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0007 滋賀 サルトビ
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しおりを挟む夜、ヒメの眠る部屋へ小声で「ドロン」と言い潜入。
ヒメの部屋のセキュリティーはアメリカ国防省のペンタゴン級! なんとドアの外側に『ノックしてね』と書いた貼り紙がある。
ハートに刺さるセキュリティーを突破した拙者はヒメの眠るベッドへ到着。
カクテルとは何ぞや?
今時の女子高生らしく、肌身離さないスマホは枕元に転がっていた。
死ぬとまで言うカクテルは毒か?
拙者はヒメのスマホを開こうとした。
だが、スマホは承認を求め、4桁の暗証番号が要る。
ヒメの暗証番号は、おバカだから初期設定のオール0かと思い、試した。
結果はNG。
あと2回間違えたら緊急電話しか使えなくなってしまう。
ふー。
ヒメの通知表を思い出す。
ヒメの通知表は1しか見たことがない。
4桁の暗証番号を押す。
【1】【1】【1】【1】
NG。
あと1回か……。
『う~ん……浣腸されても絶対に漏らさないキャキャキャ~……』
ヒメが寝言と同時に寝返りをうった。
うお!……なかなかハードな夢でごさるな。
寝返りをうった時にヒメの手が布団から飛び出した。
そうだ、指紋認証でごさる!
指紋認証……だが指紋認証をする指が分からない。
う~ん、ヒメは右手の小指で鼻くそをほじくるが、普通、親指か人指し指でござろう!
精神ハイテンション娘!
頼む! 足の薬指とか勘弁してくれ!
拙者はヒメの右親指をスマホのホームボタンにペタっと当てた。
ーー!
開いたー!
ハッキング成功でござる!!
早速ヒメの日記を読む。
読みづらい……。
ヒメは日記でもキャーキャーと言っている。
しかし拙者は兄。
ヒメの言語解読を出来る数少ない1人でござる。
◆
【1時間後】
驚いたでござる!
カクテルというモノは、人間の脳みそに入れる忍術でござる。
しかも、自分の心で描いた世界に入れる上、他人と脳みその共有が出来る!
現実世界での1秒をつかうだけで、その1秒が、脳みそに入っているときは100年まで延びるという。
自分のスマホを頭の近くで構えて電源ボタンを【・・・ーーー・・・】と押すと忍術の遣い手となる。
拙者は試した。
『カチーーカチカチ』
「お兄ちゃん何やってるの?」
応援ありがとうございます!
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