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18. 好きな人Ⅲ
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ほとんど強引に連れ込んだようなものだった。俺があそこで食い下がらなければ瀬名さんはウチに来なかっただろう。帰って来てからせっせと作った夕食も無駄になる所だった。
じっくり煮込んだ甲斐あって、バターと牛乳がしっかり馴染んだとろとろのシチューはいい出来だった。瀬名さんだってそう言った。美味いって、この人が。
一昨日の夜に瀬名さんの部屋でグラタンをオーブンに入れたのは、そういうリクエストを受けたから。オムライスだとかグラタンだとか、瀬名さんは時々かわい子ぶってくる。
それでグラタンを作っている最中に、クリームシチューも好きだなんて。またもやかわい子ぶった夕食のリクエストを受けてしまったから、今夜は早くもそれに応えた。
瀬名さんのためだった。瀬名さんが好きだ言ったからじっくり白いシチューを煮込んだ。そうしていつも通りに夕食に招くはずだったのに、想定外の事態が起きた。
一人暮らしの男の部屋に女の子を招き入れるか、瀬名さんが帰ってくる前に玄関の前で話を終えるか。それはもはや賭けだった。その賭けに俺は負けた。廊下でのあの出来事は、結局何も聞かれなかった。
またもや見なかった事にされている。瀬名さんは俺の作ったシチューを残さずに食ってくれた。でもそのあとはいつもより、あっけないほど短かった。寝室のローテーブルの前で早々に腰を上げたこの人。
「じゃあな」
「……はい」
怒っているのかと聞くのも変だし、聞かれてもいない事に言い訳なんてできないし。昨日までとなんら変わりないように見せかけて、瀬名さんがどことなくよそよそしい態度だったことには気づいた。
いつものように玄関先で見送ったのは瀬名さんの後ろ姿。モヤモヤしたものはどうしても消えない。これを消せるのはあの人だけだ。
大学の課題を黙々とこなして、汚れている訳でもないキッチンのシンクをゴシゴシ磨いて、どうにか時間をやり過ごしてから風呂に入ってゆっくり出てきた。それでも心の奥はサッパリせずに、残ったわだかまりを抱え込みながら答えの出ない中をさ迷っている。
ベッドに腰掛け、斜め後ろを振り返った。目に入ったのはファンシーなクマ。そいつの頭をポンポンと撫でた。
他に置く場所がないから仕方なく。あの人には以前にそう言った。だけど俺にはこのクマを、他の場所に移す事ができない。
寝起きするたびに可愛いクマと目が合う。目が合った後はなんとなく頭を撫でる。ほとんど習慣みたいなものだ。習慣を覆すのは難しい。
一緒に晩メシを食って、どうでもいいような話をする。そんなあの人との習慣を、今さら手放すことだってできない。
水面下の気まずい状況が今後も続くのは嫌だった。すでに日付を跨いでいる。いるかどうかも分からないベランダに出て、手摺に近づいたところでふわりと感じたのは煙草のにおい。
いた。そう思って、間仕切りを見る。その向こうには瀬名さんがいる。俺がここに出てきた事にはこの人も気付いたようだ。けむたい白煙はすでに空気から消えていた。
「眠れないのか」
声をかけてもらえた。そんな些細なことにホッとしている。
隣を見ても瀬名さんの姿は見えない。こんな仕切りがあるせいだ。こんな物があるせいで、瀬名さんと隔たりができている。
「……眠れません」
「それならヒツジでも数えてみろ」
「ずいぶん古典的ですね」
「俺はあれで眠れたためしがない」
それを人に勧めてくんなよ。そう言いたいけど言い返せなかった。
普段の瀬名さんだったら多分、それなら俺が添い寝でもしてやるって。そんなふざけた冗談を意気揚々と投げつけてきただろう。
いつも通りだけどいつもとは違う。よそよそしい、とまでは言えないかもしれない。でもどことなく違和感がある。
問われなければ答えられない。聞いてくれなきゃ言い訳できない。さっき来ていた女は誰だ。たったそれだけでいい。たったの一言で構わないのに。
それでも聞かない事が大人にとってのマナーならば、瀬名さんが大人であることを理不尽にも腹立たしく思う。こちらから切り出しでもしない限り、この大人は聞こうとしない。
当然のような顔をしながらお互いの寝室にまで踏み込むようになってしまった。そうなる根本的な原因を作ってきたのは瀬名さんだった。なのに今は俺が必要とする原因を与えてくれない。どんなに待っても、おそらくずっと。この人は何も言わない。
「さっきの子……」
だから俺が切り出した。少しの間を置き、瀬名さんも応えた。
「……ああ」
「あの子は別に、客じゃないです」
ここでこのまま引き下がったら俺の中に住みついたモヤモヤはいつまで経っても消えなくなる。だったら自分からいくしかない。原因をくれないこの人に、聞かれてもいない質問の答えをこっちから伝えないとならない。
