さよならの言葉は風と共に。

ルーさん

文字の大きさ
6 / 11

敬愛

しおりを挟む
『良い?譲。あの男は汚ないのよ。ばっちいの。だから忘れなさい。』

お父さんは汚ない。

『会いたい!?何でそんな事を言うの!!あの男は汚ないのよ!!譲は汚されたのよ!!?なのに何で会いたい何て言うの!?』

お父さんは汚ない。僕も汚ない。お父さんに汚されたから。

『伊吹君?あの子は貴方を見捨てたのよ。あの子は全部知ってたの。譲が苦しんでいたのも全部。だからあの子の事も忘れなさい。』

伊吹は…僕の事を裏、切った…。だから、伊吹の事も…忘れる。

『譲?どうしたの?最近全然笑わないわね?ねぇ?どうして?どうして笑わないの??』

笑わないとお母さんを心配させる。

『譲。最近は笑ってくれていてお母さんも嬉しいわ!譲は良い子だもんね?お母さん信じてたよ!』

僕が笑ったらお母さんも笑ってくれる。

『…まだこんな写真持っていたの?ねぇ…何で?何でお母さんの信用を裏切る様な事をするの!?ねぇ!何で!!』

お父さんを思い出すのはお母さんを裏切る事。

『貴方はあの男に汚されちゃったの、あの子に裏切られたの。でもね、安心して?お母さんは譲を汚さないし裏切らないよ?だから譲もお母さんを大切にしないといけないのよ?』

僕は汚いのにお母さんだけは僕を愛してくれる。裏切らないでくれる。

『譲の事はお母さん何でも分かっているから、全部お母さんに任せなさいね?』

お母さんは僕の好きな物を選んでくれる。優しいお母さん。

『譲はあの男とそっくりに育っちゃったけど、お母さんだけはちゃんと愛してあげるわ。』

僕はお母さんに似ていない悪い子。でも、お母さんはそんな僕を愛してくれている。

『譲?椎倉坂君達に変な事言ったんですて…?何でそんな風に育っちゃったの…?やっぱりあの男に似てるから…。譲、次は変な事言っちゃ駄目よ?じゃないと譲が変な子と思われちゃうからね?』

家の事を言ったら駄目。お母さんに迷惑をかけちゃう。

『何でこんな事も出来ないの!?悔しくないの!?椎倉坂君達はこんな問題、簡単に出来たと聞いているのに!!何で貴方は出来ないの!?』

僕は出来の悪い子。お父さんに似た悪い子。

『反省が足りないのね、きっと。あの男に似ちゃったから。…譲?暫く個室に入ってましょうか?大丈夫よ。誰も入って来れない様に鍵を閉めといて上げるから!』

お母さんだけは僕を守ってくれる。愛してくれている。

『偉いわね!流石私の子だわ!!次は満点を取りなさいね!』

お母さんに誉めて貰えた。笑って貰えた。次は満点を取らなきゃ。


しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない

了承
BL
卒業パーティー。 皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。 青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。 皇子が目を向けた、その瞬間——。 「この瞬間だと思った。」 すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。   IFストーリーあり 誤字あれば報告お願いします!

そばにいてほしい。

15
BL
僕の恋人には、幼馴染がいる。 そんな幼馴染が彼はよっぽど大切らしい。 ──だけど、今日だけは僕のそばにいて欲しかった。 幼馴染を優先する攻め×口に出せない受け 安心してください、ハピエンです。

ゆい
BL
涙が落ちる。 涙は彼に届くことはない。 彼を想うことは、これでやめよう。 何をどうしても、彼の気持ちは僕に向くことはない。 僕は、その場から音を立てずに立ち去った。 僕はアシェル=オルスト。 侯爵家の嫡男として生まれ、10歳の時にエドガー=ハルミトンと婚約した。 彼には、他に愛する人がいた。 世界観は、【夜空と暁と】と同じです。 アルサス達がでます。 【夜空と暁と】を知らなくても、これだけで読めます。 2025.4.28 ムーンライトノベルに投稿しました。

時間を戻した後に~妹に全てを奪われたので諦めて無表情伯爵に嫁ぎました~

なりた
BL
悪女リリア・エルレルトには秘密がある。 一つは男であること。 そして、ある一定の未来を知っていること。 エルレルト家の人形として生きてきたアルバートは義妹リリアの策略によって火炙りの刑に処された。 意識を失い目を開けると自称魔女(男)に膝枕されていて…? 魔女はアルバートに『時間を戻す』提案をし、彼はそれを受け入れるが…。 なんと目覚めたのは断罪される2か月前!? 引くに引けない時期に戻されたことを嘆くも、あの忌まわしきイベントを回避するために奔走する。 でも回避した先は変態おじ伯爵と婚姻⁉ まぁどうせ出ていくからいっか! 北方の堅物伯爵×行動力の塊系主人公(途中まで女性)

痩せようとか思わねぇの?〜デリカシー0の君は、デブにゾッコン〜

四月一日 真実
BL
ふくよか体型で、自分に自信のない主人公 佐分は、嫌いな陽キャ似鳥と同じクラスになってしまう。 「あんなやつ、誰が好きになるんだよ」と心無い一言を言われたり、「痩せるきねえの?」なんてデリカシーの無い言葉をかけられたり。好きになる要素がない! __と思っていたが、実は似鳥は、佐分のことが好みどストライクで…… ※他サイトにも掲載しています。

昔「結婚しよう」と言ってくれた幼馴染は今日、僕以外の人と結婚する

子犬一 はぁて
BL
幼馴染の君は、7歳のとき 「大人になったら結婚してね」と僕に言って笑った。 そして──今日、君は僕じゃない別の人と結婚する。 背の低い、寝る時は親指しゃぶりが癖だった君は、いつの間にか皆に好かれて、彼女もできた。 結婚式で花束を渡す時に胸が痛いんだ。 「こいつ、幼馴染なんだ。センスいいだろ?」 誇らしげに笑う君と、その隣で微笑む綺麗な奥さん。 叶わない恋だってわかってる。 それでも、氷砂糖みたいに君との甘い思い出を、僕だけの宝箱にしまって生きていく。 君の幸せを願うことだけが、僕にできる最後の恋だから。 そう思って、失恋の悲しみを猫カフェで埋めていたある日のこと。 僕は“彼“に出逢った。 その人は僕に愛を教えてくれる人でした。 失恋の先にある未来では、僕は幸せになっているのかな。

心からの愛してる

マツユキ
BL
転入生が来た事により一人になってしまった結良。仕事に追われる日々が続く中、ついに体力の限界で倒れてしまう。過労がたたり数日入院している間にリコールされてしまい、あろうことか仕事をしていなかったのは結良だと噂で学園中に広まってしまっていた。 全寮制男子校 嫌われから固定で溺愛目指して頑張ります ※話の内容は全てフィクションになります。現実世界ではありえない設定等ありますのでご了承ください

黄色い水仙を君に贈る

えんがわ
BL
────────── 「ねぇ、別れよっか……俺たち……。」 「ああ、そうだな」 「っ……ばいばい……」 俺は……ただっ…… 「うわああああああああ!」 君に愛して欲しかっただけなのに……

処理中です...