2 / 32
第2話 記念撮影とケーキ
しおりを挟む
「あーー退屈だわーー」
数日前、私は王様の命で魔王をぶっ飛ばした。
それ以来、私は王宮の一室をあてがわれ、特にやることもないので部屋で剣の素振りをしている。
別にやれと言われたわけではないが、気がつくと勇者の剣を手にして素振りをしているのだ。
(これも勇者の特性ってことなのかな)
勇者の剣は重すぎず軽すぎず、私が気持ちよく振れる重さだ。
(この剣を使う時なんて来るのかなぁ)
この前は剣ではなく拳で魔王をぶっ飛ばした。
「それにしても私が勇者なんてねぇ……」
私は声に出してつぶやいた。
天寿を全うした私、桜川美華は、この世界に勇者として転生した。
そしてモブキャラみたいな王に命じられて魔王討伐に向かうと、そこには前世の高校時代の同級生の湊山空太郎くんが魔王として待っていたというわけだ。
(そろそろ王様から魔王討伐のお達しがないかなぁ……暇だし)
その気になれば、すぐにでも魔王城に行けるし、そうしてもいいと言えばいいのだが、
(私が来たくて来た、なんて思われたら癪よね)
なんて思ってしまって、結局うだうだとしてしまうのだ。
すると、ドアをノックする音がした。
「はぁい、どうぞーー」
私の返事に、メイドが入って来た。
「王様がお呼びです」
「ホント!?」
私は思わずパッと飛び上がるようにして答えてしまった。
そんな私を見てメイドはニッコリと微笑んだ。
(ヤバ、喜んでると思われたかも)
「わ、わかったわ、すぐ行く!」
そう言って部屋を出る時に思い出した。
(そういえば名前を聞いてなかったっけ)
「あなたの名前を教えてもらえる?」
「レギナと申します」
「かわいい!よろしくね、レギナ!」
「はい、ミリア様」
――――――――
「勇者ミリアよ、魔王を討伐するのだ」
と、王様はお馴染みのセリフを片膝を付いている私に言った。
この世界では私は勇者ミリアと呼ばれている。
(また、それか……ま、いいけど)
そんなことを思いながら私が立ち上がると、
「勇者ミリア殿、これを」
と、王様の横に立っていた魔法使いのじいさんが私に畳んだ紙片を差し出した。
「何、それ?」
「魔王から勇者ミリア殿宛の書状です」
「魔王からの?」
書状を受け取って開いて見ると、
『桜川美華さん、魔王城でお待ちしています。湊山空太郎』
「うっ……!」
思わず私は唸った。
(あいつ、本名で書いてくるなよ!)
「ではお願いいたします、勇者ミリア殿」
慇懃に頭を下げる魔法使いじいさん。
「勇者ミリアよ、魔王を討伐するのだ」
あいも変わらず同じセリフしか言わない王様に頭を下げて、私は玉座の間を後にした。
――――――――
「で、何のよう、魔王?」
早速転移魔法陣を使って魔王城に来た私は、できるだけ上から目線で偉そうな態度を作って言った。
(わざわざ来てやったんだからね!来たくてきたわけじゃないんだからね!)
と、自分に言い訳をしながら私は魔王湊山くんを睨みつけた。
「あ、あの、えっと……」
魔王湊山くんは相変わらずおどおどして中々話が始まらない。
「用があるなら早く言いなさいよ!」
私は「ダンッ!」と足を踏み鳴らして魔王湊山くんを怒鳴りつけた。
「は、はい、そ、そそれでは……!」
と言って魔王湊山くんが横にいる黒いローブの不気味な男に目配せをした。
ローブ男が頷いてサッと手を上げると、RPGゲームの序盤にでてきそうなガリガリで歪な肢体の魔物、多分ゴブリンが二匹、それぞれ椅子を持って来た。
魔物は私の方へ向けて二脚の椅子を置くと、そそくさと立ち去った。
「あ、あの、さくらが……ひっ!」
私を本名で呼ぼうとした魔王湊山くんを、私は思いっきり睨みつけた。
「私のことはミリアと呼んで!」
「は、はい、ミリアさん……」
「敵にさん付けは変じゃない?」
「あ、そ、そうですね、勇者ミリア」
「はぁ……で、何?」
ため息混じりに私が聞くと、
「えっと、その椅子に掛けてもらえますか?」
「なんで?」
「えっと……記念に、と思って」
「記念?ま、いいわ」
そう言って私は二脚並んだ椅子の片方に座った。
魔王湊山くんも玉座から降りてきて、もう一つの椅子に座った。
「記念て……」
と、私が聞こうとしたら、魔物たちが何やら板のようなものを持って現れた。
魔物たちは板を私と魔王湊山くんの前に立てて固定した。
(顔から下を隠してどうするのよ?)
なんて思っていると、いつの間にか黒ローブ男が私と魔王湊山くんの数メートル前に立って、何やらブツブツ言い出した。
「何が始まるの?」
「あの、前を向いてくだ……ぐえっ!」
私は魔王湊山くんに最後まで言わせずに彼の胸ぐらを掴んだ。
「一体何をするつもり?」
「うぐぐ……さくらが、勇者ミリアに危害を加えるようなことはしないので、どうか……」
魔王は勇者に危害を加えてなんぼだろ、などとツッコミを入れてやろうかとも思ったが、
「ふん、しょうがないわね」
と言って私は椅子に座り直して、ブツブツ言いながら手を動かしている黒ローブ男の方を見た。
やがて黒ローブ男の前の空中に四角い紙のようなものが浮かび上がってきた。
「魔王様、できました」
黒ローブ男は見た目通りの地の底から響いてくるような低い声で言うと、目の前に浮いている紙のようなものを手にして、魔王湊山くんに手渡した。
「おお!」
それを見た魔王湊山くんはいかにも嬉しそうに声を上げた。
「なんなの、それ?」
私が隣を覗き込むようにして聞くと、
「これです!」
と、なんとも嬉しそうに魔王湊山くんは私にそれを見せた。
「な、なに……これっ?」
私はふつふつと湧き上がってくる怒りをグッと堪えて魔王湊山くんに聞いた。
それは写真、のようなもの、だった。
「お雛様の姿で記念撮影すれば、勇者ミリアに喜んでもらえると思って」
魔王湊山くんは私の怒りに気づいてないのか、妙にいい笑顔で言った。
先ほど私たちの前に置かれた板は、お雛様とお内裏様の姿が描かれた張りぼてだったようだ。
その頭から上が無い張りぼてから私と魔王湊山くんが顔を出しているという、なんとも情けない姿を、何やらよく分からない魔法のようなもので写真に写されてしまったのだ。
「なんで、先に一言言わないのよ!」
「え……?あの、お雛様なら、女の子はみんな、よ、喜んでくれると、思って……」
ようやく自分がやらかしてしまったことに気づいて、どんどん声が小さくなる魔王湊山くん。
「こんな……」
「え……?」
「こんな物で喜ぶわけないだろぉおおーーーー!」
ドゴォオオオオーーーーン!
「がはぁああああーーーー!」
私はお雛様の張りぼてもろとも魔王湊山くんを渾身の一撃でぶっ飛ばした。
魔王の間の壁をぶち破って飛んでいく魔王湊山くんを見て、
「ふん」
と言って帰ろうとした私に魔王湊山くんの声が聞こえてきた。
「ひな祭りケーキは食べていってぇーー……」
(ひな祭りケーキ!)
その魔法の言葉は私の、勇者ミリアの毅然たる歩みをも止めた。
「こちらに」
と黒ローブ男が指し示す方には、様々な料理が並んだテーブルがあった。
テーブル中央にはピンク色を基調にしたひし形の、お雛様とお内裏様がのっているケーキがあった。
(きゃああああーーーー♡)
私は黄色い声が出そうになるのを、勇者の威厳の全てをもって抑え込んだ。
「お好きなだけ召し上がっていってください」
黒ローブ男の隣にいるコック姿のオークがにこやかに言った。
他にも割烹着姿のゴブリンやガーゴイルがニコニコしている。
(魔王城も悪くないわね……)
何ていうことが私の頭をよぎった。
だが、今は何よりケーキ、そして料理だ!
