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サイドストーリー2 リゼとの出会いとウィルの悩み
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宿では今も社交パーティーが続いおり、二階にある豪華なリゼの部屋では、アニスは好きなワインを飲み、ミヨンとウィルは料理に舌鼓を打っていた。
リゼは机に向かうと書類を書き始め、クリエは特に何もせずベッドに座り、その様子を楽しそうに見ている。
やがてリゼがクリエに書き終えた二枚の書類を渡した。
一つはクリエたちが保管し、もう一つはリゼが保管する物になる。
「どうかこれに署名をしてはいただけませんか?」
それをミヨンたちも横から覗き込む。書類を確認したミヨンが声を上げた。
「こ、これはスポンサー契約書じゃないか!」
「すでにわたくしの署名はしてあります。後はそちらが署名をしていただければ契約完了です」
エレクトラ商会がノルエステに寄付しているのは有名だが、大会や祭りなどの大きな出し物などでは、他の商会に混じってのスポンサーに留まり、個人的なスポンサーになる事はほぼなかった。
それだけに個人契約は非常に珍しく価値がある。
「どうしてこれを?」
書類を見て驚いているミヨンたちとは違い、クリエは冷静にリゼに聞いた。
「お礼と……何よりわたくしがアーレル様に救われたからです」
「さっきのは別に気にしなてもいいよ?」
「その事だけでは、ございませんわ」
リゼはクリエの答えに首を横に振ると、この部屋で過ごした二人だけの時間を思い出す。
******
クリエとリゼの情事が終わった後、リゼは少しの間気絶し、気が付くとベッドの上でクリエに膝枕をされていた。
クリエは服を着ていたが、リゼは裸のままでシーツを被されており、リゼの頭をクリエは優しくずっと撫でている。
「起きた?」
「……はい。その、お見苦しい所をお見せしました」
「どうして? とても可愛かったよ。満足してくれたかな?」
「とても」
「そっか、それは良かった」
クリエが頭を触れるたびに、優しい温もりがリゼには感じられた。
「約束通り、報酬を差し上げないといけませんわね。ただ、疲れて倉庫には行けそうにもないで、どうかご自由に行って下さい」
「いいの?」
「はい。ただし、行き方と鍵は折角の宝探しですから、お連れの方と考えて下さいね。暗証番号は『L・Z・U・T』です。これは答えであるとだけ言っておきます」
「ありがとう」
「さぁ、もう行って下さい。わたくしは一人で寝ますので」
リゼがクリエに行くように促すが、クリエは微動だにせず頭を撫で続けている。
「あの……アーレルさん?」
「大丈夫。ここには僕と君しかない。だから君の敵はいないよ。ゆっくり眠っていいんだよ」
「……」
「無理に一人にならなくてもいいんだ。君が眠るまで僕はずっとそばに居るからね」
「わたくしは別に……」
「騙されて、裏切られて、傷付けられて……怖いよね。痛いよね。他人を信じられないよね」
「……」
「君を信じる人じゃなくて、君が信じたい人を信じればいい」
多くの人からは「信じるから信じてほしい」。そうリゼは何度も言われた。
そして何度も裏切られた。
言葉は綺麗で正しいのかも知れない。
だが、クリエはただ信じろと言うのではなく、信じたい者だけを信じろと、自分勝手な感情を大切にするようにリゼに告げる。
「貴女は……どうなんですか?」
「僕は信じたい者しか信じない、愛したい者しか愛さない。そして、傍に居たい者としか一緒に居ない。笑ってしまうくらい、我儘な神でしょ?」
「それは許されるのでしょうか?」
「許されないかもね。でも、それが僕自身だから。エルフの寿命は特に長い。だから、君も自由に生きればいい」
クリエはリゼの頭を撫でながら、たまに耳に触る。
その度にリゼはくすぐったそうに、少し身をよじった。
「好きな物は好き、嫌いな物は嫌い。ただ全力で生きれば良いよ。それは誰かに許される必要も無い。だけど……今はただ眠ればいい。君が僕を拒絶しない限り、僕は君の傍に居るからね」
「それはいつまでですか?」
「いつまでも」
リゼにはクリエが本気で言ったのか分からない。
だが、なぜか嬉しかった。
言われた生き方は純粋に思え、いろいろ考え事をするよりも、楽しく意味があるように感じる。
全力で生きる事なんて、久しく忘れている……あるいは、逃げていた事だった。
「ありがとうございます……」
リゼはそっと撫でているクリエの手を握る。
「眠るまでこのままでいいでしょうか?」
リゼは他人への不信感から、誰かと一緒に寝る事は数十年はしていない。
だが、改めて感じる自分以外の温もりは、落ち着き、心地良く……自ら手放したリゼが一番求めている物だった。
「勿論、ゆっくりと休んで。ここには僕と君だけしかいない……僕と君だけの場所だからね」
クリエに言われて、リゼが目を瞑る。
不思議と部屋の外の喧騒が何も聞こえず、クリエと自分の吐息だけが耳に届いてた。
「……おやすみさない、クリエ様」
「おやすみ、リゼ」
やがてクリエの温もりに包まれて、リゼの意識はまどろみに落ちていく……。
そしてクリエはリゼが深い眠りに入ったのを確認すると、起さない様にそっと部屋を出て行った。
******
その時の事を思い出したリゼは、感極まりクリエを抱き締める。
「勿論、愛ゆえにですわ! わたくしはもう、アーレル様に心も身体もここで奪われたのですから!!」
身長差からクリエの頭を何度も頬ずりする。
突然の行動に呆気に取られていたミヨンたちだったが、慌ててリゼからクリエを引き剥がした。
「お、お前もアニスみたいにドスケベ脳内ピンクかっ!」
「……」
流れ弾がアニスに当たる。
「おや? それにわたくしを助けてくれた時、アーレル様は『僕のリゼ』と言って下さいましたよ?」
「?」
リゼの言葉を確認するように、クリエはミヨンたちを見た。
「言ってたわね」
「言ってたな」
「言ってましたね」
三人が口を揃えて言い、それを聞いたクリエがリゼに言う。
「えっと……その、嫌だったらごめんね。つい出た言葉だったんだ」
「ほら、ついだとよ。深い意味は無いって事だ。アニスみたいなはしたない胸をこいつに押し付けるな」
「ついって事は、本心だとも言えるのではないでしょうか? それに……」
と、リゼは全体が黒で金色の文字が入っている、特別感のある一枚のカードをポケットから取り出してミヨンたちに見せた。
「そんな事を言ってもよろしいの? これも差し上げようと思っていましたのに」
クリエを守る様に抱きしめているミヨンたちだが、それを見た途端目の色が変わる。
「そ、それはまさかの『VIPカード』か!」
「え? あれよね。特別割引とかに使える。高いお酒が格安で手に入るわ!」
「しかもあれは会長の署名入り。緊急時にはその場で物やお金を無料で工面してくれる権限付きですよ」
リゼがこれ見よがしに、ミヨンたちの前でカードをひらひらと見せびらかし、
「すまんクリエ。私たちの財務改善の為だ……」
ミヨンが言い、クリエはリゼに差し出された。
満面に笑みを浮かべているリゼにクリエが聞く。
「それでリゼは何が欲しいの?」
「何もありませんわ」
「対価はきちんと求めないとね」
「……でしたら、アーレル様たちの居場所や近況を知れる文通と、お時間のある時にまたわたくしを慰めてはくれませんか?」
「慰めるのは駄目かな」
クリエに否定され、リゼが少し悲しそうな顔をするが、クリエが続けて言う。
「僕たちに力を貸してくれるなら仲間だからね。文通と時間を提供するよ」
「時間ですか?」
「そう、これからはみんなで一緒に楽しい時間を作ろう。勿論、二人きりの時間も含めてね」
「っ! そんな物を頂けるとは、なんて素晴らしい! ありがとうございます、アーレル様」
「あと、呼ぶ時は名前で良いよ。みんなの事もね。これからよろしく、リゼ」
「……はい、クリエ様!!」
クリエが笑顔で言うと、再び感極まったリゼがクリエの頭を禿げそうなくらい、猛烈な勢いで頬ずりをし始めた。
そんな様子を呆れた様子でミヨンたちは見つめるが、新しく出来た仲間に嬉しくも感じている。
こうして、クリエの新しい狂愛者……ではなく、新しい仲間が増える事になった。
リゼは机に向かうと書類を書き始め、クリエは特に何もせずベッドに座り、その様子を楽しそうに見ている。
やがてリゼがクリエに書き終えた二枚の書類を渡した。
一つはクリエたちが保管し、もう一つはリゼが保管する物になる。
「どうかこれに署名をしてはいただけませんか?」
それをミヨンたちも横から覗き込む。書類を確認したミヨンが声を上げた。
「こ、これはスポンサー契約書じゃないか!」
「すでにわたくしの署名はしてあります。後はそちらが署名をしていただければ契約完了です」
エレクトラ商会がノルエステに寄付しているのは有名だが、大会や祭りなどの大きな出し物などでは、他の商会に混じってのスポンサーに留まり、個人的なスポンサーになる事はほぼなかった。
それだけに個人契約は非常に珍しく価値がある。
「どうしてこれを?」
書類を見て驚いているミヨンたちとは違い、クリエは冷静にリゼに聞いた。
「お礼と……何よりわたくしがアーレル様に救われたからです」
「さっきのは別に気にしなてもいいよ?」
「その事だけでは、ございませんわ」
リゼはクリエの答えに首を横に振ると、この部屋で過ごした二人だけの時間を思い出す。
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クリエとリゼの情事が終わった後、リゼは少しの間気絶し、気が付くとベッドの上でクリエに膝枕をされていた。
クリエは服を着ていたが、リゼは裸のままでシーツを被されており、リゼの頭をクリエは優しくずっと撫でている。
「起きた?」
「……はい。その、お見苦しい所をお見せしました」
「どうして? とても可愛かったよ。満足してくれたかな?」
「とても」
「そっか、それは良かった」
クリエが頭を触れるたびに、優しい温もりがリゼには感じられた。
「約束通り、報酬を差し上げないといけませんわね。ただ、疲れて倉庫には行けそうにもないで、どうかご自由に行って下さい」
「いいの?」
「はい。ただし、行き方と鍵は折角の宝探しですから、お連れの方と考えて下さいね。暗証番号は『L・Z・U・T』です。これは答えであるとだけ言っておきます」
「ありがとう」
「さぁ、もう行って下さい。わたくしは一人で寝ますので」
リゼがクリエに行くように促すが、クリエは微動だにせず頭を撫で続けている。
「あの……アーレルさん?」
「大丈夫。ここには僕と君しかない。だから君の敵はいないよ。ゆっくり眠っていいんだよ」
「……」
「無理に一人にならなくてもいいんだ。君が眠るまで僕はずっとそばに居るからね」
「わたくしは別に……」
「騙されて、裏切られて、傷付けられて……怖いよね。痛いよね。他人を信じられないよね」
「……」
「君を信じる人じゃなくて、君が信じたい人を信じればいい」
多くの人からは「信じるから信じてほしい」。そうリゼは何度も言われた。
そして何度も裏切られた。
言葉は綺麗で正しいのかも知れない。
だが、クリエはただ信じろと言うのではなく、信じたい者だけを信じろと、自分勝手な感情を大切にするようにリゼに告げる。
「貴女は……どうなんですか?」
「僕は信じたい者しか信じない、愛したい者しか愛さない。そして、傍に居たい者としか一緒に居ない。笑ってしまうくらい、我儘な神でしょ?」
「それは許されるのでしょうか?」
「許されないかもね。でも、それが僕自身だから。エルフの寿命は特に長い。だから、君も自由に生きればいい」
クリエはリゼの頭を撫でながら、たまに耳に触る。
その度にリゼはくすぐったそうに、少し身をよじった。
「好きな物は好き、嫌いな物は嫌い。ただ全力で生きれば良いよ。それは誰かに許される必要も無い。だけど……今はただ眠ればいい。君が僕を拒絶しない限り、僕は君の傍に居るからね」
「それはいつまでですか?」
「いつまでも」
リゼにはクリエが本気で言ったのか分からない。
だが、なぜか嬉しかった。
言われた生き方は純粋に思え、いろいろ考え事をするよりも、楽しく意味があるように感じる。
全力で生きる事なんて、久しく忘れている……あるいは、逃げていた事だった。
「ありがとうございます……」
リゼはそっと撫でているクリエの手を握る。
「眠るまでこのままでいいでしょうか?」
リゼは他人への不信感から、誰かと一緒に寝る事は数十年はしていない。
だが、改めて感じる自分以外の温もりは、落ち着き、心地良く……自ら手放したリゼが一番求めている物だった。
「勿論、ゆっくりと休んで。ここには僕と君だけしかいない……僕と君だけの場所だからね」
クリエに言われて、リゼが目を瞑る。
不思議と部屋の外の喧騒が何も聞こえず、クリエと自分の吐息だけが耳に届いてた。
「……おやすみさない、クリエ様」
「おやすみ、リゼ」
やがてクリエの温もりに包まれて、リゼの意識はまどろみに落ちていく……。
そしてクリエはリゼが深い眠りに入ったのを確認すると、起さない様にそっと部屋を出て行った。
******
その時の事を思い出したリゼは、感極まりクリエを抱き締める。
「勿論、愛ゆえにですわ! わたくしはもう、アーレル様に心も身体もここで奪われたのですから!!」
身長差からクリエの頭を何度も頬ずりする。
突然の行動に呆気に取られていたミヨンたちだったが、慌ててリゼからクリエを引き剥がした。
「お、お前もアニスみたいにドスケベ脳内ピンクかっ!」
「……」
流れ弾がアニスに当たる。
「おや? それにわたくしを助けてくれた時、アーレル様は『僕のリゼ』と言って下さいましたよ?」
「?」
リゼの言葉を確認するように、クリエはミヨンたちを見た。
「言ってたわね」
「言ってたな」
「言ってましたね」
三人が口を揃えて言い、それを聞いたクリエがリゼに言う。
「えっと……その、嫌だったらごめんね。つい出た言葉だったんだ」
「ほら、ついだとよ。深い意味は無いって事だ。アニスみたいなはしたない胸をこいつに押し付けるな」
「ついって事は、本心だとも言えるのではないでしょうか? それに……」
と、リゼは全体が黒で金色の文字が入っている、特別感のある一枚のカードをポケットから取り出してミヨンたちに見せた。
「そんな事を言ってもよろしいの? これも差し上げようと思っていましたのに」
クリエを守る様に抱きしめているミヨンたちだが、それを見た途端目の色が変わる。
「そ、それはまさかの『VIPカード』か!」
「え? あれよね。特別割引とかに使える。高いお酒が格安で手に入るわ!」
「しかもあれは会長の署名入り。緊急時にはその場で物やお金を無料で工面してくれる権限付きですよ」
リゼがこれ見よがしに、ミヨンたちの前でカードをひらひらと見せびらかし、
「すまんクリエ。私たちの財務改善の為だ……」
ミヨンが言い、クリエはリゼに差し出された。
満面に笑みを浮かべているリゼにクリエが聞く。
「それでリゼは何が欲しいの?」
「何もありませんわ」
「対価はきちんと求めないとね」
「……でしたら、アーレル様たちの居場所や近況を知れる文通と、お時間のある時にまたわたくしを慰めてはくれませんか?」
「慰めるのは駄目かな」
クリエに否定され、リゼが少し悲しそうな顔をするが、クリエが続けて言う。
「僕たちに力を貸してくれるなら仲間だからね。文通と時間を提供するよ」
「時間ですか?」
「そう、これからはみんなで一緒に楽しい時間を作ろう。勿論、二人きりの時間も含めてね」
「っ! そんな物を頂けるとは、なんて素晴らしい! ありがとうございます、アーレル様」
「あと、呼ぶ時は名前で良いよ。みんなの事もね。これからよろしく、リゼ」
「……はい、クリエ様!!」
クリエが笑顔で言うと、再び感極まったリゼがクリエの頭を禿げそうなくらい、猛烈な勢いで頬ずりをし始めた。
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