純黒なる殲滅龍の戦記物語

キャラメル太郎

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第11章

第216話  無意識の魔法

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 年端もいかない女の子が、力無くベッドで横になっている。先程までは荒い息遣いを繰り返していた。今のところ息は落ち着いているので大丈夫だが、元気に話していたところから突然の吐血だったので、どのタイミングで体調が悪くなるか判らない。

 気が気ではないフィーは、窓枠から見ているのではなく、女の子が寝ているベッドの横に置かれた椅子の上に座っている。寝ている顔を眺めていざという時のために監視している。ソワソワとした感情で眺めていると、閉じられている瞼が開いた。

 宝石のようなサファイアブルーの瞳がぼんやりとベッドの天蓋を見つめている。ただ一点を見つめているので心配になり、1度鳴いてみる。すると女の子はゆっくりと顔を横に向け、フィーのことを視界に収めると安心した笑みを浮かべた。



「ごめんね、フィーちゃん。おどろいちゃったよね……」

「にゃー……」

「ボクね、体がよわいの……走れないんだ。でも、いつかは冒険者になって、『英雄』になって……みんなを守るんだぁ」

「にゃん」

「絶対、一緒にいこうねっ。ボクとフィーちゃんがいれば、きっとたのしいよ!フィーちゃんはカワイイから、みんなからカワイイカワイイってされるよっ!人気者に……っ!けほっ……けほっ……っ!」

「……っ!?にゃー!」

「けほ……だ、大丈夫だよ……大丈夫っ。元気、元気っ。えへへ」



 安心させようと笑みを浮かべるが、苦しそうに咳をした。無理しちゃダメだよ!と言うが、出てくるのは当然猫の鳴き声だけだ。助けてあげたいけど、猫の手で、猫の体で出来る事なんて無い。心配しながら鳴いていることしか出来ないのだ。

 椅子から飛び移って女の子の顔の傍に寄る。体を頬に擦り付けると、くすぐったそうにクスクスと笑った。小さな手で優しく撫でてくる。ゴロゴロと喉を鳴らしながら擦り寄ると、遠慮がちに抱き寄せる。どこにも行かないよと言いながら好きなようにさせてあげると、抱き締められた。

 体に顔を埋めて、グリグリとしてくるので尻尾を使って首元をくすぐった。楽しそうに笑うので鳴きながらフィーも笑う。布団の中で1人と1匹が寄り添いながら眠る。フィーは安心させるために、女の子は大好きで大切な友達に寂しさを埋めてもらうために。


























「──────あぁ……っ。ソーニャっ……私のソーニャあぁあああああああっ。あぁっあああああああ……っ」

「く……っ……ソーニャ……」

「最善は尽くしましたが……体が弱く体力が……残念です。娘さんはとても良い子でした。私達にいつも笑いかけてくれる、愛されていたかわいい女の子です。本当に……残念です」



「にゃー……」



 ベッドの上で横になる女の子……ソーニャ。体調が悪くて寝ているのではなく、彼女は長い眠りについた。体が弱い事で体力が保たず、眠るようにして冷たくなっていた。フィーは離れたところで眺めている。ソーニャの母親と父親が涙を流しながら抱き締め合っている。

 ソーニャのことを診ていた医者も、俯いて悲しそうにしていた。笑いかけてくれたソーニャが死んでしまった。フィーの心にはぽっかり穴が空いたようだった。頭が良く、眠っているようにしか見えない彼女が亡くなってしまったということを理解していた。もう笑顔を見ることが出来ない。

 最後の会話は、やはり彼女の夢のことだった。冒険者になって、『英雄』になって、強くなって皆を守る。そして、フィーと一緒に世界を旅して回る。そんなことを真っ白な顔で言うのだ。フィーちゃんはカワイイから、皆からいっぱい好きになってもらえるよ。そんなことを言って眠り、起きてくることはなかった。

 景色が変わる。ソーニャの遺体を棺桶に入れて土の中に納める。墓地では多くの人達が泣いて悲しんでいた。フィーもその中に紛れ込み、悲しい気分を分かち合っていた。建てられた墓標に擦り寄り、挨拶をする。さようならの挨拶だ。

 ソーニャの居ない屋敷に居てもつまらない。だから旅をする事にした。彼女が夢を見ていた冒険者になって、『英雄』にもなり、強くなって皆を守る。そして愛される存在になるのだ。そして旅をするのだ。彼女が出来なかったことを、自分が代わりに果たすのだ。そうしないと、彼女を失った悲しみでどうにかなりそうだったから。

 屋敷を出たフィーは、当てもなく旅をした。村に寄って滞在したり、大きな街へ行って困っている人を助けようとした。猫の姿なので道案内くらいしか出来なかったが、誰かを助けられるのは気持ちが良かった。フィーは特殊な個体だった。体内に莫大な魔力を宿し、人間と同等の智力を持っていた。

 魔力はその者の生命力とも言える。莫大な魔力を宿すフィーは、長く生きた。普通の猫の寿命が12年程とされているのに対し、フィーは50年以上生きた。だが寿命による死は必ず訪れる。彼女も例外ではなく、誰の目もないところで死んだ。しかし、彼女は生き返った。いや、生き返ったというよりも1つ目の魂を使い切ったのだ。

 何事も無かったかのように旅を続けたフィーは、猫の姿に限界を感じていた。あの子のように人の姿になれれば……そう念じて念じて念じ続けて、莫大な魔力を使って人の形を取った。耳と尻尾を残した獣人となって。それに、人にならないと冒険者にもなれないのだ。

 それからフィーは獣人としての常識を、出会った獣人に聞いたりしながら知識をつけていき、魔物を相手にして強さを手に入れた。言語も智力の高さを使って覚える。戦い方も工夫し、魔力の使い方は感覚で覚えた。魔法は魔導書等を読んで身につけた。そうして、フィーはソーニャから名前を一部貰い、ソフィーと名乗って獣人として生きていた。



「ね、ソフィー様って何で冒険者になったんですか!?」

「何で……?……何でだっけ?忘れちゃった!」



 ソフィーは強かった。ただの猫だというのにあっという間に強くなり、強さに憧れて慕われることもあった。人を助けることで人望もあり、皆から好かれる存在となった。魔物との戦いで死ぬこともなく、寿命を迎えて人知れず死に、1つの魂を使い切り、また新たな魂を使う。

 そうやって生きていて、いつしか強さの果てに冒険者ランクもSSSランクまで辿り着き、強さと功績から『英雄』という称号を与えられた。可愛らしい容姿と圧倒的強さ。彼女はソーニャが夢に描いていたものを実現させた。その代わりに、長い時を生きたことによる記憶が曖昧になるという欠如を抱えた。

 何で冒険者になったのか。どうして『英雄』になったのか。何故命を賭けてまで他者の命を守るのか。強くなろうと思った動機は何だったのか。それらの原点を忘れてしまったのだ。だが、大切な友達のためにいつまでも、ソーニャの理想を演じ続けた。



「そっか……ボクは……フィーだ。ソーニャの友達のフィーだったんだ。何で忘れてたんだろう……ぐすっ……ソーニャぁ……忘れててごめん……ごめんねっ。ごめんねっ。うぅっ……」



 移り変わっていた景色が止まり、経験していた空間に罅が入る。割れた鏡の鏡面のようになり、一部が砕ける。景色の奥にあるのは純黒だった。そうだ、思い出した。これは魔法だ。幻覚ではない、自身の忘れていた過去を見直す魔法だ。

 目を閉じる。周りに居る遠い過去の者達が彼女に視線を向けるが、罅が入って砕けていく。割れる音をシャットアウトし、精神を落ち着かせる。ジッとしながら目を閉じ、少ししてから目を開けると純黒が目に映る。顔を覆っている大きな手。それがゆっくりと退けられると、黄金の瞳と視線があった。



「──────思い出したか?」

「……うん。ボクはフィー。ソーニャの友達の、ただの猫のフィーだよ。大切な友達を忘れているなんて、悲しいなぁ」

「リュウデリアは何をしたんだ?」

「頭の中にある、記憶していた過去の映像を流してやった。恐らく数百年分のものだろう」

「うん。約400年前の記憶かな。ありがとう、リュウデリア。思い出させてくれて」



 魔法により、忘れてしまっていた過去を思い出すことが出来たソフィーは、リュウデリアに頭を下げてお礼の言葉を贈った。中途半端に話を終わらせるのが嫌なだけだと素っ気なく返す彼だが、ならばボクが一方的にお礼を言わせてもらうよと返した。

 魔法により、ソフィーの脳が1度でも記憶した光景を無理矢理再生させた。400年分の記憶を掘り起こすことにより、自分が本当に単なる1匹の猫であったことを思い出す。今この場で創って構築した魔法だったが、しっかりと成功したことに満足げなリュウデリアだった。

 すっきりした様子のソフィーは、下げていた頭を上げてリュウデリアにあることを問いかける。自身が猫であることを看破していたのは解った。けど、それは一体いつ、どのタイミングで判っていたのかと。それに対し、彼は鼻を鳴らした。



「お前が魔道具を使って俺の姿を見た事が原因で行った小手調べがあっただろう。その時には気づいていた」

「あの時!?でも……あ、そういえば……」



『──────どうしてボクを殺さなかったの?君が使い魔に成り済ましてるって知っちゃったのに』

『誰にも話していないようだったからな。それに、俺はお前ほどのを無意味に殺すことは好かん。メリットがあまりにも無いからな』



「小さい動物って、猫って意味だったんだ……」

「変な言い回しだと思ったら……」

「内心は驚いていたのだぞ。9つの魂を持つ存在など初めて見たわ。人間の妄想かと思っていたくらいだ」

「あはは……」

「ところで、お前はいつまでその魔法を掛けているつもりだ?」

「獣人の姿のこと?これは魔法というより、念じてたらいつの間にか魔力が反応してこうなってたっていうか……無意識に魔法を使ってたって感じだから……」

「そっちではない。もう1つの方だ」

「もう1つの……?」

「おい。過去の記憶を全て掘り返してやっただろうが。何故解らん」

「えーっと……」



 呆れた様子で嘆息するリュウデリアに、困惑するソフィー。話の流れがよく解っておらず首を傾げるオリヴィア。姿を獣人のそれにしているのは、強く願った結果だ。無意識に魔法を使って今の姿をとっている。だがそれとは別の魔法を使っている……というのが解らない。それらしきものを使っている記憶も無かったのだ。

 まったく、世話の焼ける迷い猫だな、と文句を言いながら説明をする事にした。ソフィーが猫の時に自身へ掛けた魔法は2つ。1つは猫の姿を獣人へ変える変化の魔法。もう1つは……他者から良い印象を抱かれやすくなる精神へ作用する魔法である。



「オリヴィア、おかしいと思わなかったか?将来更に強くなるならば期待できる『英雄』と言えど、この俺が秘密を知られた奴を生かしておくことに」

「……ハッ!確かに……」

「ゴーレムの攻撃で瀕死となったソフィーを、態々診療所へ運んだな?いつものお前なら放って置いた筈だ」

「そうだ……いつもの私なら放置していた……」

「それはそれでヒドくないかな……?」

「他にも、今思えばおかしいということをしていなかったか?」

「……ゴーレムと同じ紋様を刻んだ騎士と戦っていて、ソフィーに頼まれたからという理由で王都の外まで移動させた……」

「うむ。そういうことだ。要するに此奴に対して甘くなっていた。俺もまさかその魔法に引っ掛かっているとは思わなかった。それ故に自覚が遅くなった。一旦お前達と離れただろう?あの時に魔法の効果範囲外に出たことで自覚した」

「もしかして……ソーニャが、ボクなら皆に可愛がられて人気者になるって言ったから、そうなるためにそんな魔法を……?」

「恐らくな。俺はお前の記憶を覗いた訳ではないから解らんが、その可能性は高い。オリヴィアが身に纏うローブは物理と魔法を無効化するが、精神に干渉する魔法は複雑なため防げない。甘くなっていてもおかしくない」

「……なんか、チヤホヤされてたことに罪悪感が……」



 今はリュウデリアが『解除』の魔法を使っているので効果が無くなっている。思い返せば、確かに自分らしさが欠けていることを自覚できた。純黒のローブは魔法を無効化できるが、それは直接の攻撃系の魔法だけだ。精神に干渉するような魔法は防げないのだ。

 ソフィーはソーニャから、カワイイからきっと人気者になると言われていた。強い冒険者であり『英雄』になり、皆を守る存在というソーニャの夢に見た姿を実現させながら、彼女が言っていたフィーとしての人気者だろう自分を作ろうとして、姿を変える魔法と共に自分に施していた。これも無意識であった。

 それを教えられると、途端に今まで賞讃の声を掛けてくれた者達へ罪悪感を感じる。まるで騙していたようだ。だがそれをリュウデリアが否定する。演じていても、積み重ねた功績に嘘は無い。多少好意的に見られやすくなっていたからと言っても、行っていたことは間違いなく善人のそれ。ならば正当な評価だった筈だと。



「リュウデリアがボクのこと褒めてる……もしかしてまた魔法にッ!?ふに゙ゃ゙ッ!?」

「殴られたいのか」

「もう殴ったにゃーん……」

「今のは自業自得だな」

「はぁ……それで、その魔法は解いてやるかと聞いている。どうせ自力では解けんだろう。どれだけ強く念じたかは知らんが、400年経っている今でも強力なものだ。呪いかそれは」

