貴族と使い魔 (旧:貴族は使い魔を溺愛する)

momo6

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第1章

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(アランさんが好き。
出会いは良くなかったけど、私を大切にしてくれる。
ちょっと・可笑しなことを口走るのがたまに傷だけど、この人なら良いかな?って思ったの。
これは恋だよね?自分の気持ちを誤魔化してたけど、、
日に日にアランさんの事が好きになっていく。
初めて好きになった人。
私は猫だったけど・・・今は人間。

アランさん。
あなたを好きになってもいいですか?)



真奈美は自分の気持ちが大きくなった事に気付いた。
熱を持った瞳でアランを見つめる。
アランは疲れたのか寝息を立てて、眠っていた。

ガタガタと搖れながら馬車は屋敷に向かって走り出している。






*****



「まなみ様。お手紙を預かりました。」
『私に?(なんだろ?)』

ケイラから1通の手紙を受け取りました。


‘‘アラン・ハッシュバーグ様の使い魔 まなみ様’’
白い封筒の裏には蝋で薔薇の印がしてあった。

チラッとアランを見ると怪訝そうな顔をしており、コテンとかしげつつ
『中を確認してもいいですか?』
「あぁ、、」

(急に元気が無くなったけど?どうしたのかな?)

真奈美は封を開け、中を見ると一枚の紙が入っていた。
開いて見ると綺麗な文字が目に入る。


‘‘  突然の手紙で驚いただろう?私の誕生祭を行うので出席して欲しい。勿論、アランも同伴で構わない。待っているよ。

                                                 リードリッヒ・ノル・シルビィ  ’’


(誰でしたっけ?えーっと、、?)

「やはりか、、ケイラ!母上を呼んでくれ。」
『アランさん?』
「まなみ。先日、王宮でリードリッヒ様に会ったのを覚えているかい?第3王子のリードリッヒ様だ。今年23歳になられる。
王宮関係の者は直属で招待状を貰うんだが、、私ではなくまなみに招待状がくるとは、、」

(王子様?あっ!確かにそんな名前でしたね。忘れてました。
でも、何で私に?)
不思議に思いつつ、アランさんに尋ねようとした時
奥さまが部屋に来ました。


「アランさん?どうかなさったの?」
「母上、リードリッヒ様より誕生祭の招待状がまなみに来ました。まなみにドレスを仕立てるのをお願いしてもよろしいですか?私は行くところが出来たので、まなみ。行ってくるよ」

頬にアランさんの唇が触れ、踵を返し部屋を後にする。
『いってらっしゃい』
真奈美の小さな囁きはアランの耳に届いていない。

そんな真奈美の後ろ姿を見つめていた奥様が微笑んでいる

「まなみさん。心配しなくてもアランさんはすぐに戻りますよ。さぁ、誕生祭は一月後です!今からでも遅く無いですわ!!
私が1から淑女の嗜みを教えて差し上げますゎ!始めは挨拶からですわね!!メアリー、あの部屋にまなみさんをお連れしてね。私は準備したら向かいますわ。」

「畏まりました。まなみ様、こちらへ」



(何やら不穏な空気です。
ケイラさん、どうしましょう?
・・・あれ?ケイラさん?さっきまで隣にいましたよね?
ん?何で扉の外にいるんでしょう。
親指を立てて、グッジョブってしてますけど、、
何やら嫌な予感がします。
心なしか、他のメイドさんも居なくなってますね・・・
えっ?あの部屋って奥さまが言ってたけど、何かあるのかな・・?)


「まなみ様。こちらの部屋でお待ち下さい。」
はっ!いつの間にか部屋についたんですね!

・・・・・扉を見ると、真っ赤な色の扉です。
他の扉は、普通の木目調の茶色や白など。
この扉は他に比べ異質な色合いをしてます。

おそるおそる扉を開けると、中は体育館みたいな広い部屋。
変わった事と言えば一面真っ白いって事かな?
辺りを見渡してみると、一枚の鏡がある事に気付いた。

(鏡?なんでこんな所に?)

近寄ってみると、ピンクの髪に金色の瞳。真奈美の今の姿が映し出された。

『ふわぁ~。私ってよく見たら可愛いじゃない?昔の自分とは似ても似つかないわ。』
ふふっと鏡を見ながら呟いた。

《そうよね、昔の私は今の姿では無かった》

『えっ?』
誰が喋ったの?
辺りをキョロキョロ見渡すが誰もいない。

《ふふっ私が誰だか分からないの?真奈美》

『・・・鏡の私がしゃべった・・の・・・?』

《やっと気付いた?そう、私よ。私はあなた、あなたは私。でも、この姿はあなたではない。本当のあなたはもっと気高い存在。忘れたの?じゃぁ、私が見せてあげる。こっちにきて?》

『本当・・の・・・私?・・』

鏡の真奈美が言う言葉にフラフラと引き寄せられ、真奈美は鏡に手を触れた。
その途端、鏡の中に手が引き込まれ、鏡の中に引きずり込まれそうになる。

『!?ちょっ!!ちょっと!!やめて!離して!』
突然の出来事で真奈美は中に入らないように抵抗した、
腕が片方入った時に部屋の扉が開いた。


「ふんふ~ん♪ おっ待たせ~まなみちゃん。準備はできたかし!あら!?まなみちゃん!ストップ!ストップ!!ティーマラスィ!!」

ピカァッ!
《うわぁっ!!》

鏡が青く光り、鏡から真奈美は解放された。
鏡を見ると真奈美の姿をしていた筈なのに、中高生ぐらいの男の子が鏡から出てきた。
『・・・えっ?』

(鏡から出てきたよね、?えっ?男の子??えっ?えっ?)

真奈美はプチパニックになっていた。


「ごめんなさいね、この子はティーマラスィ。鏡の精霊なの、ちょっとイタズラが過ぎたみたいね。まなみさんに淑女の嗜みを指導するようお願いしたんだけど、ごめんなさいね?気を悪くしたでしょう?」

『はっ!だっ、大丈夫です。驚きはしましたが、精霊・・さんなんですね。初めまして、まなみです。よろしくお願いします。』

《ハハッ!驚かしてゴメンゴメン。また、変わった毛色の子が来たね!いいよ!教えてあげる》

『は、はい!ご指導よろしくお願いします!』

《僕は優しいから安心していいよ!・・・・・ーー天上人を拝めるとは・・・しかも、極上の魔力。ペロリッ》

ティーマラスィの囁きは真奈美に届く事は無かった。
奥様に練習用のドレスに着替えさせられていたのだ。

これから、ティーマラスィにビシバシ扱かれるとは思いもしていなかった。


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