可愛いあの子は溺愛されるのがお約束

猫屋ネコ吉

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レオニダス獣王国編

猫の獣人に化けたからには語尾に、にゃ~は必須です。

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僕とアーシュ卿は玄関手前で思い付いた!
このまま出たら人間ってバレるじゃん!って!!
さっきやらかしたばかりだから、ここは慎重にって事で隠蔽スキルで姿を変える事にしたんだ。

「アーシュ卿も隠蔽のスキル持ちなの?」
「はい、持ってますよ~枢機卿は全員持ってます!だって、教国から出るとき困るじゃないですか…見つかると仕事押し付けられるし…」
「そ…そうなんだね…。」

千尋はやっぱり教皇ユリウスの苦労を思った…。

「それでどんな姿になればいいのかな?…獣人は獣形態と人形態どちらでもいいんだよね、確か…」
「そうですね…ああ、そうだ千尋様は黒髪ですから黒猫がいいのでは?…私は父親にするなら白黒の猫にします!今は獣人である事を印象付けた方がいいので…獣形態になりましょう!」
「黒猫か~分かったよ!」
「千尋様…猫の獣人の子供は語尾ににゃ~を付けるのがお約束です!いいですね!」
「!!!…なんか微妙に恥ずかしいんだけど…」
「それに子供の獣人なら耳と尻尾が獣という中途半端な変幻でも大丈夫ですから!」
「そうなんだ!じゃあ簡単かも!想像出来る!!」
「では{隠蔽}猫の獣人!」
「{隠蔽}猫の獣人!!」

僕とアーシュ卿は猫獣人の親子として変幻した…。
アーシュ卿はハチワレの大きい猫の2足歩行って感じで…僕は頭に黒猫耳とお尻に黒い長い尻尾が付いただけだ。

「どうですか?猫に見えますか?」
「うん!大丈夫だよ!見える!!」
「千尋様…語尾ににゃ~を付けて下さいね!」
「う…分かった…にゃ~…」

顔を真っ赤にした千尋を眺めて…アーシュ卿はにっこり笑って…。

「では、参りましょう!」
「はい…にゃ~…」

玄関横の応接間で待っていたのは、狸の獣人だった!
某ギルマスにそっくりで驚いた!

「大変お待たせ致しました…。」
「いえ、こちらこそ突然お邪魔致しまして…。」
「こんばんは…にゃ~。」
「おお~可愛い娘さんですね~!」
「息子さんだ!!…にゃ~…」
「ええ!!…これは失礼しました!」
「はははは…大丈夫ですよ~とっても可愛いので誰もが間違えてしまいますから~ああ、私達は田舎から商売の為に王都に参りました、タナカと申します…大家族なのでこの大きな家を貸して頂いて助かりました。」
「とってもいい家です…にゃ~…。」
「喜んで頂いて嬉しいです!私はタヌマと申します!ここは私の祖父の家なのです!祖母はとっても綺麗好きで…我が家も大人数でしたから大きい家を祖父が建ててくれて…でも、7年前に流行り病で皆が次々と逝ってしまって、今は私と妹の2人だけになったので…2人だとここは広すぎて…それで貸家にしたのです。」
「そうですか…それはお寂しいですね…。」
「いえ…もう慣れましたから…実は今日はお願いがあって参ったのです…!」
「お願い?」
「前払いで家賃は払って頂いているのですが…恥ずかしい事に私共には入っていないのです…。」
「ええ!敷金礼金と家賃…仲介料も確かにミカワヤ商会に支払った筈ですが?」
「はい!ミカワヤさんに支払われた事は知っています!…ですが、その全額が借金の肩代わりとなってミカワヤさんが徴収しているので…私には一銭も入っていないのです。」
「それは…また、何とも…。」
「お陰でミカワヤにしている借金は無くなったので…それはいいのですが…実は私は妹と一緒にうどん屋を営んでいるのですが…全く儲からなくて…小麦粉の仕入れするお金も無くて…それで申し訳無いのですが家賃をもう一か月分前払いして頂けないでしょうか?…そのお金で小麦粉を仕入れたいのです!」
「…う~ん…大家さんの事情は分かりました…ですが、我々は既に前払いで3ヶ月分払っております…決して少ない金額ではありませんから…そこに更にとなると…。」
「…そうですね…こちらの都合のいい事ばかり言って申し訳ありません…。」
「ダメだにゃ~!!」
「はい?」
「そんな気の弱い事でいいのですか?ここはもっと粘る所でしょう!!…にゃ~」
「坊ちゃん…」
「因みにミカワヤさんから言われた家賃…大家さんは幾らでって言われてますか?…にゃ~」
「大銀貨7枚(日本円で7万円くらい)です…。」
「ふ~~僕達には金貨2枚(日本円で20万)って言われてますけど…にゃ~。」
「ええ!!」
「ぼったくりだな…ミカワヤ!!マジムカつく!!…にゃ~。」
「はぁ~アイリッシュでも…ぼったくりですかね~?」
「因みに~小麦粉は何処から仕入れているの?…にゃ~。」
「ミカワヤさんからです!それで借金が出来たのです!!」
「それ…なんかオカシイ…って言うか思いっきり、ぼったくられてますよ!…にゃ~。」
「そんな…」
「またミカワヤから小麦粉買ったら借金が増えるって感じがする…他に小麦粉売ってるところは無いの?…にゃ~」
「獣王王国で一番大きな商会がミカワヤさんで…商業ギルドの紹介でしたので…他は知らないのです…。」
「う~ん…談合してるな!そんな感じがする!!…にゃ~」
「しかし、商業ギルドがそんな事するでしょうか?…ギルドとしては世界的な所ですよ?」
「ここは獣王王国…しかも鎖国している国だもん!好き勝手出来る環境だよね!にゃ~」
「まあ~確かに…」
「ここのギルド全体でなのか…職員の個人的な所なのか…そこが重要だけど…にゃ~。」

千尋としてはタヌキが頑張ってるギルドが、そんな私服を肥やすギルドになってない事を祈るばかりだけど…。

「なんか腹たつ…ミカワヤ!このままぼったくられただけってのは嫌だな!…にゃ~」
「確かに…ですが、小麦粉の仕入先は全て談合でこうなってる可能性もありますね…今のままでは、何処の商会に行っても同じ事かもしれません…。」
「う~ん…だったら!僕が商売するよ!!僕は商業ギルドに登録してるからね!だから、商売しても全然大丈夫だもん!」
「小麦粉は…ああ、王都から取り寄せ出来ますからね…」
「うん!ちょっと白雪に話して来る!!…にゃ~」

そう言って千尋は立ち上がった!
家の奥に戻って、白雪にお願いしたんだ!

「白雪!お願い!僕をグローディアス王国の商業ギルドまで連れってって!」
「今すぐかえ?」
「うん!今すぐ!!」
「あい!では参ろう!」
「うん!!」

卓袱台の上の料理は全て綺麗に食べ終わっていたよ…僕とアーシュ卿の分も全部ね…。
そして、1週間かけて来た獣王王国を一瞬で戻った僕は、商業ギルドのタヌキの執務室の前にいた。扉をノックして入った。

「ターヌキギルマス!!居ますか?」
「!チヒロ様!!獣王王国に行ったと聞いてましたが!?帰って来られたのですか?」
「ううん…今日着いたばかりだよ!獣王王国!!」
「へっ???」

そこにクロードサブマスも呼んで貰って、事情を説明したんだ…。

「それは問題ですね…ギルドごとでやっているのか、職員個人なのか…。」
「書類上では問題無いですけど…さすがに獣王王国まで見に行けませんからね…。」
「だが、これを知った以上知らないフリは出来ません!!商業ギルドとしての信用にも関わりますから!」
「でも、どうやって調べるんですか?獣王王国まで行くとなると時間が…ああ、そういう事ですか?チヒロ様…」
「僕にはその移動手段がある!手始めに今日小麦粉100キロ仕入れてもいいかな?」
「はい…毎度ありがとうございます!…それで、チヒロ様お願いがございます…その小麦粉を割安にしますら、監査をする職員を一緒に連れて行ってくれますか?」
「勿論!いいよ~!!」
「ならば今回の転移に一族からも数名一緒に行って貰おうかの…手は多い方が良いしな…。」
「うん!」

こうして千尋の新たな店が獣王王国でも開かれる事になった…。
勿論、裏商売だ!密入国者だし…。




続く!
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