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24話 吉報
しおりを挟む知らせを聞いた医師と両親がルーカスに連れられて飛び込んで来た。
両親は涙を流しながら2人同時に抱きついてくる。
母は血の繋がりはないが、ルーカスと分け隔てなく接してくれる優しい人だった。
「すみません、少し診させていただきますので…」
と医師が言うと、両親とルーカスは部屋の外で待った。
しばらくして、部屋から出てきた医師に、
「お嬢様は、もう心配ないでしょう。
どこにも異常はありませんから、普通に生活してくださってかまいません。
あと、魔法の件に関しては魔法研究所の方にお尋ねになると良いでしょう。
では、私はこれで」
と言って礼をすると帰って行った。
部屋に戻ってきた両親とルーカスに、
学園で起きたこと、エレナが意識を失ってアークが運んできてくれたこと、5日間眠り続けていたこと、
そして今は5日目の夕方で、気にしていた王子たちとマーガレットには、知らせの早馬を走らせていると、教えて貰うと、
エレナは自分がそんなことになっていたとは思いも寄らず、
ルーカスや両親の涙のわけもよくわかって、心配をかけたことを心から詫びた。
もう少し横になっているようにと言って、家族が部屋を出たので、
そのまま起きずに少し微睡むことにした。
———一方その頃、
王宮では、ずっとエレナが目を覚ますのを待っていた2人の王子のもとに、
エレナが目を覚ましたという吉報が届いた。
その手紙の中に、エレナの魔法の件を知るためには魔法研究所の者を頼る必要があるので、
誰か魔法に詳しい人物を紹介して欲しいとも書かれていた。
そこで、アークはすぐにエレナのところへ、
フェリスは魔法研究所所長を迎えに、それぞれ分かれて向かった。
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