~失望と愛~導かれし悪魔の未都市。【R18】

無知我心(むち がしん)

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第Ⅱ章。「現れし古に伝わりし指輪」

7、着ていく服は?使い魔は生きてるの?

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--着ていく服は?使い魔は生きてるの?--


デミュクは、夕食を終わり、納屋なやに戻ってきた。
イリスは、デミュクに自分のベットで就寝しゅうしんするようにすすめたが、
デミュクは、断固だんこことわった。
イリスの家は、個別の部屋に分かれていると言うより、
仕切しきりしかない。
まだ、おじいさんに気兼きがねがあるからでる。

イリスは、デミュクについて納屋に入って来た。
(仕方ない子だな)とお爺さんもデミュクもあきらめた。
お爺さんは、デミュクと心をしたしくして、
「ごめんよ。デミュクさん」とすまなそうにあやまった。
イリスは、せめてもと自分のベッドのシーツを取り、
納屋のわらの上にそのシーツをかぶせた。
「これでご容赦ようしゃください」
そう言うと食事の後片づけをしに納屋から出て行った。
デミュクは、ゆっくり明日のことを考えた。
自分に自問じもんする。
(明日に着ていく服をどうするべきか?)
(お金は必要か?)
(領主は、会ってくれるだろうか?)
(持ち物は?)
(使い魔は呼べるか?)
(魔法は使えるか?)
(妖精は呼べるのか?)
デミュクの脳裏のうりに様々な疑問ぎもんいてくる。
取り敢えず、魔の妖精ようせいを呼びだしてみる。
両手のひらを胸のところで合わせる。
そして、力を込め上に向け開く。
両手のひらの上に異次元いじげんから妖精を呼びだす。
どこかは分からないが、妖精が住む世界がある。
「異次元界から現れよ。
 つなぎたまえ。我が主よ。
 フェリィーフェル オン ハンディズ マイ ゴンダド」

『ポォン』

背中に細長い楕円だえん透明とうめいな羽が2つ。
服は、黒青こくせいの薄手のキャミワンピースを着た。
クルクルカールの紫の髪をしくちびるの青い目が細くとがった。
素肌すはだの手足を服から出した手のひらサイズの女の子が現れた。
妖精をこの世界でも呼び出すことが出来たのである。
デミュクの周りだけ、この世界に魔力の影響えいきょうを与えていたからであるからかもしれない。
「呼び出してごめん。
 フェリィーフェル。
 出てきてそうそうだが、
 お使いはたのめるかい?」
略奪者りゃくだつしゃのリュウジェは、どうしてる?」
「わからないわ。
 城に近づくとらわれるから、
 近づけないの」
妖精は、使い魔しまちがちからがない、多少の魔法を使えるが身のたけのぐらいの威力いりょくしかない。
「家の使い魔(シマ)は、どうしてるか分かる?」
「見てこようか?」
妖精にとって偵察ていさつやメッセンジャーはお安い御用ごようである。
「お願いする」
デミュクは、妖精にらしてた土地ミュウデラの様子を見て来るように申し渡した。
なぜ、使い魔の執事シマに直接依頼いらいしないかと言うと迂闊うかつに呼び出すと場所がばれるからである。
それによって追手が差し向けられるとも考えられるからである。
せっかく無事にのがれたのである。
慎重しんちょうになるのは当然である。
その点、妖精はどこにでも現れて使いをしてくれる。
組織や人にしばられない気まぐれものである。
フェリィーフェルは、デミュクと友達でもあった。

