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第115話 未練の残る王子様
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私はウィズタリア王国の王子アンドリューだ。
本日から数日間、国立魔法学園の自由学習の一環として、ウィルソン公爵領へと向かっている。
ただ、今回はお忍びということで、侍従のジャックだけを連れて馬を駆って現地に向かっている。
「殿下、なぜウィルソン公爵領なのですか。そんなにレイチェル嬢のことが気になりますか?」
侍従のジャックが鋭く質問をしてくるが、聞かれるまでもない話なので私は答えない。分かっていながら質問をするとは、相変わらず意地の悪い侍従だな。
公爵領へとやってきた私は、まずは公爵邸を訪ねる。
レイチェルが現在いる場所について、アマリスは当然だが、婚約者となったレイチェルの妹であるルーチェも教えてくれなかった。おそらく二人ともレイチェルのことを思って、私に話さなかったのだろう。
兄として王子として無理に聞き出すこともできたのだろうが、それでは二人から嫌われてしまいかねない。やむなく私は、情報を持っていると思われる公爵の弟君であるリキシル殿を訪ねることにしたのだ。
「これはこれは、アンドリュー殿下。よくお越し下さいました」
「突然の訪問で申し訳ない。お忍びゆえに先触れを出す余裕もなかったのだ。ご容赦願いたい」
「当然ですとも、ささっ、こちらへどうぞ」
リキシルという男は、前ウィルソン公爵の下の息子になる。王都で忙しく仕事をする兄に代わり、この公爵領の管理を任されているということらしい。
建物を見た限りでは、特に贅沢をしているというような様子もなく、概ね税収報告の通りの生活をしているのだろう。
私は応接間に通され、そこでリキシル殿と話をすることになる。
「しかし、殿下。本当に突然でございますね。学園はよろしいのでしょうか」
「問題ない。三年生は半分ほどが自由学習だ。今日もその一環として出向いてきている」
「左様でございましたか。その行先として、我が公爵領を選んでいただき光栄でございます。きっと兄もお喜びになるでしょう」
リキシルは私相手ということで、かなり言葉を選んでいるように思える。私が王族ゆえに、かなり気を使わせているようだな。
「ところでリキシル殿」
「はい、なんでしょうか、殿下」
「最近、領内で新しい食堂が開業したということらしいが、詳しくは知らないかな?」
「食堂で、ございますか?」
私の質問に、リキシル殿の答えにちょっと不自然な間があった。
「いいえ、存じ上げませんね」
リキシル殿は首を捻っているが、私の直感が叫ぶ。これは十中八九嘘だと。
公爵の代わりに領地の経営を担当していて、知らないわけがないのだ。通常、何かがあればすぐに報告が上がるようになっているのだからな。
私が強めに迫ると、リキシル殿は観念して話してくれた。
保養地となっている湖の近くにある街で、レイチェルが新しく食堂を開いたということらしい。
そのことを聞いた私は、すぐさまジャックとその街へと向かっていった。
街に到着した私たちは、旅人を装って街へと入っていく。
だが、レイチェルとその侍女であるイリスに会ってしまえばすぐに見破られてしまう。私とジャックは細心の注意を払いながら聞き込みを行っていく。
その結果、街の商業ギルドや冒険者ギルドの近くに新しい食堂ができたことを突き止めた。
「ブフェーッ!」
近づいていくと、聞き慣れた鳴き声が聞こえてくる。これはラッシュバードの鳴き声だ。
ラッシュバードのいる場所など限られている。王都のお城以外でラッシュバードがいる場所など、レイチェルのいる場所しかない。
私はジャックを連れて、声の聞こえた方向へと急いだ。
やって来た場所には、四角いパンの形を模した看板が立っていた。そこにはこう書かれている。
『本日休業日』
なんということだろうか。レイチェルの様子を見に来たというのに、食堂はお休みだった。
中の様子を窺ってみるが、しんと静まり返っており、誰もいる様子もなかった。
「はっ!」
その時、中から誰かがやって来る気配を感じた。
私は思わず隠れてしまう。
中から出てきたのは、私と同い年くらいの茶髪の女性だった。その姿を見て、私はそれが誰だか分かった。
(間違いない、あれはレイチェルだ。しばらく見ていない間に、またきれいになったな……)
思わず見とれてしまう。
しばらくすると、レイチェルは誰も見つけらなかったことで奥へと引き返していった。
見つからずに済んだ私は、ほっと胸を撫で下ろす。
ジャックに声をかけようと顔を向けると、ジャックはなんとも困ったような顔をしていた。
「まったく、なんだかんだ言ってもまだ未練があるのですね、レイチェル嬢に」
「長い付き合いだったからね。彼女のやらかしでやむなく婚約者を変えるという事態になってしまったが、私の心はまだ彼女にあるようだ」
「まったく、困った王子様ですよ」
私の言葉に、ジャックは呆れ果てているようだった。
その日の私はやむなく街の中に宿を取り一泊する。レイチェルたちの動きに気をつけながら、ギルドなどに食堂の評判などを聞いて回った。
翌日、無事に食堂で食事をすることのできた私は、そのおいしさに驚かされたものだった。
これはなんとかできないだろうかと思ったが、下手なことをするとレイチェルに怒られてしまいそうだと、私はぐっと我慢することにした。
ひとまず、レイチェルが元気そうなことを確認できてよかった。
私はウィルソン公爵領の視察を一通り終えると、未練を断ち切る気持ちで王都へと戻っていったのだった。
本日から数日間、国立魔法学園の自由学習の一環として、ウィルソン公爵領へと向かっている。
ただ、今回はお忍びということで、侍従のジャックだけを連れて馬を駆って現地に向かっている。
「殿下、なぜウィルソン公爵領なのですか。そんなにレイチェル嬢のことが気になりますか?」
侍従のジャックが鋭く質問をしてくるが、聞かれるまでもない話なので私は答えない。分かっていながら質問をするとは、相変わらず意地の悪い侍従だな。
公爵領へとやってきた私は、まずは公爵邸を訪ねる。
レイチェルが現在いる場所について、アマリスは当然だが、婚約者となったレイチェルの妹であるルーチェも教えてくれなかった。おそらく二人ともレイチェルのことを思って、私に話さなかったのだろう。
兄として王子として無理に聞き出すこともできたのだろうが、それでは二人から嫌われてしまいかねない。やむなく私は、情報を持っていると思われる公爵の弟君であるリキシル殿を訪ねることにしたのだ。
「これはこれは、アンドリュー殿下。よくお越し下さいました」
「突然の訪問で申し訳ない。お忍びゆえに先触れを出す余裕もなかったのだ。ご容赦願いたい」
「当然ですとも、ささっ、こちらへどうぞ」
リキシルという男は、前ウィルソン公爵の下の息子になる。王都で忙しく仕事をする兄に代わり、この公爵領の管理を任されているということらしい。
建物を見た限りでは、特に贅沢をしているというような様子もなく、概ね税収報告の通りの生活をしているのだろう。
私は応接間に通され、そこでリキシル殿と話をすることになる。
「しかし、殿下。本当に突然でございますね。学園はよろしいのでしょうか」
「問題ない。三年生は半分ほどが自由学習だ。今日もその一環として出向いてきている」
「左様でございましたか。その行先として、我が公爵領を選んでいただき光栄でございます。きっと兄もお喜びになるでしょう」
リキシルは私相手ということで、かなり言葉を選んでいるように思える。私が王族ゆえに、かなり気を使わせているようだな。
「ところでリキシル殿」
「はい、なんでしょうか、殿下」
「最近、領内で新しい食堂が開業したということらしいが、詳しくは知らないかな?」
「食堂で、ございますか?」
私の質問に、リキシル殿の答えにちょっと不自然な間があった。
「いいえ、存じ上げませんね」
リキシル殿は首を捻っているが、私の直感が叫ぶ。これは十中八九嘘だと。
公爵の代わりに領地の経営を担当していて、知らないわけがないのだ。通常、何かがあればすぐに報告が上がるようになっているのだからな。
私が強めに迫ると、リキシル殿は観念して話してくれた。
保養地となっている湖の近くにある街で、レイチェルが新しく食堂を開いたということらしい。
そのことを聞いた私は、すぐさまジャックとその街へと向かっていった。
街に到着した私たちは、旅人を装って街へと入っていく。
だが、レイチェルとその侍女であるイリスに会ってしまえばすぐに見破られてしまう。私とジャックは細心の注意を払いながら聞き込みを行っていく。
その結果、街の商業ギルドや冒険者ギルドの近くに新しい食堂ができたことを突き止めた。
「ブフェーッ!」
近づいていくと、聞き慣れた鳴き声が聞こえてくる。これはラッシュバードの鳴き声だ。
ラッシュバードのいる場所など限られている。王都のお城以外でラッシュバードがいる場所など、レイチェルのいる場所しかない。
私はジャックを連れて、声の聞こえた方向へと急いだ。
やって来た場所には、四角いパンの形を模した看板が立っていた。そこにはこう書かれている。
『本日休業日』
なんということだろうか。レイチェルの様子を見に来たというのに、食堂はお休みだった。
中の様子を窺ってみるが、しんと静まり返っており、誰もいる様子もなかった。
「はっ!」
その時、中から誰かがやって来る気配を感じた。
私は思わず隠れてしまう。
中から出てきたのは、私と同い年くらいの茶髪の女性だった。その姿を見て、私はそれが誰だか分かった。
(間違いない、あれはレイチェルだ。しばらく見ていない間に、またきれいになったな……)
思わず見とれてしまう。
しばらくすると、レイチェルは誰も見つけらなかったことで奥へと引き返していった。
見つからずに済んだ私は、ほっと胸を撫で下ろす。
ジャックに声をかけようと顔を向けると、ジャックはなんとも困ったような顔をしていた。
「まったく、なんだかんだ言ってもまだ未練があるのですね、レイチェル嬢に」
「長い付き合いだったからね。彼女のやらかしでやむなく婚約者を変えるという事態になってしまったが、私の心はまだ彼女にあるようだ」
「まったく、困った王子様ですよ」
私の言葉に、ジャックは呆れ果てているようだった。
その日の私はやむなく街の中に宿を取り一泊する。レイチェルたちの動きに気をつけながら、ギルドなどに食堂の評判などを聞いて回った。
翌日、無事に食堂で食事をすることのできた私は、そのおいしさに驚かされたものだった。
これはなんとかできないだろうかと思ったが、下手なことをするとレイチェルに怒られてしまいそうだと、私はぐっと我慢することにした。
ひとまず、レイチェルが元気そうなことを確認できてよかった。
私はウィルソン公爵領の視察を一通り終えると、未練を断ち切る気持ちで王都へと戻っていったのだった。
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