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-一章- 地獄の釜の入口
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一番古い記憶は、母と手を繋いで川辺を歩いている記憶だった。
懐かしいのに、恋しいのに、記憶の片隅にしか無い故郷は、このカビの生えた牢獄のような施設とは違って、綺麗な空気と暖かい日差しが身体を包み込んでくれていた。
まだ幼い僕はその一瞬とも言えるその記憶に縋り付く他無かった。
この冷たい牢獄に住んでいると無意識に温かさを求めてしまい、その頼り所としては故郷の記憶は十分すぎる物だった。
夜な夜な母の言葉を振り返り、恋しくて泣いた数は数え切れない。
父の姿は知らず、母は物心着いてすぐに病に倒れ、僕は孤児として軍に拾われた。
それでも母が教えてくれた花の名前や、あの故郷の温かさだけは忘れた事なんて一度だって無かったし、これからも忘れたくないと思っている。
そんな拾われた僕に待っていたのは軍に所属する事を視野に入れた過酷な訓練と、洗脳とも取れるような軍の教育。
自国が正義であり敵国は悪、自身に価値は無く死ぬ事こそが国への恩返しである。幼い子供達には知らぬ真実よりも教えこまれる虚偽が頭に染み込んでいく。
周りの仲間は物心着く前からここで生活していたり、僕と同じ境遇の者も居たけれど、皆壊れていくように目の光が濁りはじめる。
それでも僕は穢れたくなかった、失いたく無かった。
そんな思いが届いたのか、ある日僕の心に仮面のような物が生まれる。
その仮面は僕の代わりに多くの穢れを請け負ってくれる物で、僕を穢れから守ってくれた。
この仮面はいつも笑顔を貼りつけていて、必要であれば無表情にすらなれたし、年相応の泣き方もしてみせた。
辛い時は笑ってくれて、泣きたい時は代わりに泣いて中の僕を隠してくれた。
いつしか僕は、この仮面を上辺の僕と呼び始めていた。
彼は、全てを背負ってくれたんだ。
だからこそ、中身の僕は綺麗なままだと、この腐りきった世界でも清いままなのだと、そう思わせてくれたしそう思いたかった。
でも、気付いた時には仮面をつけている時間の方がずっと長くなっていた。
仮面の僕、上辺の僕、そう思っていたのに、いつの間にか本当の僕が溶けていく。
段々と僕の顔が溶けて、仮面と一緒になっていく。
一体何処までが僕で、何処からが仮面なのか。
自分の顔すらわからなくなった頃に、僕を指導している教官に呼び出された。
教官の部屋の前に立ち、1つ深呼吸を挟みドアをノックする。
コンコンというノック音の後にドアの奥から「入れ」という教官の声が聞こえ、失礼しますと声を張り上げながら扉を開く。
中に入り綺麗な茶色を備えた立派な木の机の前まで歩を進め、足を揃えて直立する。
机の上に手を組んで鎮座する教官に敬礼を行う。
マルキオンは特定のシンボルを持たず、教官達は自身の目標や信念をシンボルとして帽子に添える。
だが目の前の教官の帽子には本来シンボルを添える場所には純粋な黒のみが存在していた。
帽子のつばから覗く鋭い視線、放つ言葉には重みと威圧感が添えられている。教官としての役目を果たすのにこれ以上の要素は必要ないのだろう。
教官は前置きもせず直ぐに本題へと入る。
「E-144、貴様のこれまでの成績を見込んで重大任務を言い渡す」
「は!光栄であります!」
「これより貴様には二ヶ月間の集中強化訓練を行ってもらい、その後シエンへと赴き諜報活動に従事してもらう」
淡々と告げる教官はまるで機械のような冷たい目で僕を見据えていた。
「は!質問の許可を頂けますでしょうか!」
「許す、話せ」
「は!何故私なのでしょうか!」
単純ながら一番の疑問を投げかけるとその質問は予想されていたのだろう、やはり機械のような面持ちで教官は話してくれた。
「貴様は筆記も実技も申し分ない戦績を出しているが特筆するような成績ではない、だが貴様の表情管理、感情管理、そう言った諜報活動に対する適性は他の兵よりも高い事が上層部に認められた。 そして先日、前線で諜報活動を行っていたカローン隊からの通信が途絶え、これを上層部は壊滅したと正式に判断を下し、その後任として貴様が選ばれた」
