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トンズラ
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しおりを挟む誰一人として興味の無いテレビ塔から降りて、3人でチェーン店の喫茶店に向かう。
「テレビ塔楽しかったね」
茶髪の子が気を遣ってそう言ったが楽しくねェだろ、顔に書いてある。
「本当に45万円ももらえるの?」
そう言ったのは黒髪の子。
どうやら茶髪の方がアクセルを踏む性格で、黒髪がブレーキをかける慎重派のようだ。
ここまで来たら、もう引き返せない。
絶対にスカウトを成功させてやる!
「女の子は毎週日曜日と好きな曜日に休みを選べて、その他の日を全部出動すると45万円以上もらえるし、もう直ぐ店の慰安旅行も行けるし、ウチのチェーン店は儲かっているから毎月の様に『大入り袋3万円』も女の子だけに出てるよ。男の休日は日曜日だけだし給料15万円のみだけどねクソ! って関係ないかゴメン」
女の子の待遇は彼女のユリコから聴いているから詳しい。
全部事実。
女の子は夕方6時頃から12時過ぎまでの約6時間、客にチヤホヤされて喋るだけ。
ユリコはバカでも出来る! 楽勝! と言っていた。
男は女の3倍も必死に働いて3分の1の給料。
更に男は罵声を浴びるタンツボ扱いで、壊れたら捨てられて、捨てたら新しいタンツボと交換すればいいだけの『使い捨て』だと事実を言った。
それを聞いた2人は「かわいそう」と言うが表情がニヤニヤしていて全然かわいそうになっていない。まあいいけど。
そう話しながら歩いていたら、とうとうチェーン店の本拠地である喫茶店に到着した。
俺は大収穫の手みやげである2人の女の子を引き連れて喫茶店に入った。
どうだ! 可愛い女の子だ! しかも2人だ!
この俺たち3人に気づいた喫茶店の店長が厨房の中からこちらに向いながら怒鳴った。
「ばかやろう! なにやってんだ!!」
凄まじい形相でズカズカと一直線に来る。
ドガァァアア!!
俺は一言も発する隙すら与えられないまま体重の乗った鉄拳を顔面に浴びた。
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