理学療法士だった俺、異世界で見習い聖女と診療所を開きました

burazu

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異世界で仲間が増えました

スマホの意外な機能

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鍛冶師であるギベルトが俺達の診療所で扱うリハビリ器具の作成を格安で請け負う話となり、更に試作品を使用する際は毎回そのリハビリに立ち会い、その際にスキルである微調整トゥイークを活用し、その患者さんに合わせて微調整してくれる事になったのだ。

 外部委託だが事実上ギベルトも俺達の診療所の仲間という事で歓迎会をミミとミーザの2人に提案し、反応が返ってくる。

「いいですね、やりましょうよ」
「うん、あたしもいいと思う」
「そうか、じゃあ診療時間が終わったら準備するぞ」
「はーーーい!」

 2人ともとてもいい返事で俺は嬉しいぞ。さ、午後の診療を開始するぞ。

 今日の午後は軽傷の患者やちょっとした腹痛の患者だけで大きなトラブルもなく無事に午後の診療を終えた。

「よし、終わった。さあ片付けたら料理の準備をするぞ」
「ユーイチ、あたしは一度家に帰って、今日は歓迎会ってことをおっ母に話してくるから」
「そうだな、それがいいだろう、それなら悪いけど何か食材も帰りに買ってきてもらっていいか?」
「うん、いいよ。それじゃあまたね」

 手紙くらいしか連絡手段のないこの世界じゃいちいち、急な予定の変更を伝えるのも一仕事だな。ミーザとお母さんがやっぱり一緒に同じ街に住むのは正解だったな。それでも一度家に帰んなくちゃいけないけどな。

 ミーザが診療所から出たのを見て、俺はミミに呼びかける。

「じゃあ、とりあえず俺達はある食材で作れる料理を作るか」
「そうですね、といっても、スープとサラダくらいですが」
「じゃあスープは俺が作るから、ミミはサラダを切ってくれ。あ、ドレッシングもまだあったと思うからかけておいてくれ」
「はい、分かりました」

 ミミも料理は上手だが、このスープ作りに関しては俺に1日の長があるから、任せてもらえりゃあ上手いスープを振舞える。

 実は生野菜やたまに茹でた野菜も食べてはいるが少し味気なくなんかないかなと思っていたら、そうだ、ドレッシングを作ろうと思ったんだ。だけど、日本にあった和風ドレッシングや、胡麻ドレッシングはないからどうしようかなと試しにスマホに冗談半分で呼びかけたら、液晶にドレッシングの作り方が表示されたんだ。

 おいおい、まさか料理のレシピ機能まで搭載されていたのか?と驚きながらも作り方を見てみると、さすがに和風やゴマは無理そうだったので、最も基本かつ、古代ローマ時代に扱われていた塩、油、酢をブレンドしたタイプを作ってみた。

 まあ、日本のドレッシングに慣れ親しんだ俺には少し物足りないが、それでも野菜に味がついたし、一度ミミ達にも振舞ったらとても喜んでいたし、結果的に良しとするか。さあ、ミーザが帰ってきたらメインディッシュも作るぞ!
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