのだと思うと、熱い息がこぼれる。
「ねえ、夏樹」
「なんすか? ふは、くすぐったい。んっ」
今度は首筋にキスが落ちてきて、その感覚に目を閉じる。大きな手が服の上から腰を撫でてきて、思わず揺れてしまう。自分の体がほどけ始めると、柊吾は決まって瞳を眇める。それにごくりと喉を鳴らすと、額同士が合わさった。いつもなら、このままベッドに行く流れだが。疲れた顔で微笑んだ柊吾が、夏樹の胸にすり寄ってささやいた。
「お願いしてたクリスマスプレゼント、もらっていい?」
「あ……はい。えっと、オレなにしたらいいすか?」
恋人になって初めてのクリスマスだ。夏樹は秋が終わる頃からすでに、なにをプレゼントしようかと悩んでいた。他の恋人たちのようにアクセサリーを、と夏樹も考えはしたのだが。デザイナーの柊吾に他所のアクセサリーを贈るのも変な気がするし、かと言ってnaturallyのものを買うのも違う。答えが出ないまま十二月を迎えようとした頃に、柊吾に言われたのだ。クリスマスプレゼントに欲しいものがあるから、なにも準備しないでいて、と。
「一緒にお風呂入ろ」
「はい。え、それがプレゼント?」
「うん」
「えっ、だって入ったことあるよ?」
「うん。でも今日も入りたい。だめ?」
「いや、駄目じゃないっすいいっす! いいけど、でも、それじゃプレゼントには……」
「なるの。行こ」
抱きあげられたかと思ったら、あっという間に脱衣所に連行され、あっという間に全て脱がされてしまった。柊吾の帰宅を見越し、湯を沸かしていたのは正解だった。柊吾が入浴剤を入れ、甘いミルクの香りが立つ。
「夏樹、洗うから座って」
「はい。え、洗う? オレを?」
「うん。これもプレゼントね」
「…………? 柊吾さんが洗ってくれるっていうプレゼント?」
「ううん。夏樹を洗えるっていう、俺へのプレゼント」
どういうことだと混乱したが、いいからいいからとバスチェアに座らされてしまった。目を閉じているように言われたかと思えば、髪を優しく洗われる。ああ、これは気持ちいい。最初の戸惑いはどこへやら、ついうっとりしてしまった。シャンプーを流し、次はトリートメント。手際よく進める柊吾はどこか楽しそうだ。
「よし、流すよ。もう一回目つむって」
「はーい」
「いい返事。よし、じゃあ次は体な」
「え、体はさすがに自分で……」
「だーめ。これもプレゼントだから」
「……柊吾さんが嬉しいプレゼント?」
「そう」
「……う、うっす。じゃあ、お願いします。って、手で!?」
体を洗われるのは、髪を委ねるのとは訳が違う。とは言え、プレゼントに欲しいものがあると言われた時、なんでもいいよと応えたのは他でもない夏樹だった。だがさすがに、と夏樹は柊吾の手をつい掴んでしまう。ボディタオルではなく、ボディソープで泡立った手が体に伸びてきたからだ。慌てて振り返ると、宥めるようにうなじにキスをされた。促されるままに前を向き直せば、しゃがんだ柊吾と鏡越しに目が合った。
「タオルもまあいいけど、今日は手で洗いたい」
「いや、でも」
「肌のためにはそうしたほうがいいらしいよ」
「えー……」
「だめ?」
「っ、もー、柊吾さんずるいっすよ。だめじゃない……けど、だって、手は」
「えっちな気持ちになるから?」
「う……」
見事に言い当てられてしまって、夏樹は口ごもる。だがすぐに、引き結んだくちびるは緩んでしまう。
「あっ」
肩から背中を洗われているうちはまだよかった。大きくてぬるついた手が腹に回ってきて、指の感触を拾わずにはいられない。
「夏樹かわいいー……」
「も、柊吾さん……」
時々ボディソープを足しながら、柊吾の手が体中を這いまわる。少しずつ夏樹の息は上がっていく。足の裏まで洗われた頃には、すっかり体は反応しきっていた。
「柊吾さん、オレ……」
もう、このまま触ってほしい。それしか考えられなくなってしまった。だが柊吾は縋る夏樹をかわし、夏樹の体にシャワーを当てて泡を落とす。
