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ガードン、ロイ、ハギリの戦い
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ヴェルトとレクタリアが会合する少し前。ロイとガードンは2体の怪物相手に激しい戦闘を行っていた。
「おおおお!!」
「爆ぜろ!」
アキウス・レヴナントが振るう拳をガードンが受け止め、至近距離でメイスを振るう。
ベート・レヴナントの動きをロイが魔法で牽制し、距離を詰められる前に先手を打つ。
「く……!」
特にロイは身体能力の強化ができる訳ではない。一度でも接近を許せば、致命傷を受ける危険性がかなり増す。
だがガードンはアキウス・レヴナントと戦いながらも常にベート・レヴナントの動きにも注意を払う。いざという時にはその身体で両者の間に割って入り、ロイを庇っていた。
「ロイ……!」
「雷槍よ、貫け!」
ガードンはロイに迫るベート・レヴナントの動きを止める。雷撃がガードンにも伝わるが、当のガードンはまるで気にしていなかった。
そしてアキウス・レヴナントとガードンが離れた事を確認したロイは、素早くその魔法をアキウス・レヴナントへと放つ。
紫電一閃。ロイの右腕から放たれた雷光は一条の槍と化し、アキウス・レヴナントを貫いた。
「やったか!?」
「いえ……! ですが手ごたえはありました! このまま……!」
アキウス・レヴナントが大きくよろめく。だが倒れる前に足に踏ん張りをきかせ、ロイ目掛けて駆けだす。
ロイは地面に光弾を連続で放ち、アキウス・レヴナントの足元を爆発させてその足を止める。その間にガードンもベート・レヴナントを至近距離で何度もメイスを叩きつけていた。
(俺のメイスも効いていない訳ではない。だがダメージはやはりロイの方が通っている。……久しぶりに覚悟を決めるか)
一度ベート・レヴナントを投げ飛ばし、距離を空ける。その隙にガードンはロイの近くへと移動した。
「ロイ。奴らを間近で見ていて気付いた事がある」
「え……?」
「あいつら、あんな形だが呼吸をしている。俺たちと同じく、空気を吸う必要があるのだろう」
「ガードンさん……?」
ガードンの情報は、常に接近戦を挑んでいたからこそ得られたものだった。ガードンは勝利を確信して言葉を続ける。
「俺が2体とも動きを止める。お前はその間に、部屋中を燃やし尽くすほどの火術を放て。途中で息ができないように……息をしようものなら身体の中身から焼き尽くす様な、高温の火術をな」
ガードンの考えた作戦は非常にシンプルなものだった。要するに広範囲の火術で焼き尽くすというものだ。
「え……でもそれじゃ、ガードンさんが……!」
「大丈夫だ。俺の魔法も進化している。皆の様な派手さはないが……俺は今、水の中など空気が存在しない空間でも活動ができるのだ」
「!?」
同じ身体能力強化の魔法を持つハギリは、今や若返ることができる。
ガードンにはそうした魔法の進化はなかったが、今では短時間であれば呼吸を必要とせずに活動ができる様になっていた。
無呼吸で全力可動できるというのは、戦場において大きなアドバンテージを持つ。
そしてガードンの立てた作戦は単純ではあるものの、ロイと2人だからこそ可能なものであった。
「くるぞ……! とにかくお前は最大火力でぶちかませ! いいな……!」
「……! は、はい……!」
■
「へぇ……! 思っていたよりやるじゃないの、お前」
「くそ……! 化け物が……!」
ハギリとベインの戦いはハギリ優勢に進んでいた。
若々しい身体に、長い生で身に付けた剣技。そこに魔法による身体能力の強化まで上乗せされているのだ。ベインは善戦している方だと言えるだろう。
「理論上、俺の身体能力はルードをも上回っているはずなのに……! 本物の魔法による身体能力向上がここまで高性能だとは思わなかったぜ……!」
「はは。ま、俺の場合は元々、身体能力を強化しての戦いに慣れていたという事情もあるんだがな」
ハギリは刀を肩にのせながら獰猛な笑みを見せる。
「なに……?」
「気にするな。お前に言っても分からんよ」
ハギリは意識してベインに余裕の表情を見せる。
一度エルクォーツ変異体を見ているのだ。いつベインが覚悟を決めてレヴナントに化すかも分からない。表情は余裕でもしっかりと警戒していた。
「一応聞いておくが。何故お前はレクタリアの味方をする?」
「……聞いてどうする?」
