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1-4 反乱の狼煙
71 ほろ酔い(フェルト視点)・前
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※※フェルト視点です
コンコンとレイの部屋の扉をノックすると、「どうぞ」という平坦な声が聞こえた。
メルヴィル卿にもらった酒瓶を片手に顔を覗かせると、ソファに寝そべって本を読んでいたレイが、「なに?」と目線で問いかけてきた。瓶の中では、琥珀色の液体がたぷんと揺れた。
「れ、レイ……今大丈夫? これをメルヴィル卿にもらったんだけど、よかったら一緒に飲まない?」
そう言いながら、俺はレイの反応を窺った。
一緒にでかけたとき以来、少し仲よく慣れたような気はしてるけど、こうしてプライベートな時間にプライベートな空間にプライベートな内容で、レイと会うことは……いつもないから。
ドキドキと心臓が早くなって、瓶を持つ手が少し汗ばむ。
(今日はニアのこともいろいろあったし、疲れてるかなあ……)
断られるかもしれないとは思っていたけど、できるなら……一緒にお酒を飲んでみたいなあ、と思う。レイは少し考えていた様子だったけど、寝そべっていた体勢から座りなおし、ソファの隣を叩きながら言った。
「おいで」
なんだかその気だるげな仕草が色っぽくて、心臓がどくんと大きく跳ねた。
後ろ手に扉を閉めると、誘われるようにふらふらとレイの隣に座った。その様子を見たレイが笑っていたけど、喜びに満ちあふれていた俺は、全然気にならなかった。
(だってメルヴィル卿はレイと一緒に飲んだのに、ずるいし……)
レイの部屋でのプライベートな時間をゆっくりと一緒に過ごしたことも、俺にはなかった。あ……その、そういうことはしたけど……。
でも……! だから、すんなりレイの懐に入って『友達』だなんていう特別なポジションを獲得したメルヴィル卿のことは、やっぱり、〝手が早い〟と、俺は思う。
俺が王都にいたときから、メルヴィル卿は〝手が早い〟のだ。
なにかを見透かしているような……といえばそうなのかもしれないけど、仕事も女性関係も交友関係も、あらかじめ筋道が見えているのかと思うくらい、必要な駒を必要になるであろう状態で手元に揃えるのがうまい……という印象。
そういう意味では、俺も……彼にとってはなにかひっかかる存在だったのかもしれない。不思議な人だ。でも、そういうメルヴィル卿が、レイを見てなにもひっかからないはずはないと俺は思った。
だからあのとき、メルヴィル卿に遭遇したとき、「レイに近づいて欲しくない!」と俺の本能が告げてた。まあ結局、横からかっさらわれてしまったわけだけど、でも、その彼の出した結論が『友達』だったのだから、俺としては……少しは安心してもいいのかな。うーん、まだわかんないけど。
「なに。誘いにきて、考えごと?」
レイのからかうような声が聞こえてハッと横を見ると、レイが思ったよりも近い位置で俺の顔を覗いていて、心臓が止まりそうになった。「なんの酒?」と、俺の持っている瓶を指差しながら尋ねられ、俺もよくわかってないことに気づいた。
「あ、この前の帰り際に渡されて。なんの酒だろ? でも、飲みやすいやつって言ってたよ」
「ふうん」と言ったレイが興味深そうに瓶を見て、戸棚のほうから二つ透明なグラスを出して来た。装飾のないシンプルなグラスだが、町で見かけたことのない薄さのグラスだ。もしかしたら、レイの元いた世界のものをダンジョン内で作り出したのかもしれない。
「ワインではなさそうだから、普通のグラスでいいのかな? 酒のことはよくわからなくて」
「うん、それでいいよ。ありがと、レイ」
俺が瓶のコルクを抜いて、とくとくとグラスに注ぐと、ふわりと果実の匂いが広がった。
「うまそうだな」とレイが言って、ただそれだけなのに俺の心臓は大きな音を立てる。よくわからないけど、これが〝夜〟というものなのではないだろうか! 女の子とデートもしたことない俺は、この……部屋に二人っきりで酒を飲むというシチュエーションは、かなり上級なんじゃないかっていうことに、実はさっき「レイが近い!」と思ったときに気づいた。
レイは、いつだってリラックスしている雰囲気はあるけど、部屋着を着て自分の部屋でくつろいで飲むっていうのは、普通になんか……いや、なんだろ……普通になんか、え、えろいシチュエーションなのでは?!
