~失望と愛~導かれし悪魔の未都市。【R18】

無知我心(むち がしん)

文字の大きさ
2 / 19
第Ⅰ章。「序章」

2、司祭の欲望

しおりを挟む
--司祭の欲望--

司祭アデレイリの望みは叶った。
王座の椅子に座る。
椅子は、金と赤・青・白黄・緑・紫、色とりどりの宝石で飾られている。
そして、豪華な布と綿わたを入れたフカフカのクッションが椅子に掛けられていた。
座るところには薔薇ばら刺繍ししゅうほどこされている。
「フカフカする。
 満足だ。
 これが王と言うものか」
司祭アデレイリは、満足気である。
椅子の感触を楽しんだ。

王の一族はと言うと、全て捕らえ手足を鎖輪くさりわめ鉄格子の石畳の冷たいろうに放り込まれていた。
しかし、王には、子供はいなかった。
悪魔に子供が生まれるのは、まれである。
なぜなら、種が通常は、無いからである。
そういう意味でデミュクは、特別であった。
次の王になったかもしれない。

王を殺したので宙に浮いている契約がる。
司祭アデレイリは、牢獄に急ぐ。
それを治めるには、執務のおさ撤約てつやくがなければならないからだ。
デミュクの父であるザイジリオン家のあるじの撤約がなければならない。
しかし、デミュクの父は、「うん」とうなずかなかった。

司祭アデレイリは、何やら液体を取り出し酒杯さかはいそそいだ。
そして、小指を少しかみみ血をにじませた。
それを絞り酒杯に落とす。
赤く色が変わった。
悪魔の血は、前回でご存知の通り青であるにも関わらずにだ。
色は、赤くなった。
人間の血の様にどろついていた。

そして、衛兵にデミュクの父の口を開けさせる。
「うぅ。何をしようとしているのだ」
デミュクの父は、叫んだが、衛兵は、口に指を突っ込んだ。
「うぅぅぅう」
そして、間から酒杯の赤い液体を流し込んだ。
「ゴクリ」
暫くして目の色が赤く変わる。

宙に契約書のたばが現れる。
「さあ、あるじを我の名にせよ」
司祭アデレイリは、執務長デミュクの父に命じた。
「契約の主を司祭『アデレイリ・ジ・リュウジェ』に変更」
そう言ってデミュクの父は、空にサインをして気を失った。

『おぉぉぉ。お前は何者だ。答えよ』
天から大声が降り注いっでくる。
司祭アデレイリは、身をちぢめた。

「私は、この度、王の座を継いだものです」
アデレイリの声は震えていた。
(何者だ。悪魔の神か?
 そんなものがいるのか?
 女性のような声でもある。
 どう答えれば良い)
訳が分からない。
司祭であるにもかかわらず知らなかった。

『殺したね』
天の声は、鋭く言い放った。

「は は はぃ」
(恐ろしい)
司祭アデレイリは、覚悟した。
(これが、悪魔のおきてを守る者か)

『まあ、良い。大目に見よう。
 だが、裏切りは裏切りを生むぞ。
 心して地を治めるが良い。
 許そうぞ。許そうぞ』

司祭アデレイリは、胸をでおろし安堵あんどした。

契約の力が流れ来る。
「うぉぉぉ。 王とはこう言うものか。
 もう、司祭アデレイリではない。
 王アデレイリである」
王アデレイリは、城中全てに聞こえるように言い放った。

王の執務は、終わった。

王の住まう部屋に帰ってきた。
貴妃デオンズがむかえる。
「衣類は、全て新しくしておきました。
 まず、疲れた体をおいやしなさいませ」
そう言って浴湯よくゆを進める。
「デジャシャ。お世話をお願いです」
こう見えてデジャシャは、お世話だけのかかりではない。
農園の統括もこなして見せる有能な貴女である。

あとをデジャシャが付いていく。
「ここが浴湯場か」
王は、衣類を脱いだ。
貴女デジャシャが片付ける。
デジャシャも衣類を脱ぎ、一糸まとわぬ姿になる。
それと入れ替えに着替えを用意する者が現れる。
そして、貴女デジャシャは浴室に入る。
王が気づいて振り返ると貴女デジャシャが裸でいる。
(ヒューーゥ)
「お背中を流しましょう。
 皆の者。かりなさい」
丈夫じょうぶな体の男性が入ってきた。
そして、王の背中や胸、腕、足を優しく取り、
ゆっくりと洗い出す。
「よいよい。気持ちのいいものだな」
王アデレイリは、満足気である。
(こんなものか?男性とは、少し期待外れだな)
洗い終わると貴女デジャシャは、王をうながす。
湯船ゆぶねへ」
その後を貴女デジャシャも付いていく。
そして、湯に少し沈み、王の腰を浮かせる。
そして、貴女デジャシャが口で男性器をくわえた。
そして、ゆうくり吸う。
「うぅ。良いではないか」
悪魔は悪魔にしか醜態しゅうたいさらしてはいけない。
人間の契約者には、さらしてはいけないのである。
かりを噛む。
「うぅ」
そして、また、吸い付く。
また、噛む。
繰り返す。
果てるまで。

「シュー。シュー」
王アデレイリは、果てた。

今度は、俺の番とばかりに我慢出来ずにデジャシャに触ろうとする。
デジャシャの顔が貴妃の顔に変わる。
男性器を指で軽く弾いた。
燃えるように熱い。
「わかった。もうせぬ。貴妃。
 もうせぬから」
王アデレイリは、貴妃にあわててあやまった。
貴女デジャシャは、微笑ほほえんだ。

浴湯は、終わった。



つづく 次回(山の奥の裂けた入口)今度こそ。でも、変わるかもしれません。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

なんか、異世界行ったら愛重めの溺愛してくる奴らに囲われた

いに。
恋愛
"佐久良 麗" これが私の名前。 名前の"麗"(れい)は綺麗に真っ直ぐ育ちますようになんて思いでつけられた、、、らしい。 両親は他界 好きなものも特にない 将来の夢なんてない 好きな人なんてもっといない 本当になにも持っていない。 0(れい)な人間。 これを見越してつけたの?なんてそんなことは言わないがそれ程になにもない人生。 そんな人生だったはずだ。 「ここ、、どこ?」 瞬きをしただけ、ただそれだけで世界が変わってしまった。 _______________.... 「レイ、何をしている早くいくぞ」 「れーいちゃん!僕が抱っこしてあげよっか?」 「いや、れいちゃんは俺と手を繋ぐんだもんねー?」 「、、茶番か。あ、おいそこの段差気をつけろ」 えっと……? なんか気づいたら周り囲まれてるんですけどなにが起こったんだろう? ※ただ主人公が愛でられる物語です ※シリアスたまにあり ※周りめちゃ愛重い溺愛ルート確です ※ど素人作品です、温かい目で見てください どうぞよろしくお願いします。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

可愛らしい人

はるきりょう
恋愛
「でも、ライアン様には、エレナ様がいらっしゃるのでは?」 「ああ、エレナね。よく勘違いされるんだけど、エレナとは婚約者でも何でもないんだ。ただの幼馴染み」 「それにあいつはひとりで生きていけるから」 女性ながらに剣術を学ぶエレナは可愛げがないという理由で、ほとんど婚約者同然の幼馴染から捨てられる。 けれど、 「エレナ嬢」 「なんでしょうか?」 「今日の夜会のパートナーはお決まりですか?」  その言葉でパートナー同伴の夜会に招待されていたことを思い出した。いつものとおりライアンと一緒に行くと思っていたので参加の返事を出していたのだ。 「……いいえ」  当日の欠席は著しく評価を下げる。今後、家庭教師として仕事をしていきたいと考えるのであれば、父親か兄に頼んででも行った方がいいだろう。 「よければ僕と一緒に行きませんか?」

処理中です...