「別に。だがお前の目は街中で襲い掛かってきた閃罰者とやらと違い、腐っている様に見えなかったんでな。ちょっとした興味がわいただけだ」
自分の力に溺れている訳でもなく、今も覚悟を決めた男の目を見せている。
昔の……文字通り力に溺れていた自分とは違う。ハギリはそう感じていた。
「面白い話でも何でもねぇさ。俺はこことは違う国の生まれなんだがよ。ある日、村長に妹が連れていかれたんだ。幼い俺には何も分かっていなかったんだが、心配になって村長の家の窓を覗いてみたんだよ。そしたら妹は、それはそれはひどい目に合わされていてなぁ」
確かに面白い話ではなさそうだったが、ハギリは黙って聞く。今のベインを形作る根幹を成す部分だと感じたからだ。
「後で聞いたんだが、親は税の免除と金のために妹を売ったんだよ。貧乏な村だからな、男である俺の方がまだ働けると判断したんだろう。俺は何も知らずにその日、いつもより肉が多いスープを飲んでいた訳だ」
幼い少年の心を変容させるには十分な出来事だっただろう。
だが珍しい話という訳でもない。それこそ幻魔歴ではどこでも起こっていた話だし、治安だけで言えばもっと悪かった。
「妹はそれからどこかの貴族に買われていったよ。親は村長から金を受け取り、村長はそれ以上の金額で妹を売った訳だ。全てが馬鹿らしく思えたが、そう感じながらも俺は毎日親からスープを与えられながら生きていた」
ベインの声色には何の感情もこもっていない。ただ過去にあった出来事を淡々と語る。
「このまま村長や親と同じ大人になり、クソみたいな生を歩んでいくのか。それとも何もかも捨てて、何も分からない外の世界へと駆けだすのか。でもこれは自分自身を誤魔化すための言い訳だった」
自分には外へ飛び出すという選択肢もあると思い込む事によって、村の大人たちとは違うのだと自分に言い訳をしていた。
実際、村を出たところで外での生き方など何も分からないのだ。クソだと大人たちを見下していながら、自分は常にその見下している大人たちの庇護を受けて生きていた。
「そうして隣に住んでいた、仲の良かった姉妹も売られてよぉ。いよいよ何を考えるのも嫌になって、俺は自殺しようとした」
おそらく普通の子供より、少しだけ感受性が強かったのだろう。思い込みが強い部分もあった様に思う。
最後に村長を殺し、自分も死のうか。そう考えていた晩、ベインの人生は強制的に次の幕が開ける事になる。
「当時の帝国はいろんな国と戦争をしていたからな。騎士や傭兵崩れの賊も多かったんだ。そいつらが賊だったのか、どこかの兵士だったのかは分からねぇ。だが村は一夜にして地獄に変わった」
妹がいなくなってからというもの、ずっと心は腐っていた。そしてようやく行動に移そうとしたら、第三者によってめちゃくちゃに荒らされた。
少年の精神は、事態を飲み込めるほど柔軟でもなかった。
「村では誰も逆らえない村長一家があっさりと殺された。それは初めて見る圧倒的な暴力だった。だがその暴力はさらなる理不尽な暴力に蹂躙された」
「…………」
賊は抵抗する村人を殺しまわったが、そこに1人の少女が姿を見せる。その少女は片方の瞳が赤いという特徴を持っていた。
「その少女は不思議な……それこそおとぎ話で聞いたような、魔法の様な力で賊を蹂躙してみせた。圧倒的な暴力を持つ大人たちの誰もが1人の少女に逆らえない。その様を見て俺はその子に……レクタリア様の中に神を見た」
「神……」
「レクタリア様は俺の心をよく理解してくれた。そして俺が醜く鬱屈とした精神を抱えている事を承知した上で、救いを与えると約束してくださった。そしてそのためのきっかけまで用意してくれた。俺にとっては親とは違う、新たにすがれる存在を見つけたというだけの話かもしれねぇ。レクタリア様にも何か狙いがあったのかもしれない。だがそれでも。あの時、レクタリア様が俺の心を救ってくださったのは事実だ」
ベインの瞳にさらに強い決意が宿る。ベインもまた、レクタリアとレクタリアの率いるエル=グナーデのためであれば、いつでも命を捧げられる覚悟を持っていた。
「どうだ? つまらねぇ話だろ?」
「……まったくだ。よくある話過ぎて退屈だったぜ」
ベインの話は、捉えようによっては状況に流されただけのものだ。
だが突然訪れた状況にどう立ち向かうのか。年齢に関係なく、人の価値はそこで決まるとハギリは考えている。そしてその基準でいけば、ハギリはかつて価値のない男だった。