俺もいつものかっちりした騎士服ではなくて、シャツに柔らかい素材のパンツを履いて、俺自身も自分の部屋にいるときの格好だから、なんか……なんていうかこれは……
(恋人同士で家にいるときみたい……)
そう思ったら、ぶわわっと体が熱くなる。自分の心臓の音が走り出したみたいに鳴り響くのを感じていたら、危うく酒をこぼしそうになった。
「お前……考えごと多いな。早く飲もーぜ」
呆れたように言ってから、レイが「乾杯」とグラスをかたむけてきた。
俺も慌ててグラスを合わせて、ぐいっと酒を飲んだ――が。
(あっま…………)
これは、女子が飲む酒なのでは? と思いながら、意外すぎる味に目を瞬かせた。騎士団でエールばっかり飲んでる俺は、あまり甘い酒が得意ではない。でも酒に慣れない人にはそのほうがいいのかな。
「なんかジュースみたいで、飲みやすい酒だなー」
ふーん、レイが言っているのを聞いて、そんなに嫌がっていないようなので、ひとまずほっと胸を撫で下ろした。
「それで? なんで急に酒なんて飲みたくなったの?」
「え、なんでって言われるとあれだけど、レイと飲んだことなかったし、飲んでみたかったから?」
「お前強いの?」
「うーん、すぐ赤くはなるけど、つぶれたことは……一応ないかなー」
「へえ。意外」
え、俺すぐつぶれそうってこと? あーでもたしかに、ジョー先輩に、「すぐつぶれそうなくせに意外としぶとい」って言われたことある。そんなに弱いイメージなのかな。それは……嫌だな。
「それ部屋着?」
「え? うん、寝るときはローブみたいなので寝るけど、部屋ではこんなかんじ」
「ふうん」
「レイのは手触りもいいし、楽そうでいいよね」
レイは基本的には『Tシャツ』に『スウェット』というものを着て、それで動いているみたいだけど、その中にも〝外用〟とか〝部屋用〟みたいな決まりがレイの中でいろいろあるらしい。今はいつも着てるのよりも、もっとくたっとした肌触りのいい『パーカ』を着てる。
俺がすりすりと、レイの着ているパーカを触ると、レイが少しくすぐったそうに小首をかしげながら言った。
「なんか、フェルトと飲むの……いいな」
俺が「えー? まだ一杯も飲んでないよ」と言おうと口をひらきかけたとき、レイが開いて座っていた俺の股の間に手をつくと、下から俺の顔を覗いた。俺は言おうとしていた言葉を呑みこんで「え!」と驚きの声をあげた。
そのままレイのきれいな顔が近づいてきて、目を合わせたまま、唇をちゅっと重ねられた。
「……れ、れいッ」
「んー? なんか自分の部屋で、隣にフェルトがいるのって新鮮」
あ、でもそれ俺も思ったけど。近……近い。
レイはソファの背もたれに腕を置いてるから、腕が俺の首に常に触れそうで、恥ずかしい。俺の髪の毛をふわふわと指先で弄びながら、レイが珍しく優しそうな顔で微笑んだ。
それを見て、俺は「あれ……」と動きを止めた。なんだかいつもよりもレイの雰囲気が柔らかい。
「れれれれい、もう酔ったの??」
「え……さすがにまだ、そんなことはないと思うけど」
「でもなんか、いつもと……ちがっ」
「そう?」
グラスを片手に、こくんこくんとレイが酒を飲むのが見える。
ちょっとペース早いんじゃ……たしかにジュースみたいなんだろうけど、アルコール度数は結構、高い気がする。俺は瓶を渡されてたときにもらった、酒の説明の書いてある紙をシャツの胸ポケットから出して、ふと、うしろに走り書きがあることに気づいた。「ん?」と不思議に思いながら読む。
『とってもガードの固いレイのための、素直になれる薬入り♡』
コンコンとレイの部屋の扉をノックすると、「どうぞ」という平坦な声が聞こえた。
メルヴィル卿にもらった酒瓶を片手に顔を覗かせると、ソファに寝そべって本を読んでいたレイが、「なに?」と目線で問いかけてきた。瓶の中では、琥珀色の液体がたぷんと揺れた。
「れ、レイ……今大丈夫? これをメルヴィル卿にもらったんだけど、よかったら一緒に飲まない?」
そう言いながら、俺はレイの反応を窺った。
一緒にでかけたとき以来、少し仲よく慣れたような気はしてるけど、こうしてプライベートな時間にプライベートな空間にプライベートな内容で、レイと会うことは……いつもないから。
ドキドキと心臓が早くなって、瓶を持つ手が少し汗ばむ。
(今日はニアのこともいろいろあったし、疲れてるかなあ……)
断られるかもしれないとは思っていたけど、できるなら……一緒にお酒を飲んでみたいなあ、と思う。レイは少し考えていた様子だったけど、寝そべっていた体勢から座りなおし、ソファの隣を叩きながら言った。
「おいで」
なんだかその気だるげな仕草が色っぽくて、心臓がどくんと大きく跳ねた。
後ろ手に扉を閉めると、誘われるようにふらふらとレイの隣に座った。その様子を見たレイが笑っていたけど、喜びに満ちあふれていた俺は、全然気にならなかった。
(だってメルヴィル卿はレイと一緒に飲んだのに、ずるいし……)
レイの部屋でのプライベートな時間をゆっくりと一緒に過ごしたことも、俺にはなかった。あ……その、そういうことはしたけど……。
でも……! だから、すんなりレイの懐に入って『友達』だなんていう特別なポジションを獲得したメルヴィル卿のことは、やっぱり、〝手が早い〟と、俺は思う。
俺が王都にいたときから、メルヴィル卿は〝手が早い〟のだ。
なにかを見透かしているような……といえばそうなのかもしれないけど、仕事も女性関係も交友関係も、あらかじめ筋道が見えているのかと思うくらい、必要な駒を必要になるであろう状態で手元に揃えるのがうまい……という印象。
そういう意味では、俺も……彼にとってはなにかひっかかる存在だったのかもしれない。不思議な人だ。でも、そういうメルヴィル卿が、レイを見てなにもひっかからないはずはないと俺は思った。
だからあのとき、メルヴィル卿に遭遇したとき、「レイに近づいて欲しくない!」と俺の本能が告げてた。まあ結局、横からかっさらわれてしまったわけだけど、でも、その彼の出した結論が『友達』だったのだから、俺としては……少しは安心してもいいのかな。うーん、まだわかんないけど。
「なに。誘いにきて、考えごと?」
レイのからかうような声が聞こえてハッと横を見ると、レイが思ったよりも近い位置で俺の顔を覗いていて、心臓が止まりそうになった。「なんの酒?」と、俺の持っている瓶を指差しながら尋ねられ、俺もよくわかってないことに気づいた。
「あ、この前の帰り際に渡されて。なんの酒だろ? でも、飲みやすいやつって言ってたよ」
「ふうん」と言ったレイが興味深そうに瓶を見て、戸棚のほうから二つ透明なグラスを出して来た。装飾のないシンプルなグラスだが、町で見かけたことのない薄さのグラスだ。もしかしたら、レイの元いた世界のものをダンジョン内で作り出したのかもしれない。
「ワインではなさそうだから、普通のグラスでいいのかな? 酒のことはよくわからなくて」
「うん、それでいいよ。ありがと、レイ」
俺が瓶のコルクを抜いて、とくとくとグラスに注ぐと、ふわりと果実の匂いが広がった。
「うまそうだな」とレイが言って、ただそれだけなのに俺の心臓は大きな音を立てる。よくわからないけど、これが〝夜〟というものなのではないだろうか! 女の子とデートもしたことない俺は、この……部屋に二人っきりで酒を飲むというシチュエーションは、かなり上級なんじゃないかっていうことに、実はさっき「レイが近い!」と思ったときに気づいた。
レイは、いつだってリラックスしている雰囲気はあるけど、部屋着を着て自分の部屋でくつろいで飲むっていうのは、普通になんか……いや、なんだろ……普通になんか、え、えろいシチュエーションなのでは?!
