夏はきぬ

月尊優

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夏はきぬ

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 あついですね。
 熱中症危険情報がねっちゅうしょうきけんじょうほうでていても木のかげへはいればすずしさをかんじます。

「川はながれていなくても、みせ飲料いんりょうってる」
月命日つきめいにちまいりますと店の商品しょうひんをだしていただけました。それがたのしみで楽しみでかったものです」

 ふたりはこうかたっておられました。
 うつくしい日本にっぽん風景ふうけいできれいなそれをみたいものです。

 くるまめてクーラーをきかせてきゅうけいなんていけません。かげへ入り、まどひらいてはいかがでしょうか?
 エンジンのかけっぱなしはよくありません。車のすぐよこあるくときにとってもあついです。めいわくです。

 暑いのに鼻水はなみずがでる。クーラーびょうかな?


   *


 むかし、そこは野戦病院やせんびょういんでした。
 建物たてものへははいれず、そとのいすでち、しんさつもテントの下。
 はなの中にながいめんぼうれる検査けんさも、ほかものからかなりはなれた場所ばしょで、先生は完全防備かんぜんぼうびでした。
 きん急事態きゅうじたいでしたのではなすのをきらっておられました。どちらがかんせんしているかわからないからです。今でも、せき、くしゃみ、たかねつがでている者はべつ部屋へやです。

 わたしは症状しょうじょうをノートに書いておりまして、これは大変たいへんよろこばれました。いまはドイツ使つかっております。
 学生のときにボクシングをされてましたので、階級かいきゅうを書けば大体だいたいつうじます。
 平熱へいねつでした。漢ぽう薬かんぽうやくのこすくなかったのでそれがしいむね最後さいごは「くしゃみ」でめておりました。

 薬局やっきょく本棚ほんだなにあった絵本えほんんでいたけれど、途中とちゅうでおくすりができました。


   *


 神社じんじゃへお参りしてきました。鬼宿きしゅくき日でした。大賞たいしょうりたいし、本だってだしたい。そうねがいをめました。

 朗読用ろうどくようの絵本、小説しょうせつ書店しょてんりまして、いつもはおもてにだしてある雑誌ざっしが中にれてありました。
 まだ2時前じまえなのにみせじまいのはずがありません。商店街しょうてんがい太こたいこがひかれるからでした。
 小学生までのひきさんを先頭せんとうに、手打てうちさんに打ち子うちこさん。十一日間じゅういちにちかんにわたる練習れんしゅうがあり、学校がわってから四時間よじかん、休みの日には十一時間。みな威勢良いせいよく、一糸乱いっしみだれぬ練り歩ねりあるきでございました。

 子ども向けの本が豊富ほうふで、店のお父さん、お母さんもそれが大好だいすきです。わたしもかいてるのをり、興味きょうみっていただけました。


   *


 そのあと、喫茶店きっさてんで書きものをしました。そのときはマスターもはなしかけてこない。
 そこではパソコンも携帯電話けいたいでんわ使用禁止しようきんし仏像ぶつぞうたちはおよめってしまったけれど、しょはまだのこされている。マスター宅にはまだまだ仏像があるそう。

 「店やらないか?」と持ち掛もちかけられたこともございます。
 のきをならべたひとつの喫茶店。わるくはない。
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