「お前、自分から苦労を背負い込みにいく性格をしているな」
「何が言いたい?」
「損な性格な奴だって言いたいのさ。勝手に希望を抱いて、そしてその対象が自分の思い通りに動かなかったら、裏切られたと感じる手合いだろう」
「…………」
感受性豊かな青年からすればレクタリアとの出会いは、それはそれは運命を感じる尊いものだっただろう。
それが悪いとは思わない。むしろ運命の出会いだったという思い込みでここまできた男だと思えば、いくらか好感も持てる。
「だが俺はお前みたいな奴は嫌いじゃないぜ。つまらねぇ話の礼だ。死合う前に名乗りをあげてやる」
ハギリは一度刀を振るうと、笑みを深める。
「俺の名はカガミマサヒコ。葉桐一刀流の剣士だ。我が神徹刀「大典白菊」を以て。ここからは全力で相手をしてやろう……!」
「おおおお!!」
「爆ぜろ!」
アキウス・レヴナントが振るう拳をガードンが受け止め、至近距離でメイスを振るう。
ベート・レヴナントの動きをロイが魔法で牽制し、距離を詰められる前に先手を打つ。
「く……!」
特にロイは身体能力の強化ができる訳ではない。一度でも接近を許せば、致命傷を受ける危険性がかなり増す。
だがガードンはアキウス・レヴナントと戦いながらも常にベート・レヴナントの動きにも注意を払う。いざという時にはその身体で両者の間に割って入り、ロイを庇っていた。
「ロイ……!」
「雷槍よ、貫け!」
ガードンはロイに迫るベート・レヴナントの動きを止める。雷撃がガードンにも伝わるが、当のガードンはまるで気にしていなかった。
そしてアキウス・レヴナントとガードンが離れた事を確認したロイは、素早くその魔法をアキウス・レヴナントへと放つ。
紫電一閃。ロイの右腕から放たれた雷光は一条の槍と化し、アキウス・レヴナントを貫いた。
「やったか!?」
「いえ……! ですが手ごたえはありました! このまま……!」
アキウス・レヴナントが大きくよろめく。だが倒れる前に足に踏ん張りをきかせ、ロイ目掛けて駆けだす。
ロイは地面に光弾を連続で放ち、アキウス・レヴナントの足元を爆発させてその足を止める。その間にガードンもベート・レヴナントを至近距離で何度もメイスを叩きつけていた。
(俺のメイスも効いていない訳ではない。だがダメージはやはりロイの方が通っている。……久しぶりに覚悟を決めるか)
一度ベート・レヴナントを投げ飛ばし、距離を空ける。その隙にガードンはロイの近くへと移動した。
「ロイ。奴らを間近で見ていて気付いた事がある」
「え……?」
「あいつら、あんな形だが呼吸をしている。俺たちと同じく、空気を吸う必要があるのだろう」
「ガードンさん……?」
ガードンの情報は、常に接近戦を挑んでいたからこそ得られたものだった。ガードンは勝利を確信して言葉を続ける。
「俺が2体とも動きを止める。お前はその間に、部屋中を燃やし尽くすほどの火術を放て。途中で息ができないように……息をしようものなら身体の中身から焼き尽くす様な、高温の火術をな」
ガードンの考えた作戦は非常にシンプルなものだった。要するに広範囲の火術で焼き尽くすというものだ。
「え……でもそれじゃ、ガードンさんが……!」
「大丈夫だ。俺の魔法も進化している。皆の様な派手さはないが……俺は今、水の中など空気が存在しない空間でも活動ができるのだ」
「!?」
同じ身体能力強化の魔法を持つハギリは、今や若返ることができる。
ガードンにはそうした魔法の進化はなかったが、今では短時間であれば呼吸を必要とせずに活動ができる様になっていた。
無呼吸で全力可動できるというのは、戦場において大きなアドバンテージを持つ。
そしてガードンの立てた作戦は単純ではあるものの、ロイと2人だからこそ可能なものであった。
「くるぞ……! とにかくお前は最大火力でぶちかませ! いいな……!」
「……! は、はい……!」
■
「へぇ……! 思っていたよりやるじゃないの、お前」
「くそ……! 化け物が……!」
ハギリとベインの戦いはハギリ優勢に進んでいた。
若々しい身体に、長い生で身に付けた剣技。そこに魔法による身体能力の強化まで上乗せされているのだ。ベインは善戦している方だと言えるだろう。
「理論上、俺の身体能力はルードをも上回っているはずなのに……! 本物の魔法による身体能力向上がここまで高性能だとは思わなかったぜ……!」
「はは。ま、俺の場合は元々、身体能力を強化しての戦いに慣れていたという事情もあるんだがな」
ハギリは刀を肩にのせながら獰猛な笑みを見せる。