私は腹がはち切れるかと思うくらいに食べて、食べきれない分はお土産にもらっていった。
(湊山くんは戻って来なかったな……)
ちょっとくらいはサービスで挨拶くらいしてあげてもよかったかな、なんて思ったのだが、
(まあ、そのうちまた討伐に来ればいっか)
と気を取り直して、たくさんのお土産を手に私は王城へと帰ったのだった。
数日前、私は王様の命で魔王をぶっ飛ばした。
それ以来、私は王宮の一室をあてがわれ、特にやることもないので部屋で剣の素振りをしている。
別にやれと言われたわけではないが、気がつくと勇者の剣を手にして素振りをしているのだ。
(これも勇者の特性ってことなのかな)
勇者の剣は重すぎず軽すぎず、私が気持ちよく振れる重さだ。
(この剣を使う時なんて来るのかなぁ)
この前は剣ではなく拳で魔王をぶっ飛ばした。
「それにしても私が勇者なんてねぇ……」
私は声に出してつぶやいた。
天寿を全うした私、桜川美華は、この世界に勇者として転生した。
そしてモブキャラみたいな王に命じられて魔王討伐に向かうと、そこには前世の高校時代の同級生の湊山空太郎くんが魔王として待っていたというわけだ。
(そろそろ王様から魔王討伐のお達しがないかなぁ……暇だし)
その気になれば、すぐにでも魔王城に行けるし、そうしてもいいと言えばいいのだが、
(私が来たくて来た、なんて思われたら癪よね)
なんて思ってしまって、結局うだうだとしてしまうのだ。
すると、ドアをノックする音がした。
「はぁい、どうぞーー」
私の返事に、メイドが入って来た。
「王様がお呼びです」
「ホント!?」
私は思わずパッと飛び上がるようにして答えてしまった。
そんな私を見てメイドはニッコリと微笑んだ。
(ヤバ、喜んでると思われたかも)
「わ、わかったわ、すぐ行く!」
そう言って部屋を出る時に思い出した。
(そういえば名前を聞いてなかったっけ)
「あなたの名前を教えてもらえる?」
「レギナと申します」
「かわいい!よろしくね、レギナ!」
「はい、ミリア様」
――――――――
「勇者ミリアよ、魔王を討伐するのだ」
と、王様はお馴染みのセリフを片膝を付いている私に言った。
この世界では私は勇者ミリアと呼ばれている。
(また、それか……ま、いいけど)
そんなことを思いながら私が立ち上がると、
「勇者ミリア殿、これを」
と、王様の横に立っていた魔法使いのじいさんが私に畳んだ紙片を差し出した。
「何、それ?」
「魔王から勇者ミリア殿宛の書状です」
「魔王からの?」
書状を受け取って開いて見ると、
『桜川美華さん、魔王城でお待ちしています。湊山空太郎』
「うっ……!」
思わず私は唸った。
(あいつ、本名で書いてくるなよ!)
「ではお願いいたします、勇者ミリア殿」
慇懃に頭を下げる魔法使いじいさん。
「勇者ミリアよ、魔王を討伐するのだ」
あいも変わらず同じセリフしか言わない王様に頭を下げて、私は玉座の間を後にした。
――――――――
「で、何のよう、魔王?」
早速転移魔法陣を使って魔王城に来た私は、できるだけ上から目線で偉そうな態度を作って言った。
(わざわざ来てやったんだからね!来たくてきたわけじゃないんだからね!)
と、自分に言い訳をしながら私は魔王湊山くんを睨みつけた。
「あ、あの、えっと……」
魔王湊山くんは相変わらずおどおどして中々話が始まらない。
「用があるなら早く言いなさいよ!」
私は「ダンッ!」と足を踏み鳴らして魔王湊山くんを怒鳴りつけた。
「は、はい、そ、そそれでは……!」
と言って魔王湊山くんが横にいる黒いローブの不気味な男に目配せをした。
ローブ男が頷いてサッと手を上げると、RPGゲームの序盤にでてきそうなガリガリで歪な肢体の魔物、多分ゴブリンが二匹、それぞれ椅子を持って来た。
魔物は私の方へ向けて二脚の椅子を置くと、そそくさと立ち去った。
「あ、あの、さくらが……ひっ!」
私を本名で呼ぼうとした魔王湊山くんを、私は思いっきり睨みつけた。
「私のことはミリアと呼んで!」
「は、はい、ミリアさん……」
「敵にさん付けは変じゃない?」
「あ、そ、そうですね、勇者ミリア」
「はぁ……で、何?」
ため息混じりに私が聞くと、
「えっと、その椅子に掛けてもらえますか?」
「なんで?」
「えっと……記念に、と思って」
「記念?ま、いいわ」
そう言って私は二脚並んだ椅子の片方に座った。
魔王湊山くんも玉座から降りてきて、もう一つの椅子に座った。
「記念て……」
と、私が聞こうとしたら、魔物たちが何やら板のようなものを持って現れた。
魔物たちは板を私と魔王湊山くんの前に立てて固定した。
(顔から下を隠してどうするのよ?)
