蟲の王

丹転淋

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上京

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 グポグポジュルジュルと淫靡な音を絶え間なく立てながら、常人であれば恐怖を感じてしまうほどの熱心さで続けられていたフェラチオ。
 それが不意に途切れる。

「ね、ねえ。お願いよ。もう、限界なの……」

 勃起し切った僕の肉棒の向こうで、奥さんが切なそうに眉根を寄せた。
 でもそうしながら大きく舌を出して裏スジを舐め上げるのだから、さすがと言うかなんと言うか。

「いいですよ。シックスナインでも挿入でも」

「お願いだから、もう挿れて」

「わかりました。お好みの体位でいいですよ」

「……なら、横になって。あたしがキミを犯すみたいにして咥え込みたいわ」

「了解です」

 乱暴にしながら快楽を与えるSMプレイのようなセックスも好きだけど、受け身セックスも大好物。
 大きなベッドに上がって仰向けになり、少し垂れ気味の巨乳を揺らしながら奥さんが僕に跨るのを見守る。

「おっきいから、だいぶ上に行かないとダメなのね」

「ですね。僕はおっぱいが近くに来て嬉しいですけど」

「あんっ! 乳首いきなり吸っちゃ、はぁんっ!」

 おっぱいだけじゃなく、乳首もかなり大きい。
 それをまるでフェラでもするように舐めると、奥さんは跳ねるように体をくねらせた。

「美味しいですよ、奥さんのいやらしい乳首」

「やあっ。子供を2人も母乳で育てたから、肥大しちゃってるのよ。恥ずかしいわ」

「すっごいエッチな感じがして興奮しますよ?」


「んんっ。極太生チンポ、あてがっただけでイキそうっ……」

「濡れ方も凄いですね」

「だって3年ぶりだもの。ああっ、広げられてくわ……」

 結婚前はそれなりに遊んでいたのに、子供を2人産んだら3年もほったらかし。

 能力は発現していないにしても、若い時から修行をしていれば能力者になれたかもしれないこの奥さんなら、こうまで酷い淫気詰まりを起こしてしまうのも当たり前。
 しっかり淫気を散らしておこう。

(おいおい。このオマンコ、入り口に引っ掛かりがまったくねえぞ。東京のヤリマンってのは、こんなオマンコをしてんのか。こりゃあたまんねーだろ、とーちゃん?)

 セイとは違う幼い声。
 僕の次女であるフウカだ。

(だねえ。痛みがまったくないまま、亀頭が飲み込まれちゃいそ。こんなにすんなりこの大きさを受け入れちゃうアソコは初めてだねえ)

(すぐにオレもこんなオマンコになってやるから、今日こそマンションに帰ったらハメまくろーぜ?)

(そういうセリフはせめて中学生くらいの見た目になってから言おうね、フウカ)

 僕はロリコンじゃない。
 幼稚園児にしか見えないフウカとセックスなんて、出来るはずがないじゃないか。

(ちぇーっ。お、さすがヤリマンおばはん。とーちゃんのをズッポリ咥え込みやがった)

「……あ゛━━━━ッ!」

 膣肉が蠢く。
 奥さんの叫び声は、その後に聞こえた気がした。

(んー。まだ入り口なのに、こんな簡単にイッちゃうのかあ)

(このおばさんセックスひさしぶりだし、ととさまの極上チンポだから仕方ないのっ)

(子宮口をゴリゴリ擦んなきゃ祓えねえのになあ)

「まだ半分も挿れてませんよ、奥さん?」

「……ま、待って。こんな凶悪なのっ、初めてだからっ」

「そうもいきませんって。早く家に帰りたいんで、しょっ!」

 腰を突き上げながら、大きなお尻を掴んで力任せに引く。

「んあ゛━━━━っ!?」

 ゴリッとした感触。
 それを亀頭で感じると、僕に跨った奥さんの腰の辺りから黒い靄が散るのが見えた。

 淫気。

 これが子宮を通る気道にこびりついて、気の流れを悪くしている。
 それだけでなく詰まっているのが『淫』の気なので、この奥さんの性欲は限界まで肥大し、普段なら嫌悪感を感じる変態的な行為で興奮してしまったりもするのだ。

 異常性欲が原因とされる犯罪者が逮捕されると、警視庁で働く能力者が取り調べをしたりするそうだけれど、そういった犯罪者の何割かにはこの淫気詰まりの症状が見られるらしい。

「さあ、もっと擦りますね」

「あはぁっ!」

 ベッドが軋む。
 そのたびに上がる生肉のブロックで生肉を殴るような音と、かなり湿った水音。

 それに奥さんの獣のような喘ぎ声が重なるまでに、子宮口を亀頭で片手の指の数すら擦らなかった。

「凄いですね。カリで掻き分けたアソコの肉が、すぐにカリ裏までネットリ絡みついて。いやらしいアソコだなあ」

「あ゛っ! んっ、あっあっあっ。おほ~っ♡」

「……聞いてないか。まあ、言葉での愛撫が要らないなら楽でいいけど」

 奥さんはもう、夢中で自分から腰を振り始めている。
 膣の行き止まりや子宮口を痛めそうなほどだ。
 ここまで自分で腰を振りまくってくれるなら、僕の方は膣壁や行き止まりを万が一にも痛めたりしないよう、深さや角度を微調整してあげればそれでいい。

(でもまだちょっと怖いかなぁ。セイ、悪いけど……)

(へーきなのっ。フェラ直前に、ととさまのチンポはおばさんマンコに最適化してあるのっ)

(通常時とほとんど変わんない大きさだから確認してみたんだけど、やっぱこれでも最適化済みなのかあ。ありがとね)

(えへへ~♪)

 奥さんが腰を振るたびに大きな喘ぎ声が上がって、巨乳やお腹の肉が波打つ。それだけでなくその肉は、揺れながら汗を飛び散らせていた。

 今は、3月の下旬。
 それなのになぜか事務所にはクーラーの冷気が満ちているから、普通なら寒さを感じるくらいのはずなのに。

「い、いいわっ。最高よコレぇっ♡」

「それは良かった。さっきからキュウキュウ締めつけて、簡単には抜けそうにないですもんね。そろそろなんじゃないですか?」

「そうよっ。あたし、またイキかけてるのっ。こんな若い子の生チンポを咥え込んで、はしたなくっ♡ あんっ♡」

 奥さんの淫気は、ほぼ散りかけている。
 あとは膣内射精の、子宮口に尿道を押しつけた状態での射精、その勢いで祓い切れるはず。

「いいですよ。イッてください。僕も一緒にイキますから」

「本当にっ? こんなおばさんのオマンコに中出ししてくれるのっ!?」

「奥さんのアソコは絶品ですからね。たっぷりと吐き出しますよ」

「うれし、んうっ♡」

「あはは。中出しを想像してイキかけるとか。かわいいなあ、もう」

 僕は、年上の女の人としかセックスの経験がない。
 でも清楚な見た目の美人さんにも、出産経験のある女の人にも慣れているけれど、ここまで遊んでいた人とは初体験。

 さっきのフェラも極上だったし、遊んでいる年上の女の人とのセックスが癖になりそうだなんて事を考えながら、子宮口を目がけて腰を突き上げた。
 そのまま、対面座位に体位を変える。

「あ゛はぁっ♡」

「今度は僕が腰を振るから、一緒にイキましょう。奥さん」

「せーし!? せーし出しちゃうのっ!? キミみたいな美少年が、おばさんマンコにっ!? ちょうだいっ、早くう~っ♡」

「美少年は言い過ぎですって。ん、いい締まり具合」

「ああ、夢みたい。あっ、イクっ。こんな若い子に下からガン突きされてイッちゃうのっ♡」

 セックス相手の年齢が若いと、大人はそれだけで興奮したりするのかな。

 僕は少し変わった能力者だから色事系の祓い仕事はこれからも回されるだろうし、東京に出たらいろんな女の人達とセックスをしろと師匠達には言われている。
 それも大切な修行らしい。

 だから、いつか同い年や、僕より若い女の子とだってセックスをする機会はあるだろう。
 ふと浮かんだ疑問の答えは、その時までおあずけかな。

(もし若いうちにとーちゃんのチンポの味を覚えちまったら、将来はとんでもない淫乱女になるんだろうなあ)

(また人の思考を読んで…… ま、大丈夫でしょ。フェロモンも媚薬効果も、射精のタイミングだってもうセイに頼らなくても制御できるようになったし。あいかわらず、大きさの調節だけはセイに頼むしかないけど)

(任せてなのっ♪)

(そんじゃ派手に中出し決めなよ、とーちゃん。あっちでオナニーしたいのを必死でガマンしてる桃ってムッツリスケベ女に、とーちゃんの能力を見せてやらなくっちゃな)

(桃さんは雇い主だから目の前で見せなきゃいけないだろうって言われてたけど、まさか初日、しかも顔を合わせてすぐにこうなるとは……)

(その方がととさまらしくっていいのっ♪)

(へへっ、まったくだぜ)

 やれやれ。

 そんな気分で、また奥さんの大きなお尻に手を伸ばす。
 対面座位なので汗まみれになった、むっちりしたお尻の肉が僕の手で形を変えるのを眺められないのは残念だけれど、準備は万端。
 射精なんて、いつでもいくらでも可能なのが僕という能力者だ。

「出しますよ、奥さん?」

「来てっ♡ おばさんのオマンコに、せーしをビュービュー吐き出してっ♡」

「もちろん」

 指がどこまでも沈んでゆきそうな、柔らかなお尻。
 その肉を強く掴みながら、思いっきり腰を突き上げた。

「あ゛あ゛っ♡」

 喘ぎ声を発するために開いた口からヨダレが盛大に飛び散る。
 それと腰を突き上げるたびにブルンブルンと揺れている巨乳からも汗が散って。
 エロいなあ……

「欲しがってますね。子宮が下りて来てますよ?」

「ん゛ーっ♡ ……イ、イクぅっ。イッちゃうぅっ♡」

「ええ。一緒にイキましょう」

「ひう~っ♡」

 本人が絶対に意識して出したとは思えない不思議な声と同時に、僕の陰毛の密集地に熱さを感じた。
 陰毛を肌にへばりつかせていた汗を、その液体が洗ってお尻の方に落ちてゆく。

「ここに来て潮吹きですか。奥さんはいやらしいなあ」

「な、なにこれぇっ!? イッてる、イッてるのに、またっ♡ っくぅ、……あはぁ♡ あ゛っ、んっあっあっあっ♡ イクの止まんな、いいッ!?」

 うねり、蠢きながら、痛いほど締めつけて離さない。
 奥さんの意思とは関係なく、身を捩るように動き続けている完熟オマンコ肉はそんな状態。
 淫気詰まりはそれが祓われる瞬間、快感が頂点に達するらしい。

「そろそろですねえ」

「待って、あ゛んっ♡ こ、これダメぇっ。絶対、絶対にオシッコ出ちゃう! お漏らししちゃうからっ!」

「いいんですよ。そんなのには慣れてます。なんなら、大きい方もどうぞ?」

「ダメ、あ゛あぁあ゛っ♡」

 こんな状態でも、まだ話せるなんて。

 師匠達ができるだけ多くの女の人とセックスをするようにと言っていたのは、こういう女の人もいるのだという事を身をもって知っておけという意味だったのかもしれない。
 これで身体能力が上がる能力や特性を持った能力者でも、異能を得るために特別な修行を長きに行って術者になったのでもない、ただの一般人だというのだから驚きだ。

「……も、もうだめぇっ。イ、イクっ♡」

 腰を突き上げるスピードを上げる。
 勃起から射精まで自由自在の制御できる能力を抜きにしても、射精感は充分。
 あとは、タイミングを合わせるだけ。

「や゛、ぁっ、っは。んっあっあっあっ、あ゛っ! ……イ、イグゥッ♡」

 剛力系の能力でも発現したんじゃないかというほどの力が、僕の背中に回された腕にかかる。

「僕も出ます」

「……んぁあ゛ああ゛━━━━━━っ♡」

 獣のような叫びが上がると同時に、とんでもない締めつけ。
 まるで軟体生物が死を悟ってそれへと誘う激痛に抗って暴れているかのように、奥さんの膣がうねった。

(ははっ。宣言通り、お漏らししながらの中イキだなあ)

(……あー、射精が止まんない。やっぱ、1日でもセックスしないと溜まっちゃうねえ)

(おばさん、ビュルビュル吐き出されるたびにイッてるのっ)

(どーりでアソコの中のうねりが止まんない訳だねえ)

(しっかし楽しみだなあ、とーちゃん)

(まあねえ。どんな子でも、しっかり姉として面倒を見てあげてね。一般人なら護衛はいらないだろうから、普段は僕の影の中だ)

(任せろ。なあ、セイ)

(うんっ♪)

 2人は、本当に優しい子だ。
 心配なんて欠片もしていないけれど、絶頂の余韻を愉しんでいる間はヒマなので言っただけ。

 しばらく身じろぎもしないでいると、僕の射精が終わってもまだ蠢いていた奥さんのアソコから不意に力が抜ける。

「もう意識を失った?」

 そう声をかけてきたのは、立ち上がってベッドに歩み寄ってきた桃さん。

「あ、はい。その気で出したし、射精量も調節してないんで。でも一般人なのを考えたら、意識を失うの、かなり遅かったですよ」

「そう。抜いたら股を開かせて」

「いいですけど、観察かなにかですか?」

「撮影と保存」

「ビデオカメラなんて持ってないのに?」

 そう問うと桃さんは初めて見せるかすかな微笑みを浮かべ、目尻の辺りを人差し指でトントンと叩く。

「カメラはこの目。データの保存先は、脳内フォルダ。これなら、データの流出はあり得ない」

「……なるほど。それが桃さんの能力の一部ですか」

「ん」

「じゃあ、抜きますね」

 あれだけ射精しても勃起したままの肉棒を、ゆっくりと抜いてゆく。
 そこを見つめる桃さんの頬が赤いのは、セックスに慣れていないからなのかな。

「膣口は開き切ってるのに、ほんの少ししか精液が垂れ出さない」

「それだけじゃないですよ、ほら」

「……寝ている妊婦を何か月も撮影して早送り再生でもしてるように、お腹が大きくなってく」

「ええ。もうすぐです」

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