Withエイリアン~終末?というほどではないですが日本終わりかけてます!

MASU.

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バグって覚醒

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アモンに言われるまま、ニュースで見た殺人現場近くまで来た。

まだブルーシートで覆われていて警察の捜査で殺伐かつゴタゴタしている。
野次馬もちらほらいるが犯人は流石に紛れてはいないだろう。

「どう?アモン。何か感じる?」

そう聞いてみると「キミは?感じないかい?」と返ってきた。

どうやら五感も共有できるらしい。
一心同体というからには当然か。
意識して嗅覚、視覚を働かせてみた。

視覚的には犯人に関するものは何も見えない。
が、匂いは強烈に感じる。
血と得体のしれない嫌な匂い。
この悪臭は何なのか。

「アモン、ちょっと嗅覚の共有やめることできる?気持ち悪くて耐えらんない」

「やっぱり人間にはキツいよね。了解」

匂いが止んだ。血の匂いはまだ感じるが嗅ぎなれない強烈な悪臭は感じなくなった。

あの匂いはなんだったのか。大量の生ゴミが腐ったような耐え難い匂い。

「たくさん人を殺した同胞の匂いだね。間違いない。悪意を持ってとった行動が邪悪なほどに匂いはキツくなるんだ」

「そ、そうなん…だ」とアモンの話に吐き気を催しながら返した。

「で匂いの方向は?辿って探すんでしょ?」
とアモンに聞いた瞬間に「!?」
アモンが野次馬の方向に反応した。

野次馬の男性が一人、口から血を吐いた。
男性の腹には何者かの手が貫通している。
男性はドシャッとその場に崩れ落ちビクンビクンと痙攣した後、動かなくなった。

悲鳴、阿鼻叫喚。逃げ惑う人々。

そして高笑い。
笑い声の主は体格のいい、2メートル近い大男。
グレーのシャツに黒のパンツ。ボサボサの頭に無精髭。
筋肉質な腕には先ほどの男性の真っ赤な血。
そして肩にはギョロっとした目玉の紫色のエイリアン。

男が狂ったようなハイテンションで喋りだす。
「もうなにもかも嫌でよー!ムカつくからよー!人でも殺してやろうかと思ってたらよー!こいつに会ってよー。ヒヒッ!」
そう言いながら肩から顔を出す目玉のエイリアンを撫でた。
「こいつからいいもんもらってなぁ。見ろよこの筋肉!そこらの刃物も通さんぜ?鉄板だってぶち抜けるんだ!ヒャハハ!最っ高!!」

アモンが男に憑いてるエイリアンのチカラを分析する。
「なるほど。肉体の異常発達、強化か。これはなかなか。でも強く見てもCの中ってとこかな?」

Cの中?
また聞いてない話だ。

「ちょっとCって何?」
「エイリアンの強さ、レベルの話。後でちゃんと説明する。来るよ!」

気にはなるが確かに男とエイリアンはかかってくる気満々の様子。
アモンのCの中という発言にエイリアンのほうがぶちギレたらしい。

「おいおい聞き捨てならねーなぁ。そんな細っこい嬢ちゃんに寄生してこの体躯に勝てると思ってんのかぁ?…ナメてんじゃねーぞ糞ガキがぁ!!」

紫の目玉のエイリアンが男の体を覆っていく。
刺々しい鎧のように変化した。

鎧を纏った男が一瞬で御影の目の前に迫ってきた。

「え、早っ!!」
御影の焦りとは対照的にアモンは余裕だ。
気がつけば素早く反応して男の拳を避けていた。

「あれ?なんであたし?」
何が起きたのかわからないでいるとアモンが手短に説明してきた。

「キミが避けることを一瞬考えたからそれを俺が実行したの。これがリアリゼーション。次!くるよ!イメージして」

そう言われても、と思ったがとりあえず…

「ぶっ飛ばす!!」
「OK!」

その時、拳に風が纏わりつくような感じがした。渦を巻いて竜巻のように。

「おらーーーーーーーーっ!!!!」

思い切り拳を男を目掛けて突き出した。

「ぐ…おおおおっ!!!」
男のみぞおちあたりに直撃、男はギュルルルッと回転してぶっ飛び、壁に激突した。

白目を向いて吐血した後、ガクンッとなり動かなくなった。


「やった…の?これあたしが?」

まだ拳に感覚が残っている。
少し痺れてジンジンする感じ。

「やっぱりできたね。見込んだ通り!」
アモンの明るい声が頭に響いた。

と、エイリアンのほうもかなりのダメージを負って男の体から離れて逃げ出そうとしていた。

「さて、どうする?」アモンの問いに迷わず答えた。
やっぱりあたし幸村御影は既にバグってるらしい。
「焼きつくす!」

「グァ…畜生ォオォオォォォ!!!…」

エイリアン、地球人から見たら化け物とはいえ、生き物にあっさりトドメ刺す辺り重症のバグだわ。

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