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9.夢であってほしい。
しおりを挟む君は僕に微笑んだ
君は僕を抱きしめた
「久しぶり。」
その一言が嬉しかった。
もう二度と会うことはできないと思っていた君に
もう二度と触れることはできないと思っていた君に
「久しぶり。」
そう言って、
微笑んで、
抱きしめて。
そんな君がいた
という夢だった。
君は僕を睨んだ
君は僕を突き飛ばした
「どっか行ってよ、」
その一言で 僕は消えた。
もう二度と会うことができなくなった君に
もう二度と触れることができなくなった君に
「どっか行くよ、」
そう言われ、
睨んで、
突き飛ばした。
そこに君はいなかった
という夢であってほしい。
僕は君を殺した。
君も僕を殺した。
そんな夢であってほしい。
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