なんて思っていると、いつの間にか黒ローブ男が私と魔王湊山くんの数メートル前に立って、何やらブツブツ言い出した。
「何が始まるの?」
「あの、前を向いてくだ……ぐえっ!」
私は魔王湊山くんに最後まで言わせずに彼の胸ぐらを掴んだ。
「一体何をするつもり?」
「うぐぐ……さくらが、勇者ミリアに危害を加えるようなことはしないので、どうか……」
魔王は勇者に危害を加えてなんぼだろ、などとツッコミを入れてやろうかとも思ったが、
「ふん、しょうがないわね」
と言って私は椅子に座り直して、ブツブツ言いながら手を動かしている黒ローブ男の方を見た。
やがて黒ローブ男の前の空中に四角い紙のようなものが浮かび上がってきた。
「魔王様、できました」
黒ローブ男は見た目通りの地の底から響いてくるような低い声で言うと、目の前に浮いている紙のようなものを手にして、魔王湊山くんに手渡した。
「おお!」
それを見た魔王湊山くんはいかにも嬉しそうに声を上げた。
「なんなの、それ?」
私が隣を覗き込むようにして聞くと、
「これです!」
と、なんとも嬉しそうに魔王湊山くんは私にそれを見せた。
「な、なに……これっ?」
私はふつふつと湧き上がってくる怒りをグッと堪えて魔王湊山くんに聞いた。
それは写真、のようなもの、だった。
「お雛様の姿で記念撮影すれば、勇者ミリアに喜んでもらえると思って」
魔王湊山くんは私の怒りに気づいてないのか、妙にいい笑顔で言った。
先ほど私たちの前に置かれた板は、お雛様とお内裏様の姿が描かれた張りぼてだったようだ。
その頭から上が無い張りぼてから私と魔王湊山くんが顔を出しているという、なんとも情けない姿を、何やらよく分からない魔法のようなもので写真に写されてしまったのだ。
「なんで、先に一言言わないのよ!」
「え……?あの、お雛様なら、女の子はみんな、よ、喜んでくれると、思って……」
ようやく自分がやらかしてしまったことに気づいて、どんどん声が小さくなる魔王湊山くん。
「こんな……」
「え……?」
「こんな物で喜ぶわけないだろぉおおーーーー!」
ドゴォオオオオーーーーン!
「がはぁああああーーーー!」
私はお雛様の張りぼてもろとも魔王湊山くんを渾身の一撃でぶっ飛ばした。
魔王の間の壁をぶち破って飛んでいく魔王湊山くんを見て、
「ふん」
と言って帰ろうとした私に魔王湊山くんの声が聞こえてきた。
「ひな祭りケーキは食べていってぇーー……」
(ひな祭りケーキ!)
その魔法の言葉は私の、勇者ミリアの毅然たる歩みをも止めた。
「こちらに」
と黒ローブ男が指し示す方には、様々な料理が並んだテーブルがあった。
テーブル中央にはピンク色を基調にしたひし形の、お雛様とお内裏様がのっているケーキがあった。
(きゃああああーーーー♡)
私は黄色い声が出そうになるのを、勇者の威厳の全てをもって抑え込んだ。
「お好きなだけ召し上がっていってください」
黒ローブ男の隣にいるコック姿のオークがにこやかに言った。
他にも割烹着姿のゴブリンやガーゴイルがニコニコしている。
(魔王城も悪くないわね……)
何ていうことが私の頭をよぎった。
だが、今は何よりケーキ、そして料理だ!
私は腹がはち切れるかと思うくらいに食べて、食べきれない分はお土産にもらっていった。
(湊山くんは戻って来なかったな……)
ちょっとくらいはサービスで挨拶くらいしてあげてもよかったかな、なんて思ったのだが、
(まあ、そのうちまた討伐に来ればいっか)
と気を取り直して、たくさんのお土産を手に私は王城へと帰ったのだった。
0
あなたにおすすめの小説
転生したら遊び人だったが遊ばず修行をしていたら何故か最強の遊び人になっていた
ぐうのすけ
ファンタジー
カクヨムで先行投稿中。
遊戯遊太(25)は会社帰りにふらっとゲームセンターに入った。昔遊んだユーフォーキャッチャーを見つめながらつぶやく。
「遊んで暮らしたい」その瞬間に頭に声が響き時間が止まる。
「異世界転生に興味はありますか?」
こうして遊太は異世界転生を選択する。
異世界に転生すると最弱と言われるジョブ、遊び人に転生していた。
「最弱なんだから努力は必要だよな!」
こうして雄太は修行を開始するのだが……
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
『ミッドナイトマート 〜異世界コンビニ、ただいま営業中〜』
KAORUwithAI
ファンタジー
深夜0時——街角の小さなコンビニ「ミッドナイトマート」は、異世界と繋がる扉を開く。
日中は普通の客でにぎわう店も、深夜を回ると鎧を着た騎士、魔族の姫、ドラゴンの化身、空飛ぶ商人など、“この世界の住人ではない者たち”が静かにレジへと並び始める。
アルバイト店員・斉藤レンは、バイト先が異世界と繋がっていることに戸惑いながらも、今日もレジに立つ。
「袋いりますか?」「ポイントカードお持ちですか?」——そう、それは異世界相手でも変わらない日常業務。
貯まるのは「ミッドナイトポイントカード(通称ナイポ)」。
集まるのは、どこか訳ありで、ちょっと不器用な異世界の住人たち。
そして、商品一つひとつに込められる、ささやかで温かな物語。
これは、世界の境界を越えて心を繋ぐ、コンビニ接客ファンタジー。
今夜は、どんなお客様が来店されるのでしょう?
※異世界食堂や異世界居酒屋「のぶ」とは
似て非なる物として見て下さい
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
異世界翻訳者の想定外な日々 ~静かに読書生活を送る筈が何故か家がハーレム化し金持ちになったあげく黒覆面の最強怪傑となってしまった~
於田縫紀
ファンタジー
図書館の奥である本に出合った時、俺は思い出す。『そうだ、俺はかつて日本人だった』と。
その本をつい翻訳してしまった事がきっかけで俺の人生設計は狂い始める。気がつけば美少女3人に囲まれつつ仕事に追われる毎日。そして時々俺は悩む。本当に俺はこんな暮らしをしてていいのだろうかと。ハーレム状態なのだろうか。単に便利に使われているだけなのだろうかと。
気づいたら美少女ゲーの悪役令息に転生していたのでサブヒロインを救うのに人生を賭けることにした
高坂ナツキ
ファンタジー
衝撃を受けた途端、俺は美少女ゲームの中ボス悪役令息に転生していた!?
これは、自分が制作にかかわっていた美少女ゲームの中ボス悪役令息に転生した主人公が、報われないサブヒロインを救うために人生を賭ける話。
日常あり、恋愛あり、ダンジョンあり、戦闘あり、料理ありの何でもありの話となっています。
レベルアップは異世界がおすすめ!
まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。
そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。
異世界転生、防御特化能力で彼女たちを英雄にしようと思ったが、そんな彼女たちには俺が英雄のようだ。
Mです。
ファンタジー
異世界学園バトル。
現世で惨めなサラリーマンをしていた……
そんな会社からの帰り道、「転生屋」という見慣れない怪しげな店を見つける。
その転生屋で新たな世界で生きる為の能力を受け取る。
それを自由イメージして良いと言われた為、せめて、新しい世界では苦しまないようにと防御に突出した能力をイメージする。
目を覚ますと見知らぬ世界に居て……学生くらいの年齢に若返っていて……
現実か夢かわからなくて……そんな世界で出会うヒロイン達に……
特殊な能力が当然のように存在するその世界で……
自分の存在も、手に入れた能力も……異世界に来たって俺の人生はそんなもん。
俺は俺の出来ること……
彼女たちを守り……そして俺はその能力を駆使して彼女たちを英雄にする。
だけど、そんな彼女たちにとっては俺が英雄のようだ……。
※※多少意識はしていますが、主人公最強で無双はなく、普通に苦戦します……流行ではないのは承知ですが、登場人物の個性を持たせるためそのキャラの物語(エピソード)や回想のような場面が多いです……後一応理由はありますが、主人公の年上に対する態度がなってません……、後、私(さくしゃ)の変な癖で「……」が凄く多いです。その変ご了承の上で楽しんで頂けると……Mです。の本望です(どうでもいいですよね…)※※
※※楽しかった……続きが気になると思って頂けた場合、お気に入り登録……このエピソード好みだなとか思ったらコメントを貰えたりすると軽い絶頂を覚えるくらいには喜びます……メンタル弱めなので、誹謗中傷てきなものには怯えていますが、気軽に頂けると嬉しいです。※※
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる