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七つの球?
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まだ残暑厳しい季節に事件は起きた。
後方から走ってきた車が電柱に衝突。危うく巻き込まれるところだった。
「痛てて…… やっちまった」
「まずい! 警察だ! 逃げるぞ! 」
「でもあれが…… 」
「いいから行くぞ! 後で取り戻せる」
こうして黒い服に赤いリボンをした間抜けそうな男二人組が去って行く。
遠くの方からサイレンが。五分もすれば到着するだろう。
あいつらおかしなことを言っていたな。あれとは何だ?
興味が湧いたので車を漁ってみることに。
うん? これは…… 丸っこい球。それに指サイズのカプセル? チューブ?
サイレンが近づいて来た。急いで離れなければ。
帰宅後すぐに戦利品を鑑定。
太陽の光で反射してオレンジ色に輝く球。
何てきれいなんだろう。高く売れるといいが。
問題はこのカプセルの方だな。まずはこれが何か分からないと始まらない。
手でいじくってると誤って落としてしまう。
すると煙と共に小型高性能レーダーが。
点が一つ。拡大と縮小を繰り返し家にあることが分かる。
これはこの光輝く球を指しているに違いない。
その他にも六ケ所で点滅している。これはお宝の予感。
この球を集めればお宝を発見できるかも。
急いで支度をする。さあ出発だ!
まずはお宝探しの仲間を…… 当てはある。
「何? 」
従順で俺の言うことは何でも聞いてくれる幼馴染。
ブルマはさすがに時代的にアウトなのでワンピースで。
これはこれで喧嘩売ってる感じだがこの際いいだろう。
では改めてお宝探しに出発!
まずは一番近い駅前の一軒家から。
ピンポンを押すが外出中なのか出て来ない。困ったな。
「あんたらも被害者の会の人? たぶん出て来ないよ」
うん? 被害者の会?
「ちょっと…… 」
ダメだ。時代劇が始まると行ってしまった。
せっかく詳しい話を聞こうと思ったのに。
仕方ない次に行こう。
「ねえ。もう疲れた! 」
相棒が文句を言う。まったく言うことは聞くが我慢できないんだよな。
続けて学校? ここに球が?
「何だお前は? 入ろうとするんじゃない! 」
「あのこの学校に光る球はありませんか? 」
「はあ? ある訳ないだろう? 迷惑だ! 」
ダメだ。次に行こう。今のところ手がかりなし。
三つ目。ここはゲームセンターか?
二人で手分けして探すがどこにも見当たらない。
話を聞くが何一つ手掛かりなし。
四つ目へ。今度はボロアパートだ。築何年経ってるんだよここは?
反応は二階の一番奥の部屋。ピンポンが壊れてるのでドンドン叩く。
「何だお前たち? 」
眼鏡をかけた根の暗そうな男が対応。
「オレンジ色の球を見かけませんでしたか? 」
「何だお前らいきなり。その子はかわいいね」
幼馴染に興味を示す。
「球を持ってませんか? 」
「ああん? あっちゃ悪いのかよ? 」
突然不機嫌になる男。やっぱりこれは相当なお宝なのか?
「見せて頂いても…… 」
「ふざけるな! 俺をバカにしやがって! もう充分だろう? 」
怒ってしまったので終了。急いで次へ。
次は…… あれ二つになっている。どうやら俺たち以外にも探している者がいる。
どうする? ここは最後の一個の方を優先するか?
「ねえお腹空いたよ。ランチどうする? ピラフでいい? 」
呑気な相棒。もう疲れてお腹空いたそう。オラだって腹減ってるんだぞ。
それにしても集めてる奴は何者だ? そうか…… この球を置いて行った奴ら。
その仲間に決まってる。これは急がないと先を越される。相手に有利になるぞ。
こうして最後の人物に会う。
「何だよ? もう寝てたのに」
この昼過ぎまで寝ていたのか? ブクブクと太って。
身長は高めとは言え百キロ超えてるだろう?
「光輝く球をお持ちですか? 」
「ああ。持ってるよ。あんたもお仲間? それで獲物はその子。大胆だね」
ダメだ。こいつの言ってることが分からない。
仕方ない。ここは一時退却。
「さあ戻ろうか」
「終わった? じゃあランチは天津飯で」
「何だよ気が変わったのかよ。さっきピラフだって…… 」
「さあ帰ろう」
元々やる気のなかった幼馴染。もう少しだけでも残念がって欲しいな。
だってお宝だぜ。
遅いランチを済ませ家に戻る。
あれ? これは?
レーダーには無数の点滅が。これはどう言うことだ?
七つの球だと思っていたのは偶然だったらしい。
「おい! 」
昨日の連中が姿を現す。
まずい。幼馴染を人質に取るつもりか?
「何だお前たちは? 」
「やっぱりお前が盗んでいたか」
どうやらお宝探しの邪魔をする気らしい。
「ふざけるな! 俺は盗んでなんかいない…… 」
「そのレーダーが動かぬ証拠だろうが」
こうして一日だけの宝探しは終わった。
「ほれ。この球はお前のだ。肌身離さずに持っておけ! 」
そう言って球を返してもらう。一件落着? な訳ない。
「おい! この球は何だ? レーダは何だ? 」
もうこの際直接聞いてみる。
「ああそれは変質者マップの試作品だ」
「でも七個あったらおかしな期待してしまうだろう? 」
「偶然だ。ほれ見てみろ。今はこの街に五十人近くの変質者が。
どうやら戻って来たんだろうな。もう五時過ぎだからな」
「嘘…… 俺も? でもしたことって言ったら覗きぐらいで…… 」
「自供したな? よし連れて行け! 」
「冗談! 嘘に決まってるだろう? 俺はやってない! 俺は…… 」
こうして町からまた一人悪が一掃された。
<完>
後方から走ってきた車が電柱に衝突。危うく巻き込まれるところだった。
「痛てて…… やっちまった」
「まずい! 警察だ! 逃げるぞ! 」
「でもあれが…… 」
「いいから行くぞ! 後で取り戻せる」
こうして黒い服に赤いリボンをした間抜けそうな男二人組が去って行く。
遠くの方からサイレンが。五分もすれば到着するだろう。
あいつらおかしなことを言っていたな。あれとは何だ?
興味が湧いたので車を漁ってみることに。
うん? これは…… 丸っこい球。それに指サイズのカプセル? チューブ?
サイレンが近づいて来た。急いで離れなければ。
帰宅後すぐに戦利品を鑑定。
太陽の光で反射してオレンジ色に輝く球。
何てきれいなんだろう。高く売れるといいが。
問題はこのカプセルの方だな。まずはこれが何か分からないと始まらない。
手でいじくってると誤って落としてしまう。
すると煙と共に小型高性能レーダーが。
点が一つ。拡大と縮小を繰り返し家にあることが分かる。
これはこの光輝く球を指しているに違いない。
その他にも六ケ所で点滅している。これはお宝の予感。
この球を集めればお宝を発見できるかも。
急いで支度をする。さあ出発だ!
まずはお宝探しの仲間を…… 当てはある。
「何? 」
従順で俺の言うことは何でも聞いてくれる幼馴染。
ブルマはさすがに時代的にアウトなのでワンピースで。
これはこれで喧嘩売ってる感じだがこの際いいだろう。
では改めてお宝探しに出発!
まずは一番近い駅前の一軒家から。
ピンポンを押すが外出中なのか出て来ない。困ったな。
「あんたらも被害者の会の人? たぶん出て来ないよ」
うん? 被害者の会?
「ちょっと…… 」
ダメだ。時代劇が始まると行ってしまった。
せっかく詳しい話を聞こうと思ったのに。
仕方ない次に行こう。
「ねえ。もう疲れた! 」
相棒が文句を言う。まったく言うことは聞くが我慢できないんだよな。
続けて学校? ここに球が?
「何だお前は? 入ろうとするんじゃない! 」
「あのこの学校に光る球はありませんか? 」
「はあ? ある訳ないだろう? 迷惑だ! 」
ダメだ。次に行こう。今のところ手がかりなし。
三つ目。ここはゲームセンターか?
二人で手分けして探すがどこにも見当たらない。
話を聞くが何一つ手掛かりなし。
四つ目へ。今度はボロアパートだ。築何年経ってるんだよここは?
反応は二階の一番奥の部屋。ピンポンが壊れてるのでドンドン叩く。
「何だお前たち? 」
眼鏡をかけた根の暗そうな男が対応。
「オレンジ色の球を見かけませんでしたか? 」
「何だお前らいきなり。その子はかわいいね」
幼馴染に興味を示す。
「球を持ってませんか? 」
「ああん? あっちゃ悪いのかよ? 」
突然不機嫌になる男。やっぱりこれは相当なお宝なのか?
「見せて頂いても…… 」
「ふざけるな! 俺をバカにしやがって! もう充分だろう? 」
怒ってしまったので終了。急いで次へ。
次は…… あれ二つになっている。どうやら俺たち以外にも探している者がいる。
どうする? ここは最後の一個の方を優先するか?
「ねえお腹空いたよ。ランチどうする? ピラフでいい? 」
呑気な相棒。もう疲れてお腹空いたそう。オラだって腹減ってるんだぞ。
それにしても集めてる奴は何者だ? そうか…… この球を置いて行った奴ら。
その仲間に決まってる。これは急がないと先を越される。相手に有利になるぞ。
こうして最後の人物に会う。
「何だよ? もう寝てたのに」
この昼過ぎまで寝ていたのか? ブクブクと太って。
身長は高めとは言え百キロ超えてるだろう?
「光輝く球をお持ちですか? 」
「ああ。持ってるよ。あんたもお仲間? それで獲物はその子。大胆だね」
ダメだ。こいつの言ってることが分からない。
仕方ない。ここは一時退却。
「さあ戻ろうか」
「終わった? じゃあランチは天津飯で」
「何だよ気が変わったのかよ。さっきピラフだって…… 」
「さあ帰ろう」
元々やる気のなかった幼馴染。もう少しだけでも残念がって欲しいな。
だってお宝だぜ。
遅いランチを済ませ家に戻る。
あれ? これは?
レーダーには無数の点滅が。これはどう言うことだ?
七つの球だと思っていたのは偶然だったらしい。
「おい! 」
昨日の連中が姿を現す。
まずい。幼馴染を人質に取るつもりか?
「何だお前たちは? 」
「やっぱりお前が盗んでいたか」
どうやらお宝探しの邪魔をする気らしい。
「ふざけるな! 俺は盗んでなんかいない…… 」
「そのレーダーが動かぬ証拠だろうが」
こうして一日だけの宝探しは終わった。
「ほれ。この球はお前のだ。肌身離さずに持っておけ! 」
そう言って球を返してもらう。一件落着? な訳ない。
「おい! この球は何だ? レーダは何だ? 」
もうこの際直接聞いてみる。
「ああそれは変質者マップの試作品だ」
「でも七個あったらおかしな期待してしまうだろう? 」
「偶然だ。ほれ見てみろ。今はこの街に五十人近くの変質者が。
どうやら戻って来たんだろうな。もう五時過ぎだからな」
「嘘…… 俺も? でもしたことって言ったら覗きぐらいで…… 」
「自供したな? よし連れて行け! 」
「冗談! 嘘に決まってるだろう? 俺はやってない! 俺は…… 」
こうして町からまた一人悪が一掃された。
<完>
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