Withエイリアン~終末?というほどではないですが日本終わりかけてます!

MASU.

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新たなエイリアン憑き

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やぁ!僕は高見光一。

小6の12歳だ。

エイリアン王になる男だ。

幸村御影とかいう女になんか負けないぞ。

いつかは僕がヒーローだ。いつかは…いつかはね。

僕、高見光一にもエイリアンが憑いてる。
塾の帰り道に目の前に隕石が落ちてきてスライムみたいなやつが僕に話しかけてきた。

隕石の衝撃で自転車は壊れて、僕も足をケガしたんだけどスライムみたいなやつが治した。
そいつは地球外生命体だという。つまりエイリアンだ。
ケガを治した代わりにキミの体を貸してほしいとお願いしてきた。
不思議な力を使えるようになるよ、というエイリアンの話に魅力を感じてしまった僕は受け入れたんだ。

そしてその不思議な力というのは『変身』だった。
自分がなりたいと思う実在する生き物の姿を強くイメージすればその生き物の姿になれる、という能力だ。

強そうでしょ?
そう、あくまで強そう!なのだ。
決して強い能力じゃあないのだ。

姿形はそっくりに変身できるが能力自体は僕のままなのだ。
要するにただの小6のまま!
ゴリマッチョになろうが非力な小学生のままなんである。

最悪だ。凄い力でヒーローになれると妄想してOKしたのに。
まさか最弱のエイリアンだとは。

ただ、この最弱エイリアンのジョイ曰く『進化』できるとのこと。
今はEの下だがレベルアップして強くなれると。

んで、レベル上げに必要なのは当然ながら経験値だと。
経験とはもちろんエイリアンとの戦いのことだ。

……絶望的である。
こんな最弱能力で誰とどう戦うのよ(泣)

そんなわけで普通に塾から帰るという日常も日常的な今である。

そう、何も変わらない日常…のはずだったのだが。

なんで遭遇するかな!?なんでエイリアン憑きだってバレるかな!?

「坊主、お前エイリアン憑きだろ?匂うぜ。バレバレだ。しかも善人ぶったいけ好かねータイプのやつだな?レベルアップされても面倒だ。殺すか」

いきなり現れて殺害即決ですか!?
強そうだし悪そうだし逃げきれそうにない。

そう考えてたら頭の中でジョイが話しかけてきた。
「逃げ足だけは僕の取り柄だよ!全力で逃げてみて!」

え、そうなの?
と、悪そうな奴が手を鋭利な刃物のように変えて斬りかかろうとしている。

死にたくない!死にたくない!逃げる!!
敵に背を向けて全力で走った。

ビュンッ!
一瞬で200メートルは離れた。早い!
これなら逃げきれ…なかった。

なんで…もうこいつ目の前にいるの!?

さっきの悪そうな奴は刃物のような両手をキンッキンッと鳴らしながらニヤリと嘲るよいに笑った。

「奇遇だな、坊主。俺も最初から使えたのは瞬足だったわ。そして俺は体の変形、硬質化を身につけた。こいつのレベルを上げてな」

キヒヒと不気味に笑いながら奴の肩からズズッと姿を現した紫のアメーバのようなエイリアン。
「名前はノイル。Bの下だ。じゃあな坊主。死ね」

体が動かない。僕ここで死ぬ?死ぬの?
完全に諦めてキュッと目を瞑った。

その瞬間、いい香りがした。

目の前には、長い髪の女性、どこかで見たブレザーの制服に短めなスカートから伸びた長い脚。
幸村御影だ。

「大丈夫?キミ」

思ったより優しい声。どんな凶暴な女かと思っていたけど。

「大丈夫…です」と謎に敬語で答えることしかできなかった。
「そっ!」というと凛々しい顔を奴に向けた。
少し鋭い目で睨むように。

「なんだてめえ。ん?お前、幸村御影か?最近エイリアン憑きの犯罪者殺りまくってる女。こうして見ると…なかなかイケるな」 
ゲスい顔で御影の足下から顔までを舐めるように見ながら笑うエイリアン憑きの男。

「とりま、刻んでから楽しむか」
男は素早く迫って御影に向かって刃を振りおろした。

が、次の瞬間には男の腕は無かった。

「へ?…ああ…あぁああ!!!」

捥がれた腕の付け根から血が吹き出る。
男の正体は連続レイプ、加えて殺人犯だった。

故に御影の攻撃には一切の容赦がない。

「あんたは見つけたら狩るって決めてた。被害者は小学生から大学生まで…だっけ?」

御影の言葉を聞きながら男は脂汗を流しながらワナワナと震えていた。

「殺す。全開だノイル」「へい」
男の声に応えてエイリアンのノイルは男の肉体を変化させた。

全身から刃を生やしたような禍々しい異形な姿。

「ミンチにしてやる。坊主もろともだ。避けるなよ?」

男は体を丸めるようにして諸刃の球体となって突進してきた。

「ひいいっ!もうダメだ」
僕、高見光一の人生はここまでだ。短い人生だった。
そう覚悟したのだが、御影は避ける様子がない。
そうか。正義だもんね。逃げるわけにいかないよね。
僕とここで死んでくれるのか。ごめんなさい。

なんて考えていたその時、バキバキバキバキと音がした。

奴の刃が割れる音だった。
御影の手のひらには氷のようなものが見える。

「な、なんだこれは。俺の刃が割れる?冷たい!これは…凍ってやがる!」

同時に奴の周りだけに強風が吹いていた。
さながら吹雪である。

「イメージしたのは絶対零度の空間と吹き荒れる風。あんたの周りだけにね。間もなくあんたはただの氷の塊になる。その後、跡形も無く消える」

さっき聞いた優しい声とは違って冷酷さすら感じる低く冷たい声。
これが人類最強女子か。

「ちくしょう!ちく…ショウゥゥ…」

ビキビキと凍りついてひび割れていく男。
そして吹き荒れる強風の中で砕け散った。

「ふうっ!」と息を吐くとクルッと振り向いた御影から目が離せない。
越えてやると思っていた存在は思っていたよりも強く、そして美しかった。
その全ての様にただただ僕は見とれていた。

「キミもエイリアン憑きなんだよね?」

顔を近づけて問う御影にドギマギして目を逸らして「そう…だけど。…文句ある!?」と謎に噛みついてしまった。
まだまだ僕は小6の子供だ。

「文句はないよ。その力で強くなって人を助けてくれたら嬉しいかな?ってね。じゃ、もう行くね?気をつけて帰るんだよ!」

そう言うと手を振って走り去っていった。

憧れ。勝手にライバル視していた幸村御影は僕の目標へと変わった。







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