教官は他に質問があるかと聞いてきたがそれ以上の質問はしなかった。した所で何かが変わる訳でもなく、無駄だという事だけはよく分かっていたから。
それからは専属の教官が僕の全てを管理し始めた。
起床から睡眠まで、自由な時間は睡眠、排泄、入浴の時間くらいだろう。
まるで家畜のような管理に心が壊れかけるのを、上辺の僕が取り繕う事で何とか踏みとどまっていた。
最近の戦闘の内容、シエンの地理、果てにはシエンの権力者の家族構成まであらゆる知識を覚えるまで教え込まれた。
さらにそういった知識とは別で潜入活動用のカバーストーリー等も覚えねばならず精神以上に体力の限界を何度も迎えた。
知識を詰め込み、基礎訓練もさせられ、私生活を隅々まで管理される。
そして、ようやくそんな狂った生活も終わりを告げる事となる。
教官に呼び出され、再び教官の部屋に向かった。
ノック、挨拶、敬礼、流れるように一連の作業を終わらせると教官は労いの言葉をくれた。
「この二ヶ月よく耐えきったな、私はお前を誇りに思う」
いつもの教官とは違い、暖かく柔らかい印象を受けた、まるで友人にあったような声色で接する教官はいつもと違って人間味を感じた。
「最後の機会だ、私も本音を君に伝えるとしよう」
そういうと教官は目の前まで歩み寄り、深々と頭を下げてこう言った。
「君のような幼い子供を捨て駒にするような行為を、どうか許さないで欲しい」
教官が頭を下げていた時間は数字にすれば一秒程の時間だったけれど、時が止まってるような気分のせいか何十秒にも感じていた。
「教官?」
突然の発言に驚いていると教官はまた自身の机に戻って椅子に腰掛ける。
「…ただの私の自己満足だ、忘れてもらって構わない」
この時にはもう教官の声に乗った温度がいつもの機械じみた冷たさに変わっていた。
僕は言われた通り、驚きごと今の瞬間を切り取るように心の底に捨て去った。
教官は「本題に入る」と言い冷たい視線をまた向けながら話し始めた。
「E-144、貴様にはアベルという名を与える」
「そして、前任であるカローン隊からの任を受け継ぎ、敵国シエンでの諜報活動に従事してもらう」
「は!」
まるで何事も無かったかのように進む会話に気味の悪さを感じつつも現状を受け入れる時間は貰える筈は無く、深く考える事を辞める事で平常心を取り戻す。
「これより貴様はシエンの協力者の元に養子という形で迎え入れられる事になる」
「そして貴様にはシエンの軍学校に入り、二週に一度定期連絡をしてもらう」
「は!一つ質問よろしいでしょうか!」
「許す、話せ」
「は!何故軍学校なのでしょうか!」
情報を得るのなら軍学校では無く直接軍に潜入するのが最も多く情報が手に入る、それなのに何故軍学校なのか、それが分からなかった。
何故幼い僕が使われるのか分からなかったが軍学校ならば理由はともかく人選は理解出来る
「上層部は長い目で戦況を見ている、今でこそ戦況は五分であるが学者達によれば、このまま行くとマルキオンの負けは逃れられないそうだ、だからこそ軍学校から始める事である程度の信頼を作り、そして正式に軍に入る事でより多くの情報をマルキオンに届けるのだ」
「…思ったより捨て駒っぽく無いですね」
思わずそんな事を零すと教官の目が鋭くなった事に気付いた。
「申し訳ございません!失言でした!」
教官は特に何かを言うことは無く、ただ「明日出発だ、今日は部屋でゆっくり休むといい」そう言って背後にある自身の勲章を飾る棚に目をやった。
まるで僕から目を背けているように感じたけど、そのまま教官の部屋を後にした。
その日は珍しくマルキオンに雪が降った、雪の降る季節は過ぎたはずなのに降る雪は不思議と綺麗に感じてしまう。
シエンに向かう車両に乗り込む時、見送りに教官は来てくれなかった、それ所か誰かの気配も感じない。
こんな冷たい所なら、雪が良く似合う。
そんな事を思いながらシエンに向かう。
まるで地獄の釜の横に立ち底を覗き込むようにこの先の生活を想像した。
いつか、一番奥底で死に絶える日が来るのだろうか。
「寒いな」
冷たい車内の道中で放った言葉はそれだけだった。
懐かしいのに、恋しいのに、記憶の片隅にしか無い故郷は、このカビの生えた牢獄のような施設とは違って、綺麗な空気と暖かい日差しが身体を包み込んでくれていた。
まだ幼い僕はその一瞬とも言えるその記憶に縋り付く他無かった。
この冷たい牢獄に住んでいると無意識に温かさを求めてしまい、その頼り所としては故郷の記憶は十分すぎる物だった。
夜な夜な母の言葉を振り返り、恋しくて泣いた数は数え切れない。
父の姿は知らず、母は物心着いてすぐに病に倒れ、僕は孤児として軍に拾われた。
それでも母が教えてくれた花の名前や、あの故郷の温かさだけは忘れた事なんて一度だって無かったし、これからも忘れたくないと思っている。
そんな拾われた僕に待っていたのは軍に所属する事を視野に入れた過酷な訓練と、洗脳とも取れるような軍の教育。
自国が正義であり敵国は悪、自身に価値は無く死ぬ事こそが国への恩返しである。幼い子供達には知らぬ真実よりも教えこまれる虚偽が頭に染み込んでいく。
周りの仲間は物心着く前からここで生活していたり、僕と同じ境遇の者も居たけれど、皆壊れていくように目の光が濁りはじめる。
それでも僕は穢れたくなかった、失いたく無かった。
そんな思いが届いたのか、ある日僕の心に仮面のような物が生まれる。
その仮面は僕の代わりに多くの穢れを請け負ってくれる物で、僕を穢れから守ってくれた。
この仮面はいつも笑顔を貼りつけていて、必要であれば無表情にすらなれたし、年相応の泣き方もしてみせた。
辛い時は笑ってくれて、泣きたい時は代わりに泣いて中の僕を隠してくれた。
いつしか僕は、この仮面を上辺の僕と呼び始めていた。
彼は、全てを背負ってくれたんだ。
だからこそ、中身の僕は綺麗なままだと、この腐りきった世界でも清いままなのだと、そう思わせてくれたしそう思いたかった。
でも、気付いた時には仮面をつけている時間の方がずっと長くなっていた。
仮面の僕、上辺の僕、そう思っていたのに、いつの間にか本当の僕が溶けていく。
段々と僕の顔が溶けて、仮面と一緒になっていく。
一体何処までが僕で、何処からが仮面なのか。
自分の顔すらわからなくなった頃に、僕を指導している教官に呼び出された。
教官の部屋の前に立ち、1つ深呼吸を挟みドアをノックする。
コンコンというノック音の後にドアの奥から「入れ」という教官の声が聞こえ、失礼しますと声を張り上げながら扉を開く。
中に入り綺麗な茶色を備えた立派な木の机の前まで歩を進め、足を揃えて直立する。
机の上に手を組んで鎮座する教官に敬礼を行う。
マルキオンは特定のシンボルを持たず、教官達は自身の目標や信念をシンボルとして帽子に添える。
だが目の前の教官の帽子には本来シンボルを添える場所には純粋な黒のみが存在していた。
帽子のつばから覗く鋭い視線、放つ言葉には重みと威圧感が添えられている。教官としての役目を果たすのにこれ以上の要素は必要ないのだろう。
教官は前置きもせず直ぐに本題へと入る。
「E-144、貴様のこれまでの成績を見込んで重大任務を言い渡す」
「は!光栄であります!」
「これより貴様には二ヶ月間の集中強化訓練を行ってもらい、その後シエンへと赴き諜報活動に従事してもらう」
淡々と告げる教官はまるで機械のような冷たい目で僕を見据えていた。
「は!質問の許可を頂けますでしょうか!」
「許す、話せ」
「は!何故私なのでしょうか!」
単純ながら一番の疑問を投げかけるとその質問は予想されていたのだろう、やはり機械のような面持ちで教官は話してくれた。
「貴様は筆記も実技も申し分ない戦績を出しているが特筆するような成績ではない、だが貴様の表情管理、感情管理、そう言った諜報活動に対する適性は他の兵よりも高い事が上層部に認められた。 そして先日、前線で諜報活動を行っていたカローン隊からの通信が途絶え、これを上層部は壊滅したと正式に判断を下し、その後任として貴様が選ばれた」
教官は他に質問があるかと聞いてきたがそれ以上の質問はしなかった。した所で何かが変わる訳でもなく、無駄だという事だけはよく分かっていたから。
それからは専属の教官が僕の全てを管理し始めた。
起床から睡眠まで、自由な時間は睡眠、排泄、入浴の時間くらいだろう。
まるで家畜のような管理に心が壊れかけるのを、上辺の僕が取り繕う事で何とか踏みとどまっていた。
最近の戦闘の内容、シエンの地理、果てにはシエンの権力者の家族構成まであらゆる知識を覚えるまで教え込まれた。
さらにそういった知識とは別で潜入活動用のカバーストーリー等も覚えねばならず精神以上に体力の限界を何度も迎えた。
知識を詰め込み、基礎訓練もさせられ、私生活を隅々まで管理される。
そして、ようやくそんな狂った生活も終わりを告げる事となる。
教官に呼び出され、再び教官の部屋に向かった。
ノック、挨拶、敬礼、流れるように一連の作業を終わらせると教官は労いの言葉をくれた。
「この二ヶ月よく耐えきったな、私はお前を誇りに思う」
いつもの教官とは違い、暖かく柔らかい印象を受けた、まるで友人にあったような声色で接する教官はいつもと違って人間味を感じた。
「最後の機会だ、私も本音を君に伝えるとしよう」
そういうと教官は目の前まで歩み寄り、深々と頭を下げてこう言った。
「君のような幼い子供を捨て駒にするような行為を、どうか許さないで欲しい」
教官が頭を下げていた時間は数字にすれば一秒程の時間だったけれど、時が止まってるような気分のせいか何十秒にも感じていた。
「教官?」
突然の発言に驚いていると教官はまた自身の机に戻って椅子に腰掛ける。
「…ただの私の自己満足だ、忘れてもらって構わない」
この時にはもう教官の声に乗った温度がいつもの機械じみた冷たさに変わっていた。
僕は言われた通り、驚きごと今の瞬間を切り取るように心の底に捨て去った。
教官は「本題に入る」と言い冷たい視線をまた向けながら話し始めた。
「E-144、貴様にはアベルという名を与える」
「そして、前任であるカローン隊からの任を受け継ぎ、敵国シエンでの諜報活動に従事してもらう」
「は!」
まるで何事も無かったかのように進む会話に気味の悪さを感じつつも現状を受け入れる時間は貰える筈は無く、深く考える事を辞める事で平常心を取り戻す。
「これより貴様はシエンの協力者の元に養子という形で迎え入れられる事になる」
「そして貴様にはシエンの軍学校に入り、二週に一度定期連絡をしてもらう」
「は!一つ質問よろしいでしょうか!」
「許す、話せ」
「は!何故軍学校なのでしょうか!」
情報を得るのなら軍学校では無く直接軍に潜入するのが最も多く情報が手に入る、それなのに何故軍学校なのか、それが分からなかった。
何故幼い僕が使われるのか分からなかったが軍学校ならば理由はともかく人選は理解出来る
「上層部は長い目で戦況を見ている、今でこそ戦況は五分であるが学者達によれば、このまま行くとマルキオンの負けは逃れられないそうだ、だからこそ軍学校から始める事である程度の信頼を作り、そして正式に軍に入る事でより多くの情報をマルキオンに届けるのだ」
「…思ったより捨て駒っぽく無いですね」
思わずそんな事を零すと教官の目が鋭くなった事に気付いた。
「申し訳ございません!失言でした!」
教官は特に何かを言うことは無く、ただ「明日出発だ、今日は部屋でゆっくり休むといい」そう言って背後にある自身の勲章を飾る棚に目をやった。
まるで僕から目を背けているように感じたけど、そのまま教官の部屋を後にした。
その日は珍しくマルキオンに雪が降った、雪の降る季節は過ぎたはずなのに降る雪は不思議と綺麗に感じてしまう。
シエンに向かう車両に乗り込む時、見送りに教官は来てくれなかった、それ所か誰かの気配も感じない。
こんな冷たい所なら、雪が良く似合う。
そんな事を思いながらシエンに向かう。
まるで地獄の釜の横に立ち底を覗き込むようにこの先の生活を想像した。
いつか、一番奥底で死に絶える日が来るのだろうか。
「寒いな」
冷たい車内の道中で放った言葉はそれだけだった。
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