ラミアプリンセスは配信者

未羊

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SCENE024 よく分からないけど増えている

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 不殺設定の配信をした二日後くらいのことだった。

「あれ?」

 僕がダンジョンコアを呼び出して改装をしようとした時に、とある異変に気が付いた。

「どうされましたかな、プリンセス」

「いや、なんだかダンジョンポイントがものすごく増えてるんだけど……?」

 そう、僕が目にしたのは、この間よりも大幅に増えたダンジョンポイントだった。なんか6000くらい増えてる。

「ほうほう、これはなにやら大型の獲物がプリンセスの魅了にかかったようですな」

「大型の獲物?」

 言い方はともかくとして、なんかとんでもない人物に僕の魅了が通じてしまったということみたいだ。
 あれ? 僕ってまだレベル2だよね。
 ダンジョンポイントの詳細を確認すると、+5000という項目が見つかった。

「これって、一人でこれだけ増えたってこと?」

「そういうことですな。これなら中級から上級くらいの探索者でしょうな」

「どういうことなの?」

 バトラーの感想を聞いて、僕はいまいち理解できない感じだったので、説明を求めた。

「探索者もレベル帯によって等級が分けられるのですよ。プリンセスくらいならば初級未満、我くらいでしたら上級といった感じですな」

「バトラーのレベルでも上級なの?」

「はい。特級と呼ばれるのは、レベルが80以上の者に対してでございます。71の我ではまだまだ上級でございますな」

「あんなに強いのに、信じられないな」

「はっはっはっ、この世界にはいくらでも強いものがおりますよ。プリンセスも上を目指して頑張りましょうな」

「う、うん。頑張るよ」

 バトラーが笑いながらいうものだから、僕はちょっと戸惑いながらも返事をしておいた。
 バトラーとの話を終えて、僕は改めてダンジョンコアを見る。

「これならもう一階層増やしても大丈夫かな」

「そうですな。初心者ダンジョンとはいえ、三層くらいなら大抵のダンジョンが備えています。なので、ダンジョンに慣れるためであるのなら、三層ほど構えておくとよいでしょう」

 僕の意見に、バトラーは賛同してくれた。
 なので、現在の二層をコピーして、二層と三層に増やす。すぐさまその間をつなぐ通路を増設した。

「これならば、二層は枝道を作ってもよいかもしれませんな。一本道なダンジョンは珍しいですからな」

「う~ん、それはちょっと考えておくよ。せっかく増えたダンジョンポイントをぽんぽんと使い込むわけにもいかないからね」

「それはプリンセスにお任せ致します。我はただアドバイスを送るのみですからな」

 結局今回は、ダンジョンを一層増やして、管理局の人たち用に用意した部屋から僕のいる部屋につながる特殊な通路を追加しただけで終わりにした。大体700ポイントの消費かな。
 
「今はよろしいですが、直結通路を増やしたのでしたら、正規ルートには徘徊する魔物を増やすとよいでしょう。部屋で待ち構えるだけの魔物では、本来のダンジョンの様相とは違うすぎますからな」

「まあ、それは管理局の人とも相談の上で決めるよ。僕のダンジョンではあるけれど、管理局に訓練用ダンジョンにどうかと提案したのはバトラーでしょ?」

「まあ、そうですな。確かに、我らの一存で決めるというわけには参りませんか。差し出がましいことを申してしまいましたな」

 すんなりとバトラーは謝ってくれていた。

「復活システムを使うためにもポイントはガンガンと貯めないとね」

「そうですな。500万ポイントは遠いですからな」

「まったくだよ」

 かかるポイントを言われると、僕は苦笑いをするしかなかった。
 とにかく今はポイントを貯めるだけ貯めて、ダンジョン内の環境を整えていかなくちゃね。
 環境としてはあんまり不満はないけれど、ダンジョンから出られないから青空が恋しくなってくる。
 だから、まずは5万ポイント貯めて、青空の見える部屋を追加したいところだな。作り物とはいっても、岩だらけの景色と青空の広がる風景じゃ気分的にだいぶ違うんだもん。
 なんだか目標を持つと、少し楽しくなった気がしたかな。

「おっと、どうやら管理局の人たちが来たようですな」

「みたいだね。出迎えに行こっか」

 気合いを入れていると、谷地さんと日下さんが来た時に感じる、敵意のない空気の振動を感じた。
 つまりそれは、ダンジョン管理局の人が来たということ他ならない。
 僕たちは早速、先程設置したばかりの短絡通路を通って出迎えに向かう。
 ダンジョンのボス部屋の入口の壁に、その扉はついている。そこを開けるとちょっとだけ通路があって、すぐに別の扉が見えている。そこを開けると、管理局の人のために用意した小部屋の中に出るようになっているんだ。
 この扉が使えるのは、僕とバトラー、それと不殺設定をした人たちだけなんだ。

「これを教えたら、びっくりするんだろうね」

「それはそうでしょう。ダンジョンマスターのみに許された特権ですからな。人間は誰一人として知らぬことです。驚かぬ方がおかしいというものですぞ」

「でも、教えるのは帰りの方がいいかな」

「ですな。広くなったダンジョンも見てもらわねばなりませんからな」

 僕たちは話しながらダンジョンの入口に通じる扉を開ける。
 部屋から出た僕たちを待っていたのは、谷地さんと日下さんの二人だったけど、よく見ると後ろに知らない人たちが数名立っていたようだった。
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