1 / 1
一説 どこかで
しおりを挟む
「なぁ、今度コンビニ行かね?」
スマホにLINE#ライン#の通知が来た。
幼なじみの霧矢#きりや#だ。
「無理」
そう返して閉じた。
俺はやる気が起きない。
だから出歩く気もない。
めんどくさい、ただそれだけ。
小学校とかはバカしてたし、中学は不良、高校は普通に過ごして恋愛もした。
でも、両親と兄妹は事故で死亡。遺体も見た。
それっきりだった。
どうでもよかった。
どうにでもなれって思った。
だからやる気が起きない。そんなこんなで俺は29歳。独身で仕事もまともに就いていない。生活保護で生きていくのがやっと。でもこれでいいと思っている。俺が出るだけ邪魔だろうし。
「えー、だったらお前ん家行くわ。」
なんでこのタイミングで来るんだよ。来んな。
「来なくていい。めんどくさい。」
「嫌だ、今日こそお前を家から出てやる。」
なんなんだこいつ。だるくて仕方がない。
「支度するか………」
ピンポーン
きやがった。まじかよ。
「なんだよ。」
「支度済ませてるじゃん、ツンデレだなぁ。」
「うるせぇよ、さっさと行くぞ。」
どこに行くかも分からない中、とりあえずついて行く。
そういえば、霧矢について何も話してなかったな。こいつは、IT企業の社長のくせに暇を持て余してるバカ。そのくせ顔はそれなりに良いし、金もあるから女は寄ってたかって集まる。嫌なやつだ。
「社員見てやれよ。」
「いいんだよ、勝手に働いてくれるし。」
無責任。これが一番こいつにあっているだろう。
そんなこんなで着いたのはやはり学校。しかも2人ともでた高校だった。嫌な思い出しかないのになんでここに連れてくるんだろうか。今でも泣きたくなるよ。
「紹介したい人がいるんだ。」
何そのテンプレ。迷惑極まりないんだけど。
「あの、初めまして。」
女性の声、でもなんか聞いたことある。
「は…初めまして。」
向こうも気づいたらしい。目を細めてこっちを見る。舐めまわすように見てきて少し戸惑ったがこっちも同じことをしていた。
「あの、あなたどこかで……」
「そ、そうですかね?」
普段以上に緊張する。ただでさえ女性と話すのは3年振りくらいなのに、見たことあるから尚更だ。
「なんで気づかないんだよw」
あーくそ、最悪だ。こいつは、空気が読めない。読めなさすぎる。
「この人は笠原楓#かざはらかえで#だよ。覚えてない?高校の時にお前が興味あるって言った子。」
何年前だよ。覚えてるわけないやん。馬鹿だわ。
「あーえっとね、こいつが阿佐美隼#あざみしゅん#で、俺の幼なじみ。仲良くしてやってくれ。」
満面の笑み。殴ってやりたい。
「そうなのね、よろしくね隼さん。」
「あ、はい。よろしくお願いします……」
乗り気じゃない外出でこんなことされるのかよ。あいつ絶対に恨むわ。末代までだ。
「でさ、お願いがあるんだけど……」
こいつ次はなに話す気?内容次第じゃ黙ってないぞ。
「こいつの社会復帰を手伝ってくんね?俺じゃこいつウザがって動かないからさ。」
こいつ何言い出すかと思ったら社会復帰だぁ?余計なお世話だよ。何もしたくないから縮こまって部屋にこもってたのに。
「え、もしかして前科持ち?」
「いや違う!」
しまった。つい突っ込んでしまった。やばい。
「あ、すいま……」
「フフっ、あなたツッコミキャラなのね。」
えっ?受け入れてる?すご。この人まじで包容力凄いんだけど。尊敬に値するわ。そりゃ過去の俺でも気になるよ。
「わかりました。引き受けます。その代わり、隼さんの家におじゃまさせてもらいます。」
へ?
「えぇぇぇぇぇぇぇ!!!???」
なぜ?なぜなの?なぜそういう考えに至るんだ?え?えぇ!?
「えっ、あの、えっ、なんで!?」
「フフっ、やっぱり動揺してる。」
そりゃぁ同様もするでしょうよ。
「家事は私が基本しますから、隼さんは働いてください。」
いやハードル高いところにいきなり突っ込ませるってどういうお考えで?僕また退職しますよ?
「お、進みそうだね、じゃぁ後はよろしく~。」
お前はどこへ行く気だ!逃げんじゃねぇよ!
