57 / 71
呪夢ー目覚めの前ー①
しおりを挟む
やって来ました最大イベント。
繰り返しの最終イベント。
乙女の私にトラウマ級の恐怖を味わわせたイベント。
そう、それは、結婚式である。
フローレンスちゃんの場合、結婚式=命日だけどね。
何度も味わったからストレス耐性は付いたね。くーちゃんにもメンタル強とお褒め頂いたぐらいだ。鋼な心臓かもね。
とは言え、ウンザリ、鬱々だよ。
「はぁぁぁぁぁ‥‥」
バージンロードが黄泉への旅路とは‥‥あっそう言えば結婚は人生の墓場って誰かが呟いてたっけ。私の場合、比喩でも何でもないよね。はぁ。
って、これ毎回ぼやくの。もう様式だよ。
✿
目の前に聳える大聖堂。
ああ、この光景が人生の終わりであり始まりでもある‥‥他の人なら意味が違うね‥‥私の場合、まさに今生の終焉地なんだけど。
でもね、今回のループは今までの結集の意味合いが濃いわけ。
ひたすら王子様と一緒に過ごす時間を大切にした。もう全身全霊捧げたと言っても過言でない…は大袈裟だけど。
王子の性格を知り尽くした後だもん、上手く立ち回れたよ私でも。
二人の仲は良好で今日の日を迎えた。
この後、また巻き戻るからと、おざなりにせず誠実に向き合った。
私、アイナになってから、愛菜だった時も、これほど他人に真摯に向き合うことってあったかな‥‥
相手の顔色を見て自分を押し殺すのでもなく、また、片意地張らず、頑なにならず、自分の気持ちに向き合って『どうしたいのか』『どうされたいのか』真剣に考えることが出来た。自分の人生じゃないのに。
自分フローレンスの気持ちを大事に受け取めることで、喜怒哀楽の感情を冷静に見つめる事が出来たのは、まさしく福音だ。
だから、王子様の感情の起伏にも冷静に応対できた。
『冷たい』『無関心だ』『好きじゃないから』過去に王子様に詰られた言葉は今生は聞かない
お互い‥‥かどうかは判んない。でも少なくとも私は寄り添えた、ううん、寄り添った! 頑張った! 私、めげずにやり切った!
誰も褒めてくれないから、自分で褒める! だって自己肯定は大事だよ!
自分を鼓舞して結婚式に挑む私は、まさに戦場に赴く女戦士、なんてね。
そんな私にも、どうしても遣り遂げたい事がある。
それは…
「着きました」
考え事に浸る私を、これからの出来事に意識を向けさせたのは、護衛の無情な言葉だ。抑揚のない声が私の緊張を否応なく高まらせた。
ああ、これから。
私の‥‥フローレンスの正念場がもう間もなく。
馬車から降り立つ純白のドレスに身を包んだ私を迎えるのは赤いカーペット まるでこれから起こる惨劇を彷彿させる、鮮血の色。
‥‥これ、選んだ人の趣味悪いわ~
皮肉に、嫌味を言いたくなるのは仕方ないよね。
ベール越しに見据える大聖堂の扉。
今は開いてるの。
‥‥どうせなら開けっ放しにしててよね。
顔を正面に向け、決意を漲らせた視線を逸らすことなく大聖堂を見据える。
繰り返しの最終イベント。
乙女の私にトラウマ級の恐怖を味わわせたイベント。
そう、それは、結婚式である。
フローレンスちゃんの場合、結婚式=命日だけどね。
何度も味わったからストレス耐性は付いたね。くーちゃんにもメンタル強とお褒め頂いたぐらいだ。鋼な心臓かもね。
とは言え、ウンザリ、鬱々だよ。
「はぁぁぁぁぁ‥‥」
バージンロードが黄泉への旅路とは‥‥あっそう言えば結婚は人生の墓場って誰かが呟いてたっけ。私の場合、比喩でも何でもないよね。はぁ。
って、これ毎回ぼやくの。もう様式だよ。
✿
目の前に聳える大聖堂。
ああ、この光景が人生の終わりであり始まりでもある‥‥他の人なら意味が違うね‥‥私の場合、まさに今生の終焉地なんだけど。
でもね、今回のループは今までの結集の意味合いが濃いわけ。
ひたすら王子様と一緒に過ごす時間を大切にした。もう全身全霊捧げたと言っても過言でない…は大袈裟だけど。
王子の性格を知り尽くした後だもん、上手く立ち回れたよ私でも。
二人の仲は良好で今日の日を迎えた。
この後、また巻き戻るからと、おざなりにせず誠実に向き合った。
私、アイナになってから、愛菜だった時も、これほど他人に真摯に向き合うことってあったかな‥‥
相手の顔色を見て自分を押し殺すのでもなく、また、片意地張らず、頑なにならず、自分の気持ちに向き合って『どうしたいのか』『どうされたいのか』真剣に考えることが出来た。自分の人生じゃないのに。
自分フローレンスの気持ちを大事に受け取めることで、喜怒哀楽の感情を冷静に見つめる事が出来たのは、まさしく福音だ。
だから、王子様の感情の起伏にも冷静に応対できた。
『冷たい』『無関心だ』『好きじゃないから』過去に王子様に詰られた言葉は今生は聞かない
お互い‥‥かどうかは判んない。でも少なくとも私は寄り添えた、ううん、寄り添った! 頑張った! 私、めげずにやり切った!
誰も褒めてくれないから、自分で褒める! だって自己肯定は大事だよ!
自分を鼓舞して結婚式に挑む私は、まさに戦場に赴く女戦士、なんてね。
そんな私にも、どうしても遣り遂げたい事がある。
それは…
「着きました」
考え事に浸る私を、これからの出来事に意識を向けさせたのは、護衛の無情な言葉だ。抑揚のない声が私の緊張を否応なく高まらせた。
ああ、これから。
私の‥‥フローレンスの正念場がもう間もなく。
馬車から降り立つ純白のドレスに身を包んだ私を迎えるのは赤いカーペット まるでこれから起こる惨劇を彷彿させる、鮮血の色。
‥‥これ、選んだ人の趣味悪いわ~
皮肉に、嫌味を言いたくなるのは仕方ないよね。
ベール越しに見据える大聖堂の扉。
今は開いてるの。
‥‥どうせなら開けっ放しにしててよね。
顔を正面に向け、決意を漲らせた視線を逸らすことなく大聖堂を見据える。
0
あなたにおすすめの小説
転生したらスキル転生って・・・!?
ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。
〜あれ?ここは何処?〜
転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。
異世界での異生活
なにがし
ファンタジー
役職定年を迎えた男が事故に巻き込まれケガをする。病院に運ばれ治療をしていたはずなのに、なぜか異世界に。しかも、女性の衣服を身に着け、宿屋の一室に。最低な異世界転移を迎えた男が、異世界で生きるために頑張る物語です。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
転生特典〈無限スキルポイント〉で無制限にスキルを取得して異世界無双!?
スピカ・メロディアス
ファンタジー
目が覚めたら展開にいた主人公・凸守優斗。
女神様に死後の案内をしてもらえるということで思春期男子高生夢のチートを貰って異世界転生!と思ったものの強すぎるチートはもらえない!?
ならば程々のチートをうまく使って夢にまで見た異世界ライフを楽しもうではないか!
これは、只人の少年が繰り広げる異世界物語である。
魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します
burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。
その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる