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しおりを挟むそんな感じで、ベルは王子妃教育。
俺は、第二王子として、兄上を支えるために、勉強、公務、その他諸々に励んできて、10年が経った。
16歳になり、もうすぐで学園の1学年を終え、2学年に進級する。
そこから、ゲームは始まる。
最近は、ベルと過ごしすぎて、ゲームのことなんて忘れていた。
だってさ、ベルが可愛いすぎるんだ…!
ゲームの中では、いかにも悪役令嬢!という感じでつり目で美人系で高圧的なベルは、
今は、天使!
天使は成長しても天使だった。
重力のまま、真下に落ちる艶やかに輝く紺髪。
二重まぶたのぱっちりとしたライム色の瞳。
透き通るほどの白い肌と形のいいぷくりとしたピンクの唇。
纏う空気も優しげで、一緒にいると心が安まる。だが、それと同時に誘惑とも戦っているのだが…
あまり目立ちはしないが十分な胸。たぶんDカップぐらい…
身長は155cm。俺は175cmもあるから、抱きしめればすっぽりとはまる。
いい身長差だと思う。
うん、どうしてこうなった?
って思うじゃん?
これもよくあるやつだけどさ、
俺が冷たくなる。
家族からも虐げられ、頼れる人もいない。それでも婚約者であることは変わらない。
そのための武装って言うの?
自分が下に見られないように、高圧的になって、化粧で印象をキツくする事で表情を隠して…
でも今は、俺が溺愛しまくったから!
そのまんまの天使なベルが出来上がったってこと!
毎日、"好き"、"可愛い"って言いまくって、親からもらえない愛情分も俺が愛したから。
あ、でも、各領地の視察とか、外交とかで会えない時は言えなかったけどね。
まぁ、言い過ぎても飽きられちゃうから、良かったけどさ。
あー、呆れることにね、アニデロイド侯爵、まだ妹を婚約者にしようとしてるんだよね。
ベルに会うため。とか言って王城に妹も連れて登城するようになった。
表向きは反省したから、関係改善のためとかで。
でも、ベルを見る目は変わらない。どこが反省したんだか…
出来ることなら、侯爵家を取り潰しにしたい。でも、政略的な関係とか、諸々で出来ない。
仮にも侯爵家。
そう簡単には潰せないし、潰した場合には貴族間の争い等に発展する可能性がある。
ベルは王子妃にふさわしくない。とかで他の家から娘を俺に。と出されるかもしれない。
ベルを公爵家とかに養子にする。という手もあるけど、派閥とかでそう簡単にはいかないってこと。
で、妹だけど…
ベルに会いに来てるはずなのに、なぜか!俺のところに来る。
侯爵家の令嬢で、第二王子の婚約者の妹。
王城の騎士やメイドとかには止めづらい。という…
媚売ってくる。マジで吐き気。
何度注意しても、名前で呼ぶし、腕絡ませてきたりして…
そろそろ不敬罪に処していいかな?
そんなクソ妹が学園に入学してくる。
一歳年下だから仕方ないんだけど、出来るだけ関わりたくない。もちろんヒロインも入学してくるよ。
気持ちが悪い……
考えただけで憂鬱だけど、ヒロインは俺ルートじゃなきゃいいわけだし!
俺ルートになったとしても、俺がヒロインに落ちることなんて絶対にないから、別にいいんだけど…
勝手に近づいてきて、有る事無い事言ってベルが不安になったり傷ついたりしたら…
と思うとそれが一番辛い…
いやもちろん、不安になんてさせないけどね⁉︎
今も愛情表現は欠かさずしてる。
その度にベルは顔を真っ赤にさせて照れるんだけど…!
10年も一緒にいて、毎日のように言ってるのに、ピュアすぎじゃない!??
そんなところも可愛い、天使…
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