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復活の神
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翌朝。
果ての村。
「うーん。良く寝たわ」
朝が異常に早い爺さんはまだ夜明け前だと言うのに元気に辺りを散歩。
「師匠? 」
眠い目を擦りながらついて行く。
もうちょっと静かに起きてくれないかな。
強制的に早起きさせられては敵わない。
二人はついに禁断の関係へ。
「勝手に出ていかないでくださいよ」
「ははは…… 誰かの? 」
「師匠! 俺ですよ! 」
「冗談じゃ。冗談。アモ―クスよ」
「師匠! 」
二人は人目も憚らずに抱き合った。
もはや師匠でもなければ弟子でもない。
ただの元神と勇者。いや仲間だ。
昨日も一昨日も一緒だった。
しかし昨日の爺はおかしかった。
ペガサス症候群を発症していた。
だから昨日の爺は爺ではなかった。
今、魂の再会を果たす。
「うおおおお! 師匠! 」
「うんうん。ほっほほほ。泣くでないアモ―クスよ」
ウエスティンももらい泣き。汗と共に流れていく。
「馬鹿じゃないの? 朝っぱらから。さあ朝にするわよ」
冷たい視線を送るサーマ。
「おう昨日は済まんかったなあ皆の衆。この通り体はぴんぴんしておる」
復活の爺さん。これで旅が続けられる。
ペガサス症候群が再発しないように一人目隠しをし出発。
「お気をつけて! もう戻ってこないでね」
呑気な博士のお見送りを受ける。
「さあ急ぐぞ! 」
ペガサス症候群は比較的お年寄りが発症しやすい。
だから俺たちは大丈夫。だが長く乗り続ければその分リスクも高まるそうだ。
ゆっくりはしてられない。
「うごごご! 見えん! 喋れん! 助けてくれ! 」
サミーが目隠しついでに口まで封じるから余計に危険で騒がしい。
「殺される! 虐待じゃ! お年寄りを労わらんかい! 」
「師匠大丈夫ですか? 」
「大丈夫な訳あるか! 早くこれを取ってくれ! 」
サミーが間違えるはずがない。
何と言っても失敗しない女だから。
俺やウエスティンと違って完璧な女性。
それは家柄も生まれや育ちにも関係する。
それだけ厳しくしつけられたのだろう。
旅に出てすべてを解放したサミーはどうなるのかちょっと心配。
俺みたいに新たな扉を開けてしまうかもしれない。
まあそれはそれで構わないが。
縛られた爺を乗せてペガサスは南進。
一気に南端とは行かないのが痛いところ。
これはウエスティンに掛けられた即死モードの呪い。
良いことが起きずそれどころか危険な旅となるのはすべて彼が継承した即死モード。
さすがに追放されることもないのでギリギリ助かっている。
「あれどうしたの? 動かない」
「たぶんお腹が減ったんだよ」
ウエスティンは世話を任されていた関係でペガサスの気持ちが分かるらしい。
「よし降りよう」
とにかく出来るだけたくさん草をかき集める。
ウエスティンに草集めを任せ俺たちはお昼の調達に走る。
氷の世界は過ぎたがまだ随分寒い。
人の気配もなければ動物もいない。
海に潜って魚でも獲るか。
うわああ!
準備体操が終わり海に潜ろうとした時ウエスティンの叫び声が響いた。
「どうした? 」
「草が…… 草が…… 」
それだけでは分からない。
さっきまで喚き散らしたせいで大人しい爺に代わってウエスティンが騒ぎ出す。
「はやく来てくれ! 様子がおかしいんだ」
これはただ事ではない。要請を受け向かう。
「草も集めれんのか! 」
爺の嫌味にあう。
「師匠。堪えて堪えて」
昨日からペガサス症候群にかかって機嫌が悪い。
復活したものの本来の力を取り戻せないでいる。
「草が動くんだって! 草が! 」
「風のせいじゃろ」
「違う! 歩いてるんです」
これはまずい。ウエスティンがおかしくなった。
これはまさかペガサス症候群?
あれほど気をつけろと言ったのに発症したか?
「本当。本当に動いてる。きゃああ! こっちに来ないで! 」
サミーまでおかしくなってしまった。
これは緊急事態?
雑草が現れた。
ついにモンスターと化した元草。
本来なら爺の攻撃魔法で一発なのだが症状の悪化を恐れて封印。
アイテムも補充してない最悪の状況。
ここは逃げるか?
そうだ博士に草刈り用に渡されたカマがあったっけ。
カマを装備。
振り回す。
うぎゃあああ!
雑草は刈り取られた。
雑草はニンジンを隠し持っていた。
ペガサスはすかさずニンジンを食べレベルアップ。
高速ペガサスに変身。
「よし行くか! 」
爺も随分良くなってきている。
雑草を何匹か倒しニンジンを確保。
準備万端。
これで目的の南端へ一直線。
高速ペガサスは飛び立った。
続く
果ての村。
「うーん。良く寝たわ」
朝が異常に早い爺さんはまだ夜明け前だと言うのに元気に辺りを散歩。
「師匠? 」
眠い目を擦りながらついて行く。
もうちょっと静かに起きてくれないかな。
強制的に早起きさせられては敵わない。
二人はついに禁断の関係へ。
「勝手に出ていかないでくださいよ」
「ははは…… 誰かの? 」
「師匠! 俺ですよ! 」
「冗談じゃ。冗談。アモ―クスよ」
「師匠! 」
二人は人目も憚らずに抱き合った。
もはや師匠でもなければ弟子でもない。
ただの元神と勇者。いや仲間だ。
昨日も一昨日も一緒だった。
しかし昨日の爺はおかしかった。
ペガサス症候群を発症していた。
だから昨日の爺は爺ではなかった。
今、魂の再会を果たす。
「うおおおお! 師匠! 」
「うんうん。ほっほほほ。泣くでないアモ―クスよ」
ウエスティンももらい泣き。汗と共に流れていく。
「馬鹿じゃないの? 朝っぱらから。さあ朝にするわよ」
冷たい視線を送るサーマ。
「おう昨日は済まんかったなあ皆の衆。この通り体はぴんぴんしておる」
復活の爺さん。これで旅が続けられる。
ペガサス症候群が再発しないように一人目隠しをし出発。
「お気をつけて! もう戻ってこないでね」
呑気な博士のお見送りを受ける。
「さあ急ぐぞ! 」
ペガサス症候群は比較的お年寄りが発症しやすい。
だから俺たちは大丈夫。だが長く乗り続ければその分リスクも高まるそうだ。
ゆっくりはしてられない。
「うごごご! 見えん! 喋れん! 助けてくれ! 」
サミーが目隠しついでに口まで封じるから余計に危険で騒がしい。
「殺される! 虐待じゃ! お年寄りを労わらんかい! 」
「師匠大丈夫ですか? 」
「大丈夫な訳あるか! 早くこれを取ってくれ! 」
サミーが間違えるはずがない。
何と言っても失敗しない女だから。
俺やウエスティンと違って完璧な女性。
それは家柄も生まれや育ちにも関係する。
それだけ厳しくしつけられたのだろう。
旅に出てすべてを解放したサミーはどうなるのかちょっと心配。
俺みたいに新たな扉を開けてしまうかもしれない。
まあそれはそれで構わないが。
縛られた爺を乗せてペガサスは南進。
一気に南端とは行かないのが痛いところ。
これはウエスティンに掛けられた即死モードの呪い。
良いことが起きずそれどころか危険な旅となるのはすべて彼が継承した即死モード。
さすがに追放されることもないのでギリギリ助かっている。
「あれどうしたの? 動かない」
「たぶんお腹が減ったんだよ」
ウエスティンは世話を任されていた関係でペガサスの気持ちが分かるらしい。
「よし降りよう」
とにかく出来るだけたくさん草をかき集める。
ウエスティンに草集めを任せ俺たちはお昼の調達に走る。
氷の世界は過ぎたがまだ随分寒い。
人の気配もなければ動物もいない。
海に潜って魚でも獲るか。
うわああ!
準備体操が終わり海に潜ろうとした時ウエスティンの叫び声が響いた。
「どうした? 」
「草が…… 草が…… 」
それだけでは分からない。
さっきまで喚き散らしたせいで大人しい爺に代わってウエスティンが騒ぎ出す。
「はやく来てくれ! 様子がおかしいんだ」
これはただ事ではない。要請を受け向かう。
「草も集めれんのか! 」
爺の嫌味にあう。
「師匠。堪えて堪えて」
昨日からペガサス症候群にかかって機嫌が悪い。
復活したものの本来の力を取り戻せないでいる。
「草が動くんだって! 草が! 」
「風のせいじゃろ」
「違う! 歩いてるんです」
これはまずい。ウエスティンがおかしくなった。
これはまさかペガサス症候群?
あれほど気をつけろと言ったのに発症したか?
「本当。本当に動いてる。きゃああ! こっちに来ないで! 」
サミーまでおかしくなってしまった。
これは緊急事態?
雑草が現れた。
ついにモンスターと化した元草。
本来なら爺の攻撃魔法で一発なのだが症状の悪化を恐れて封印。
アイテムも補充してない最悪の状況。
ここは逃げるか?
そうだ博士に草刈り用に渡されたカマがあったっけ。
カマを装備。
振り回す。
うぎゃあああ!
雑草は刈り取られた。
雑草はニンジンを隠し持っていた。
ペガサスはすかさずニンジンを食べレベルアップ。
高速ペガサスに変身。
「よし行くか! 」
爺も随分良くなってきている。
雑草を何匹か倒しニンジンを確保。
準備万端。
これで目的の南端へ一直線。
高速ペガサスは飛び立った。
続く
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