「では隼さん、家まで案内してください。」
えぇ……
スマホにLINE#ライン#の通知が来た。
幼なじみの霧矢#きりや#だ。
「無理」
そう返して閉じた。
俺はやる気が起きない。
だから出歩く気もない。
めんどくさい、ただそれだけ。
小学校とかはバカしてたし、中学は不良、高校は普通に過ごして恋愛もした。
でも、両親と兄妹は事故で死亡。遺体も見た。
それっきりだった。
どうでもよかった。
どうにでもなれって思った。
だからやる気が起きない。そんなこんなで俺は29歳。独身で仕事もまともに就いていない。生活保護で生きていくのがやっと。でもこれでいいと思っている。俺が出るだけ邪魔だろうし。
「えー、だったらお前ん家行くわ。」
なんでこのタイミングで来るんだよ。来んな。
「来なくていい。めんどくさい。」
「嫌だ、今日こそお前を家から出てやる。」
なんなんだこいつ。だるくて仕方がない。
「支度するか………」
ピンポーン
きやがった。まじかよ。
「なんだよ。」
「支度済ませてるじゃん、ツンデレだなぁ。」
「うるせぇよ、さっさと行くぞ。」
どこに行くかも分からない中、とりあえずついて行く。
そういえば、霧矢について何も話してなかったな。こいつは、IT企業の社長のくせに暇を持て余してるバカ。そのくせ顔はそれなりに良いし、金もあるから女は寄ってたかって集まる。嫌なやつだ。
「社員見てやれよ。」
「いいんだよ、勝手に働いてくれるし。」
無責任。これが一番こいつにあっているだろう。
そんなこんなで着いたのはやはり学校。しかも2人ともでた高校だった。嫌な思い出しかないのになんでここに連れてくるんだろうか。今でも泣きたくなるよ。
「紹介したい人がいるんだ。」
何そのテンプレ。迷惑極まりないんだけど。
「あの、初めまして。」
女性の声、でもなんか聞いたことある。
「は…初めまして。」
向こうも気づいたらしい。目を細めてこっちを見る。舐めまわすように見てきて少し戸惑ったがこっちも同じことをしていた。
「あの、あなたどこかで……」
「そ、そうですかね?」
普段以上に緊張する。ただでさえ女性と話すのは3年振りくらいなのに、見たことあるから尚更だ。
「なんで気づかないんだよw」
あーくそ、最悪だ。こいつは、空気が読めない。読めなさすぎる。
「この人は笠原楓#かざはらかえで#だよ。覚えてない?高校の時にお前が興味あるって言った子。」
何年前だよ。覚えてるわけないやん。馬鹿だわ。
「あーえっとね、こいつが阿佐美隼#あざみしゅん#で、俺の幼なじみ。仲良くしてやってくれ。」
満面の笑み。殴ってやりたい。
「そうなのね、よろしくね隼さん。」
「あ、はい。よろしくお願いします……」
乗り気じゃない外出でこんなことされるのかよ。あいつ絶対に恨むわ。末代までだ。
「でさ、お願いがあるんだけど……」
こいつ次はなに話す気?内容次第じゃ黙ってないぞ。
「こいつの社会復帰を手伝ってくんね?俺じゃこいつウザがって動かないからさ。」
こいつ何言い出すかと思ったら社会復帰だぁ?余計なお世話だよ。何もしたくないから縮こまって部屋にこもってたのに。
「え、もしかして前科持ち?」
「いや違う!」
しまった。つい突っ込んでしまった。やばい。
「あ、すいま……」
「フフっ、あなたツッコミキャラなのね。」
えっ?受け入れてる?すご。この人まじで包容力凄いんだけど。尊敬に値するわ。そりゃ過去の俺でも気になるよ。
「わかりました。引き受けます。その代わり、隼さんの家におじゃまさせてもらいます。」
へ?
「えぇぇぇぇぇぇぇ!!!???」
なぜ?なぜなの?なぜそういう考えに至るんだ?え?えぇ!?
「えっ、あの、えっ、なんで!?」
「フフっ、やっぱり動揺してる。」
そりゃぁ同様もするでしょうよ。
「家事は私が基本しますから、隼さんは働いてください。」
いやハードル高いところにいきなり突っ込ませるってどういうお考えで?僕また退職しますよ?
「お、進みそうだね、じゃぁ後はよろしく~。」
お前はどこへ行く気だ!逃げんじゃねぇよ!
「では隼さん、家まで案内してください。」
えぇ……
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
姉の引き立て役の私は
ぴぴみ
恋愛
アリアには完璧な姉がいる。姉は美人で頭も良くてみんなに好かれてる。
「どうしたら、お姉様のようになれるの?」
「ならなくていいのよ。あなたは、そのままでいいの」
姉は優しい。でもあるとき気づいて─
捨てたのはあなたです。今さら取り戻せません
斉藤めめめ
恋愛
婚約破棄?構いませんわ。
ですが国家の崩壊までは責任を負いかねます。
王立舞踏会で公開断罪された公爵令嬢セラフィーナ。
しかし王国を支えていたのは、実は彼女だった。
国庫凍結、交易停止、外交破綻——。
無能な王子が後悔する頃、彼女は隣国皇帝に迎えられる。
これは、断罪から始まる逆転溺愛劇。
お前は要らない、ですか。そうですか、分かりました。では私は去りますね。あ、私、こう見えても人気があるので、次の相手もすぐに見つかりますよ。
四季
恋愛
お前は要らない、ですか。
そうですか、分かりました。
では私は去りますね。
~春の国~片足の不自由な王妃様
クラゲ散歩
恋愛
春の暖かい陽気の中。色鮮やかな花が咲き乱れ。蝶が二人を祝福してるように。
春の国の王太子ジーク=スノーフレーク=スプリング(22)と侯爵令嬢ローズマリー=ローバー(18)が、丘の上にある小さな教会で愛を誓い。女神の祝福を受け夫婦になった。
街中を馬車で移動中。二人はずっと笑顔だった。
それを見た者は、相思相愛だと思っただろう。
しかし〜ここまでくるまでに、王太子が裏で動いていたのを知っているのはごくわずか。
花嫁は〜その笑顔の下でなにを思っているのだろうか??
婚約破棄は十年前になされたでしょう?
こうやさい
恋愛
王太子殿下は最愛の婚約者に向かい、求婚をした。
婚約者の返事は……。
「殿下ざまぁを書きたかったのにだんだんとかわいそうになってくる現象に名前をつけたい」「同情」「(ぽん)」的な話です(謎)。
ツンデレって冷静に考えるとうっとうしいだけって話かつまり。
本編以外はセルフパロディです。本編のイメージ及び設定を著しく損なう可能性があります。ご了承ください。
ただいま諸事情で出すべきか否か微妙なので棚上げしてたのとか自サイトの方に上げるべきかどうか悩んでたのとか大昔のとかを放出中です。見直しもあまり出来ないのでいつも以上に誤字脱字等も多いです。ご了承下さい。
三年目の離婚から始まる二度目の人生
あい
恋愛
三年子ができなければ、無条件で離婚できる――王国の制度。
三年目の夜、オーレリアは自らその条文を使い、公爵ルートヴィッヒに離婚を告げた。
理由はただ一つ。
“飾り”として生きるのをやめ、自分の手で商いをしたいから。
女性が公の場で立てる服を作るため、彼女は屋敷を去り、仕立て屋〈オーレリア・テイラーズ〉を開く。
店は順調に軌道に乗り、ついに王女の式典衣装を任されることに。
だが、その夜――激しい雨の中、彼女は馬車事故に遭い命を落とす。
(あと少し早く始めていたら、もっと夢を叶えられたのに……)
そう思った瞬間、目を覚ますと――三年前、ルートヴィッヒと結婚する前の世界に戻っていた。
これは、“三年目の離婚”から始まる、二度目の人生。
今度こそ、自分の人生を選び取るために。
ーーー
不定期更新になります。
全45話前後で完結予定です、よろしくお願いします🙇
私を幽閉した王子がこちらを気にしているのはなぜですか?
水谷繭
恋愛
婚約者である王太子リュシアンから日々疎まれながら過ごしてきたジスレーヌ。ある日のお茶会で、リュシアンが何者かに毒を盛られ倒れてしまう。
日ごろからジスレーヌをよく思っていなかった令嬢たちは、揃ってジスレーヌが毒を入れるところを見たと証言。令嬢たちの嘘を信じたリュシアンは、ジスレーヌを「裁きの家」というお屋敷に幽閉するよう指示する。
そこは二十年前に魔女と呼ばれた女が幽閉されて死んだ、いわくつきの屋敷だった。何とか幽閉期間を耐えようと怯えながら過ごすジスレーヌ。
一方、ジスレーヌを閉じ込めた張本人の王子はジスレーヌを気にしているようで……。
◇小説家になろう、ベリーズカフェにも掲載中です!
◆表紙はGilry Drop様からお借りした画像を加工して使用しています
愛する義兄に憎まれています
ミカン♬
恋愛
自分と婚約予定の義兄が子爵令嬢の恋人を両親に紹介すると聞いたフィーナは、悲しくて辛くて、やがて心は闇に染まっていった。
義兄はフィーナと結婚して侯爵家を継ぐはずだった、なのにフィーナも両親も裏切って真実の愛を貫くと言う。
許せない!そんなフィーナがとった行動は愛する義兄に憎まれるものだった。
2023/12/27 ミモザと義兄の閑話を投稿しました。
ふわっと設定でサクっと終わります。
他サイトにも投稿。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる