49 / 92
49話 エレナの覚悟
しおりを挟む
「……ルーカス、あなたって本当にどこまで優しい子なのかしら。
本当にそこまで思ってくれてありがとう…
でも、あなたからも、お母様からも、お父様からも、私のせいで全てを奪うわけにはいかない。
そんなことしてしまったら、私一生自分を許せないわ。
でも、ルーカス。あなたのような弟がいてくれるというだけで、私は生きていて良かったと思える。
私に生きる望みをくれてありがとう。
もう死んでもいいと思うほどだったけど、こんな素敵な弟に迷惑はかけられないわね。
こんなに心配させるほど、甘えて泣いてしまってごめんなさい。
……私は…私の運命を生きるわ…見ていて」
エレナの目が涙に濡れながらも、強く戦う者の目に変わった。
ルーカスは、自分の思いを告げたがどうにもならなかった…
弟としてしか言えなかったのは少し心残りではあったが、
しかしそれでも一生言えないだろうと諦めていた言葉を伝えることができ、それを綺麗に振ってもらえたことは、
今までの歯痒くやるせない思いをすっきり終わりにさせてくれて、ルーカスは前を向ける気がした。
「わかったよ、姉上。僕はずっと死ぬまで見守ってるから、必ず幸せになってよね!
僕の大切な姉上が不幸になる姿なんて見たくないから、絶対幸せになるって僕と約束して?」
そう言ってルーカスは体を離すと、小指を出し、エレナも出すのを待った。
「ええ、約束するわ!きっと幸せになってみせる!」
エレナは美しく微笑んで小指を出すと、ルーカスの小指と交えて約束を交わし、
泣き止んで、笑った。
本当にそこまで思ってくれてありがとう…
でも、あなたからも、お母様からも、お父様からも、私のせいで全てを奪うわけにはいかない。
そんなことしてしまったら、私一生自分を許せないわ。
でも、ルーカス。あなたのような弟がいてくれるというだけで、私は生きていて良かったと思える。
私に生きる望みをくれてありがとう。
もう死んでもいいと思うほどだったけど、こんな素敵な弟に迷惑はかけられないわね。
こんなに心配させるほど、甘えて泣いてしまってごめんなさい。
……私は…私の運命を生きるわ…見ていて」
エレナの目が涙に濡れながらも、強く戦う者の目に変わった。
ルーカスは、自分の思いを告げたがどうにもならなかった…
弟としてしか言えなかったのは少し心残りではあったが、
しかしそれでも一生言えないだろうと諦めていた言葉を伝えることができ、それを綺麗に振ってもらえたことは、
今までの歯痒くやるせない思いをすっきり終わりにさせてくれて、ルーカスは前を向ける気がした。
「わかったよ、姉上。僕はずっと死ぬまで見守ってるから、必ず幸せになってよね!
僕の大切な姉上が不幸になる姿なんて見たくないから、絶対幸せになるって僕と約束して?」
そう言ってルーカスは体を離すと、小指を出し、エレナも出すのを待った。
「ええ、約束するわ!きっと幸せになってみせる!」
エレナは美しく微笑んで小指を出すと、ルーカスの小指と交えて約束を交わし、
泣き止んで、笑った。
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
1,098
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる