clover

ゆう

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感情のない生活

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小学6年生の頃。
初めて嫌いな友達ができた。
なんで嫌いだったのか、わからない。
なんか嫌だったとしかいえない。

その子はいつも私がいた仲良しグループについてきて、非常に鬱陶しかった。
だから無視したし、思いっきり突き飛ばしたりした。
これが初めて経験した「虐め」。

中学生になってもその子はいた。
相変わらず私を友達と思ってる。
散々泣かせたのに。傷つけたのに。

入学して中学校生活にも慣れてきたある日のこと。
私は違和感を感じた。
いつもの仲良しグループの様子がおかしい。
私をチラチラと見ながらコソコソと話している。

「なにしてんのー?」

いつもどおりに話しかけた。
でも、いつもどおりの反応は返ってこなかった。

「い、いこ。」
「いこいこ。」

そそくさと私の元から離れようとする友達。

「え、まってよ。」

私も慌てて彼女たちの後を追う。
着いたのはトイレ。

彼女たちはトイレの個室にこもって鍵をかけた。

「あー、やばっ。こわ。」
「びっくりしたー。」

個室の中から笑いながら話す声。
なにかスリルを楽しんでいるようだった。

「いつでる?」
「まだ近くにいるでしょ。」
「もう少しここにいよ。」

この瞬間、確信した。
私。虐められてる。



そこからの学校生活はひどかった。
あっという間に私は孤立して、クラスにも部活にも友達はいなかった。
唯一、話しかけてくれたのは皮肉にもかつて虐めてたあの子だけ。

惨めだった。
私のことを友達と思ってる人を私は友達とは思えなくて、でも友達のいない私はその子を頼るしかなかった。

友達だと思っていた人たちは私のことを鬱陶しいと感じたのだろう。あの時の私みたいに。

私。何もしてないのにな…。
そう思うけど、何もしてないのにあの子を嫌った私が言える台詞じゃなかった。

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