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0013 熊本 タクマ
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しおりを挟むんー、エイリやんは、AI(人工知能)で動く。
主に人間からの命令で行動するが、命令がないときは命令を求めながらも、ある程度は自由に活動できる。
内臓するコンピュータはものを無限に記憶でき、絶対に忘れない。
人間の安全を第一に考慮したロボット3原則もインプットされているので、人に危害を加える可能性は極めて低い。
怪力で、か弱き乙女の超能力とでっちあげたスプーン曲げを、指の力のみで行い、動画共有サービス ユーチューヴでも人気がある。
エイリやんは人間になりたい夢を持つ。
こればかりは100年先の科学でも実現不可能だ。
オレは個人でAIを研究して来たが、財善の天才集団が創り上げたエイリやんのAIはオレの上をいっていた。
負けは潔く認めないと上へは行けない。
人生全て、死ぬまで勉強の連続。ここまで勉強すれば大丈夫というものではない。ん!
◆
『アオイ』と『オレ(タクマ)』、『マーシー』と『サイカ』のWデートでBARへ到着したら、他にも1人、オレの知らない青年が居た。
基本、カクテル能力者は初対面の人を見たら、直ぐに能力をつかってその人がどんな人間かを調べる。それはネットで人名検索して調べることよりも上をいく。
だがこのBARに居る人間は全てカクテル能力者。
1人1人それぞれが勝手に能力を発動し、個人情報を得るとややこしくなる為、全員がマスターの脳へ相乗りしてカクテル世界へ入り、それぞれが自己紹介をし、再び現実世界へと戻って来た。
その間わずか1秒。
1人だけ初対面だったのは、ダイと名乗る漫画家。
ダイは青年連載漫画の枠を1つ持つ残虐性とエロが売りの漫画家で、サイカはダイの描く『チンコ×クラッシュ』のファンだった。
ダイは新しいネタの勉強を兼ねてこのBARへ通う漫画家。
勉強するのは良いことだ。ん!
ダイはマスターとエロ話で度々気が合い、今夜も盛り上がっている。
ダイが言う。
「マスター、新作のエロ漫画のタイトルを考えているんですが、何か良いタイトルはないですか?」
カウンターに座る全員がマスターを注目した。
オレはマスターの古くからの友人、こいつはエロの為に生き、エロの為に死ぬような人間。
オレは言った。
「んー、こいつには愚問。ん」
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