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SCENE102 自分のやることをやろう
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横浜ダンジョンの新エリアのテスター探索者のことはダンジョン管理局に任せて、僕は今日もダンジョンの改造に取り組んでいる。
「第二階層って何もいじってないんだよね。だから、何かするとしたら第二階層がいいと思うんだ」
「そうですな。ラティナ様も仰られた通り、ここはプリンセスのダンジョンなのですから、思い切ってやられたらよいかと思いますぞ」
「うん、そうさせてもらう」
「ファイトです、ウィンク様」
ラティナさんとバトラーから応援されて、僕はいろいろと考えてみることにする。
「ねえ、バトラー」
「なんでしょうか、プリンセス」
ふと何かを思いついた僕は、バトラーに質問をしてみることにした。
「モンスターの中には、非殺傷のモンスターっているのかな。捕まえてボスのところに連れてくるとか、ダンジョンの入口に送り返すとか」
「おお、そういうモンスターでしたらいますぞ。相手を捕まえると、転移魔法を使って一瞬で移動してしまうのですよ」
「詳しく聞かせてくれないかな、バトラー」
「よろしいですぞ」
バトラーが面白いモンスターのことを知っているみたいだ。僕はその話を詳しく聞いてみることにする。
どうやら、ラティナさんみたいなゴーレム系のモンスターらしく、動きは遅い代わりに、相手を捕まえたら絶対に離さないらしい。そして、捕まえた相手と一緒に、ダンジョンマスターが指定したポイントまで一瞬で転移してしまうそうだ。
「いいね、そういうの。だったら、二階層にそういうアトラクションを作っちゃおうか」
「どうなさるおつもりですか、プリンセス」
「迷路だよ。一階層の部屋から迷路の奥へと転移させて、そこからみんなに脱出してもらうんだ。そのところどころにお宝を仕掛けておいて楽しんでもらうんだよ」
遊園地とかアニメなんかのタイアップで行われる脱出イベントとか、そんな感じの迷路を、このダンジョンに作ってしまおうというわけだよ。
僕としては探索者たちを殺すつもりはないし、みんなが楽しめる新しいダンジョンを目指すんだ。
「もちろん、宝箱は全部がお宝じゃないよ。一部の宝箱にはその転移魔法を使うモンスターを仕込んでおいて、捕まったら終わりっていうことにするんだ。デバフのおまけつきで」
「面白そうですね。私も手伝ってもいいですか?」
「うん、構わないよ。助手をするって言ってくれたんだもの。むしろ積極的にかかわってくれると嬉しいな」
「はい、お任せ下さい!」
ラティナさんがにこにこの笑顔で参加してくれるみたいだ。
ゴーレムなのに、本当に表情が分かりやすく変わるな、ラティナさん。僕から見てみても、可愛いって思えるくらいだよ。
そのせいか、最近のダンジョンポイントの増え方が鈍ってきてるんだよね。僕の魅力ってそんなに弱いのかなぁ……。
元男ではあるけれど、魅了持ちのラミアプリンセスって種族からしたら、なんとも不満しかないや。
まぁ、それはさておき、僕は試しに転移魔法持ちのゴーレムを召喚しようとする。
だけど、僕の手が突然止まってしまう。
「えっ、1000?!」
そう。一体を呼び出すのに消費するダンジョンポイントがとっても高かった。キラーアントなんて5ポイントだよ?!
キラーアント二百体分のダンジョンポイントを消費するとあっては、僕の手が止まるのは仕方のないことだった。
「ねえ、高いよ……」
「それはそうでしょう。転移魔法持ちとなれば、それだけで価格は跳ね上がります。トラップゴーレムの1000ポイントはまだ安い方ですぞ」
「そ、そうなの……?」
バトラーから補足された言葉に、僕は耳を疑った。1000ポイントでも安いって、どんだけなんだよ。
というか、このモンスター、トラップゴーレムっていうんだ。なんともらしい名前だなぁ。
「聞いたことない名前のモンスターですね。存在してたんですか、こんなモンスター」
なんと、ラティナさんでも知らないモンスターらしい。ゴーレム系だからゴーレムは知ってると思ったんだけど、そうでもなかったみたいだ。
「まあ、あんまり使いませんからな。普通に知っている方など、ほんの一握りですよ」
「どんな人が知っているの?」
僕はすかさずバトラーに質問をしてみる。
僕からの質問に、バトラーが珍しくすぐに答えなかった。なんだか、話すのを渋っているようだ。
「……申し訳ございません、プリンセス。我ではその質問に答えることはできませぬ。ただ、我が知っているといいうことだけで、どうかご容赦ください」
バトラーは悩み抜いた感じで、僕の質問に答えてくれた。
こんなバトラーの姿は初めて見たよ。でも、これから察するに、おそらくこのダンジョンシステムの根幹にかかわるような話なんだろうなぁ……。
なので、ここはバトラーの気持ちを汲んで、これ以上聞くことはやめておいた。
思えば、バトラーも謎の多いモンスターだもんね。
無人ダンジョンであるはずのこのダンジョンで、ずっと一人で隠れて過ごしていたんだもの。
考えれば考えるほど、バトラーのことがよく分からなくなってくる。
だけど、いいや。このダンジョンにおいて、バトラーは頼りになる存在だもの。疑うのはよくないよね。
バトラーのことはこのくらいにしておいて、ひとまずどんな空間にすることだけを考えることにした。
(いつか、バトラーが打ち明けてくれるのを待つことにしよう)
僕はそう考えることにしたのだった。
「第二階層って何もいじってないんだよね。だから、何かするとしたら第二階層がいいと思うんだ」
「そうですな。ラティナ様も仰られた通り、ここはプリンセスのダンジョンなのですから、思い切ってやられたらよいかと思いますぞ」
「うん、そうさせてもらう」
「ファイトです、ウィンク様」
ラティナさんとバトラーから応援されて、僕はいろいろと考えてみることにする。
「ねえ、バトラー」
「なんでしょうか、プリンセス」
ふと何かを思いついた僕は、バトラーに質問をしてみることにした。
「モンスターの中には、非殺傷のモンスターっているのかな。捕まえてボスのところに連れてくるとか、ダンジョンの入口に送り返すとか」
「おお、そういうモンスターでしたらいますぞ。相手を捕まえると、転移魔法を使って一瞬で移動してしまうのですよ」
「詳しく聞かせてくれないかな、バトラー」
「よろしいですぞ」
バトラーが面白いモンスターのことを知っているみたいだ。僕はその話を詳しく聞いてみることにする。
どうやら、ラティナさんみたいなゴーレム系のモンスターらしく、動きは遅い代わりに、相手を捕まえたら絶対に離さないらしい。そして、捕まえた相手と一緒に、ダンジョンマスターが指定したポイントまで一瞬で転移してしまうそうだ。
「いいね、そういうの。だったら、二階層にそういうアトラクションを作っちゃおうか」
「どうなさるおつもりですか、プリンセス」
「迷路だよ。一階層の部屋から迷路の奥へと転移させて、そこからみんなに脱出してもらうんだ。そのところどころにお宝を仕掛けておいて楽しんでもらうんだよ」
遊園地とかアニメなんかのタイアップで行われる脱出イベントとか、そんな感じの迷路を、このダンジョンに作ってしまおうというわけだよ。
僕としては探索者たちを殺すつもりはないし、みんなが楽しめる新しいダンジョンを目指すんだ。
「もちろん、宝箱は全部がお宝じゃないよ。一部の宝箱にはその転移魔法を使うモンスターを仕込んでおいて、捕まったら終わりっていうことにするんだ。デバフのおまけつきで」
「面白そうですね。私も手伝ってもいいですか?」
「うん、構わないよ。助手をするって言ってくれたんだもの。むしろ積極的にかかわってくれると嬉しいな」
「はい、お任せ下さい!」
ラティナさんがにこにこの笑顔で参加してくれるみたいだ。
ゴーレムなのに、本当に表情が分かりやすく変わるな、ラティナさん。僕から見てみても、可愛いって思えるくらいだよ。
そのせいか、最近のダンジョンポイントの増え方が鈍ってきてるんだよね。僕の魅力ってそんなに弱いのかなぁ……。
元男ではあるけれど、魅了持ちのラミアプリンセスって種族からしたら、なんとも不満しかないや。
まぁ、それはさておき、僕は試しに転移魔法持ちのゴーレムを召喚しようとする。
だけど、僕の手が突然止まってしまう。
「えっ、1000?!」
そう。一体を呼び出すのに消費するダンジョンポイントがとっても高かった。キラーアントなんて5ポイントだよ?!
キラーアント二百体分のダンジョンポイントを消費するとあっては、僕の手が止まるのは仕方のないことだった。
「ねえ、高いよ……」
「それはそうでしょう。転移魔法持ちとなれば、それだけで価格は跳ね上がります。トラップゴーレムの1000ポイントはまだ安い方ですぞ」
「そ、そうなの……?」
バトラーから補足された言葉に、僕は耳を疑った。1000ポイントでも安いって、どんだけなんだよ。
というか、このモンスター、トラップゴーレムっていうんだ。なんともらしい名前だなぁ。
「聞いたことない名前のモンスターですね。存在してたんですか、こんなモンスター」
なんと、ラティナさんでも知らないモンスターらしい。ゴーレム系だからゴーレムは知ってると思ったんだけど、そうでもなかったみたいだ。
「まあ、あんまり使いませんからな。普通に知っている方など、ほんの一握りですよ」
「どんな人が知っているの?」
僕はすかさずバトラーに質問をしてみる。
僕からの質問に、バトラーが珍しくすぐに答えなかった。なんだか、話すのを渋っているようだ。
「……申し訳ございません、プリンセス。我ではその質問に答えることはできませぬ。ただ、我が知っているといいうことだけで、どうかご容赦ください」
バトラーは悩み抜いた感じで、僕の質問に答えてくれた。
こんなバトラーの姿は初めて見たよ。でも、これから察するに、おそらくこのダンジョンシステムの根幹にかかわるような話なんだろうなぁ……。
なので、ここはバトラーの気持ちを汲んで、これ以上聞くことはやめておいた。
思えば、バトラーも謎の多いモンスターだもんね。
無人ダンジョンであるはずのこのダンジョンで、ずっと一人で隠れて過ごしていたんだもの。
考えれば考えるほど、バトラーのことがよく分からなくなってくる。
だけど、いいや。このダンジョンにおいて、バトラーは頼りになる存在だもの。疑うのはよくないよね。
バトラーのことはこのくらいにしておいて、ひとまずどんな空間にすることだけを考えることにした。
(いつか、バトラーが打ち明けてくれるのを待つことにしよう)
僕はそう考えることにしたのだった。
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