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婚約破棄?その言葉待っていました!
婚約破棄から6日目 お礼状
婚約破棄から6日目、私はクローディア公爵子息への礼状をしたためていた。
ブロウ伯爵子息から助けていただいたこと、馬車で送ってくれたことへのお礼だ。
こればかりは王都を離れる前に済ませておかなければならない。
昨日の夕食の席にて、ブロウ伯爵子息と会ったこと、クローディア公爵子息に助けてもらったことを家族に報告した。
家族はブロウ伯爵子息に憤慨していたが、クローディア公爵子息には恐縮していた。
無理もない。
王太子殿下の護衛の兄は別として、クローディア公爵子息は自分達に関わることのない殿上人のイメージなのだ。
というのもクローディア公爵家は古い家柄の名門貴族で、クローディア公爵子息の父親は現宰相を務めている。
歴代の当主は抜きん出た才能で名を馳せており、クローディア公爵子息も第二王子殿下の側近として既に一目置かれているとか。
クローディア公爵家の領地はセレス領の東隣なのだが、大貴族のクローディア公爵家と弱小貴族の我が家とでは基本的に付き合いがない。
「レイはクローディア公爵子息と学園でお会いすることはあるの?」
母がおっとりと聞く。
「生徒会役員でいらっしゃるのでお見かけすることはありますが、お話したことはありませんでした」
私はありのままを答える。
「クローディア公爵子息はレイの顔を知っていたのだろう?面識があるのだろうね」
父が恐縮しながら言う。
「クローディア公爵子息は、ずば抜けて記憶力が良いと聞くよ。学園在籍者の顔と名前を全て覚えているらしい」
兄が感心した声色で言う。
それって、ほとんどの貴族の子弟子女を覚えているってことだ。世の中すごい人がいるんだなぁ。
「失礼がない様に、明日クローディア公爵家にお礼状を出しておきます」
そうして今に至る。
相手は公爵家、大して付き合いのない下位貴族からの手紙など取り次がれるかはわからない。それでもお礼の言葉に感謝と誠意を込めた。
とりあえずお礼状も出せたし、この件は終了。
予定外のことだったが、何とか済んで良かった。
私が学園に通っていれば、クローディア公爵子息に直接お礼を言いに行くことができたかもしれないな。
だが彼とはもう会うこともないだろう。
あとは、今日中に領地に荷物を送り、部屋を片付けておこう。
王都にいるのも、あと僅かなのだから。
ブロウ伯爵子息から助けていただいたこと、馬車で送ってくれたことへのお礼だ。
こればかりは王都を離れる前に済ませておかなければならない。
昨日の夕食の席にて、ブロウ伯爵子息と会ったこと、クローディア公爵子息に助けてもらったことを家族に報告した。
家族はブロウ伯爵子息に憤慨していたが、クローディア公爵子息には恐縮していた。
無理もない。
王太子殿下の護衛の兄は別として、クローディア公爵子息は自分達に関わることのない殿上人のイメージなのだ。
というのもクローディア公爵家は古い家柄の名門貴族で、クローディア公爵子息の父親は現宰相を務めている。
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クローディア公爵家の領地はセレス領の東隣なのだが、大貴族のクローディア公爵家と弱小貴族の我が家とでは基本的に付き合いがない。
「レイはクローディア公爵子息と学園でお会いすることはあるの?」
母がおっとりと聞く。
「生徒会役員でいらっしゃるのでお見かけすることはありますが、お話したことはありませんでした」
私はありのままを答える。
「クローディア公爵子息はレイの顔を知っていたのだろう?面識があるのだろうね」
父が恐縮しながら言う。
「クローディア公爵子息は、ずば抜けて記憶力が良いと聞くよ。学園在籍者の顔と名前を全て覚えているらしい」
兄が感心した声色で言う。
それって、ほとんどの貴族の子弟子女を覚えているってことだ。世の中すごい人がいるんだなぁ。
「失礼がない様に、明日クローディア公爵家にお礼状を出しておきます」
そうして今に至る。
相手は公爵家、大して付き合いのない下位貴族からの手紙など取り次がれるかはわからない。それでもお礼の言葉に感謝と誠意を込めた。
とりあえずお礼状も出せたし、この件は終了。
予定外のことだったが、何とか済んで良かった。
私が学園に通っていれば、クローディア公爵子息に直接お礼を言いに行くことができたかもしれないな。
だが彼とはもう会うこともないだろう。
あとは、今日中に領地に荷物を送り、部屋を片付けておこう。
王都にいるのも、あと僅かなのだから。
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