しばらくしてフェリィーフェルが帰ってくる前に、
イリスが、納屋に戻ってきた。

「デミュクさん。どうかしたのですか?」
イリスは、来てそうそう声を発した。
デミュクは、そわそわしていた。
(妖精が帰ってきたら、
 イリスに見つかったら、
 どうすれば良いのか?)
デミュクは、思案した。
そんなこととは、梅雨つゆも知らないイリスは、楽しそうである。
「あ!デミュクさん。明日、街に行くそうですが、
 着ていく服は、どうするのですか?」
盗賊とうぞくおそわれた時、
 荷物を放り出して来たので、
 お金も何もない。
 思案しあんしているところです。
 明日、とにかく街に行ってみます」
「そうですか。
 私がもう少し裕福ゆうふくなら、
 何とか出来るのですが、
 見ての通りのみなりです。
 力になれずにすみません」
めて頂けるだけで十分です。
 何とかなるでしょ。
 呉服屋ごふくやに行ってみます」
「今日は、もう寝ますか?」
「そうですね」
デミュクは、横になり目をつぶった。
イリスも、少しはなれたところで横になった。
(今日は、昨日の続きは無いのかしら)
お腹の辺りがキュンとなった。
イリスは、いつになく緊張きんちょうしている。
女性は、子宮で考えると言うがこう言うことなのでしょうか?
(違ったらすみません)筆者の声です。
初めていとなんだ次の日は、よそよそしくなるものである。
デミュクは、昨日の出来事は忘れられないがさとられないようにしていた。
それは、これから起こすことのためにマイナスになりかねないからである。
2人は、寝入ねいった。

「ツンツン」
真夜中にデミュクのほほをつつく者がいる。
デミュクは、少しねむりから出て薄目を開けて見た。
妖精である。
横には、イリスがくっいて眠っている。
「外で話そう」
デミュクは、そう妖精に言った。
起こさないように納屋から出るのは大変であった。
背中をつかんでいるイリスの手をそっと取りシーツの上に置いた。
(どうやら起こさなくて済んだみたいだ)
忍び足で納屋から出る。

「使い魔の執事シュシャンさんと連絡が取れました」
(そんな名前だったのか!)
デミュクは、使い魔の執事のシマとは、子供の時から養育を受けた仲だが、今初めて使い魔の名前を知った。
ずーと『シマ シマ』と呼んでいた。
「デミュクさんの城を預かって守っていました。
 おとがめは、無かったみたいです。
 無事ですよ」
「明日、朝早く抜け出して来るそうです」

「どうやって?
 ここに来るの?」
デミュクは、心配した。
「私が案内します。
 デミュクさんが使った通り道で来れそうです」
妖精は、自慢じまんげに言った。
「その時、かばんと服を持って行きます。
 そう言ってました」
妖精は、続けて行った。
「生きているんだね執事は?」
デミュクは、念押しした。
「はい。生きています」
妖精は、はっきり大丈夫と言わんばかり答えた。
略奪者りゃくだつしゃのリュウジェはどう?」
デミュクは、本題にはいる。
「何か忙しいみたいです」
妖精は、あっけなく答えた。
「俺を探していたか?」
デミュクが一番たずねたいことである。
「それどころじゃないようです」
妖精は、(それが知りたかったのね)と理解した。
(リュウジェは、執務しつむで忙しいのだろうか?
 それとも貴族を掌握しょうあく出来てないのか?
 まあいい。
 俺をかまうひまがないのは助かる)
デミュクは、そう思い、納屋に戻った。
イリスが起きていた。
「少し夜空の星々を見ていました。
 心配なく」
「そうですか」
そう言うとまた、離れて眠りについた。
イリスは、本当に寝ているのか?
実は、イリスは、目をつぶっているが心の中で、
(明日、デミュクさんが無事に街に行き用事ようじが何事もなく成功しますように)と祈っていた。
そうとも知らずにデミュクは眠った。
その夜は、何もなかった。
イリスは、意識の中で夜通し祈った。
(次に朝起きたらまたくっいているのかな?)読者の疑問ぎもん
(やり逃げ?)少し筆者はこれからのストーリーが心配であった。


つづく。 次回(街、領主、商談?領主は、偉い人なの?)こんどこそ、でも題名は変更があるかもです。




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