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しおりを挟むもう間もなくパリでは世界的なスポーツの祭典が始まります。私は毎回この業界にいるからには、一度は五輪中継に携わってみたかったと思うのですが、今のところ願いが叶う予定は全くありません。今年も頑張って裏番組で頑張ります。でも生中継も観まくります。
さて、そんな私は直接的にオリンピックの仕事をしたことはありませんが、アスリートと仕事をさせていただく機会はあります。
メダリスト、オリンピアンの方にご出演していただいたときに、当たり前ですが職務上演出をつけることがあります。お恥ずかしながら、この瞬間が訪れる度に「私はいま金メダリストと仕事してるよ、スゲー! 小さい頃のワイに教えてあげたい 」と毎度のように興奮してました(私は二刀流なので、どちらもできます)
いやいや、いい加減に慣れなさいよと突っ込まれそうですが、私の場合は仕事中は適度な緊張感を持つようにしているので、敢えて慣れないことを意識するようにしてます。ただもちろん私もプロの矜持はあるので、心の中の絶叫は口には出しませんけどね。
トップオブトップと仕事をさせていただく中で、感銘を受けるお話を耳にする機会が多くありました。そのなかで私が取り入れたことの一つは「ルーティンを作らない」です。
「ルーティンを作らない」って、簡単そうで、意外と難しい話だったりします。
私は基本的には失敗が許されない現場にいるので、仕事が上手くいくように ついつい験を担ぎたくなります。若い頃はミスをしたときは、そのときに着ていた服はもう着ないように封印していました。逆にミスをしたときに嫌なイメージを付けたくなくて、お気に入りのアクセサリーは身に付けないようにしたりと、どんどん着用物がなくなる負のスパイラルになることも……
その延長といいますか、細かくは書けませんが、仕事に関してはたくさんルーティンがありました。
中でもタチが悪かったのは、食べ物ルーティンです。
夜勤のときは出勤前に必ずカフェラテを買って飲みながら出社する。大事な仕事のランチはアップルパイしか食べない。他にも、ゴールデンタイムを担当していたときは、コンビニゼリーを買って冷凍庫で冷やして食べるデブルーティーンまで、あらゆる験担ぎを食でしていました。
でもルーティンって、それができないで本番を迎えると、物凄い不安のなかで仕事をすることになります。
私の場合は本番までの何時何分までに何かを終わらせないといけない系のルーティンが多かったのですが、職種的にチームワークが大事なので、他者との兼ね合いで達成できないことが多々あり、その度に不安に陥るジレンマがありました。
そんなときに、とあるアスリートから聞いたのが「ルーティンを作らない」という拘りでした。理由は簡単で、ルーティンが出来なかったときに崩れる自分を防ぐとためというシンプルなものでした。
私はこの話を機に「ルーティンを捨てよう」と決意しました。験担ぎや安心感のために始めたルーティンだったはずなのに、凝り固まった枠内で仕事をするのは、私には合っていなかったみたいです。
でも今も少しだけルーティンは残っています。
習慣的な部分が多くありますが、一つ目はコンタクトレンズは右目から付ける。あとは青汁を一日一杯飲む。そのついでにサプリメントも飲む。これだけはだいたい毎日しています。でも他のルーティンは殆どしなくなりました。
職種や性格によっては、ルーティンがあることで自分の力を最大に発揮できることもあると思います。本当に人それぞれだとは思いますが、いまの私は「ルーティンはありますか?」と聞かれたら自信を持って「ルーティンは作らないようにしている」と答えています。ただ明日の自分のことは分からないので、あくまでも、いまの私はと断りは入れさせてください。
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