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バブシカ
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私のバブシカは戦闘地域から数キロしか離れていない場所に住んでいる。
いつ危険な目に遭うかわからない。
急いでバブシカの家に行こうと思い立ち町へ向かった。あと少しで到着するというところでロシア兵に車を停められる
「ここは危険です。回り道してください」
「この先の町には私のバブシカが住んでいるんです。無事でいるか心配で…!」
切羽詰まったように私が言うとロシア兵は悩みしばらく思案した後
「じゃあ、私についてきてください。ここから先は一般車だと危ない。軍用車で一緒にバブシカの家に行きましょう」と言った
「ありがとうございます….」
大きなバンのような車に乗りしばらく単調な道を行く。町が近づくにつれ道には瓦礫や爆発痕、遺棄された戦車が見られるようになってきた。
十数分ほどで目印の青い屋根の家が目に入り私は安堵した。良かった家は壊れていない。
「ここですバブシカの家」
「では念の為一緒に家に入りましょう」
ロシア兵が一緒に行く理由の一つに同じロシア兵でも素行の悪い囚人兵がいて、民家に潜み悪さをしている可能性があるからだと言う。
車から降り細かい瓦礫の上をざくざくと歩いてバブシカの家まで行くと私はドアをノックした。
しばらくしてゆっくりドアが開くと小さなバブシカが出てきた
「まあ!アリョーナこんなところまできたのかい!元気で良かった…」
私の顔を見るなり目元を緩ませ嬉しそうにバブシカは言う。
「バブシカも元気そうで良かった…何かあったら心配で会いにきたのよ」
「ありがとうね嬉しいよ」
バブシカは私に深くハグを求め私も背中に手を回しハグをした。
積もる話は沢山あった。戦争のこと、生き別れたウクライナの従兄弟のこと、寒さのこと、色々だ。
あっていなかった分話が溢れて止まらなくなる。そうして話がひと段落した頃、
ロシア兵が無線で誰かと何か話をし
「この町も戦闘地域になるみたいです」
と私達に告げた
「家を離れなきゃいけないんだねぇ
悲しいね。でも悲しいの私だけじゃないウクライナだって同じさ」
バブシカは遠い目をして言った
「バブシカ…」
「町の住人を避難させます二人ともついてきてください。」
言われるままロシア兵について行くと足元にふわふわしたものが寄り添ってきた
「あら、猫」
タキシード柄の子猫が私の足元に擦り寄ってきていた。それをひょいとロシア兵が抱き上げ着ていた軍服の間に入れる。
兵士の胸元でぬくぬくとする子猫は眠いのかふあとあくびをした。
「こいつも避難させないと!」
その姿があまりにも可愛らしくて私とバブシカは静かに笑う少しだけ心が暖かくなった
おわり
いつ危険な目に遭うかわからない。
急いでバブシカの家に行こうと思い立ち町へ向かった。あと少しで到着するというところでロシア兵に車を停められる
「ここは危険です。回り道してください」
「この先の町には私のバブシカが住んでいるんです。無事でいるか心配で…!」
切羽詰まったように私が言うとロシア兵は悩みしばらく思案した後
「じゃあ、私についてきてください。ここから先は一般車だと危ない。軍用車で一緒にバブシカの家に行きましょう」と言った
「ありがとうございます….」
大きなバンのような車に乗りしばらく単調な道を行く。町が近づくにつれ道には瓦礫や爆発痕、遺棄された戦車が見られるようになってきた。
十数分ほどで目印の青い屋根の家が目に入り私は安堵した。良かった家は壊れていない。
「ここですバブシカの家」
「では念の為一緒に家に入りましょう」
ロシア兵が一緒に行く理由の一つに同じロシア兵でも素行の悪い囚人兵がいて、民家に潜み悪さをしている可能性があるからだと言う。
車から降り細かい瓦礫の上をざくざくと歩いてバブシカの家まで行くと私はドアをノックした。
しばらくしてゆっくりドアが開くと小さなバブシカが出てきた
「まあ!アリョーナこんなところまできたのかい!元気で良かった…」
私の顔を見るなり目元を緩ませ嬉しそうにバブシカは言う。
「バブシカも元気そうで良かった…何かあったら心配で会いにきたのよ」
「ありがとうね嬉しいよ」
バブシカは私に深くハグを求め私も背中に手を回しハグをした。
積もる話は沢山あった。戦争のこと、生き別れたウクライナの従兄弟のこと、寒さのこと、色々だ。
あっていなかった分話が溢れて止まらなくなる。そうして話がひと段落した頃、
ロシア兵が無線で誰かと何か話をし
「この町も戦闘地域になるみたいです」
と私達に告げた
「家を離れなきゃいけないんだねぇ
悲しいね。でも悲しいの私だけじゃないウクライナだって同じさ」
バブシカは遠い目をして言った
「バブシカ…」
「町の住人を避難させます二人ともついてきてください。」
言われるままロシア兵について行くと足元にふわふわしたものが寄り添ってきた
「あら、猫」
タキシード柄の子猫が私の足元に擦り寄ってきていた。それをひょいとロシア兵が抱き上げ着ていた軍服の間に入れる。
兵士の胸元でぬくぬくとする子猫は眠いのかふあとあくびをした。
「こいつも避難させないと!」
その姿があまりにも可愛らしくて私とバブシカは静かに笑う少しだけ心が暖かくなった
おわり
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