君を想って―僕と君の1年間―

月雫への手紙

最後に月雫が読んだ。


月雫へ

手紙で最後の会話になってしまってごめんな。

月雫には直接話したいこともっともっとあったんだけどさ俺には時間がないみたいなんだ。

だから1番伝えたいことを伝えるな。

月雫

俺と出会ってくれてありがとう。

俺とたくさん話してくれてありがとう。

俺のお見舞いに毎日来てくれてありがとう。

月雫には感謝しても感謝しきれないくらいです。

感謝も伝えたいけどもう1つ伝えたいことがあります。

俺、実は月雫が転校してくる1日前に校庭から月雫のことを見つけました。

でも、月雫は俺の前から何度も何度も消えました。

その理由が分からないままだったけどそんな不思議な月雫のことをずっと考えていたら最後には月雫のこと好きになってました。

でも、俺の病気が発覚して月雫に悲しんで欲しくないって思ってから無理して学校に行ったりしてました。

俺が無理してでも学校に行けたのは月雫のおかげです。

月雫が俺の前でたくさん笑ってくれたから、俺にたくさん話しかけてくれたから体調が悪くても学校に行くことが出来ました。

月雫の笑顔を見るために、声を聞くために学校に行っていたことはここだけの秘密です笑

月雫

俺に月雫のことを好きにならせてくれてありがとう。

俺は月雫に出会えて幸せです。

だから、月雫も幸せになってください。

辛い時は泣いてもいいです。

響也も沙羅もしっかり月雫の相談に乗ってくれる人たちです。

周りにいる人のことをたくさん頼ってください。

今の月雫なら大丈夫です。

俺がいなくてもしっかり前を向いて笑顔で進んでいけます。

これは俺が1番知ってます。

俺が保証します。

だから毎日その可愛いキラキラした笑顔で過ごしてください。

俺はその笑顔が大好きです。

月雫のことちゃんと見守っています。

月雫、大好きです。
そして、ありがとう。

翔太