徒然話

冬目マコト

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ハロウィン

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むかしむかし、あるところに仲のいい男の子と女の子がいました。男の子の名前はアーサー、女の子の名前はマーガレットといいます。二人は何をするのも一緒で、イエス様のお説教よりも相手のことを大切に思っていました。ある時二人は、優しいマギーおばさんの家に遊びに行き帰りにたくさんのお菓子をもらい、自分たちの家に帰ろうとしていました。 「お菓子って素敵よね、アーサー!」森でマーガレットは言いました。「チョコレートは幸せを、キャンデーは喜びを、マシュマロは楽しさを与えてくれるもの!!!」マーガレットは幸せそうにそう言います。しかし、アーサーはひねくれて…「お菓子なんて甘えんぼちゃんしか食べないよ、それに君が言ったお菓子なんて、与えてくれるのは虫歯だけさ。」と答えます。「まあ!アーサー、あなたってとてもひどいことを言うのね!!!」マーガレットは顔を真っ赤にして怒っています。この時二人は初めて喧嘩をしました、そして森を歩いて行けば行くほど二人の中はだんだん悪くなっていくのです。ところで、この日十月三十日は悪魔たちの安息日で地獄の底からこの森に出てくる日で、地獄から出てきた悪魔たちがアーサーを捕まえました。「ヒュシュー!運のいい!人間の子供を捕まえたぞ、ちょうど腹が減ってたところだ!食ってやる!!」悪魔たちは嬉しそうに叫んでワニのような大口を開けました。そこでマーガレットは叫びました「やめて悪魔さん、マリア様の名において許してください、私の友達を食べないで!!」悪魔は答えます「なんと、まだ人間がいたのか、しかし御嬢さんよ、それは無理な話だぜ、俺たちは地獄からここに来るまで何も食わずで腹ペコなんだ、御嬢さんがマリアの名を叫ばなかったら、間髪入れずに御嬢さんを食べてるところだったんだぜ?」マーガレットはそれを聞いて「悪魔さんたちお腹が空いてるの?なら私の持っているお菓子をあげるわ!男の子よりずっと甘くておいしいはずよ!」とおばさんからもらったお菓子を差し出しました。誘惑に弱い悪魔たちです。差し出されたお菓子をぺろりとたえらげ、何処かに去ってしまいました。マーガレットはアーサーに駆け寄り話しました、「アーサー無事でよかった」「ごめんよ、僕のせいで君の大好きなお菓子が…」「ううん、別にいいの、大切な友達が無事だったんだから。」こうして二人は本来の友情を取り戻し家に帰りましたとさ。おしまい。
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