「あの子とはなんでもありません」
弁明する必要のない事にかっこ悪い言い訳をしている。
滑稽だった。何かを責められた訳じゃないのに。そもそも興味すら持たれていない。言い訳してみればしてみたで、虚しさだけが募っていく。
「……なんでもないんです」
「そうか」
「…………」
冷たくも取れるそのひと言が、妙にぐっさり深くに刺さった。
玄関前で女の子に抱きつかれた。その現場を見られた。それをなんでもないと説明したら、この人はただ、そうかと。
そうか。そうかって。それだけで済ませられるような事だったか。そんなに適当な返事一つ。それだけで本当にいいのか。
そんなはずはない。いいはずがない。違うだろ。あんたにとってはそれだけの事じゃない。それだけの事にされるのは嫌だ。
「……気にならないんですか」
仕切り越しに呟いた。瀬名さんは黙ったままだ。
「俺がこんなこと言うのも、おかしいんですけど」
目を逸らされたのがショックだった。関係がないとでも言うように、俺の前を通り過ぎた。
あれは誰だと聞いてほしくて、だけどこの人は俺を責めない。何も言わずに一線を引かれ、俺はガキっぽくもがいている。
「言い訳するきっかけくらい、くれたっていいじゃないですか」
夜の空気に自分の声がただただ虚しく散っていく。恥ずかしくなるほど惨めだった。おかしな事を口走り、残ったのは後悔一つ。
隣同士のベランダに重苦しく落ちた沈黙。いくら待っても瀬名さんからの反応はなかった。これ以上待ってみて、それでも何も言われなかったら、俺は今度こそ恥も何もないような事をこの人に言ってしまう。
「ごめんなさい……。戻ります」
そうなる前に手摺りから手を離した。明日の夜も瀬名さんは俺の部屋にいるだろうか。もう来ない確率が半分。全てなかった事にされる確率が残りの半分。
俺達の関係がぺらぺらに薄いことは分かっているから、窓を開ける腕は重かった。ところがカラカラと音が鳴った直後、隣から少し強めに響いた。
「悪かった」
足が止まる。振り返ったのは瀬名さんがいる方。声からは躊躇いが消えている。
「すまん。大人げなかった」
「……え?」
「いい年してみっともねえな」
隣の存在を凝視した。そこには邪魔な仕切りがある。
「そっち行ってもいいか」
瞬きを一度。そっちは、こっちだ。俺の部屋。
「顔を見て話したい」
「……どうぞ」
「すぐ行く」
その直後には隣のベランダから窓の開閉音が聞こえてきた。すぐに行くって。瀬名さんがこっちに来る。鬱陶しい壁がなくなる。
俺も慌てて部屋に戻った。
じっくり煮込んだ甲斐あって、バターと牛乳がしっかり馴染んだとろとろのシチューはいい出来だった。瀬名さんだってそう言った。美味いって、この人が。
一昨日の夜に瀬名さんの部屋でグラタンをオーブンに入れたのは、そういうリクエストを受けたから。オムライスだとかグラタンだとか、瀬名さんは時々かわい子ぶってくる。
それでグラタンを作っている最中に、クリームシチューも好きだなんて。またもやかわい子ぶった夕食のリクエストを受けてしまったから、今夜は早くもそれに応えた。
瀬名さんのためだった。瀬名さんが好きだ言ったからじっくり白いシチューを煮込んだ。そうしていつも通りに夕食に招くはずだったのに、想定外の事態が起きた。
一人暮らしの男の部屋に女の子を招き入れるか、瀬名さんが帰ってくる前に玄関の前で話を終えるか。それはもはや賭けだった。その賭けに俺は負けた。廊下でのあの出来事は、結局何も聞かれなかった。
またもや見なかった事にされている。瀬名さんは俺の作ったシチューを残さずに食ってくれた。でもそのあとはいつもより、あっけないほど短かった。寝室のローテーブルの前で早々に腰を上げたこの人。
「じゃあな」
「……はい」
怒っているのかと聞くのも変だし、聞かれてもいない事に言い訳なんてできないし。昨日までとなんら変わりないように見せかけて、瀬名さんがどことなくよそよそしい態度だったことには気づいた。
いつものように玄関先で見送ったのは瀬名さんの後ろ姿。モヤモヤしたものはどうしても消えない。これを消せるのはあの人だけだ。
大学の課題を黙々とこなして、汚れている訳でもないキッチンのシンクをゴシゴシ磨いて、どうにか時間をやり過ごしてから風呂に入ってゆっくり出てきた。それでも心の奥はサッパリせずに、残ったわだかまりを抱え込みながら答えの出ない中をさ迷っている。
ベッドに腰掛け、斜め後ろを振り返った。目に入ったのはファンシーなクマ。そいつの頭をポンポンと撫でた。
他に置く場所がないから仕方なく。あの人には以前にそう言った。だけど俺にはこのクマを、他の場所に移す事ができない。
寝起きするたびに可愛いクマと目が合う。目が合った後はなんとなく頭を撫でる。ほとんど習慣みたいなものだ。習慣を覆すのは難しい。
