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王宮への招き
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ブロッス帝国の将軍であるフィファーナを退けたギン達はジエイと共にスールの王宮へと向かおうとしていた。魔法剣を使い魔力を消耗したギンに代わってルルーがループの手綱を握り、馬車を御していた。疲労しているギンにエイムが声を掛けている。
「お疲れ様です、ギンさん。あと、ごめんなさい、助けに行けなくて」
「お前が気にすることではない。ジエイのおかげでフィファーナに勝つことが出来たのだからな」
エイムはジエイの方を向き、礼を述べる。
「ジエイさん、ありがとうございます」
「いえ、元々は私があなた方に助けられたのだから、当然のことをしたまでです。むしろこちらが礼をしなければなりません。あなた方をもてなしたいと陛下に進言してみます」
もてなすという言葉に食いついたブライアンがジエイに詰め寄るように話す。
「うまいメシがでるのか⁉なあ⁉」
「ま、まあそのように申しあげてみますが……」
ブライアンの食いつき具合に対してルルーが馬車を止めてブライアンに苦言を呈す。
「ちょっとブライアン、はしたないわよ!みっともない!」
「いいじゃねえか、向こうが俺達をもてなすって言ってるんだからよう。人の厚意は素直に受け取るもんだろう」
「一応、私達は同盟の特使で来ているのよ。あなたの態度でプレツやミッツ教団の品位が問われるのよ」
ブライアンとルルーが言い合いをしている中、ジエイがギンに声を掛ける。
「ギン殿、将軍であるフィファーナを退けたことで帝国はよりあなたの力を警戒するかも知れません。ご注意を」
「忠告感謝する。だがどうしても釈然としない。魔法剣で局地戦は切り抜けられても、戦争そのものにそれほどの影響を及ぼすものなのか?」
ギンが抱いた疑問に対し、ムルカがある方法を提案する。
「ギン殿、同盟交渉が終われば1度教会に戻り、古い書物を調べてみるのはどうだろうか?我々や貴殿が知らないことが書いてあるかも知れぬ。もし我らが調べられなければ司祭様や他の教徒にお願いしてみてはいかがだろうか?」
「良いんですか?」
「分かる可能性があるのならば早めに手を打つのが良いだろう。もしミッツ教団の書物でも分からなければ他の方法を模索すれば良い」
「分かりました。お願いします」
ギンもムルカの案に賛同し、同盟交渉が終わればプレツのミッツ教団の教会に戻り書物を調べることとした。
それぞれが会話をしている中、城下町前が見えてきた。するとブライアンがジエイに呼びかける。
「なあジエイ、お前がいればすんなり通してくれるから門番に声を掛けてくれるか」
「申し訳ない、私の存在は陛下と一部の家臣しか把握してないので」
それを聞いたルルーが自ら門番に話しかけるとを申し出る。
「それなら私が話してくるわ」
同盟交渉が近づいている。果たしてどうなるのか?
続く
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「お前が気にすることではない。ジエイのおかげでフィファーナに勝つことが出来たのだからな」
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ブライアンとルルーが言い合いをしている中、ジエイがギンに声を掛ける。
「ギン殿、将軍であるフィファーナを退けたことで帝国はよりあなたの力を警戒するかも知れません。ご注意を」
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「分かりました。お願いします」
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「なあジエイ、お前がいればすんなり通してくれるから門番に声を掛けてくれるか」
「申し訳ない、私の存在は陛下と一部の家臣しか把握してないので」
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