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第十話
けほっ
乾いた咳が教室に響く。
俺は無事熱も下がり、学校へ来ることも出来た。
少し咳が出てはいるが、それだけ。
兄さんはそれでも休もうと言ってくれていたが、流石に3日も休んだらこれ以上休んでいられないと思ってしまうのは何故だろう…。
兄さんといつもの通学路を歩いていても郁真には出会わなかった。
もしかして家から出た瞬間声をかけてくるのでは、と思って少しビクついてしまっていたが外に出ても誰もいない。
行こう、と声をかけてきた兄さんに頷いて歩き出してもいるのは近所の人や通学、通勤中の人達だけ。
暫く会わない日が続いただけで諦めるような奴なのか…?
このゲームに関して詳しいのは妹の方であり、俺自身は郁真がバッドエンドに繋がる事が多いという情報しか知らない。
どういう人物なのか、どういう性格なのか全然知らないのだ。
兄さんが好きなのは知ってるけど、弟の事をどう思っているのか…それすらも知らない。
兄さんなら何か知っているだろうけど、兄さんは何故か俺に郁真について話す事をしなくなった。
まるで、郁真の事を忘れて欲しいとでも言わんばかりに。
キーーンコーーンカーーンコーーン
「はい、それではここまでしっかり予習復習忘れないように。小テストで出すかもしれないからねー」
えーーー、なんてブーイングが起こる中先生は授業で使ったノートや道具を持って教室から出て行く。
今日の授業はこれで終わり、あとはHRさえ終われば家に帰れる。
「はぁ…」
小さくため息をついて少しズレたマスクの位置を直していると後ろから最近よく話すようになった桜野と大原が声をかけてくる。
「七海ってば今日溜め息ばっかだな?」
「俺が話を聞いてやろう、さぁ話せ」
「桜野ってば強引ー、やだー」
軽口を叩きながら俺の机のを囲んだ2人にジトッとした目を向けたのは悪くないはずだ。
桜野も大原も軽口を叩きながらも俺のことを心配して近付いてきたらしく、近くの椅子を持って来て俺の話を聞く為に俺の言葉を待った。
ジーーっと俺を見つめてくる2人に根負けした俺は小さくため息をついてポツリと話し始めた。
「最近さ、昔から兄さんと仲の良かった人が近くに引っ越して来たんだよ」
「へー、照史先輩喜んだんじゃないの?」
「そうなんだけど、俺がちょっと…その人の事怖くてさ…」
2人が俺の言葉に首を傾げる。
そりゃそうだ、兄さんと仲の良い人なのに俺は怖く感じるだなんておかしい話だ。
兄さんは俺に害のある人とは付き合わない。
それは兄さんに好意を持つ女の子も対象となっている。
兄さんの中では【兄さんに好意を持つ女の子は唯兎にとっての害】という考えがあるらしく、明らかに好意を持って接してくる女子に対してはかなり冷たい対応になる。
反対に好意のない女子に対しては優しく、前までの兄さんを思い出すような対応なので好意を持つ女子からしたら面白くない状況となっているようだ。
少し話が脱線した。
そんな、弟第一の兄さんだからこそ俺に害のある人間と付き合うはずがない。
そんな兄さんが俺に合わせたのなら兄さんからしたらその人は【俺を害する事のない人物】と判断されたからこそ。
俺と兄さんのことをよく知ってる2人は俺がその人を怖がる理由がよくわからず、首を傾げてはお互いに顔を見合わせていた。
「唯兎はなんでその人を怖いん?」
「照史先輩が大丈夫だって判断したんなら、優しい人なんだろ?」
2人の言葉に俺はんんーーーー…と長く唸った。
俺があの人を怖がる理由は前世の記憶があるからであり、今世であの人に何かをされたわけではない。
なんて言うか迷ってると大原が小さくあ、と声を上げた。
「もしかして、小学生の時の変質者の事が関係してたりする?」
「ぁー…」
ただ唸るだけの俺に大原は何を勘違いしたのか、小学生の時の変質者に襲われた時の事を思い出したらしい。
それに気付いた桜野も何故かバツが悪そうに口に手を当ててそういえば、と反応を示す。
俺からしたらそんなこともあったなー、くらいなものであるが周りの人…特に兄さんはその時の事が忘れられないらしく何かと俺の事を心配してくれる。
もしかしたら今回の事も、と大原は言うがそうではない。
…ただ、他にも理由もなく話を作れるような話題でもない事から仕方なく俺はコクン、と頷いてしまった。
「平均身長の人なら問題ないんだけど、やっぱ高身長の人が近付いてくるとさ」
「それはなぁ…トラウマになっても仕方ない事だよなぁ…」
俺が落ち着いて話せているからか桜野が俺の頭を抱き抱えてよーしよしだなんて撫でてくるものだからおかしくなってクスクスと笑ってしまう。
俺が笑った事で2人も安心したのか、そこからあの人の話題からは外れHRまでは雑談をして過ごした。
特に内容もないような話題ではあったが、今の俺にはそのくらいがちょうどよかった。
「それでは、皆さん気をつけて帰ってくださいね」
そう締めくくり、先生は出席簿を持ち教室から出ていった。
ワイワイとそれぞれが話し始め、1人でさっさと帰る人や部活に走る人、別のクラスの友達を待つ人…各々が動いてる中俺は俺で兄さんが迎えにくるまで椅子に座って適当に過ごす。
授業のノートの確認をしたり、意味もなくカバンの中を整理したりと特に何か目的があるわけでもなく適当に兄さんを待つ。
少しすると廊下からきゃいきゃいと女子たちの黄色い声が聞こえてくる。
それが兄さんが近付いてきてる合図。
今日も意味のないアピールに必死なんだな、なんて思いながら鞄を持って廊下に向かうと丁度よく扉がガラッという音を立てて開く。
そこには兄さんが立っており、周りには変わらず女子がきゃいきゃいと兄さんに纏わりついていた。
「照史くん!今日は私と帰りましょ!」
「照史先輩…!私クッキー焼いたんですけど良ければ…!」
「照史くん、少しお話ししたいんだけど…!」
それぞれが兄さんへのアピールに必死になっていて周りが見えていない様子。
兄さんもげんなりした感じがして少し可哀想に思う…が、俺が口を出せば女子達は確実に俺に対して牙を向き、それに対して兄さんが怒ってしまうため俺は口を出さない。
ただ、今日はあまりにも女子の量が多くてなかなか俺は近付けずにいた。
あの中に特攻する勇気はない。
廊下に向かっていた足を翻し、俺は何となく大原と桜野のところに向かう。へるぷみー。
「やっぱり逃げてきた」
「よーちよち、唯兎ぉ!女子は怖いよなぁ!」
知ってました、とでも言わんばかりに俺を迎えてくれた2人は俺の頭を撫でまわし、桜野に至っては俺を膝の上に乗せてハグまでしてくる。
もうなんでもいいからあの女子軍団の中心には行きたくない…と思い桜野の膝の上で大人しくしてる事にした。
そんな俺の姿を見た兄さんは少し目を見開き、真っ直ぐこちらに向かってくる。
兄さんやめて、来るならその女子達どこかに捨ててきて。
こちらに向かって来る兄さんや女子達から思わず視線を逸らしてしまう。
すると、兄さんが鳴らしていた足音がぴたりと止まり…
「ねぇ、唯兎が怯えてるからそろそろ何処か行ってくれない?」
と、冷たい声が聞こえて思わずビクッとしてしまう。
あれ、今の声はもしかして兄さんが発しました?
こんなに女子が付き纏ってくるのが久しぶり過ぎて少しびっくりした。
兄さんの方を向くと兄さんは俺に向けるような優しい顔はしておらず、むしろ氷のように冷たい表情を女子達に向けていた。
俺が目を逸らしたことが原因かはわからないが、兄さんは俺が怯えてしまって2人に縋ってるように見えたらしい。
女子達に解散するよう冷たい声で言い放つ。
いつもならそう言われたら名残惜しそうに離れていくのだが、今日の女子達は人数が多いからかいつもと違った。
「照史くん、いい加減そんな弟ばかり構うのやめなよ!」
「照史君を縛り付けるそんな子、疫病神よ疫病神!!」
「照史君だって本当は自由になりたいんでしょ!?そんな子放っておきなよ!!」
数の暴力というか、女子達は仲間が多くいるからか強気に攻撃的な言葉を放ち始めた。…主に俺に対して。
疫病神とは、流石に初めて言われた。
でも女子からしたらそう見えるのかもしれない。
兄さんを束縛し、自由を奪い、幸せを奪ってる存在に見えるのかもしれない。
勿論俺は束縛もしてないし兄さんには自由にして欲しいと思ってる。
…思ってるだけ、だけど。
きゃーきゃー
わーわー
と何かと叫んでる女子達の声が遠くなる。
ぼーっと時が過ぎるのを待ってたのだが、そんな俺の耳を桜野が塞いでくれたらしい。
大原は自分の席まで行き何かを取り出すと俺の耳につける。
…ヘッドホンだ。
大原の趣味なのか、ロックバンドの音が少し大きめの音量で流れる。
女子達の声は僅かに聞こえはするものの、音楽に集中するとそんなのは気にならなくなる。
目を閉じて桜野に背を預けて暫く音楽を楽しむ。
これはただの現実逃避だ。
でも、唯一の友達の2人が現実逃避の場を設けてくれたんだ、それに甘える事にした。
途中、ガタンッと大きな音が聞こえて目を開けようとした俺の目を誰かが塞ぐ。
桜野か、大原か…わからないが、何か起きてるんだろう。
ヘッドホンを外そうと手を動かそうにもその手も2人のどちらかに握られて固定される。
2人は割と過保護らしい。
でもそんな2人の優しさが嬉しくてくすぐったい。
どうしたらいいかわからないくらい、嬉しい。
どのくらいそのままでいたのか、大きな音や声が落ち着いた頃漸く目と手が解放される。
そっと俺からヘッドホンを取ったのは心配そうに俺を見つめる兄さんだった。
俺を桜野の膝から立ち上がらせると優しく頭を撫でる。
「唯兎、嫌な思いさせてごめんね…。途中で解散させられたら良かったんだけど…」
「兄さんは何も悪くないじゃん、それに桜野と大原がいたから大丈夫」
ヘラッと笑うとなんとなく寂しそうに笑い、俺をギュッと抱きしめる。
兄さんの背中をポンポンと叩くと兄さんは俺を解放して桜野と大原に向き合う。
「桜野くんと大原くん?ありがとう、2人のおかげで女子達の汚い声を唯兎に聞かせるのを防げたと思う」
「あ、いや…そんな」
「えーと…はい」
感謝の言葉を述べる兄さんにどことなく引いた感じで返事をする2人に首を傾げる。
ははは、なんて乾いた笑いの後2人は急いで荷物をまとめて教室から出ていく。
「七海また明日な!」
「あ、2人とも!ありが…」
とう…と感謝の言葉を述べる前に走り去ってしまった2人の後ろ姿を眺めた後、兄さんに向き直る。
女子達に向けていたような冷たさはなく、いつもの優しい暖かい表情の兄さんがそこにいた。
「帰ろうか、唯兎」
「うん」
そこからはいつも通りの帰り道。
いつも通りの雑談。
2人でゆっくり歩きながら帰路に着く。
そんないつも通りの帰り道、ボソッと
「…そろそろなんとかしないとな」
なんて呟いた兄さんの声は俺には届かなかった。
_______大原視点________
女子達から逃げてきた七海を匿うと何故か目を見開いた照史先輩が俺達を睨んでくる。
いや、先輩…まずその女子達なんとかしてやってください。
そんな思いが通じたのか違うのか、照史先輩は女子達に冷たく何処かに行くよう言い放つ。
すると女子達は逆上し、冷たく言い放った照史先輩ではなく七海に対して罵声を上げていく。
桜野が七海の耳を塞いだのを確認して俺は慌てて鞄の中から自分のヘッドホンを取り出すと七海に被せてスマホに入ってる好きな曲をランダムで流し始めた。
耳が痛くない程度に音を大きくして女子達の声が七海に届かないようにする。
俺達が確保した逃げ道に甘えるように桜野に背を預けた七海はゆっくり目を閉じた。
「そんな子、本当の弟じゃないんでしょ!?」
「照史君が気にする事じゃないじゃない!」
「いい加減にしてくれない?」
低く、明らかに怒っている声で女子達を睨む照史先輩。
大半の女子達はそれでヤバい、と感じたのか口を紡いだがそれ以上に苛立ちが強いらしい女子が照史先輩の制止を無視して大きな声で完全なる地雷を踏んだ。
「そんな子、あの時誘拐されてどこかに行っちゃえば良かったのよ!!!」
ガァンっ!!!!!
大きな音を立てて机が倒れる。
机を蹴り飛ばした照史先輩がその女子に向かってゆっくり歩いていく。
「ぇ、なに?」
その音に反応したのか、七海が目を開けようとしたところを俺が塞ぐ。
目が使えないならとヘッドホンを取ろうとした両手を桜野が掴む。
七海はまだ解放されないと判断したのか、大人しく力を抜いて桜野に寄りかかる。
その様子にホッとした俺たちは改めて照史先輩に目を向けると、照史先輩と地雷を踏んだ女子の周りには誰もおらずぎゃいぎゃい騒いでた女子達は少し距離をあけていた。
「…ねぇ、なんて言った?」
「ぇ、ぁ…」
「なんて言ったんだって聞いてんだけど」
絶対零度。
この表現が似合う場面に出会うとは思ってもいなかったが、今の照史先輩はまさにそれ。
流石に女子に手を出したりはしないが、右手はギュッと握られていてその握られたものが何処かに向かうのではないかとハラハラした。
「唯兎は僕の大事な子なんだよ、唯兎がいるから僕は頑張れる。そんな子を君たちはいなくなれって?僕からしたら君達の方がいなくなって欲しい対象なんだけど、どうしたらわかってくれる?いつも言ってるよね、邪魔だからどいてって。それすらもわからない君達が誰の許可を得て僕の宝を傷付けてるの?僕の言葉もまともに理解できない脳しか持たない君達が僕に釣り合う訳ないじゃない。優しく言い過ぎかな?でもこれ以上言うと無駄に泣き散らすものね、君達って。泣く事しか出来ない癖に口ばっかり達者なのただただ迷惑なだけだからやめた方がいいよ。口達者の先の事考えてくれない?泣き喚いて済む問題と済まない問題がある訳だけど君達はその区別付くのかな?今回のはどっちだと思う?ほら、無駄にツルツルの脳を使って考えてごらんよ、僕の大事な子を傷付けたら泣いて喚いて済むと思う?答えてくれるかな、君はどう考える?ほら、答えろよ」
誰も一言も発する事が出来なかった。
いつ息を吸ってるんだろう、だなんて現実逃避するくらいには強烈過ぎた。
実際女子達は泣き出す子や逃げ出す子、座り込んでしまう子などいて完全に地獄絵図。
そんな照史先輩を目の前にキレ散らかした女子はボロッボロに涙を流してごめんなさい、と繰り返してる。
「…邪魔だよ、さっさと消えろ」
静かに発した声なのにこの教室の全員に届いたらしく、照史先輩に付き纏ってた女子は勿論、全く無関係のクラスメイトもそろそろ…と帰っていってしまった。
俺と桜野は七海の保護をしてたこともあり、その場から動けなかった。
それは照史先輩も同じらしくまだ怒りが収まらないのかその場からなかなか動かない。
その時
「けほっ」
と小さな咳が七海から発せられる。
すると照史先輩は一気に目が覚めたかのようにハッとこちらを向いてゆっくり歩いてくる。
照史先輩に合わせて俺達は目と手を解放すると、照史先輩は七海に付けてたヘッドホンをゆっくりと外してやる。
目を開けた七海をそのまま立ち上がらせると優しく頭を撫でる。
…ここからはみんなも知ってる話。
女子相手にブチギレる先輩は勿論怖かったけどそれ以上に女子達から逃げてきた七海を囲った所を見た照史先輩の目が
「…何その子に触ってるの?」
と言ってるような気がして正直生きた心地がしなかった。
みんなも気をつけて
あの人マジで七海の事になると一気に恐ろしくなるぞ。
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