一緒に晩メシを食って、どうでもいいような話をする。そんなあの人との習慣を、今さら手放すことだってできない。
水面下の気まずい状況が今後も続くのは嫌だった。すでに日付を跨いでいる。いるかどうかも分からないベランダに出て、手摺に近づいたところでふわりと感じたのは煙草のにおい。
いた。そう思って、間仕切りを見る。その向こうには瀬名さんがいる。俺がここに出てきた事にはこの人も気付いたようだ。けむたい白煙はすでに空気から消えていた。
「眠れないのか」
声をかけてもらえた。そんな些細なことにホッとしている。
隣を見ても瀬名さんの姿は見えない。こんな仕切りがあるせいだ。こんな物があるせいで、瀬名さんと隔たりができている。
「……眠れません」
「それならヒツジでも数えてみろ」
「ずいぶん古典的ですね」
「俺はあれで眠れたためしがない」
それを人に勧めてくんなよ。そう言いたいけど言い返せなかった。
普段の瀬名さんだったら多分、それなら俺が添い寝でもしてやるって。そんなふざけた冗談を意気揚々と投げつけてきただろう。
いつも通りだけどいつもとは違う。よそよそしい、とまでは言えないかもしれない。でもどことなく違和感がある。
問われなければ答えられない。聞いてくれなきゃ言い訳できない。さっき来ていた女は誰だ。たったそれだけでいい。たったの一言で構わないのに。
それでも聞かない事が大人にとってのマナーならば、瀬名さんが大人であることを理不尽にも腹立たしく思う。こちらから切り出しでもしない限り、この大人は聞こうとしない。
当然のような顔をしながらお互いの寝室にまで踏み込むようになってしまった。そうなる根本的な原因を作ってきたのは瀬名さんだった。なのに今は俺が必要とする原因を与えてくれない。どんなに待っても、おそらくずっと。この人は何も言わない。
「さっきの子……」
だから俺が切り出した。少しの間を置き、瀬名さんも応えた。
「……ああ」
「あの子は別に、客じゃないです」
ここでこのまま引き下がったら俺の中に住みついたモヤモヤはいつまで経っても消えなくなる。だったら自分からいくしかない。原因をくれないこの人に、聞かれてもいない質問の答えをこっちから伝えないとならない。
「あの子とはなんでもありません」
弁明する必要のない事にかっこ悪い言い訳をしている。
滑稽だった。何かを責められた訳じゃないのに。そもそも興味すら持たれていない。言い訳してみればしてみたで、虚しさだけが募っていく。
「……なんでもないんです」
「そうか」
「…………」
冷たくも取れるそのひと言が、妙にぐっさり深くに刺さった。
玄関前で女の子に抱きつかれた。その現場を見られた。それをなんでもないと説明したら、この人はただ、そうかと。
そうか。そうかって。それだけで済ませられるような事だったか。そんなに適当な返事一つ。それだけで本当にいいのか。
そんなはずはない。いいはずがない。違うだろ。あんたにとってはそれだけの事じゃない。それだけの事にされるのは嫌だ。
「……気にならないんですか」
仕切り越しに呟いた。瀬名さんは黙ったままだ。
「俺がこんなこと言うのも、おかしいんですけど」
目を逸らされたのがショックだった。関係がないとでも言うように、俺の前を通り過ぎた。
あれは誰だと聞いてほしくて、だけどこの人は俺を責めない。何も言わずに一線を引かれ、俺はガキっぽくもがいている。
「言い訳するきっかけくらい、くれたっていいじゃないですか」
夜の空気に自分の声がただただ虚しく散っていく。恥ずかしくなるほど惨めだった。おかしな事を口走り、残ったのは後悔一つ。
隣同士のベランダに重苦しく落ちた沈黙。いくら待っても瀬名さんからの反応はなかった。これ以上待ってみて、それでも何も言われなかったら、俺は今度こそ恥も何もないような事をこの人に言ってしまう。
「ごめんなさい……。戻ります」
そうなる前に手摺りから手を離した。明日の夜も瀬名さんは俺の部屋にいるだろうか。もう来ない確率が半分。全てなかった事にされる確率が残りの半分。
俺達の関係がぺらぺらに薄いことは分かっているから、窓を開ける腕は重かった。ところがカラカラと音が鳴った直後、隣から少し強めに響いた。
「悪かった」
足が止まる。振り返ったのは瀬名さんがいる方。声からは躊躇いが消えている。
「すまん。大人げなかった」
「……え?」
「いい年してみっともねえな」
隣の存在を凝視した。そこには邪魔な仕切りがある。
「そっち行ってもいいか」
瞬きを一度。そっちは、こっちだ。俺の部屋。
「顔を見て話したい」
「……どうぞ」
「すぐ行く」
その直後には隣のベランダから窓の開閉音が聞こえてきた。すぐに行くって。瀬名さんがこっちに来る。鬱陶しい壁がなくなる。
俺も慌てて部屋に戻った。
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