「先にそっち入ってて。俺もすぐ洗う」
「うー……」
「はは、いい子だから」
今日の柊吾はやけに甘ったるいのに、それでいていじわるだ。白い湯に鼻の下まで浸かり、体を洗う柊吾にジトリとした視線を送る。確かに不満がくすぶっているのに、目が合うと柊吾は横目に笑ってくる。ああもう、どうしようもなく格好いい。焦らされているのを許したいような、余計に早く触れられたいような。正反対の感情に揺らされながら、じっと待つ。
すべて洗い終えた柊吾が、湯船に入ってくる。もうずいぶんと待った気がするが、実際は五分程度しか経っていないのかもしれない。何はともあれ、やっとだ。腰を下ろした柊吾の足の間に入り、背中を預ける。ふう、と息を吐いた柊吾が、肩に額を擦り寄せてきた。
「あー、夏樹~」
「かなり疲れました?」
「んー、うん。この時期はさすがにな。ありがたいことだけど」
「オレもスケジュールが埋まってるの、ありがたいなって思います」
へとへとになるのは、夢の最中を生きられている証拠だ。お互いにやり切って、くたびれた体を寄せ合う。柊吾とそう出来ていることだって、未だに夢のようだったりする。
「柊吾さん」
「んー?」
柊吾の腕の中で、少し体を振り向かせる。いつもハーフアップに結われている髪が今は肩に流れていて、黒と金が混じり合っている。色気に中てられながらもその髪に指を通し、頬にそっとキスをする。
「プレゼント、これでよかったんすか?」
「うん。最高」
「ほんとに? オレ、何もしとらんですよ」
「そんなことない。夏樹、おいで」
「あ……」
腕を引かれるままに体を預けると、柊吾を跨ぐかたちになった。太ももの上に腰を下ろし、柊吾の首に腕を巻きつける。吸いつくかのように、抱きしめ合う肌同士が馴染む。
「naturally始めてからこっち、十二月はずっと忙しくてさ」
「うん」
「クリスマス当日にはもう、毎年くたくたで。でも今年は夏樹がいるんだよなって思ったら、最高、って思って」
「……うん、オレもです」
「うん。それでさ、夏樹もプレゼント考えてくれてんだろうなって思ったら、おねだりしたくなったんだよな」
「お風呂一緒に入りたいなって?」
「うん。まあ正確にはお風呂っていうか、夏樹をとことん甘やかすのが目的だけど」
「へ……あっ」
腰を支えてくれていた手が、胸元へと上がってきた。そこで小さく主張する突起をそっと捏ねられ、甘い声が夏樹の喉から零れ始める。
「気持ちいい?」
「んっ、きもちいい」
「かわいい。夏樹、こっち」
「んあ……」
首を引き寄せられて、くちびるが重なる。ちゅ、という音が浴室内に反響する。すぐに入ってきた舌に、頭までかき混ぜられるみたいだ。
「俺さ、自分が世話焼きタイプなのは分かってたけど。夏樹を甘やかすの、すげー好き」
「は、あ、柊吾、さん」
「ここは? 気持ちいい?」
「ん、うん、耳、やばい、うう、好き」
「うん。あー、堪んない」
耳に丹念に口づけられ、次は首元、鎖骨。下りていくくちびるに、胸の先端は期待するようにきつく尖っている。大きな手は体中を這っていて、さっき体を洗われた時の熱を容易に取り戻す。腰が揺れ始めるのを、柊吾が見逃すわけもなかった。
「イきたい?」
「イ、きたい! さっき、洗ってもらってる時から、ずっとやばかった」
「うん、ぷるぷるして可愛かったもんな。でももうちょっと、な」
「や、なんで」
「んー、じっくりしたい。だめ?」
「……もしかして、それもプレゼント?」
「うん。くれる?」
「っ、うん、しゅうごさんに、全部あげる。あげる、から、好きにしてほしい」
「あー……やば。夏樹、ここ座って」
腕を引かれて示された先は、浴槽の端のへりだった。素直に腰を下ろしてから、きつく張り詰めたそこが柊吾の目の前に晒されることに気づく。思わず隠そうとした手は予想してたかのように掴まれ、あろうことかそこに柊吾が顔を近づけてきた。
「え、うそ、しゅうごさっ、ああっ」
「ん、夏樹……」
柊吾の口の中の熱さ、ぬるっとした感触。それらを勃ちあがったそこで感じていることが信じられない。あまりの快楽にじわりと涙が浮かんできて、視界がぼやける。
「きもちいい?」
「う、うう、いい、きもち、しゅうごさっ」
「ん……こっちも触るぞ」
「へ、うあ、だめ、どっちもは、だめ」
「だあめ。柔らかくさせて、な? ここ、入りたいから」
口で愛されながら、中には指が入ってくる。夏樹の体を知り尽くしている柊吾は、すぐに弱いところを探し当てる。ぐ、ぐ、と優しく、けれど確かに追い詰めるように指で押しつぶされる。
「はああ、しゅうごさん……も、やばいってぇ」
舌や手から与えられる刺激だけで、もうすぐにでも果てそうなほどに気持ちいいのに。柊吾が吐く言葉ひとつひとつが甘くて、愛されているのがひしひしと伝わってきて、頭がおかしくなりそうだ。ついに涙は溢れ、頬を伝う。きもちいい、だめ。このままなんて、だめだ。だめなのに。でも、もうイってしまいたい。今すぐに高みを見たい。柊吾の手で、そこに連れてってほしい。
「イく?」
「うん、イ、ちゃう、やばい、しゅうごさ……好き、だいすき」
「ん、俺も大好き。手、つないで?」
「うん、うん」
「ん、いい子。じゃあイこうな」
「しゅうごさ、は、あ……っ!」
「んっ……」
腹がわなないて、あまりのきもちよさに頭が真っ白になる。口に出しちゃったの、ぺってしてって言いたいのに。惚けてしまって、上手く脳が働かない。そうこうしているうちに、今度は浴槽内に引っ張られた。ちょっと冷えちゃったな、と肩に湯をかけられながら、大好きな人にしがみつく。
「柊吾さん」
「んー?」
「柊吾さんの挿れて? 中、ほしい」
「うん。風呂上がったらな」
「なんで? 今はだめ?」
「だめっていうか……」
そこまで言って、柊吾は夏樹の耳にくちびるを寄せた。ここにはふたりしかいないのに、内緒話をするかのように、そっとささやく。
「俺はベッドでいっぱいしたい。夏樹の中に入ったら、今日は当分、出たくないから。ここだと風邪ひくかもだろ?」
「……へ」
「夏樹は? すぐ出ちゃってもいい?」
「っ、やだ、すぐ抜かんでほしい」
「うん。じゃあベッドまであとちょっと、我慢できるか?」
「……っ、ん、うん。我慢する」
白く濁った湯の中で、さっきからずっと柊吾の猛ったそれが足に当たっている。我慢できると返事したけれど、本当は早く欲しい、今すぐに。それならばと夏樹は立ち上がり、柊吾の腕を引く。
「早く上がろ?」
「ふ、うん。行こうか」
気は急いているのに、一旦シャワーを浴びる時も、脱衣所で体を拭く時も、キスがどうにもやめられなかった。なかなかベッドにたどり着けそうにないね、とささやきながらもまたキスをくり返して。やっとのことで寝室に入った頃には、結局体は冷えてしまっていた。ふたりで布団に包まり、見上げた先の柊吾の頬を両手で包む。
「オレたちのクリスマスの本番は明日で、今日は一緒に寝られたらそれで充分だって思ってたんすけど」
「うん」
「お風呂一緒に入って、やっぱり今日もクリスマスだなって」
「そうなんだ?」
「うん。だって、甘やかされて、その、めっちゃ嬉しかった……から。柊吾さんへのプレゼントってことだけど、オレももらった気分です」
「ふ、そっか。じゃあもっと甘やかさなきゃな」
「へ……あっ」
「敏感になってるな、夏樹かわいい。あー、ここ、やわらかいし熱い」
夜が明けて明日になったら、柊吾がご馳走とケーキを作ってくれる。なにも準備しないようにと言われたけれど、結局買ってしまったマフラーを渡すのも楽しみだ。でも今は、このとろけそうに甘い夜に浸っていたい。
「柊吾さん、もっと近く、来て。早く、ほしい」
「ん。いっぱいあげる」
ゆっくりと柊吾が中に来て、体も心も満たされる。あまりの幸福に涙が溢れれば、愛しそうに拭ってくれる。さっきの柊吾の言葉通りなら、一晩中こんな風に愛されるのだろう。うっとりと息を吐けば、甘い快感が襲ってくる。
「柊吾さん、大好き」
「うん、俺も」
ふたりのクリスマスは、まだ始まったばかりだ。
「柊吾さん、おかえりなさい!」
柊吾が夏樹を呼ぶのが早いか、それに応えるのが早いか。リビングを飛び出した夏樹は、玄関までの短い距離を猛ダッシュする。
柊吾の帰りを今か今かと待っていた。ソファに座っては立ってを何度もくり返し、鍵が開く音を聞き逃さないようにと耳をそばだてて。今夜は仲間とパーティーらしい晴人には、出掛ける際にお利口さんのワンちゃんみたいだね撫でられた。
「夏樹……ただいま」
「お疲れ様っす」
「ん。さすがに疲れたわ」
くったりと寄りかかってくる柊吾に抱きしめられる。よく頑張りました、と大きな体を撫で、くっついたまま後ずさりながらリビングへと誘導する。よたよたと歩いていると、柊吾がくすりと笑ったのが振動で分かった。
「夏樹ー、夕飯はなに食べた?」
「カップラーメンっす。柊吾さんは?」
「俺も店でカップラーメン。ごめんな、せっかくクリスマスなのに」
「いいんすよ。オレ、今日は絶対にクリスマスっぽいの食べないって前から決めてて。だって、オレたちのクリスマスは明日、でしょ?」
「だな。いっぱい美味いの作るから、楽しみにしてて」
「へへ、やった」
扉を柊吾が開いて、最後まで後ずさりのままリビングへ辿り着いた。ソファへとそのまま倒れこみ、支えてくれた手の中で見上げれば柊吾の前髪が垂れてくる。頬に触れると冷えていて、もう片手も添えて包みこむ。
今日は25日、クリスマスだ。夏樹は昨日も今日も撮影が詰まっていたし、柊吾は今月中ほぼずっと忙しくしていた。クリスマスのプレゼントにアクセサリーをチョイスする人は想像以上に多いのだと、夏樹は改めて感じたものだ。
「夏樹」
「ん、柊吾さん」
頬にまぶた、鼻先にくちびる。キスをされる度に、柊吾のくちびるがあたたまっていく。自分の体温がそうしているのだと思うと、熱い息がこぼれる。
「ねえ、夏樹」
「なんすか? ふは、くすぐったい。んっ」
今度は首筋にキスが落ちてきて、その感覚に目を閉じる。大きな手が服の上から腰を撫でてきて、思わず揺れてしまう。自分の体がほどけ始めると、柊吾は決まって瞳を眇める。それにごくりと喉を鳴らすと、額同士が合わさった。いつもなら、このままベッドに行く流れだが。疲れた顔で微笑んだ柊吾が、夏樹の胸にすり寄ってささやいた。
「お願いしてたクリスマスプレゼント、もらっていい?」
「あ……はい。えっと、オレなにしたらいいすか?」
恋人になって初めてのクリスマスだ。夏樹は秋が終わる頃からすでに、なにをプレゼントしようかと悩んでいた。他の恋人たちのようにアクセサリーを、と夏樹も考えはしたのだが。デザイナーの柊吾に他所のアクセサリーを贈るのも変な気がするし、かと言ってnaturallyのものを買うのも違う。答えが出ないまま十二月を迎えようとした頃に、柊吾に言われたのだ。クリスマスプレゼントに欲しいものがあるから、なにも準備しないでいて、と。
「一緒にお風呂入ろ」
「はい。え、それがプレゼント?」
「うん」
「えっ、だって入ったことあるよ?」
「うん。でも今日も入りたい。だめ?」
「いや、駄目じゃないっすいいっす! いいけど、でも、それじゃプレゼントには……」
「なるの。行こ」
抱きあげられたかと思ったら、あっという間に脱衣所に連行され、あっという間に全て脱がされてしまった。柊吾の帰宅を見越し、湯を沸かしていたのは正解だった。柊吾が入浴剤を入れ、甘いミルクの香りが立つ。
「夏樹、洗うから座って」
「はい。え、洗う? オレを?」
「うん。これもプレゼントね」
「…………? 柊吾さんが洗ってくれるっていうプレゼント?」
「ううん。夏樹を洗えるっていう、俺へのプレゼント」
どういうことだと混乱したが、いいからいいからとバスチェアに座らされてしまった。目を閉じているように言われたかと思えば、髪を優しく洗われる。ああ、これは気持ちいい。最初の戸惑いはどこへやら、ついうっとりしてしまった。シャンプーを流し、次はトリートメント。手際よく進める柊吾はどこか楽しそうだ。
「よし、流すよ。もう一回目つむって」
「はーい」
「いい返事。よし、じゃあ次は体な」
「え、体はさすがに自分で……」
「だーめ。これもプレゼントだから」
「……柊吾さんが嬉しいプレゼント?」
「そう」
「……う、うっす。じゃあ、お願いします。って、手で!?」
体を洗われるのは、髪を委ねるのとは訳が違う。とは言え、プレゼントに欲しいものがあると言われた時、なんでもいいよと応えたのは他でもない夏樹だった。だがさすがに、と夏樹は柊吾の手をつい掴んでしまう。ボディタオルではなく、ボディソープで泡立った手が体に伸びてきたからだ。慌てて振り返ると、宥めるようにうなじにキスをされた。促されるままに前を向き直せば、しゃがんだ柊吾と鏡越しに目が合った。
「タオルもまあいいけど、今日は手で洗いたい」
「いや、でも」
「肌のためにはそうしたほうがいいらしいよ」
「えー……」
「だめ?」
「っ、もー、柊吾さんずるいっすよ。だめじゃない……けど、だって、手は」
「えっちな気持ちになるから?」
「う……」
見事に言い当てられてしまって、夏樹は口ごもる。だがすぐに、引き結んだくちびるは緩んでしまう。
「あっ」
肩から背中を洗われているうちはまだよかった。大きくてぬるついた手が腹に回ってきて、指の感触を拾わずにはいられない。
「夏樹かわいいー……」
「も、柊吾さん……」
時々ボディソープを足しながら、柊吾の手が体中を這いまわる。少しずつ夏樹の息は上がっていく。足の裏まで洗われた頃には、すっかり体は反応しきっていた。
「柊吾さん、オレ……」
もう、このまま触ってほしい。それしか考えられなくなってしまった。だが柊吾は縋る夏樹をかわし、夏樹の体にシャワーを当てて泡を落とす。
「先にそっち入ってて。俺もすぐ洗う」
「うー……」
「はは、いい子だから」
今日の柊吾はやけに甘ったるいのに、それでいていじわるだ。白い湯に鼻の下まで浸かり、体を洗う柊吾にジトリとした視線を送る。確かに不満がくすぶっているのに、目が合うと柊吾は横目に笑ってくる。ああもう、どうしようもなく格好いい。焦らされているのを許したいような、余計に早く触れられたいような。正反対の感情に揺らされながら、じっと待つ。
すべて洗い終えた柊吾が、湯船に入ってくる。もうずいぶんと待った気がするが、実際は五分程度しか経っていないのかもしれない。何はともあれ、やっとだ。腰を下ろした柊吾の足の間に入り、背中を預ける。ふう、と息を吐いた柊吾が、肩に額を擦り寄せてきた。
「あー、夏樹~」
「かなり疲れました?」
「んー、うん。この時期はさすがにな。ありがたいことだけど」
「オレもスケジュールが埋まってるの、ありがたいなって思います」
へとへとになるのは、夢の最中を生きられている証拠だ。お互いにやり切って、くたびれた体を寄せ合う。柊吾とそう出来ていることだって、未だに夢のようだったりする。
「柊吾さん」
「んー?」
柊吾の腕の中で、少し体を振り向かせる。いつもハーフアップに結われている髪が今は肩に流れていて、黒と金が混じり合っている。色気に中てられながらもその髪に指を通し、頬にそっとキスをする。
「プレゼント、これでよかったんすか?」
「うん。最高」
「ほんとに? オレ、何もしとらんですよ」
「そんなことない。夏樹、おいで」
「あ……」
