60 / 65
最終章(こちらだけ15話構成です)
第60話:こまめな手入れと、終わらない日常
――世界は、美しく生まれ変わった。
数日後。地球全土は、かつてないほどの熱狂と歓喜の渦に包まれていた。
空を覆っていた不気味なバグのノイズは完全に消え去り、澄み切った青空がどこまでも広がっている。色抜けしていた大地は息を吹き返し、世界中のS級探索者たちが、自らの武器と魔法が正常に起動する奇跡に涙を流して抱き合っていた。
『ご覧ください! 今日も新宿のオフィス前には、彼らを一目見ようと世界中から数万人規模のファンや報道陣が詰めかけています! 人類を、いや、この世界そのものを救った究極の救世主……株式会社クリーン・ファンタジー!』
上空を飛び交う報道ヘリから、キャスターが喉を枯らして絶叫する。
各国の首脳からは国家元首級の待遇が約束され、国際ギルドからは「絶対不可侵のS級特例ギルド」としての認定証と、桁が読み切れないほどの報酬が振り込まれた。
彼らが宇宙の大家(創造主)から直々に【宇宙公認・特別メンテナンス業者】の黄金の許可証を受け取ったあの瞬間の映像は、歴史上最も偉大な『奇跡』として、世界中の人々の心に「掃除の尊さ」を深く刻み込んだのだ。
──だが。
当のクリーン・ファンタジー社の面々は、そんな世界的な大狂乱などどこ吹く風で、いつも通りの「日常」の中にいた。
「おい剣崎! 燃えるゴミの袋、ちゃんと口を縛って出せって言っただろうが! カラスが突っついて散乱してたぞ!」
「ひぃぃっ! すみません社長! 宇宙のゴミは完璧に分別できたのに、気が抜けちゃって……!」
「バカ野郎! 宇宙のゴミも現世のゴミも、分別ルールは絶対だ! 足元のゴミ一つ縛れねぇ奴に、世界は綺麗にできねぇんだよ! 罰として、今日はオフィスの床のモップ掛け追加だからな!」
「ええーっ! せっかく世界を救ったのにぃ! ……でも、まあ、いいですよ。俺がピカピカにしてやりますよ!」
いつものツナギ姿に首タオルを巻いたソウジが、だらしない人事部長にモップを押し付けている。
世界を終わらせるバグを完璧に仕分けた宇宙最高の分別男は、不満を言いながらも、その顔はどこか誇らしげに笑っていた。
「社長、お茶が入りましたわ! 本日は天界の最高級茶葉を、私の聖水で淹れておりますの!」
「ソウジ様、我ら神聖組の淹れたお茶、心して味わってください! ……というか、なぜ私が湯呑みを運ばされているのですか!」
「あーっ、セシリアさんたちズルイ! マスター、私のお茶も飲んでくださいね♪」
給湯室からは、フリルのエプロンを着けたセシリアとミカエル、そしてコアちゃんが、ドタバタとお盆を奪い合いながら飛び出してきた。
世界を救っても、彼らの騒がしくも楽しいオフィスの空気は、何一つ変わっていなかった。
「こらこら、こぼすなよ。せっかく剣崎がモップ掛けしてくれたんだからな」
ソウジは苦笑しながら、手にした愛用の雑巾で、オフィスの換気扇をササッと拭き上げた。
「……たくっ、どいつもこいつも騒がしいことだ」
神の顔面(モニター)を削り磨いた時のような必死さはない。ほんの少し付着したホコリを、優しく、愛おしむように撫でるだけの、こまめな手入れ。
「……日頃からこまめに手入れすりゃ、あんな大がかりな掃除はいらねぇんだよ」
ピカピカになった換気扇を見つめながら、ソウジがポツリと呟く。
そして、騒ぐ社員たちを振り返り、腰に提げたトングをカチカチと鳴らした。
「生き物が生活している限り、汚れは必ず出る。完璧に綺麗な状態なんて、一瞬しか続かねぇ。……今日綺麗にした窓も、明日にはまた土埃がつくさ」
だが、それは絶望ではない。
世界が汚れるということは、そこで誰かが息をして、笑って、泣いて、生きているという何よりの証拠なのだ。
「だからこそ……俺たちの仕事は、終わらねぇよ」
ソウジは振り返り、大切な社員たちに向けて、これ以上ないほど晴れやかな、満面の笑みを向けた。
「さあ、休憩終わりだ! 午後は富士山の温水プールの清掃依頼が入ってるぞ! 総員、道具を持ってバンに乗れ!!」
「「「はいっ、社長!!」」」
世界がどれだけ広大でも、システムがどれだけ複雑でも、やることは一つ。
汚れたら、磨く。それだけだ。
伝説の清掃員たちの日常は、これからもピカピカに、そしてドタバタと続いていくのだった。
【追放されたS級清掃員、配信切り忘れで伝説になる】
~完~
***
-あとがき-
読者の皆様。
長らくのご愛顧、誠にありがとうございました。株式会社クリーン・ファンタジーの灰坂です。
酷い油汚れから始まり、最後はゴミ屋敷の清掃まで、本当に色々な現場がありました。
ですが、私がやっていたことは最初から最後まで変わりません。「ルールと用法を守って、適切に汚れを落とす」ただそれだけです。
「汚れは、溜めるな。すぐ落とせ」
魔法や奇跡に頼らなくても、日々のこまめな手入れこそが、家を一番長持ちさせる秘訣です。
皆様の「家」は綺麗ですか?
もし、どうしても落ちないガンコな汚れでお困りの際は、いつでも弊社にご連絡ください。トングと雑巾を持って、すぐに見積もりに伺います。
それでは、またどこかの現場でお会いしましょう!
皆様の一日が、今日もピカピカでありますように。
株式会社クリーン・ファンタジー
代表取締役社長 灰坂ソウジ
数日後。地球全土は、かつてないほどの熱狂と歓喜の渦に包まれていた。
空を覆っていた不気味なバグのノイズは完全に消え去り、澄み切った青空がどこまでも広がっている。色抜けしていた大地は息を吹き返し、世界中のS級探索者たちが、自らの武器と魔法が正常に起動する奇跡に涙を流して抱き合っていた。
『ご覧ください! 今日も新宿のオフィス前には、彼らを一目見ようと世界中から数万人規模のファンや報道陣が詰めかけています! 人類を、いや、この世界そのものを救った究極の救世主……株式会社クリーン・ファンタジー!』
上空を飛び交う報道ヘリから、キャスターが喉を枯らして絶叫する。
各国の首脳からは国家元首級の待遇が約束され、国際ギルドからは「絶対不可侵のS級特例ギルド」としての認定証と、桁が読み切れないほどの報酬が振り込まれた。
彼らが宇宙の大家(創造主)から直々に【宇宙公認・特別メンテナンス業者】の黄金の許可証を受け取ったあの瞬間の映像は、歴史上最も偉大な『奇跡』として、世界中の人々の心に「掃除の尊さ」を深く刻み込んだのだ。
──だが。
当のクリーン・ファンタジー社の面々は、そんな世界的な大狂乱などどこ吹く風で、いつも通りの「日常」の中にいた。
「おい剣崎! 燃えるゴミの袋、ちゃんと口を縛って出せって言っただろうが! カラスが突っついて散乱してたぞ!」
「ひぃぃっ! すみません社長! 宇宙のゴミは完璧に分別できたのに、気が抜けちゃって……!」
「バカ野郎! 宇宙のゴミも現世のゴミも、分別ルールは絶対だ! 足元のゴミ一つ縛れねぇ奴に、世界は綺麗にできねぇんだよ! 罰として、今日はオフィスの床のモップ掛け追加だからな!」
「ええーっ! せっかく世界を救ったのにぃ! ……でも、まあ、いいですよ。俺がピカピカにしてやりますよ!」
いつものツナギ姿に首タオルを巻いたソウジが、だらしない人事部長にモップを押し付けている。
世界を終わらせるバグを完璧に仕分けた宇宙最高の分別男は、不満を言いながらも、その顔はどこか誇らしげに笑っていた。
「社長、お茶が入りましたわ! 本日は天界の最高級茶葉を、私の聖水で淹れておりますの!」
「ソウジ様、我ら神聖組の淹れたお茶、心して味わってください! ……というか、なぜ私が湯呑みを運ばされているのですか!」
「あーっ、セシリアさんたちズルイ! マスター、私のお茶も飲んでくださいね♪」
給湯室からは、フリルのエプロンを着けたセシリアとミカエル、そしてコアちゃんが、ドタバタとお盆を奪い合いながら飛び出してきた。
世界を救っても、彼らの騒がしくも楽しいオフィスの空気は、何一つ変わっていなかった。
「こらこら、こぼすなよ。せっかく剣崎がモップ掛けしてくれたんだからな」
ソウジは苦笑しながら、手にした愛用の雑巾で、オフィスの換気扇をササッと拭き上げた。
「……たくっ、どいつもこいつも騒がしいことだ」
神の顔面(モニター)を削り磨いた時のような必死さはない。ほんの少し付着したホコリを、優しく、愛おしむように撫でるだけの、こまめな手入れ。
「……日頃からこまめに手入れすりゃ、あんな大がかりな掃除はいらねぇんだよ」
ピカピカになった換気扇を見つめながら、ソウジがポツリと呟く。
そして、騒ぐ社員たちを振り返り、腰に提げたトングをカチカチと鳴らした。
「生き物が生活している限り、汚れは必ず出る。完璧に綺麗な状態なんて、一瞬しか続かねぇ。……今日綺麗にした窓も、明日にはまた土埃がつくさ」
だが、それは絶望ではない。
世界が汚れるということは、そこで誰かが息をして、笑って、泣いて、生きているという何よりの証拠なのだ。
「だからこそ……俺たちの仕事は、終わらねぇよ」
ソウジは振り返り、大切な社員たちに向けて、これ以上ないほど晴れやかな、満面の笑みを向けた。
「さあ、休憩終わりだ! 午後は富士山の温水プールの清掃依頼が入ってるぞ! 総員、道具を持ってバンに乗れ!!」
「「「はいっ、社長!!」」」
世界がどれだけ広大でも、システムがどれだけ複雑でも、やることは一つ。
汚れたら、磨く。それだけだ。
伝説の清掃員たちの日常は、これからもピカピカに、そしてドタバタと続いていくのだった。
【追放されたS級清掃員、配信切り忘れで伝説になる】
~完~
***
-あとがき-
読者の皆様。
長らくのご愛顧、誠にありがとうございました。株式会社クリーン・ファンタジーの灰坂です。
酷い油汚れから始まり、最後はゴミ屋敷の清掃まで、本当に色々な現場がありました。
ですが、私がやっていたことは最初から最後まで変わりません。「ルールと用法を守って、適切に汚れを落とす」ただそれだけです。
「汚れは、溜めるな。すぐ落とせ」
魔法や奇跡に頼らなくても、日々のこまめな手入れこそが、家を一番長持ちさせる秘訣です。
皆様の「家」は綺麗ですか?
もし、どうしても落ちないガンコな汚れでお困りの際は、いつでも弊社にご連絡ください。トングと雑巾を持って、すぐに見積もりに伺います。
それでは、またどこかの現場でお会いしましょう!
皆様の一日が、今日もピカピカでありますように。
株式会社クリーン・ファンタジー
代表取締役社長 灰坂ソウジ
あなたにおすすめの小説
貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~
喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。
庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。
そして18年。
おっさんの実力が白日の下に。
FランクダンジョンはSSSランクだった。
最初のザコ敵はアイアンスライム。
特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。
追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。
そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。
世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。
チートスキル【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得&スローライフ!?
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
ファンタジー
「アウルム・キルクルスお前は勇者ではない、追放だ!!」
その後、第二勇者・セクンドスが召喚され、彼が魔王を倒した。俺はその日に聖女フルクと出会い、レベル0ながらも【レベル投げ】を習得した。レベル0だから投げても魔力(MP)が減らないし、無限なのだ。
影響するステータスは『運』。
聖女フルクさえいれば運が向上され、俺は幸運に恵まれ、スキルの威力も倍増した。
第二勇者が魔王を倒すとエンディングと共に『EXダンジョン』が出現する。その隙を狙い、フルクと共にダンジョンの所有権をゲット、独占する。ダンジョンのレアアイテムを入手しまくり売却、やがて莫大な富を手に入れ、最強にもなる。
すると、第二勇者がEXダンジョンを返せとやって来る。しかし、先に侵入した者が所有権を持つため譲渡は不可能。第二勇者を拒絶する。
より強くなった俺は元ギルドメンバーや世界の国中から戻ってこいとせがまれるが、もう遅い!!
真の仲間と共にダンジョン攻略スローライフを送る。
【簡単な流れ】
勇者がボコボコにされます→元勇者として活動→聖女と出会います→レベル投げを習得→EXダンジョンゲット→レア装備ゲットしまくり→元パーティざまぁ
【原題】
『お前は勇者ではないとギルドを追放され、第二勇者が魔王を倒しエンディングの最中レベル0の俺は出現したEXダンジョンを独占~【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得~戻って来いと言われても、もう遅いんだが』
異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。
異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。
せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。
そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。
これは天啓か。
俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
職業・遊び人となったら追放されたけれど、追放先で覚醒し無双しちゃいました!
よっしぃ
ファンタジー
この物語は、通常1つの職業を選定する所を、一つ目で遊び人を選定してしまい何とか別の職業を、と思い3つとも遊び人を選定してしまったデルクが、成長して無双する話。
10歳を過ぎると皆教会へ赴き、自身の職業を選定してもらうが、デルク・コーネインはここでまさかの遊び人になってしまう。最高3つの職業を選べるが、その分成長速度が遅くなるも、2つ目を選定。
ここでも前代未聞の遊び人。止められるも3度目の正直で挑むも結果は遊び人。
同年代の連中は皆良い職業を選定してもらい、どんどん成長していく。
皆に馬鹿にされ、蔑まれ、馬鹿にされ、それでも何とかレベル上げを行うデルク。
こんな中2年ほど経って、12歳になった頃、1歳年下の11歳の1人の少女セシル・ヴァウテルスと出会う。凄い職業を得たが、成長が遅すぎると見捨てられた彼女。そんな2人がダンジョンで出会い、脱出不可能といわれているダンジョン下層からの脱出を、2人で成長していく事で不可能を可能にしていく。
そんな中2人を馬鹿にし、死地に追い込んだ同年代の連中や年上の冒険者は、中層への攻略を急ぐあまり、成長速度の遅い上位職を得たデルクの幼馴染の2人をダンジョンの大穴に突き落とし排除してしまう。
しかし奇跡的にもデルクはこの2人の命を救う事ができ、セシルを含めた4人で辛うじてダンジョンを脱出。
その後自分達をこんな所に追い込んだ連中と対峙する事になるが、ダンジョン下層で成長した4人にかなう冒険者はおらず、自らの愚かな行為に自滅してしまう。
そして、成長した遊び人の職業、実は成長すればどんな職業へもジョブチェンジできる最高の職業でした!
更に未だかつて同じ職業を3つ引いた人物がいなかったために、その結果がどうなるかわかっていなかった事もあり、その結果がとんでもない事になる。
これはのちに伝説となる4人を中心とする成長物語。
ダンジョン脱出までは辛抱の連続ですが、その後はざまぁな展開が待っています。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
固有スキルガチャで最底辺からの大逆転だモ~モンスターのスキルを使えるようになった俺のお気楽ダンジョンライフ~
うみ
ファンタジー
恵まれない固有スキルを持って生まれたクラウディオだったが、一人、ダンジョンの一階層で宝箱を漁ることで生計を立てていた。
いつものように一階層を探索していたところ、弱い癖に探索者を続けている彼の態度が気に入らない探索者によって深層に飛ばされてしまう。
モンスターに襲われ絶体絶命のピンチに機転を利かせて切り抜けるも、ただの雑魚モンスター一匹を倒したに過ぎなかった。
そこで、クラウディオは固有スキルを入れ替えるアイテムを手に入れ、大逆転。
モンスターの力を吸収できるようになった彼は深層から無事帰還することができた。
その後、彼と同じように深層に転移した探索者の手助けをしたり、彼を深層に飛ばした探索者にお灸をすえたり、と彼の生活が一変する。
稼いだ金で郊外で隠居生活を送ることを目標に今日もまたダンジョンに挑むクラウディオなのであった。
『箱を開けるモ』
「餌は待てと言ってるだろうに」
とあるイベントでくっついてくることになった生意気なマーモットと共に。