みんなのノート

いえい

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彼の名前はたかし君。
そこにしかいない両親にとって特別で、可愛らしい子供です。
たかし君は今年で5歳になります。

今日は、そんなたかし君の心の、
ほんの一部をのぞいていきましょう。

たかし君は、大好きなママとパパと一緒にスーパーに向かって歩いています。

ここで、たかし君の心をのぞいてみましょう。

たかし(みんな笑顔で楽しいなぁ)

通行人の笑顔を見て楽しんでいるようです。確かに道ゆく人が笑顔だとこっちも笑顔になりますよね。

今度はスーパーに入ったたかし君を
のぞいてみましょう。

たかし(うわー!
    色んなものがあって面白いな~)

子供にとってスーパーはちょっとしたダンジョンです。面白くて仕方ないでしょう。おっと、ダンジョンといったらおもちゃコーナーという宝箱は無視できません。なにやら戦隊モノのおもちゃを
じっと見つめています。
何を思っているかのぞいてみましょう。

たかし(将来は
    人を助けるお仕事がしたいな!)

とても素晴らしいですね。やはり人を助ける職業の方達はかっこいいですからね。応援しています!



さて...ここでたかし君の大好きなママとパパはこの時、何を思っていたのかのぞいてみましょう。少し過去に戻ります。

まず最初に、たかし君と一緒にスーパーに向かって歩いているパパをのぞいてみましょう。

パパ(みんな疲れた顔してるなぁ)

おやおや、たかし君とは違った見かたをしているようです。たかし君は、
『みんな笑顔』と見ていました。

次は、スーパーに入ってきた時のママをのぞいてみましょう。

マ(野菜が高くなってるわね~)

大人にとっては行き慣れた場所です。子供のように物事を見るのはやはり難しいようです。少し...残念ですね。

最後は、たかし君がおもちゃコーナーにいる時です。この時、パパは車のチラシを見ているようです。

パ(家族を乗せる大きな車が欲しいけど...やっぱ高いなぁ。今の給料じゃなぁ...
転職は怖いし...)

大人になると夢ばかりを追いかけるのは大変難しいです。さらに、家族を持つと挑戦するよりも保身に走ります。というか走りたいものです。


さて、たかし君の心の、ほんの一部を
見てもらいました。今回は、皆さん心の中で思っていた事なので何も起こりませんでした。

しかし、これを口に出していたら...



たかし「ママ~見てみて!」
ママ「何かしら~」

たかし君は、立派なアブラゼミを持っています。

ママ「きゃっ!」

突然、大好きなママが悲鳴をあげたので
たかし君は驚きました。

たかし「⁉︎...ママ、どうしたの?」
ママ「虫が嫌いなのよ」

ママは怖がっている様子です。

たかし「なんで?」
ママ「気持ちわるいからよ」

たかし君は虫をカッコいいと思っているので、不思議でなりません。

たかし(虫は...気持ち悪い...?)






子供の頭の中には
真っ白なノートがあります。
前に進むたび、そのノートに
色んな事を書き足していきます。
楽しかった事、悲しかった事等。
今回は【大好きなママを怖がらせた】
【虫は気持ち悪いものなんだ】です。
このノートに書かれたことは、
過去をやり直せないのと同じで、
消すことは出来ないのです。
仮に消せたと思っても、
それは消せていません。
跡として残っているのです。






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