新宿プッシールーム

はなざんまい

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三毛(4)

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「…いいんですか?」

意外な返事にコノエは戸惑った

「いいんですかって、逆にいいの?もう11時になるけど…」

この時間で家に行く、ということは、アキラもお泊まりを視野に入れているということだ

コノエは手に力を込めた

いまさら【やっぱ止めた】は勘弁してほしい


アキラは下を向いてはいるが、手はギュッと握りかえしてくる


錯覚ではなかった


コノエは、アキラの手を引いて歩きだした

※※※※※※※※※※※※

狭々しい都会のマンションだが、一応分譲で、資産価値は1億くらいにはなるだろう

コノエはここで妹と住んでいる

今夜、妹は彼氏の家に行っていていない


コノエは玄関に入るやいなや、アキラを抱き締めてキスをした

「コノエくん…」

「アキラちゃん、先に言っておくけどいい?」

コノエはアキラから唇を離した

「初めて見たときからあなたのことが好きでした。付き合ってください」


アキラの目に、涙がたまっていくのが、スローモーションのように見えた


泣くほど嬉しいのだと、コノエは信じたかった

コノエがドキドキしながら答えを待っていると、アキラは涙の筋が流れ出すのと同時に、「はい」と大きく頷いた



コノエはアキラを引きずるようにして自分の部屋に連れていき、ベッドに座らせた

「ごめん、今日はもう抱かせて。頭おかしくなりそうだから」

コノエはシャツを脱ぎ捨てて、アキラの上にまたがった








ゴリ



その時、股間の下に不自然な異物感を感じ、コノエは腰を上げた

アキラはというと、目に涙をいっぱい溜めたまま、自分とコノエが接している部分を見つめている




「…もしかして、男の?的な?」


アキラが両手で顔を覆った


手で隠してはいるが、鼻の下がうっすら青くなっているのが見えた



(やば…)









「ご…ごめんなさい!ごめんなさい!!」

アキラが自分のモノを隠すために、白のブラウスを腰の下まで引っ張った

涙で髪が顔に張り付いて、ぐちゃぐちゃになっている


アキラはそんな顔を腕で隠すようにして、涙をぬぐうと、

「騙すようなことして…ごめんなさい。もう帰ります」
と言ってコノエの下から這い出した







コノエはあわてて手を伸ばした

「え?!なんで帰っちゃうの?!」

コノエに手を捕まれ、アキラの動きがピタリと止まった

コノエはアキラを引き寄せて、今度は膝の上に抱き抱えた





「かわいい上にチンコついてるなんて、最強なんだけど!」


アキラは驚いて言葉も出ないようだった


「俺、大丈夫!そんなことでアキラちゃんのこと嫌いになったりしない。むしろもっと好きになった!」

アキラの目から大粒の涙がこぼれた

「ふぇぇぇえ…」




泣き声もかわいいとか、ホント最高かよ…


コノエはアキラをありったけの力を込めて抱き締めた
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