44 / 192
冒険者デビュー
お祝い会を楽しんで
しおりを挟む
ギルドがあるからこそ、冒険者の活動が成り立っているとの考えを話すニラダに対して、ギルド長であるカーリソンはまた別の考えを述べる。
「ニラダよ確かに冒険者はギルドよりクエストを受けて、それにより生計が成り立ってるだろうが逆もまたしかりなのだ」
「逆ですか?」
「ギルドから冒険者に支払われる報酬は元々ギルドに支払われている報酬を分配しているに過ぎぬ、いうなればそれがギルドの運営の資金になっている。それはお前にも分かるな?」
「はい」
ギルドの運営はあくまでもクエストの依頼人がいて、その報酬が資金として成り立たせているとニラダに話すカーリソンだが、カーリソンはさらに踏み込んだ話をする。
「それは冒険者の力なくしては成り立たぬのだ、もっと言えば、優れた冒険者を多く擁するギルドにはクエストの依頼も必然的に多くなるのだ」
「確かにそうですね」
「ゆえに、冒険者とギルドは持ちつ持たれつの関係であるとわしは考えておる」
「優れた冒険者にとってはそうでしょうが、やはり我々のような新入り冒険者にはギルドあっての我々だと思っています」
ニラダの発言を聞いて、カーリソンは自身がニラダに対して自分がこの話をした理由を話し始める。
「ニラダよ、わざわざわしがこの話をお前にした理由が分かるか?」
「え、理由ですか?」
「ここ最近の活躍の話を聞いているとお前達『成長しあう者達』はとてつもないパーティーになるとわしは踏んでいる、ゆえにお前にこの話をしたのだ」
「あ、はあ、あ、ありがとうございます」
「さあ、そろそろお祝い会の準備ができたころだ、今日のお前達は楽しむ権利がある」
カーリソンに促されてニラダ達はお祝い会が行われる広間へと移動した。普段はここでギルドの用意した食事や持ち込んだ食事をしており、お祝い会をするにはもってこいの場所なのだ。
「それでは皆さん、まずはパーティー毎に指定されたテーブルにご着席ください」
受付嬢の促しでそれぞれのパーティーはテーブルに着き、ジャンはニラダ達と同じテーブルに着席する。
「改めまして本クエスト、お疲れ様です、今日はお祝い会で英気を養い、明日以降のご活躍も期待します。それでは乾杯!」
「かんぱーーーい!」
乾杯を終えてニラダ達も料理を食べ始めるとミヨモが味の感想を話す。
「美味しいね、みんな」
「ああ、頑張った甲斐があったな」
「大変だったけど、その分達成感も大きいわね」
お祝い会を楽しみ、久しぶりの楽しい時間を過ごす一同で会った。
「ニラダよ確かに冒険者はギルドよりクエストを受けて、それにより生計が成り立ってるだろうが逆もまたしかりなのだ」
「逆ですか?」
「ギルドから冒険者に支払われる報酬は元々ギルドに支払われている報酬を分配しているに過ぎぬ、いうなればそれがギルドの運営の資金になっている。それはお前にも分かるな?」
「はい」
ギルドの運営はあくまでもクエストの依頼人がいて、その報酬が資金として成り立たせているとニラダに話すカーリソンだが、カーリソンはさらに踏み込んだ話をする。
「それは冒険者の力なくしては成り立たぬのだ、もっと言えば、優れた冒険者を多く擁するギルドにはクエストの依頼も必然的に多くなるのだ」
「確かにそうですね」
「ゆえに、冒険者とギルドは持ちつ持たれつの関係であるとわしは考えておる」
「優れた冒険者にとってはそうでしょうが、やはり我々のような新入り冒険者にはギルドあっての我々だと思っています」
ニラダの発言を聞いて、カーリソンは自身がニラダに対して自分がこの話をした理由を話し始める。
「ニラダよ、わざわざわしがこの話をお前にした理由が分かるか?」
「え、理由ですか?」
「ここ最近の活躍の話を聞いているとお前達『成長しあう者達』はとてつもないパーティーになるとわしは踏んでいる、ゆえにお前にこの話をしたのだ」
「あ、はあ、あ、ありがとうございます」
「さあ、そろそろお祝い会の準備ができたころだ、今日のお前達は楽しむ権利がある」
カーリソンに促されてニラダ達はお祝い会が行われる広間へと移動した。普段はここでギルドの用意した食事や持ち込んだ食事をしており、お祝い会をするにはもってこいの場所なのだ。
「それでは皆さん、まずはパーティー毎に指定されたテーブルにご着席ください」
受付嬢の促しでそれぞれのパーティーはテーブルに着き、ジャンはニラダ達と同じテーブルに着席する。
「改めまして本クエスト、お疲れ様です、今日はお祝い会で英気を養い、明日以降のご活躍も期待します。それでは乾杯!」
「かんぱーーーい!」
乾杯を終えてニラダ達も料理を食べ始めるとミヨモが味の感想を話す。
「美味しいね、みんな」
「ああ、頑張った甲斐があったな」
「大変だったけど、その分達成感も大きいわね」
お祝い会を楽しみ、久しぶりの楽しい時間を過ごす一同で会った。
20
あなたにおすすめの小説
やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
スキル【幸運】無双~そのシーフ、ユニークスキルを信じて微妙ステータス幸運に一点張りする~