「なに……?」
「気にするな。お前に言っても分からんよ」
ハギリは意識してベインに余裕の表情を見せる。
一度エルクォーツ変異体を見ているのだ。いつベインが覚悟を決めてレヴナントに化すかも分からない。表情は余裕でもしっかりと警戒していた。
「一応聞いておくが。何故お前はレクタリアの味方をする?」
「……聞いてどうする?」
「別に。だがお前の目は街中で襲い掛かってきた閃罰者とやらと違い、腐っている様に見えなかったんでな。ちょっとした興味がわいただけだ」
自分の力に溺れている訳でもなく、今も覚悟を決めた男の目を見せている。
昔の……文字通り力に溺れていた自分とは違う。ハギリはそう感じていた。
「面白い話でも何でもねぇさ。俺はこことは違う国の生まれなんだがよ。ある日、村長に妹が連れていかれたんだ。幼い俺には何も分かっていなかったんだが、心配になって村長の家の窓を覗いてみたんだよ。そしたら妹は、それはそれはひどい目に合わされていてなぁ」
確かに面白い話ではなさそうだったが、ハギリは黙って聞く。今のベインを形作る根幹を成す部分だと感じたからだ。
「後で聞いたんだが、親は税の免除と金のために妹を売ったんだよ。貧乏な村だからな、男である俺の方がまだ働けると判断したんだろう。俺は何も知らずにその日、いつもより肉が多いスープを飲んでいた訳だ」
幼い少年の心を変容させるには十分な出来事だっただろう。
だが珍しい話という訳でもない。それこそ幻魔歴ではどこでも起こっていた話だし、治安だけで言えばもっと悪かった。
「妹はそれからどこかの貴族に買われていったよ。親は村長から金を受け取り、村長はそれ以上の金額で妹を売った訳だ。全てが馬鹿らしく思えたが、そう感じながらも俺は毎日親からスープを与えられながら生きていた」
ベインの声色には何の感情もこもっていない。ただ過去にあった出来事を淡々と語る。
「このまま村長や親と同じ大人になり、クソみたいな生を歩んでいくのか。それとも何もかも捨てて、何も分からない外の世界へと駆けだすのか。でもこれは自分自身を誤魔化すための言い訳だった」
自分には外へ飛び出すという選択肢もあると思い込む事によって、村の大人たちとは違うのだと自分に言い訳をしていた。
実際、村を出たところで外での生き方など何も分からないのだ。クソだと大人たちを見下していながら、自分は常にその見下している大人たちの庇護を受けて生きていた。
「そうして隣に住んでいた、仲の良かった姉妹も売られてよぉ。いよいよ何を考えるのも嫌になって、俺は自殺しようとした」
おそらく普通の子供より、少しだけ感受性が強かったのだろう。思い込みが強い部分もあった様に思う。
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「神……」
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ベインの瞳にさらに強い決意が宿る。ベインもまた、レクタリアとレクタリアの率いるエル=グナーデのためであれば、いつでも命を捧げられる覚悟を持っていた。
「どうだ? つまらねぇ話だろ?」
「……まったくだ。よくある話過ぎて退屈だったぜ」
ベインの話は、捉えようによっては状況に流されただけのものだ。
だが突然訪れた状況にどう立ち向かうのか。年齢に関係なく、人の価値はそこで決まるとハギリは考えている。そしてその基準でいけば、ハギリはかつて価値のない男だった。
「お前、自分から苦労を背負い込みにいく性格をしているな」
「何が言いたい?」
「損な性格な奴だって言いたいのさ。勝手に希望を抱いて、そしてその対象が自分の思い通りに動かなかったら、裏切られたと感じる手合いだろう」
「…………」
感受性豊かな青年からすればレクタリアとの出会いは、それはそれは運命を感じる尊いものだっただろう。
それが悪いとは思わない。むしろ運命の出会いだったという思い込みでここまできた男だと思えば、いくらか好感も持てる。
「だが俺はお前みたいな奴は嫌いじゃないぜ。つまらねぇ話の礼だ。死合う前に名乗りをあげてやる」
ハギリは一度刀を振るうと、笑みを深める。
「俺の名はカガミマサヒコ。葉桐一刀流の剣士だ。我が神徹刀「大典白菊」を以て。ここからは全力で相手をしてやろう……!」
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