「ヒドい!でも……周りの人に悪いから、解いてくれる?」

「構わん。……──────『解除ディスペル』」



 手を翳し、魔法陣を読み解いて根本から破壊した。見た目は一切変わっていないが、きっと初対面の者からの印象は普通になっただろう。自覚は出来ないので、リュウデリアの魔法の腕を見込んで解けたものと信じて、ありがとうとお礼を言った。

 さて、これでソフィーの秘密は全て明かした。正体も判明した。これからどうするのかという話だが、ソフィーは悩んでいる様子だった。過去を思い出したことで、目的を果たす旅が実は終わっていたことを知ってしまった。所謂燃え尽きているのだ。いや、実際には自由に世界中を旅するという目的はまだ叶えられていないのだが、また『英雄』として自由のない生活をするのもな……と悩んでいた。



「ならば全てを放り投げて、ソフィーではなくフィーとして生きてみるが良い」

「でも、突然消えたら王都の人達が……」

「いつまでも『英雄』に縋っている訳にもいかんだろう。そもそも、お前の残る魂は2つ。その内の1つは死にかけだ。寿命は50年以上100年未満だろう。その間、自由のない生活を送り続けるつもりか?そこまで役を演じたならば、残る自由な旅も果たせ。中途半端にするな」

「……うん。そうだよね。中途半端に終わらせたら、ソーニャに悪いもんね。分かった!ボク、旅に出るよ!気ままに自由に、行きたいところに行って世界中を回ってみる!」

「ならば、俺からお前に餞別をくれてやる」



 ソフィーの言動から、昔の友達が言っていた夢を自分が代わりに実現しようとして今の彼女があると察したリュウデリアは、ここまで実現させたならば全てを実現させろと発破を掛けた。中途半端に終わらせると、変に関わった彼自身が気持ち悪いのだ。やるからには全力でだ。

 それを聞いたソフィーは少し悩んだが、決心をつけた。ソーニャが夢に見ていた自由の旅をする事を。世界中を見て回ることを。王都の者達には悪いと思うが、大切な友達の夢を叶えるためだ。どちらを優先させるかなど言うまでもないことだ。そんな決心をつけた彼女に、リュウデリアが餞別を与えるという。

 左手に魔力を集中させ、膨大な魔力で純黒の魔弓の形を造る。右手には魔力で形成された1本の純黒な矢を。それを番えさせ、真上に向けた。ギリギリと引き絞りながら晴れ間が広がる空に狙いを定める。



「自覚が無かったとはいえ、ここまで甘くしていたんだ。中途半端には終わらせん。やったからには全力でやってやる──────『射届けろ、索者の矢イン・エルシュター』ッ!!」



 番えられた純黒の矢が天高く上っていき、大空に亀裂を入れた。大気に罅が入り、空間が歪む。やるからには全力で。最後のとっておきの甘やかしを施すリュウデリアは、たったそれだけの理由で世界の理に風穴を開けた。







 ──────────────────


 ソフィー

 石に幽霊を見るような魔法を施したのは、記憶が曖昧だった時の自分がソーニャに会いたがっていて、魔法による幻覚でも良いから会いたいと思ったから。結果は成功したが、記憶が曖昧でありながら、忘れていることにより薄らぼんやりとしたものしか見えなかった。

 カワイイから皆に好かれる。その言葉に則り、他者が自身に好い印象を抱くようになる魔法を自身に掛けた。かなり強力なもので、リュウデリアにも作用していた。そのため、本来頃逸れてもおかしくない場面では見逃され、協力的になっていた。

 一般的な魔導士の魔力を1と仮定すると、ソフィーは大凡その5000倍の魔力を内包している。しかし無意識に掛けた魔法の維持と姿の維持に使っているため、3000倍程と考えて良い。魔力が尽きないのは、魔剣による斬った相手の魔力を吸収するという力が上手く噛み合っているから。それまでは、ギリギリ魔力を回復速度が上回っていただけで、魔力の回復効率は一般的な魔導士よりも悪かった。




 オリヴィア

 一見ローブを身に纏っていることで無敵に思えるが、精神に作用される魔法は無効化できない。そのため、ソフィーが昔に施した好印象になる魔法が作用していた。何だかんだ彼女に甘かったのは、この魔法によるもの。掛かったら自力では『解除』できないため、リュウデリアの手が必要。




 リュウデリア

 一旦オリヴィア達とかなりの距離を取ったため、ソフィーの好印象を与える魔法の効果範囲から脱した。それにより自覚する。違和感を覚えれば考え、少し調べれば解ることだったので、ソフィーによるものだとすぐに分かった。

 魔力が多いだけの賢い猫がやったにしては、非常に強力な魔法だと認めている。



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