腕を引かれるままに体を預けると、柊吾を跨ぐかたちになった。太ももの上に腰を下ろし、柊吾の首に腕を巻きつける。吸いつくかのように、抱きしめ合う肌同士が馴染む。
「naturally始めてからこっち、十二月はずっと忙しくてさ」
「うん」
「クリスマス当日にはもう、毎年くたくたで。でも今年は夏樹がいるんだよなって思ったら、最高、って思って」
「……うん、オレもです」
「うん。それでさ、夏樹もプレゼント考えてくれてんだろうなって思ったら、おねだりしたくなったんだよな」
「お風呂一緒に入りたいなって?」
「うん。まあ正確にはお風呂っていうか、夏樹をとことん甘やかすのが目的だけど」
「へ……あっ」
腰を支えてくれていた手が、胸元へと上がってきた。そこで小さく主張する突起をそっと捏ねられ、甘い声が夏樹の喉から零れ始める。
「気持ちいい?」
「んっ、きもちいい」
「かわいい。夏樹、こっち」
「んあ……」
首を引き寄せられて、くちびるが重なる。ちゅ、という音が浴室内に反響する。すぐに入ってきた舌に、頭までかき混ぜられるみたいだ。
「俺さ、自分が世話焼きタイプなのは分かってたけど。夏樹を甘やかすの、すげー好き」
「は、あ、柊吾、さん」
「ここは? 気持ちいい?」
「ん、うん、耳、やばい、うう、好き」
「うん。あー、堪んない」
耳に丹念に口づけられ、次は首元、鎖骨。下りていくくちびるに、胸の先端は期待するようにきつく尖っている。大きな手は体中を這っていて、さっき体を洗われた時の熱を容易に取り戻す。腰が揺れ始めるのを、柊吾が見逃すわけもなかった。
「イきたい?」
「イ、きたい! さっき、洗ってもらってる時から、ずっとやばかった」
「うん、ぷるぷるして可愛かったもんな。でももうちょっと、な」
「や、なんで」
「んー、じっくりしたい。だめ?」
「……もしかして、それもプレゼント?」
「うん。くれる?」
「っ、うん、しゅうごさんに、全部あげる。あげる、から、好きにしてほしい」
「あー……やば。夏樹、ここ座って」
腕を引かれて示された先は、浴槽の端のへりだった。素直に腰を下ろしてから、きつく張り詰めたそこが柊吾の目の前に晒されることに気づく。思わず隠そうとした手は予想してたかのように掴まれ、あろうことかそこに柊吾が顔を近づけてきた。
「え、うそ、しゅうごさっ、ああっ」
「ん、夏樹……」
柊吾の口の中の熱さ、ぬるっとした感触。それらを勃ちあがったそこで感じていることが信じられない。あまりの快楽にじわりと涙が浮かんできて、視界がぼやける。
「きもちいい?」
「う、うう、いい、きもち、しゅうごさっ」
「ん……こっちも触るぞ」
「へ、うあ、だめ、どっちもは、だめ」
「だあめ。柔らかくさせて、な? ここ、入りたいから」
口で愛されながら、中には指が入ってくる。夏樹の体を知り尽くしている柊吾は、すぐに弱いところを探し当てる。ぐ、ぐ、と優しく、けれど確かに追い詰めるように指で押しつぶされる。
「はああ、しゅうごさん……も、やばいってぇ」
舌や手から与えられる刺激だけで、もうすぐにでも果てそうなほどに気持ちいいのに。柊吾が吐く言葉ひとつひとつが甘くて、愛されているのがひしひしと伝わってきて、頭がおかしくなりそうだ。ついに涙は溢れ、頬を伝う。きもちいい、だめ。このままなんて、だめだ。だめなのに。でも、もうイってしまいたい。今すぐに高みを見たい。柊吾の手で、そこに連れてってほしい。
「イく?」
「うん、イ、ちゃう、やばい、しゅうごさ……好き、だいすき」
「ん、俺も大好き。手、つないで?」
「うん、うん」
「ん、いい子。じゃあイこうな」
「しゅうごさ、は、あ……っ!」
「んっ……」
腹がわなないて、あまりのきもちよさに頭が真っ白になる。口に出しちゃったの、ぺってしてって言いたいのに。惚けてしまって、上手く脳が働かない。そうこうしているうちに、今度は浴槽内に引っ張られた。ちょっと冷えちゃったな、と肩に湯をかけられながら、大好きな人にしがみつく。
「柊吾さん」
「んー?」
「柊吾さんの挿れて? 中、ほしい」
「うん。風呂上がったらな」
「なんで? 今はだめ?」
「だめっていうか……」
そこまで言って、柊吾は夏樹の耳にくちびるを寄せた。ここにはふたりしかいないのに、内緒話をするかのように、そっとささやく。
「俺はベッドでいっぱいしたい。夏樹の中に入ったら、今日は当分、出たくないから。ここだと風邪ひくかもだろ?」
「……へ」
「夏樹は? すぐ出ちゃってもいい?」
「っ、やだ、すぐ抜かんでほしい」
「うん。じゃあベッドまであとちょっと、我慢できるか?」
「……っ、ん、うん。我慢する」
白く濁った湯の中で、さっきからずっと柊吾の猛ったそれが足に当たっている。我慢できると返事したけれど、本当は早く欲しい、今すぐに。それならばと夏樹は立ち上がり、柊吾の腕を引く。
「早く上がろ?」
「ふ、うん。行こうか」
気は急いているのに、一旦シャワーを浴びる時も、脱衣所で体を拭く時も、キスがどうにもやめられなかった。なかなかベッドにたどり着けそうにないね、とささやきながらもまたキスをくり返して。やっとのことで寝室に入った頃には、結局体は冷えてしまっていた。ふたりで布団に包まり、見上げた先の柊吾の頬を両手で包む。
「オレたちのクリスマスの本番は明日で、今日は一緒に寝られたらそれで充分だって思ってたんすけど」
「うん」
「お風呂一緒に入って、やっぱり今日もクリスマスだなって」
「そうなんだ?」
「うん。だって、甘やかされて、その、めっちゃ嬉しかった……から。柊吾さんへのプレゼントってことだけど、オレももらった気分です」
「ふ、そっか。じゃあもっと甘やかさなきゃな」
「へ……あっ」
「敏感になってるな、夏樹かわいい。あー、ここ、やわらかいし熱い」
夜が明けて明日になったら、柊吾がご馳走とケーキを作ってくれる。なにも準備しないようにと言われたけれど、結局買ってしまったマフラーを渡すのも楽しみだ。でも今は、このとろけそうに甘い夜に浸っていたい。
「柊吾さん、もっと近く、来て。早く、ほしい」
「ん。いっぱいあげる」
ゆっくりと柊吾が中に来て、体も心も満たされる。あまりの幸福に涙が溢れれば、愛しそうに拭ってくれる。さっきの柊吾の言葉通りなら、一晩中こんな風に愛されるのだろう。うっとりと息を吐けば、甘い快感が襲ってくる。
「柊吾さん、大好き」
「うん、俺も」
ふたりのクリスマスは、まだ始まったばかりだ。
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🧸更新のお知らせや、2人の“舞台裏”の小話🫧
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冷徹勇猛な竜将アルファは純粋無垢な王子オメガに甘えたいのだ! ~だけど殿下は僕に、癒ししか求めてくれないのかな……~
大波小波
BL
フェリックス・エディン・ラヴィゲールは、ネイトステフ王国の第三王子だ。
端正だが、どこか猛禽類の鋭さを思わせる面立ち。
鋭い長剣を振るう、引き締まった体。
第二性がアルファだからというだけではない、自らを鍛え抜いた武人だった。
彼は『竜将』と呼ばれる称号と共に、内戦に苦しむ隣国へと派遣されていた。
軍閥のクーデターにより内戦の起きた、テミスアーリン王国。
そこでは、国王の第二夫人が亡命の準備を急いでいた。
王は戦闘で命を落とし、彼の正妻である王妃は早々と我が子を連れて逃げている。
仮王として指揮をとる第二夫人の長男は、近隣諸国へ支援を求めて欲しいと、彼女に亡命を勧めた。
仮王の弟である、アルネ・エドゥアルド・クラルは、兄の力になれない歯がゆさを感じていた。
瑞々しい、均整の取れた体。
絹のような栗色の髪に、白い肌。
美しい面立ちだが、茶目っ気も覗くつぶらな瞳。
第二性はオメガだが、彼は利発で優しい少年だった。
そんなアルネは兄から聞いた、隣国の支援部隊を指揮する『竜将』の名を呟く。
「フェリックス・エディン・ラヴィゲール殿下……」
不思議と、勇気が湧いてくる。
「長い、お名前。まるで、呪文みたい」
その名が、恋の呪文となる日が近いことを、アルネはまだ知らなかった。
【完結】極貧イケメン学生は体を売らない。【番外編あります】
紫紺
BL
貧乏学生をスパダリが救済!?代償は『恋人のフリ』だった。
相模原涼(さがみはらりょう)は法学部の大学2年生。
超がつく貧乏学生なのに、突然居酒屋のバイトをクビになってしまった。
失意に沈む涼の前に現れたのは、ブランドスーツに身を包んだイケメン、大手法律事務所の副所長 城南晄矢(じょうなんみつや)。
彼は涼にバイトしないかと誘うのだが……。
※番外編を公開しました(2024.10.21)
生活に追われて恋とは無縁の極貧イケメンの涼と、何もかもに恵まれた晄矢のラブコメBL。二人の気持ちはどっちに向いていくのか。
※本作品中の公判、判例、事件等は全て架空のものです。完全なフィクションであり、参考にした事件等もございません。拙い表現や現実との乖離はどうぞご容赦ください。
のほほんオメガは、同期アルファの執着に気付いていませんでした
こたま
BL
オメガの品川拓海(しながわ たくみ)は、現在祖母宅で祖母と飼い猫とのほほんと暮らしている社会人のオメガだ。雇用機会均等法以来門戸の開かれたオメガ枠で某企業に就職している。同期のアルファで営業の高輪響矢(たかなわ きょうや)とは彼の営業サポートとして共に働いている。同期社会人同士のオメガバース、ハッピーエンドです。両片想い、後両想い。攻の愛が重めです。
イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした
天埜鳩愛
BL
☆本編番外編 完結済✨ 感想嬉しいです!
元バスケ部の俺が拾ったスマホのロック画は、ユニフォーム姿の“俺”。
持ち主は、顔面国宝の一年生。
なんで俺の写真? なんでロック画?
問い詰める間もなく「この人が最優先なんで」って宣言されて、女子の悲鳴の中、肩を掴まれて連行された。……俺、ただスマホ届けに来ただけなんだけど。
頼られたら嫌とは言えない南澤燈真は高校二年生。クールなイケメン後輩、北門唯が置き忘れたスマホを手に取ってみると、ロック画が何故か中学時代の燈真だった! 北門はモテ男ゆえに女子からしつこくされ、燈真が助けることに。その日から学年を越え急激に仲良くなる二人。燈真は誰にも言えなかった悩みを北門にだけ打ち明けて……。一途なメロ後輩 × 絆され男前先輩の、救いすくわれ・持ちつ持たれつラブ!
☆ノベマ!の青春BLコンテスト最終選考作品に加筆&新エピソードを加えたアルファポリス版です。
【完結】かわいい美形の後輩が、俺にだけメロい
日向汐
BL
番外編はTwitter(べったー)に載せていきますので、よかったらぜひ🤲
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過保護なかわいい系美形の後輩。
たまに見せる甘い言動が受けの心を揺する♡
そんなお話。
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【攻め】
雨宮千冬(あめみや・ちふゆ)
大学1年。法学部。
淡いピンク髪、甘い顔立ちの砂糖系イケメン。
甘く切ないラブソングが人気の、歌い手「フユ」として匿名活動中。
【受け】
睦月伊織(むつき・いおり)
大学2年。工学部。
黒髪黒目の平凡大学生。ぶっきらぼうな口調と態度で、ちょっとずぼら。恋愛は初心。
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