榊与一
ファンタジー
幼い頃の鑑定によって、覚醒とユニークスキルが約束された少年——王道光(おうどうひかる)。
彼はその日から探索者――シーカーを目指した。
そして遂に訪れた覚醒の日。
「ユニークスキル【幸運】?聞いた事のないスキルだな?どんな効果だ?」
スキル効果を確認すると、それは幸運ステータスの効果を強化する物だと判明する。
「幸運の強化って……」
幸運ステータスは、シーカーにとって最も微妙と呼ばれているステータスである。
そのため、進んで幸運にステータスポイントを割く者はいなかった。
そんな効果を強化したからと、王道光はあからさまにがっかりする。
だが彼は知らない。
ユニークスキル【幸運】の効果が想像以上である事を。
しかもスキルレベルを上げる事で、更に効果が追加されることを。
これはハズレと思われたユニークスキル【幸運】で、王道光がシーカー界の頂点へと駆け上がる物語。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました
白崎なまず
ファンタジー
この世界の人間の多くは生まれてきたときにスキルを持っている。スキルの力は強大で、強力なスキルを持つ者が貧弱なスキルしか持たない者を支配する。
そんな世界に生まれた主人公アレスは大昔の英雄が所持していたとされるSランク『剣聖』を持っていたことが明らかになり一気に成り上がっていく。
王族になり、裕福な暮らしをし、将来は王女との結婚も約束され盤石な人生を歩むアレス。
しかし物事がうまくいっている時こそ人生の落とし穴には気付けないものだ。
突如現れた謎の老人に剣聖のスキルを奪われてしまったアレス。
スキルのおかげで手に入れた立場は当然スキルがなければ維持することが出来ない。
王族から下民へと落ちたアレスはこの世に絶望し、生きる気力を失いかけてしまう。
そんなアレスに手を差し伸べたのはとある教会のシスターだった。
Sランクスキルを失い、この世はスキルが全てじゃないと知ったアレス。
スキルがない自分でも前向きに生きていこうと冒険者の道へ進むことになったアレスだったのだが――
なんと、そんなアレスの元に剣聖のスキルが舞い戻ってきたのだ。
スキルを奪われたと王族から追放されたアレスが剣聖のスキルが戻ったことを隠しながら冒険者になるために学園に通う。
スキルの優劣がものを言う世界でのアレスと仲間たちの学園ファンタジー物語。
この作品は小説家になろうに投稿されている作品の重複投稿になります
湖畔の賢者
そらまめ
ファンタジー
秋山透はソロキャンプに向かう途中で突然目の前に現れた次元の裂け目に呑まれ、歪んでゆく視界、そして自分の体までもが波打つように歪み、彼は自然と目を閉じた。目蓋に明るさを感じ、ゆっくりと目を開けると大樹の横で車はエンジンを止めて停まっていた。
ゆっくりと彼は車から降りて側にある大樹に触れた。そのまま上着のポケット中からスマホ取り出し確認すると圏外表示。縋るようにマップアプリで場所を確認するも……位置情報取得出来ずに不明と。
彼は大きく落胆し、大樹にもたれ掛かるように背を預け、そのまま力なく崩れ落ちた。
「あははは、まいったな。どこなんだ、ここは」
そう力なく呟き苦笑いしながら、不安から両手で顔を覆った。
楽しみにしていたキャンプから一転し、ほぼ絶望に近い状況に見舞われた。
目にしたことも聞いたこともない。空間の裂け目に呑まれ、知らない場所へ。
そんな突然の不幸に見舞われた秋山透の物語。
ハズレ職業の料理人で始まった俺のVR冒険記、気づけば最強アタッカーに!ついでに、女の子とVチューバー始めました
グミ食べたい
ファンタジー
現実に疲れ果てた俺がたどり着いたのは、圧倒的な自由度を誇るVRMMORPG『アナザーワールド・オンライン』。
選んだ職業は、幼い頃から密かに憧れていた“料理人”。しかし戦闘とは無縁のその職業は、目立つこともなく、ゲーム内でも完全に負け組。素材を集めては料理を作るだけの、地味で退屈な日々が続いていた。
だが、ある日突然――運命は動き出す。
フレンドに誘われて参加したレベル上げの最中、突如として現れたネームドモンスター「猛き猪」。本来なら三パーティ十八人で挑むべき強敵に対し、俺たちはたった六人。しかも、頼みの綱であるアタッカーたちはログアウトし、残されたのは熊型獣人のタンク・クマサン、ヒーラーのミコトさん、そして非戦闘職の俺だけ。
「逃げろ」と言われても、仲間を見捨てるわけにはいかない。
死を覚悟し、包丁を構えたその瞬間――料理スキルがまさかの効果を発揮し、常識外のダメージがモンスターに突き刺さる。
この予想外の一撃が、俺の運命を一変させた。
孤独だった俺がギルドを立ち上げ、仲間と出会い、ひょんなことからクマサンの意外すぎる正体を知り、ついにはVチューバーとしての活動まで始めることに。
リアルでは無職、ゲームでは負け組職業。
そんな俺が、仲間と共にゲームと現実の垣根を越えて奇跡を起こしていく物語が、いま始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる