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グローディアス王国編
チーちゃん先生の治療室
お気に入り&お読み頂きありがとうございます!
調子に乗って、本日2回目の更新で御座います!
前を読んで無かったら一個前に戻って下さいね!
さて、チーちゃん先生の活躍をどうぞ~!
以下本編で御座います。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
王都冒険者ギルドの朝は早い。
その早朝に冒険者ギルドの入口近く、ちょうど酒場の反対側に小さな部屋を木工ギルドの大工達が作っていた。
まだEランクの冒険者達が何ができるのかと遠目で見ているとギルマスが現れてギルドにいる冒険者全員に向かって話した。
「皆、おはよう…1つ皆に報告がある、今回冒険者ギルド専用に治療室を設けた…最近初級ポーションが品不足で中々手に入らない…なので期間限定ではあるがポーションの代わりに怪我や病気を治療して貰える様にお願いした!治療費は銀貨3枚だ!ギルド限定価格だ!治療室は午前9時から昼12時までと夕方4時から6時まで開いている。ギルド限定ではあるが一般人も利用して貰うのもいい…今日からだから今怪我をしているのなら治療を受けてからクエストに行くように!万全の体調で仕事をしてくれ!以上だ!」
ギルドの中が騒然となった!
治療院で治療して貰えば治ろうと治らなくても金貨1枚掛かる治癒魔法が銀貨3枚なんて破格過ぎる。
しかし、最近のポーション不足により怪我をしても治せない状態は低ランクの冒険者には死活問題なのだ。
銀貨3枚ならポーションより安い…治療室はあっという間に出来上がり部屋の中には診察台や机や椅子が運び込まれて設置されていく。
後はどんな治癒魔法師が来るのか…それ次第だと若い冒険者は痛む右足を摩りながら治療室が開くのを待った。
そして午前9時の10分前に冒険者ギルドに到着した元気な挨拶の声がした。
「おはようございます!今日からよろしくお願いします!」
「「「!!!」」」
ギルドは再び騒然となった!
若手冒険者の最近のホットな話題は新しく開店したカフェのカレーと可愛い店主チヒロの性別だ。
可愛い顔と声に美味しい料理…早めに行って並ばないと入れないお店なのだ。
そのチーちゃんが白衣を来て現れたのだから騒ぐしかない。
そんな中サブマスロードが千尋を出迎えた。
「おはようございますチヒロくん!今日から治療室お願いします!」
「おはようございますロードサブマス!今日からお世話になります!」
「チヒロくん…本当にありがとう…でも、本当にいいのかい?」
「うん!大丈夫だよ!それにね、今回の事に僕は自重しないって決めたんだ!だから、ギルドの皆さんには迷惑を掛けてしまうかもしれないけど…」
“自重しないけど極大魔法は使わない…多分…流石にバレるから!拝まれるのは嫌だし…”
「分かった!好きにやっていいよ!サポートは俺達がするからね!」
「はい!よろしくお願いします!!」
「じゃあ今朝出来立ての治療室を案内するよ!何か足りない物があったら言ってね!用意するから!」
「はい!」
そうして新しい小部屋に案内して貰ってベッドや机に椅子を見て千尋は大きい桶と小さい桶と毛布を2枚追加してお願いした。
そして、治療室開院の札をオープンにしてドアを開けた。
そこに早速若手冒険者の1人が恐る恐る入室して来た。
「あの~~いいですか?」
「はい!どうぞ~どうされました?」
「あの、俺、この前のクエストで右足を痛めてしまって…だんだん痛みが酷くなって来てるんだ…クエストやらないと生活出来ないから今は薬草採取だけやってるけど…それだけじゃ暮らせない…俺の今の稼ぎだとポーションも買えないから…。」
「うん、右足だね!じゃあベッドに横になってくれる?」
「ああ…」
痛みで顔をしかめながらベッドに上がり横になった若手冒険者の全身をスキャンする様に上から鑑定していく。
そして右足首の骨にヒビが入っていると鑑定が出た。
「右足首の骨にヒビが入ってる…」
「ええ!!ヒビ!!」
「うん!これは痛かったね…今治療するからね!」
そう言って千尋は右掌に魔力を集中させて右足首に治癒魔法をかける。
「治癒魔法キュアヒール!」
「ああ…暖かい…」
「はい、出来たよ~起きて立ってみて!」
「ええ、もういいの?早っ!!」
そう言って若手冒険者は恐る恐る起き上がってベッドから立ち上がった。
「あれ?痛く無い…全然痛く無いよ!!治った!!凄い!!」
「ふふふ…でもあまり無茶したらダメだからね!はい!これ!口を開けて!」
言われるままに口を開けると小さい甘い飴玉が口に入って来た。
「甘い…美味しい…」
「これ初級ポーション入り飴玉なの、怪我で体力落ちているからコレを噛まずに舐めて今日一日はゆっくり休んで下さいね!」
「は、はい!…あっありがとう!!」
「はい!お大事に!!支払いはこの札を持って行って受付カウンターで払ってね銀貨3枚でーす!」
「はい!ありがとうございます!!」
開いたままだった治療室の中を見ていないフリして見ていた面々が立ち上がり治療室の方へ向かい出した。
あれよあれよと治療室の前に列が出来上がっていく…ギルド職員が一人整理する程になっていった。
「並んで~ちゃんと並んで下さーい!最後尾はこちらでーす!並んで~!」
ポーション不足で不調をそのままにしてクエストしていた面々が千尋に治して貰って飴玉を貰いニコニコ笑顔で治療室から出て来る。
たった半日でこの事は冒険者達の話題になって王都に広がり午後の診察時間になると一般の人も並び始めた。
そんな中でボロボロの服を着た母親と顔を真っ赤にしている小さい女の子が治療に並んでいるとギルド職員が千尋のからの指示で重傷者が居たら優先的に回すように言われていたのもあって、その母親と女の子を先に入れた。
「これは…酷い熱だね!いつから?」
「3日前からなんです…ずっと熱が下がらなくて…ポーションは昔あったのを飲ませたんですが…効かなくて…」
「診察するね!」
千尋は全身を鑑定すると肺炎…そして熱からくる脳炎と診断された…これはキュアヒールでは治らない…エクストラヒールが必要だと診断が出る。
エクストラヒールは治癒魔法では最上級であり治療院でもアイリッシュの枢機卿クラスしか使えない治癒魔法だ。
診断結果を聞いた母親は絶望した顔で娘を見た。
同じ様に診断結果をドアの向こう側で聞いた人々も何とも言えない…悲しい顔で親子を見ていた。
そんななか千尋は明るく声を掛けた。
「大丈夫だよ!今から治すからね!」
「え!!」
「治癒魔法エクストラヒール!!」
千尋の両手から暖かい光が女の子の全身を包んでいく。
そして、光が収まると真っ赤な顔で苦しんでいた女の子はパチっと目を覚ました。
「お母さん…もう苦しくないよ?」
「ああああぁぁっ!!マリー!!!」
母親は泣きながら大事な娘を抱きしめた!!
治療室の前では奇跡が起きたと大騒ぎになったのは当然で皆が女の子が治った事を笑顔で喜んだ!!
そんな中ロードは驚愕の顔で千尋を見て、そして呟いた。
「チヒロくん姿は違うけど君もビャクオウ様シラユキ様マシロ様の家族だよね…本当に自重しない所が一緒だよ…」
喜ぶ親子を笑顔で眺めて、千尋は女の子の口に飴玉を放り込んだ。
「甘い…美味しい…」
「ありがとうございました!ありがとうございました!」
「これは初級ポーション入り飴玉…これを1日1個舐めさせてあげて下さい…病後で体力が落ちているから5日分渡しておくね!もし余っても飴玉だから持って置いても大丈夫だからね!治療費は銀貨3枚でーす!」
「お姉ちゃん、ありがとう~」
「僕はお兄ちゃんだよ~間違ったらダメだよ~!」
『ええ!チーちゃん男だったの!?』
「そこ…みんなで驚くの止めてよ…お約束なの?それお約束なの?」
女の子の母親が申し訳ない顔で千尋に願った。
「あの…申し訳ないのですが銀貨が2枚しか無くて…銀貨1枚待って頂けませんか?」
「…ああ、ごめんなさい!僕が間違えました~子供は治療費銀貨1枚でーす!大人と一緒だとダメだよね~大きさが違うから!」
そう言って千尋はメモに子供用銀貨1枚と書いて母親に渡した。
「ええ!でも…」
「お母さんもマリーちゃんも、よく頑張りました!クリーン!!」
「うわぁ~綺麗になった~!」
「治ったばかりだから無理はダメだからね!美味しい滋養のあるもの食べて元気に過ごしてね!」
「グスッ…ありがとうございます…先生…本当にありがとうございます!」
「はい!お大事に~!」
「チーちゃん先生~ありがとう~!!」
「マリーちゃんも今日は大人しくしてるんだよ~!」
「はーい!」
何度も何度も頭を下げながら親子はカウンターに行き銀貨1枚を支払って笑顔で帰って行った。
そこにいた誰もその事に文句を言う人は居なかったし、笑顔で親子を見送った。
そして、千尋は笑顔で声をかけた。
「さあ~次の方~どうぞ~!」
その日のうちにチーちゃん先生の愛称と共にこの話しは王都で爆発的に拡がった。
次の日の朝には冒険者ギルドは大勢の人で溢れかえり治療室の列を整理するギルド職員は5人必要になった。
某所では…。
「おい!ポーション売れなくなったぞ!!初級ポーション不足で値を釣り上げて売る計画が!!このままだと値を下げても売れなくなってしまう!!どうしたらいいんだ!あんたの言った通りにしたのに!!」
「…どうして急に…計画は順調だったのに…。」
「ギルドだ!冒険者ギルドで治療室を開いたそうなのだが治療費が銀貨3枚だと…しかも凄腕の治療魔法師でエクストラヒールを使うそうだ…本当かどうかは分からないが…今そのお陰でギルドで治療をして貰う人で凄い事になっているそうだ…こんな低価格にされては…ポーションは売れなくなる!」
「……心配するな!問題はたった一つだけだ…邪魔な治療魔法師を消すだけでいい。」
「冒険者ギルドだぞ!出来るのか?」
「ああ…問題ない…闇ギルドに任せておけば解決する…安心していろ…」
「わ、分かった…頼むぞ!王太子が戻って来た時売り出す予定なんだ…これから起こる帝国との戦が起きる前に売り出す…誰もが買うだろう…大儲けの準備はもう出来ているんだ!この金で帝国に本店を移して帝国御用達の名を貰えば…我が商会はあの忌々しいアルベール商会とボンゴッホ一族を落として、いずれ商業ギルドも我が商会が掌握する予定でいる…全世界の商業ギルドを抑え我が商会が…ふふふ…」
暗闇の中で男達は密かに笑った。
残酷な未来を夢見て笑いあった。
刃は相手に向かうだけで自分に向けられるなど思ってもいない…。
続く!
調子に乗って、本日2回目の更新で御座います!
前を読んで無かったら一個前に戻って下さいね!
さて、チーちゃん先生の活躍をどうぞ~!
以下本編で御座います。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
王都冒険者ギルドの朝は早い。
その早朝に冒険者ギルドの入口近く、ちょうど酒場の反対側に小さな部屋を木工ギルドの大工達が作っていた。
まだEランクの冒険者達が何ができるのかと遠目で見ているとギルマスが現れてギルドにいる冒険者全員に向かって話した。
「皆、おはよう…1つ皆に報告がある、今回冒険者ギルド専用に治療室を設けた…最近初級ポーションが品不足で中々手に入らない…なので期間限定ではあるがポーションの代わりに怪我や病気を治療して貰える様にお願いした!治療費は銀貨3枚だ!ギルド限定価格だ!治療室は午前9時から昼12時までと夕方4時から6時まで開いている。ギルド限定ではあるが一般人も利用して貰うのもいい…今日からだから今怪我をしているのなら治療を受けてからクエストに行くように!万全の体調で仕事をしてくれ!以上だ!」
ギルドの中が騒然となった!
治療院で治療して貰えば治ろうと治らなくても金貨1枚掛かる治癒魔法が銀貨3枚なんて破格過ぎる。
しかし、最近のポーション不足により怪我をしても治せない状態は低ランクの冒険者には死活問題なのだ。
銀貨3枚ならポーションより安い…治療室はあっという間に出来上がり部屋の中には診察台や机や椅子が運び込まれて設置されていく。
後はどんな治癒魔法師が来るのか…それ次第だと若い冒険者は痛む右足を摩りながら治療室が開くのを待った。
そして午前9時の10分前に冒険者ギルドに到着した元気な挨拶の声がした。
「おはようございます!今日からよろしくお願いします!」
「「「!!!」」」
ギルドは再び騒然となった!
若手冒険者の最近のホットな話題は新しく開店したカフェのカレーと可愛い店主チヒロの性別だ。
可愛い顔と声に美味しい料理…早めに行って並ばないと入れないお店なのだ。
そのチーちゃんが白衣を来て現れたのだから騒ぐしかない。
そんな中サブマスロードが千尋を出迎えた。
「おはようございますチヒロくん!今日から治療室お願いします!」
「おはようございますロードサブマス!今日からお世話になります!」
「チヒロくん…本当にありがとう…でも、本当にいいのかい?」
「うん!大丈夫だよ!それにね、今回の事に僕は自重しないって決めたんだ!だから、ギルドの皆さんには迷惑を掛けてしまうかもしれないけど…」
“自重しないけど極大魔法は使わない…多分…流石にバレるから!拝まれるのは嫌だし…”
「分かった!好きにやっていいよ!サポートは俺達がするからね!」
「はい!よろしくお願いします!!」
「じゃあ今朝出来立ての治療室を案内するよ!何か足りない物があったら言ってね!用意するから!」
「はい!」
そうして新しい小部屋に案内して貰ってベッドや机に椅子を見て千尋は大きい桶と小さい桶と毛布を2枚追加してお願いした。
そして、治療室開院の札をオープンにしてドアを開けた。
そこに早速若手冒険者の1人が恐る恐る入室して来た。
「あの~~いいですか?」
「はい!どうぞ~どうされました?」
「あの、俺、この前のクエストで右足を痛めてしまって…だんだん痛みが酷くなって来てるんだ…クエストやらないと生活出来ないから今は薬草採取だけやってるけど…それだけじゃ暮らせない…俺の今の稼ぎだとポーションも買えないから…。」
「うん、右足だね!じゃあベッドに横になってくれる?」
「ああ…」
痛みで顔をしかめながらベッドに上がり横になった若手冒険者の全身をスキャンする様に上から鑑定していく。
そして右足首の骨にヒビが入っていると鑑定が出た。
「右足首の骨にヒビが入ってる…」
「ええ!!ヒビ!!」
「うん!これは痛かったね…今治療するからね!」
そう言って千尋は右掌に魔力を集中させて右足首に治癒魔法をかける。
「治癒魔法キュアヒール!」
「ああ…暖かい…」
「はい、出来たよ~起きて立ってみて!」
「ええ、もういいの?早っ!!」
そう言って若手冒険者は恐る恐る起き上がってベッドから立ち上がった。
「あれ?痛く無い…全然痛く無いよ!!治った!!凄い!!」
「ふふふ…でもあまり無茶したらダメだからね!はい!これ!口を開けて!」
言われるままに口を開けると小さい甘い飴玉が口に入って来た。
「甘い…美味しい…」
「これ初級ポーション入り飴玉なの、怪我で体力落ちているからコレを噛まずに舐めて今日一日はゆっくり休んで下さいね!」
「は、はい!…あっありがとう!!」
「はい!お大事に!!支払いはこの札を持って行って受付カウンターで払ってね銀貨3枚でーす!」
「はい!ありがとうございます!!」
開いたままだった治療室の中を見ていないフリして見ていた面々が立ち上がり治療室の方へ向かい出した。
あれよあれよと治療室の前に列が出来上がっていく…ギルド職員が一人整理する程になっていった。
「並んで~ちゃんと並んで下さーい!最後尾はこちらでーす!並んで~!」
ポーション不足で不調をそのままにしてクエストしていた面々が千尋に治して貰って飴玉を貰いニコニコ笑顔で治療室から出て来る。
たった半日でこの事は冒険者達の話題になって王都に広がり午後の診察時間になると一般の人も並び始めた。
そんな中でボロボロの服を着た母親と顔を真っ赤にしている小さい女の子が治療に並んでいるとギルド職員が千尋のからの指示で重傷者が居たら優先的に回すように言われていたのもあって、その母親と女の子を先に入れた。
「これは…酷い熱だね!いつから?」
「3日前からなんです…ずっと熱が下がらなくて…ポーションは昔あったのを飲ませたんですが…効かなくて…」
「診察するね!」
千尋は全身を鑑定すると肺炎…そして熱からくる脳炎と診断された…これはキュアヒールでは治らない…エクストラヒールが必要だと診断が出る。
エクストラヒールは治癒魔法では最上級であり治療院でもアイリッシュの枢機卿クラスしか使えない治癒魔法だ。
診断結果を聞いた母親は絶望した顔で娘を見た。
同じ様に診断結果をドアの向こう側で聞いた人々も何とも言えない…悲しい顔で親子を見ていた。
そんななか千尋は明るく声を掛けた。
「大丈夫だよ!今から治すからね!」
「え!!」
「治癒魔法エクストラヒール!!」
千尋の両手から暖かい光が女の子の全身を包んでいく。
そして、光が収まると真っ赤な顔で苦しんでいた女の子はパチっと目を覚ました。
「お母さん…もう苦しくないよ?」
「ああああぁぁっ!!マリー!!!」
母親は泣きながら大事な娘を抱きしめた!!
治療室の前では奇跡が起きたと大騒ぎになったのは当然で皆が女の子が治った事を笑顔で喜んだ!!
そんな中ロードは驚愕の顔で千尋を見て、そして呟いた。
「チヒロくん姿は違うけど君もビャクオウ様シラユキ様マシロ様の家族だよね…本当に自重しない所が一緒だよ…」
喜ぶ親子を笑顔で眺めて、千尋は女の子の口に飴玉を放り込んだ。
「甘い…美味しい…」
「ありがとうございました!ありがとうございました!」
「これは初級ポーション入り飴玉…これを1日1個舐めさせてあげて下さい…病後で体力が落ちているから5日分渡しておくね!もし余っても飴玉だから持って置いても大丈夫だからね!治療費は銀貨3枚でーす!」
「お姉ちゃん、ありがとう~」
「僕はお兄ちゃんだよ~間違ったらダメだよ~!」
『ええ!チーちゃん男だったの!?』
「そこ…みんなで驚くの止めてよ…お約束なの?それお約束なの?」
女の子の母親が申し訳ない顔で千尋に願った。
「あの…申し訳ないのですが銀貨が2枚しか無くて…銀貨1枚待って頂けませんか?」
「…ああ、ごめんなさい!僕が間違えました~子供は治療費銀貨1枚でーす!大人と一緒だとダメだよね~大きさが違うから!」
そう言って千尋はメモに子供用銀貨1枚と書いて母親に渡した。
「ええ!でも…」
「お母さんもマリーちゃんも、よく頑張りました!クリーン!!」
「うわぁ~綺麗になった~!」
「治ったばかりだから無理はダメだからね!美味しい滋養のあるもの食べて元気に過ごしてね!」
「グスッ…ありがとうございます…先生…本当にありがとうございます!」
「はい!お大事に~!」
「チーちゃん先生~ありがとう~!!」
「マリーちゃんも今日は大人しくしてるんだよ~!」
「はーい!」
何度も何度も頭を下げながら親子はカウンターに行き銀貨1枚を支払って笑顔で帰って行った。
そこにいた誰もその事に文句を言う人は居なかったし、笑顔で親子を見送った。
そして、千尋は笑顔で声をかけた。
「さあ~次の方~どうぞ~!」
その日のうちにチーちゃん先生の愛称と共にこの話しは王都で爆発的に拡がった。
次の日の朝には冒険者ギルドは大勢の人で溢れかえり治療室の列を整理するギルド職員は5人必要になった。
某所では…。
「おい!ポーション売れなくなったぞ!!初級ポーション不足で値を釣り上げて売る計画が!!このままだと値を下げても売れなくなってしまう!!どうしたらいいんだ!あんたの言った通りにしたのに!!」
「…どうして急に…計画は順調だったのに…。」
「ギルドだ!冒険者ギルドで治療室を開いたそうなのだが治療費が銀貨3枚だと…しかも凄腕の治療魔法師でエクストラヒールを使うそうだ…本当かどうかは分からないが…今そのお陰でギルドで治療をして貰う人で凄い事になっているそうだ…こんな低価格にされては…ポーションは売れなくなる!」
「……心配するな!問題はたった一つだけだ…邪魔な治療魔法師を消すだけでいい。」
「冒険者ギルドだぞ!出来るのか?」
「ああ…問題ない…闇ギルドに任せておけば解決する…安心していろ…」
「わ、分かった…頼むぞ!王太子が戻って来た時売り出す予定なんだ…これから起こる帝国との戦が起きる前に売り出す…誰もが買うだろう…大儲けの準備はもう出来ているんだ!この金で帝国に本店を移して帝国御用達の名を貰えば…我が商会はあの忌々しいアルベール商会とボンゴッホ一族を落として、いずれ商業ギルドも我が商会が掌握する予定でいる…全世界の商業ギルドを抑え我が商会が…ふふふ…」
暗闇の中で男達は密かに笑った。
残酷な未来を夢見て笑いあった。
刃は相手に向かうだけで自分に向けられるなど思ってもいない…。
続く!
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