俺もいつものかっちりした騎士服ではなくて、シャツに柔らかい素材のパンツを履いて、俺自身も自分の部屋にいるときの格好だから、なんか……なんていうかこれは……
(恋人同士で家にいるときみたい……)
そう思ったら、ぶわわっと体が熱くなる。自分の心臓の音が走り出したみたいに鳴り響くのを感じていたら、危うく酒をこぼしそうになった。
「お前……考えごと多いな。早く飲もーぜ」
呆れたように言ってから、レイが「乾杯」とグラスをかたむけてきた。
俺も慌ててグラスを合わせて、ぐいっと酒を飲んだ――が。
(あっま…………)
これは、女子が飲む酒なのでは? と思いながら、意外すぎる味に目を瞬かせた。騎士団でエールばっかり飲んでる俺は、あまり甘い酒が得意ではない。でも酒に慣れない人にはそのほうがいいのかな。
「なんかジュースみたいで、飲みやすい酒だなー」
ふーん、レイが言っているのを聞いて、そんなに嫌がっていないようなので、ひとまずほっと胸を撫で下ろした。
「それで? なんで急に酒なんて飲みたくなったの?」
「え、なんでって言われるとあれだけど、レイと飲んだことなかったし、飲んでみたかったから?」
「お前強いの?」
「うーん、すぐ赤くはなるけど、つぶれたことは……一応ないかなー」
「へえ。意外」
え、俺すぐつぶれそうってこと? あーでもたしかに、ジョー先輩に、「すぐつぶれそうなくせに意外としぶとい」って言われたことある。そんなに弱いイメージなのかな。それは……嫌だな。
「それ部屋着?」
「え? うん、寝るときはローブみたいなので寝るけど、部屋ではこんなかんじ」
「ふうん」
「レイのは手触りもいいし、楽そうでいいよね」
レイは基本的には『Tシャツ』に『スウェット』というものを着て、それで動いているみたいだけど、その中にも〝外用〟とか〝部屋用〟みたいな決まりがレイの中でいろいろあるらしい。今はいつも着てるのよりも、もっとくたっとした肌触りのいい『パーカ』を着てる。
俺がすりすりと、レイの着ているパーカを触ると、レイが少しくすぐったそうに小首をかしげながら言った。
「なんか、フェルトと飲むの……いいな」
俺が「えー? まだ一杯も飲んでないよ」と言おうと口をひらきかけたとき、レイが開いて座っていた俺の股の間に手をつくと、下から俺の顔を覗いた。俺は言おうとしていた言葉を呑みこんで「え!」と驚きの声をあげた。
そのままレイのきれいな顔が近づいてきて、目を合わせたまま、唇をちゅっと重ねられた。
「……れ、れいッ」
「んー? なんか自分の部屋で、隣にフェルトがいるのって新鮮」
あ、でもそれ俺も思ったけど。近……近い。
レイはソファの背もたれに腕を置いてるから、腕が俺の首に常に触れそうで、恥ずかしい。俺の髪の毛をふわふわと指先で弄びながら、レイが珍しく優しそうな顔で微笑んだ。
それを見て、俺は「あれ……」と動きを止めた。なんだかいつもよりもレイの雰囲気が柔らかい。
「れれれれい、もう酔ったの??」
「え……さすがにまだ、そんなことはないと思うけど」
「でもなんか、いつもと……ちがっ」
「そう?」
グラスを片手に、こくんこくんとレイが酒を飲むのが見える。
ちょっとペース早いんじゃ……たしかにジュースみたいなんだろうけど、アルコール度数は結構、高い気がする。俺は瓶を渡されてたときにもらった、酒の説明の書いてある紙をシャツの胸ポケットから出して、ふと、うしろに走り書きがあることに気づいた。「ん?」と不思議に思いながら読む。
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