ブレイクソード

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第十話 お付き合いと、新たな仲間

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「おいおい、俺たちこれからどうするんだよ」

俺たちは深い緑に覆われた森の中を歩いている。

殺してしまった?貴族はどうやら、有名な人間だったようだ。

「どうするもこうするも無いわよ。逃げるか、正当な理由を言うしか無いわ」

当たり前の答えが返ってきた。それか名前を売っていくしか,,,

これだ!各地の二つ名を倒していけばいいんだ名前が売れれば発言力が上がるし!俺の目標にも近づくしな。

「顔を売っていかないか?幸い、指名手配の顔は全然違ったし」

思いついたことを、ブランに説明する。

「それは,,,いい案ね。そうしましょう」

ブランは快く受け入れてくれた。

「ここからだと、倒せそうな二つ名は,,,」

話していると、右斜め前から、戦闘の音が聞こえた。

剣の音は二つ。獣の声が十数。一人なのか二人なのか。

どちらにせよ不利なのには変わりはない。

「なぁ、ブラ,,」

「助けに行こう。でしょ?」

言おうとしたことを、被されてしまった。こいつはたまに勘が鋭いんだよな。

速足で、戦闘をしている場所へと向かう。

着いた頃には、戦闘は終盤だった。

「見た目からして盗賊か。なかなかのやり手だな」

戦闘を観察する。

「そうね、この調子なら、助けもいらなさそうだし。あとイケメンね」

在れ?今褒められたのってアイツ?俺は無いのに?

おんぎゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

「赤ちゃんになるな!」

「でも、グサッて来るんだぜ?」

涙目で訴える。

「はいはい、あんたはイケメンこれでいい?」

「やった!褒められた!うれしい!」

「あんた、どんだけ私のことが好きなのよ」

冗談交じりの言葉だったが、口が反応した。

「大好きに決まってるだろ!!」

気づいた時には遅かった。告白していた。

「あ、あ、あ、あんた,,,,本気,,,なの?」

顔を真っ赤にしながら確認をしてくる。

こっちも恥ずかしくて、顔から火が出ている。

「本当だ!一生をかけてでもいい!お前を必ず幸せにする!!」

ブランの肩を掴み、顔を見て、目を見てはっきりと言う。

この思いが伝わるように。

アクセル「健やかなるときも、病めるときも、互いが支えあうことを誓いますか?」

「私たちがのそのそしてるから向こうから来ちゃったじゃない!名前も出てるし!」

「誓います!!」はっきりと宣誓する。

「勝手に誓うな!」大きな声で、否定されてしまった。

「やっぱり俺とは嫌なのか?」

肩を落とす。ため息も出てしまう。それほどショックだった。

「べ、べ、べつに,,,そんなわけじゃ,,,」

ブランが帽子で顔を隠す。

アクセル「今のは萌えますね」

「お前も分かるか」

後ろから聞こえてきた声に同調する。

「あんた達何言ってるの!?ていうか名前出てるし!」

「出てきたら駄目でしたか?」

「いいんじゃないか?そんなことよりブラン返事を聞かせてくれ」

今はアクセルよりもブランのほうが大事だ。

「あ、えーと,,,お付き合いからにしましょ」

もじもじしながら、答えてくれた。

「よろしくお願いします」

頭を下げる。これからは、ブランと思い出を刻んでいける。

アクセル「あの、割って入るようで悪いんですが、自己紹介してもいいですか?」

イケメンがおずおずと、手を挙げている。

「いいぞ。名前も出っぱなしだしな」

「メタいこと言うな!」蹴られた。

「アクセルと言います。職業は盗賊で、二刀流です」

剣を腰にしまい丁寧なあいさつをしてくれた。拍手。

「盗賊って危ない人なんじゃないの」

ブランが俺に隠れて質問をする。

「盗賊は何でも屋だぞ。偵察、料理、金銭の管理とか出来る奴を指すんだ」

誤解が無いように、しっかりと説明をする。

「そうなのね。なら安心だわ」

一応俺らのことも言っておくか。

「俺の名前はブレイク。剣士をしている。こっちがブラン。かなりの凄腕魔法使いだ」

指名手配のことは言わない。捕まるかもしれないからな。

「見たところ強そうですね。同行してもいいですか?」

「言いも何も、着いてくる流れだろ?」

笑いながら、肩を組む。

「それもそうですね。よろしくお願いします」

「それよりもあんた、喋りすぎじゃないの?」

ブランが突っ込む。

「皆さんが自由に動いていたので、僕もそうしようかと」

苦笑いをしながら、教えてくれた。

「なんか、すまん。本当は、作中でほとんど話さないで、終わる予定だもんな」

罪悪感が凄い。

「そうですね。独白が主体の予定でしたし」考えるように顎に手を当てている。

「今から、修正しましょ」ブランが提案をする。

「いいな、それ。早速独白頼むぜ」

「分かりました」引き受けてくれた。こんなキャラだっけか。

俺の名前はアクセル。目的もない旅をしていたところ、強そうな剣士と魔法使いに出会った。このまま一人で旅をするのは寂しいので、同行させてもらうことにした。

「こんな感じでどうですか?」感想を求めてきた。

「もっと自分のことを出した方がいいな」

「そうね。なんか薄いわ」駄目なところを、しっかりと伝える。

「了解です、修正しますね」

俺様の名前はアクセル。一人旅をしている。シコシコ一人旅をするのも飽きてきたころに、様子のおかしい萌え豚剣士と、おっぱい魔法使いにあった。

こいつらがどうしても付いていきたいと言ったので、小間として使ってやることにした。最終的な目的はハーレムを作ることだ。このおっぱいは加えてもいい。

「どうでしょうか?」

「お前怖いよ!!」

「人格を疑いたくなるわね」

正直なことを言う。こいつ、俺らと同じで、設定から離れすぎている。

「もう少し抑えめで行こう。今回は、そこで終わるから」

「頑張ります」

俺の名前はアクセル。世界で名前を轟かせるために、一人で世界を旅している。そんな中、腕が立ちそうな、萌え豚剣士と、萌え萌え魔法使いに会った。狩野効率も上がりそうなので、パーティーを組むことにした。どんな旅路になるかは分からない。だが、一人旅よりも楽しいものになりそうな気がしている。
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